飲食のサブスクモデルのメリット・デメリットを牛角のサブスクの騒動から学ぶ

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今年の飲食業界の一つの集客のテーマはサブスクです。サブスクに関しては、昨年から集客wikiでも取り上げ、興味を持っている業者も多いのではないかと思います。

そんな中、先日大きくTwitterで話題となったのが、月額1万1000円で焼肉が食べ放題となるサービスです。このサービスは、三軒茶屋店、花見川店、赤坂店限定であり、他にも飲み放題やカルビ専用ご飯のサブスクサービスがあります。

このサブスクに関して、考えられるメリットとデメリットをまとめました。

目次

サブスクとは?

サブスクとは、サブスクリプションの略語で、定期定額制のサービスを指します。一番馴染みが深いのは、健康食品や化粧品の通販でしょう。毎月固定の金額を支払うことで、注文した化粧品が届くサービスです。サブスクは正確には月額制ではなく、10日に1回、2ヶ月に1回の引き落としのサービスも月額制に該当します。

サブスクを導入することで得られるメリットは、数多いのですが、最大のメリットは安定した収益の獲得ができることでしょうか?

サブスクの成功の鍵は、長期間契約です。生涯顧客価値(LTV)を最大化することで収益を最大化することが念頭にあるモデルですので、短期で解約されてしまいやすいサービスの場合は、サブスクにすることはおすすめできません。

焼肉食べ放題の店舗側のメリットとは?

集客が楽になる。

焼肉屋に限ったケースではないのですが、立地は、集客の特性を生みます。例えば、オフィス街であれば、平日の集客が楽ですが、休日の集客が非常に難しいです。それに対して、いわゆるベットタウンと呼ばれる駅前の場合は、休日の集客が楽ですが、平日の集客が非常に難しいです。

月額制にすることで、追加の支払いを極端に下げることができますので、来店がしやすくなります。そのため、平日、休日ともに顧客でいっぱいにできる可能性はあります。

周辺商品が売りやすくなる。

単純に同じ店に通い続けて、毎回同じコースは飽きます。そのため、アイスクリームやサラダなどの周辺商品が売れやすくなります。

月額制なので中止しやすい。

今回の定期券は、もし施策として目論見通りに行かなかったとしても、電子マネーのチャージと違って当月でサービスの中止を伝えればそれで終わりになりますので、施策としては中止しやすいのがメリットです。

焼肉食べ放題の店舗側のデメリットとは?

長期契約に至るのかが疑問に残る。

サブスクを導入する場合は、契約が長期間行われることを見込まなければなりません。長期になればなるほど、販促費の割合が小さくなり、利益率が高くなる仕組みだからです。

今回のケースでは、想定される顧客は、比較的若年者層のサラリーマンや学生が主になるのではないかと思われます。ここから考えられることは、週に1回の来店では収まらないという点です。

毎月の生活に焼肉は食べたいと思っても必須ではありませんので、飽きてしまえば利用しなくなります。その結果、短期で解約されやすいと考えられ、単純な値下げによる集客になってしまうのではないかと思われます。

客質の悪化により、優良顧客が寄り付かなくなる可能性もある。

顧客から見れば、このサービスは元を取るまで利用するサービスになりますので、単純な値下げによる利用と変わりありません。

想定の顧客が若年者層であり、テーブルも埋まりやすくなることから、家族での利用や顧客単価が高い単発顧客が来店した場合、断らなければならないリスクがあります。

これにより、周辺のメニューの受注数が増加したとしても、顧客単価が結果として下がる可能性も否定できません。

アルバイトのブラック化。ますます人手不足で厳しくなる可能性がある。

客質の悪化は、クレーム発生率を高めてしまう結果にもなりますし、激務化しやすい局面を持っています。飲食業は、激務であることから敬遠されている環境の中で、採用がさらに難しくなる可能性もあります。

まとめ

Twitter界隈では話題になっており、「近隣の店舗でやっていれば是非利用したい。」と言う書き込みが多数ありますが、これらの書き込みをした人が何ヶ月牛角と付き合えるのかが疑問に残る部分があります。

通販と飲食業の最大の違いは、飲食店には、テーブル数で壁ができているので、無尽蔵に集客ができるわけではありません。また、夕食のタイミングは、被りやすいことから「定期券を購入したけれど、入店できなかった。」となれば、大きなクレームになる可能性も否定はできません。サブスクの場合は、サービスの提供が難なく行われることが大前提だからです。

6日でメディアに取り上げられて、7日に予約が殺到した影響で、焼肉食べ放題の定期券は販売停止になったそうです。周辺の店舗でも受け入れを行うそうですが、やはり焼肉はサブスクとの相性は非常に悪いようです。

サブスクモデルは、強い来店動機になりますが、ビジネスモデルをサブスクモデルを中心にする必要があります。たとえば、会員制のカフェがそれに該当し、コーヒーの提供をセルフ式にすれば、少ない人員で経営することが可能です。

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