今年は酉年。結婚してから体重も右肩上がりなので、そろそろ飼い猫と一緒にささみ肉を食べ、ご飯も少なめにしようかと思っています。はい、思うだけは、無料なんですよね。この気持ちをうまくビジネスにしたのが、ライザップやティップネスだったりして。
脱線する前に、本題に入ります。今年はどのように集客の施策を進めていけば良いのか?と質問を早速いただきましたので、コメントしたいと思います。
目次
1.2017年はグーグルがどのように展開していくのか?
テレビを見ていると、グーグルがコマーシャルを出すのは当然ですが、番組と連動したコマーシャルを積極的に行っています。具体的には、番組に出演しているタレントが、スマホを使って地図検索を行ってみた!みたいなコマーシャルです。
それだけでは事足りず、近くのイオンモールに行ってみたら、フードコートの前で年末に検索のデモンストレーションを行っていました。
それだけ、グーグルが検索のユーザー数を本気で伸ばそうとしていることです。
当然、検索するのは情報であり、検索の対象は私!?みたいなこともあるわけですよね。もし、情報が不足していれば、自分が検索の対象にはなりません。
1-1.スマホページは用意しているのか?
グーグルは、早々にモバイルファーストインデックスたるものを行うことを昨年公表しています。これは、簡単にいうと、今までは、パソコン用のページを参考にして順位を決めていたけれど、もうスマホの方が使われてるし、スマホ用のページの方を参考にするよ!ということです。
実際は、このアップデートが行われてみないとわからないのですが、パソコン用のページしか持っていないことがプラスに働かないことは誰が考えてもわかります。
1-2.グーグルマイビジネスは100%にしてる?
グーグルマイビジネスは、地図や検索結果に連動し、店舗の情報を表示します。グーグルマイビジネスは、オーナーが情報を100%入力することを推奨しています。
これを行わなければとても怖いことが起こり得ます。開店しているのに、グーグルでは閉店。隣のつぶれた店舗のテナント募集中の画像がでかでかと自分の店舗として表示されます。これは、本当にあった怖い話です。
1-3.ホームページにどれだけリアルを積み重ねることができるのか?
ホームページは、魔法のようなキャッチコピーで、顧客を呼び込むハーメルンの笛吹きのような存在だと思っている人がいまだに多いです。確かにないものをあるように見せたり、実際はみたこともないのに素晴らしい景色の観光地ランキングを入金額順に並べるランキングサイトもあります。
しかし、これを一般の店舗が行っては、新規顧客の期待値を無闇に上げることにつながってしまいますので、本当にほしい再来店が獲得できないことになりかねません。評判も悪くなるでしょう。
店舗のコンセプト、スタッフ、商品などの情報を掲載することは当然ですが、過去に行ったもしくは参加したイベントなどのレビュー、お客様によく聞かれること、お客様の声、お客様のお叱りの声なども積極的に掲載することが、安定した顧客獲得につながります。
当然、業者に任せっきりの更新は、コストも時間もかかります。ウェブサイトは、WordPressなどのCMSで構築し、サーバーはエックスサーバークラスのものを利用するべきです。言っておきますが、ロリポップなどの格安レンタルサーバーでは、テレビに紹介された場合に耐えられません。
2.登録必須型の情報発信ツールの利用
今年に始まったことではありませんが、新規顧客ばかりを追った集客施策を行っていると薄利になります。これは、新規顧客の集客コストが高いからなんですよね。うまく売上を作っていくためには、集客コストが低いリピーター向けの集客を積極的に行うことが重要です。そこで、よく使われるものが、メルマガ、LINE@、SNS、アプリなどの会員登録型の情報発信ツールです。
LTV(LIFE TIME VALUE)
顧客生涯価値とは、その顧客一人が生涯で生み落とす価値(利潤)のことをさします。LTVが大きくなるほど安定した経営になることを意味します。簡単には、生涯でその顧客から獲得できた売上からコストをさっぴいたものなのですが、コストを安くできれば、LTVが大きくなることがわかります。
2-1.メルマガ、LINE@、SNSの違いを知る。
メルマガ(独自配信)
メルマガは古い集客手法で効果を疑う人がいますが、通販の生命線はメルマガです。終わったのは、情報商材系の無料配信スタンドだけじゃないのかな?と思います。
メルマガで情報発信をすると、相手がチェックしている受信箱に情報を直接伝えることができますので、安定したコミュニケーションを行うことができます。他の方法と違って、メールアドレスを収集することで成立しますので、バックアップができることがメリットです。また、メールアドレスは、ほぼ全員が保有していますので、最も対象数が多いこともメリットですね。
デメリットは、機種変更などで生じるメールアドレスの変更で死にデータになる可能性もあること、ドメイン指定などが必要な場合が多いこと、配信頻度が高すぎると開封率が下がり、メールが閲覧されなくなることが挙げられます。
LINE@
メッセージアプリのLINEの企業版アカウントがLINE@です。LINEのアプリ内機能でメッセージを伝えますので、メッセージが不着になることがないこと、LINE自体のチェック率が高いこと、なんとなく近い距離感で情報発信できることがメリットです。
デメリットは、顧客情報を集めているわけではないので、今後何らかの原因で利用ができなくなった場合、別の手段に移行することが大変だということでしょう。
LINE@は、現在大手企業が積極的に会員登録を促しています。私も嫁のクリスマスプレゼントにロクシタンを利用したのですが、その時にLINEのお友達登録で試供品をもらいました。だから、LINE@が良いと言っているわけではなく、行いたい施策次第で考えることが重要です。
SNS
フェイスブックやツイッターは無料で活用することができます。オープンな環境に情報発信を行うため、シェアされれば発信した情報は、拡散されます。既存客への情報伝達の手段としても活用することができますし、新規顧客の獲得も望めます。
これらの活用のデメリットは、高い運用スキルが求められること、流行り廃りや仕様の変更で情報の到達率が下がる可能性があることが挙げられます。LINE@同様に、その他の集客手法への移行が難しいこともデメリットです。
アプリ
AndroidとiTunesに対応したアプリは、多機能なマーケティングを行うことができます。
ただし、導入コストが高く、よほど来店機会の多い店舗、例えばスーパーやユニクロ、GUなどでもなければ、面倒なのでダウンロードをしたいとは思いません。
2-2.会員収集は、短期間集中して行う。
会員収集は常時行うべきですが、この手の集客方法は、最初の3ヶ月に一定の成果が見られなければ、やる気を失ってしまう傾向にあります。
必ず、プレゼントを用意して会員登録を直接促します。POPばかりに頼ると、会員登録率が、1/3程度になってしまいがちだからです。
2-3.一つの方法に集中する。
今年はフェイスブック、来年はLINE@と集客の手法を変えることはあまりオススメしません。特に、家族経営体の小企業の場合、日常の業務が多いのにやることが増加するからです。
導入する手法を決定したら、戦力になるまで注力することが重要です。
2-4.DMを年に数回発行する。
インターネットの時代と言われているからこそ、紙のコミュニケーション手段には温かみを感じることもあります。
例えば、インターネットを使ったコミュニケーションが不可能な年齢、モチベーションの経営者が上記の3つの情報発信ツールを使えるようになるかと言われれば、かなり難しいです。
この場合、住所と名前を手書きで収集し、極端なお話手書きのDMを送った方が効果があるでしょう。
3.ビジネス自体を見直す。
インターネットを使えば勝つとか、人間味を伝えれば勝つとか、しまいには自分らしく生きればいいじゃん!と言われてしまうこの世の中ですが、選ばれる理由が本体になければ、その商品やサービスを利用することなんてないんですよね。売れないものから売りやすいものに転換することを考える年だと思っています。
3-1.古いビジネスからの転換
特に、古くから家族経営を行っている企業に多いのですが、無理のある事業になっているケースがあります。また、既存客の年齢が高くなれば高くなるほど、顧客の死去や病気による客離れが生じやすくなるため、存続させることが難しいです。
また、インターネットを使ったからといって若年者が狙えるかと言われれば、そうとは言えません。お父さんやお母さん世代との趣向が違っているからです。望まない商品を購入するほど今の若年者層はお金を持っていません。
時と場合にあわせた事業転換も必要です。
3-2.後追いではなく、顧客を見る。
地元の家族経営の小さなスーパーは、配達業務なども行っていましたが、大きなチェーン店のスーパーができてから明らかに苦戦をしていました。そして、家で冠婚葬祭を行いたくない家庭が増えていることに着目し、早期に大人数が飲み食いできる家屋を建築しました。これがうまくハマって、回復しました。
今現在、同様の店舗が乱立しています。これは愚策になりかねません。理由は明確です。冠婚葬祭、法要自体の規模が縮小傾向になっているからです。同じことをしても、投資した費用を回収できる見込みが薄くなります。
その時代にあった顧客のニーズというものがあり、それに対応をしたサービスを導入しましょう。買い物に来れない顧客が増加した場合、電話で配達するサービスを行うなど手はいくらでもあるでしょう。
3-3.売りを意識しよう。
スマホで情報伝達が加速しているからこそ、売りがなければ不利です。「あの店といったら、辛味噌ラーメンだよね!」と言うような口コミのされ方がなされるからです。
飲食店のホームページ案件やコンサルティング案件で、「最も力を入れているメニューは何か?」と聞くと、割と高い確率で、黙ってしまわれます。しまいには、どれも美味しいと言われます。これについてどう思います?
どれも美味しいかは、複数回訪れたリピーターしかわかりません。増やしたいのは、そのリピーターなんですよね。
売れ筋は自分で作り上げるものです。結局は、「これが美味しい」と言ってしまえば、顧客はそれを選ぶ傾向があるんですよね。
また、写真でメニューの情報が伝達されることから、ビジュアルや地場の食材にこだわることをお勧めしています。
3-4.純粋想起と助成想起
純粋想起とは、特定のカテゴリーを聞かれた時に、特定のブランド名を思い起こすことを指します。それに対して、特定のブランド名を聞いた時に、特定のカテゴリーを思い起こすことを助成想起と言います。
例として言うならば、「美味しい魚料理を食べたいんだけれど?」「それなら、天金が美味しいよ。」というのが純粋想起。「天金ってどんなものを出すの?」「あそこは魚料理が美味しいよ。」というのが助成想起になります。
この例を見てもわかる通り、口コミの発生を手助けする効果があります。これらを意識して情報発信の中身を作っていく必要性があります。
まとめ
グーグル、会員登録型メディア、ビジネスの見直しの3本柱でまとめました。もちろん、ビジネスの見直しはうまくハマっていれば必要はないと思いますが、今年はいろいろと変化の多い年です。トランプの大統領就任は、貿易に影響を与えるため、仕入れ、輸出、お得意先の景気全部が急激に変化を起こす可能性があります。
よく、「ホームページなどの情報発信でなんとかしてほしい。」と言われますが、売りづらいもの、時代にマッチしていないものは、正直厳しいです。相当な忍耐か費用が必要ですし、それを使ったところで成功するとは限らないからです。大きな転換期を迎えることかと思います。