バイトテロ炎上をなくす為の対策とは?

バイトテロ動画が世の中に蔓延し、売上に影響するなど深刻な問題として取り上げられています。しかし、これらは今にはじまった問題ではありません。
最近のバイトテロ動画は身内向けに配信されたインスタグラムのストーリーを画面キャプチャー機能などで撮影、エックス(旧ツイッター)で拡散されたものですが、数年前には、エックス(旧ツイッター)そのものに面白写真としてアップされた写真がバカッターとして問題化しました。
そして、最近の話かと思えば、過去にはスマホのようなどこでも撮影ができるデバイスとそれをシェアできるSNSがなかっただけで、武勇伝として語る人も多いことから昔からこの手の問題行動をするバイトはたくさんいたことになります。
バイトテロからお店を守るためには、そのバイトテロの性質を知り、そこに対策を講じるしかありません。
バイトテロがなぜ起こっているのか?
バイトテロ動画や画像が炎上する理由を理解しなければなりません。
炎上の仕組みとは?
炎上の仕組みは、簡単に言うと収益を得るためです。例えば、まとめサイトが際たるものなのですが、まとめサイトに貼られている広告には、PVやクリックに応じて報酬金額が変わるタイプのものが多いです。つまり、人にたくさん閲覧することで報酬を獲得することができます。
まとめサイトなどは誰でも簡単に作成することができます。まとめサイトというと特別感のようなものを感じますが、ブログでも良いからです。
これらのサイトは、PV数を増やすためのコンテンツを求めています。そのため、社会情勢にマッチングした過去の動画などを掘り起こし、炎上させることに成功したら、こぞって動画を探し出します。
そうすることによって、さまざまな企業の動画が掘り起こされ、テレビ番組もそれに乗っかることで、なかなか鎮火しない炎上話になり、社会問題に発展することになります。
そもそもなぜ馬鹿な動画や画像を撮影したがるの?
仲間うちで目立ちたいという気持ちからで、「バイト先でこんなことできる奴なんておる?」と言いたいのがほとんどです。
再三になりますが、最近の若者の傾向ではなく、昔からこの行動を取りたがる人は多数いました。それが、SNSの仕組みやサイト運営などの副業が簡単にできるようになったことから炎上しやすくなっただけのお話です。
また、ある種のチャレンジ性が高い動画も含まれているのを考えると、Youtuberの影響も少なからずあるかと思います。
なんで、動画や画像が世に漏れるの?
インスタグラムやエックス(旧ツイッター)でシェアされた動画や画像はいわゆる鍵垢によってシェアされているものがほとんどです。
鍵垢が万全のセキュリティーになると勘違いしている人も多いですが、本来公開設定はセキュリティーの機能ではありません。パソコンやスマホのキャプチャー機能によって撮影が可能です。
また、閲覧している人の中には、その動画や画像が拡散されればどのようなことが起こるのかまで考えていない人もいますし、正義感がある人もいます。また、前出のように収入を得る為に媒体を運用している人もいます。
それらの人が、「こんな動画を撮影するなんてけしからん。」と言う形で、匿名でコピーした動画や画像をシェアします。この時、誰でも閲覧することが可能になります。
風評被害にみる顧客テロはなぜ起こるのか?
バイトテロだけではなく、顧客側でも自身の武勇伝を身内にシェアするために、SNSに動画をアップする行動があってもおかしくはありません。焼肉バイキングのお店や回転寿しのお店でも発生しています。
これらもYoutuberの影響が少なからずあります。
バイトテロを防ぐ方法とは?
バイトテロを完全に防ぐ方法はありませんが、以下の対策を実施することで限りなくゼロに近づけることが可能になります。
時給を上げる。
一番の問題は、人手不足であることからバイトの下手に雇用者側がならなければならない点です。
集客でもそうなのですが、安ければ安いほど客質が下がります。クレームを安さで買っていると言い方をします。これはバイトの雇用でも一緒で、安くても働きたい人は、それより条件の良い求人先の面接で落とされた可能性が高いです。
時給を上げて、採用段階で人を選ぶことができるようにすることが一番の対策になります。
集客を行う。
バイトテロ動画のほとんどに共通していることは、顧客がいない時間に撮影されているという点です。暇な時間が存在することで、暇つぶしにSNSをやる隙を与えていることになります。
そのため、できるだけ暇な時間を作らないように集客を行う必要性があります。飲食店の場合は、宅配代行サービスなども増えてきていますので、導入ができるエリアであれば稼働率を高めるために積極的な導入を推奨しております。
宅配用のメニュー開発のコンサルティングもやっていますので、お気軽にご相談ください。
スマホの利用を禁止する。
スマホの利用を禁止しているところも多いでしょうが、スマホが持ち込まれてしまえば無視されるケースが多くなっても仕方ありません。制服にポケットをつけず、ハンディーターミナルを首掛け式にする、もしくはセルフオーダーを採用するなどを行い、無駄なものを持たなくても良いようにします。
SNSの講習を実施する。(鍵垢の情報を実際に炎上させてみせる。)
鍵垢だから大丈夫ではなく、インターネットに掲載された時点ですべては公開されていることを認識させる必要性があります。
講習を実施するのでは完全に不十分で、どれだけの危険性があるのか、もし武勇伝のつもりでアップした動画が世の中に出た場合、どのような危険性があるのかを認識させるための内容を含めなければ、ほとんど効果はありません。
採用時に動画を見せるのでは不十分で、
罰則を明記する。
バイトテロが発生した場合、当事者は、クビになる程度の問題と認識している可能性があります。故意による店舗に損害を与えると考えられる動画や画像の撮影を行った場合の罰則を明記し、全員に承諾させる必要性はあるかと思います。
クビじゃ済まないことを全員が知っていることによって、万が一変な行動を起こそうとしている人間が現れた時の抑止力になります。
労働環境の改善に強い社労士を顧問につける。
社労士と言うと、「どのように賃金を抑えて雇用を増やすか?」といったことを切り口にしている方が多いですが、雇用者側の不満が発生する材料が増えれば、バイトテロが発生する確率を高めることになります。
そもそも人手不足になってしまうのは、新規採用ができないこと以上に、人が定着しないことに理由があります。メディアにも多数露出している大神令子先生のような人材が定着する環境づくりに長けている社労士と契約することで、相談窓口を設置できます。相談窓口を設置することで、許可を得ていない内部リークは違法になるそうです。
就労規則があやふやなところは一度相談していただいた方が良いと思います。
万が一、炎上が起こった場合のマニュアルを用意する。
炎上が起こった場合のマニュアルを具体化しておきます。
炎上が起こった時に考えられる周囲の行動はワンパターンなので、作成しやすいと思います。
「こんなことをやらなければならないんだ。」と思えば、抑止力にはなります。
顧客テロを防ぐ方法とは?
リーズナブルを売りにしている店舗の場合、客質が悪いことが第一の問題に挙げられるため、どうしても予防の取りようがないと言う点が挙げられます。実際、マナーの悪い顧客に厳しく注意しているだけの店舗で、「愛想が悪い」「感じ悪い」と多数口コミを書き込まれている店舗は少なくないようです。
今後も過剰演出のYoutuberのチャレンジの真似を身内ウケを狙って行われると考えられるため、この辺りは、大手事務所が啓蒙活動を実施するなど対処が必要だと思います。
そして、現行犯には問答無用の対処が必要で、追い出すのではなく警察を呼びましょう。万が一将来炎上が発生した場合、対処を行った既成事実を作っておくことが重要です。
まとめ
給与が安く、バイトが雇用者を上回る立場である以上、バイトテロが発生してもおかしくありません。
認識が甘く、暇であるなどの状況が合わさると動画でもとって目立とうという気持ちになるのは、今だから起こることですが、変な考えを起こすのは昔からです。
SNSとはどういうものなのかを教え、インターネットとはどれだけの人が自分の肥やしにするために他人を利用しようとするのかを教える必要があります。