飲食店の売上を効率的に上げる方法8選

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飲食店の売上を効率良く上げるために知っておく必要がある知識や基本的な戦略やアイデアを紹介します。

集客のサクセスパートナーでは、主に複数店舗経営の飲食店の集客のコンサルティングを行っています。
客数増加や販促費削減をしたい飲食店オーナーおよび運営責任者は、お気軽にご相談ください。

目次

飲食店の売上の目安は?

飲食店の月の売上の目安は、固定費を基準にする方法で決定します。飲食店の費用の構造は、ほとんどが共通しています。そのため、家賃と減価償却費の5倍以上が目標の月売上になります。

また、坪月商も目安として用いられます。月売上300万円の店舗の坪面積が15坪であった時に、坪月商は20万円(300万円÷15坪)です。坪月商の目安は15万円で坪面積にかけることで、目標にすべき月売上になります。

損益分岐点(利益が出ていない売上を算定)

また、損益分岐点も算出します。損益分岐点とは、利益が全くない売上を意味します。

損益分岐点の計算式には、売上のほかに、固定費と変動費を使います。固定費(※)は、毎月のように一定の金額がかかる費用のことで、飲食店では、家賃、固定資産税、人件費、リース料、減価償却費、支払利息が該当します。変動費は、毎月の支払いが変化する費用で、原材料費、水道光熱費、販促費が該当します。

損益分岐点=固定費÷(1-変動費/売上)

  • ここでの固定費は目標売上を算出した時のものと一致していません。ただし、アルバイトの割合が高い業態では、人件費は変動費に算入します。

たとえば、売上が300万円で、固定費が105万円、変動費が210万円かかっているとすると、損益分岐点は以下のようになります。

損益分岐点=105万円÷(1-210/300)=350万円

つまり、この費用構造では、利益が出ているどころか、損失が大きくなっているため、50万円分の売上アップが必要になるか、費用を下げることが求められます。月売上が300万円であれば、客数もそこまで多くはありませんので、費用を下げるよりも売上アップを選びます。

時期や曜日ごとに分離して考える

飲食店の売上は、需要により集客が変動するため一定にはなりません。

たとえば、宴会需要は、新年会、歓送迎会、忘年会が繁忙期であり、忘年会や新年会直後の2月やお盆休みの時期である8月は閑散期です。また、ビジネス街の立地では、平日の集客には強く、休日の集客には弱いです。

売上高=席数×回転率×客席稼働率(満席率)×顧客単価×営業日数

回転率は客席が何回稼働したかを表す指標で、客席稼働率は客席が稼働していた割合を表す指標です。たとえば、席数が40席、回転率が2回/日、客席稼働率が50%、顧客単価が4,000円、営業日数が25日間とすると売上は400万円です。

ただし、これは、すべての曜日で一定の集客が基本的な考え方にあるため、現実的ではありません。そのため、調子の良い曜日、普通の曜日、調子が悪い曜日に分割して、それぞれに数値を当てはめます。

調子が良い曜日が多い立地ほどテナント料が高くなるため、損益分岐点も上がり、売上のノルマも上がります。どの程度の売上の規模を目指すかで立地は選択しましょう。

飲食店の売上を上げるためには?

飲食店の売上を上げる方法は、(売上高=客数×顧客単価×平均来店頻度)から、客数を増やすこと、顧客単価を上げること、来店頻度を高くすることです。つまり、集客をしただけでは、売上を上げることが難しく、顧客単価や来店頻度の対策を実施する必要があります。

これらの要素に加えて、飲食店の売上には体験価値が大きく関わってきます。体験価値とは、そのお店を利用してみて感じた主観のことで、「また来たい」「よかった」と思う気持ちの源です。体験価値は、再来店やそのお店をおすすめする口コミの発生に強く影響します。

そのため飲食店を継続的に右肩上がりに売上を上げていくためには、以下の4つの要素が非常に重要になります。

  1. 体験を改善すること
  2. 客数を増やすこと(新規の集客を増やす)
  3. 顧客単価を上げること
  4. 再来店頻度を増やすこと(リピーターの集客を増やす)

集客については以下の記事で解説を加えています。

飲食店の売上を上げる方法 8選

次に飲食店の売上を上げるための方法を紹介します。

飲食店の売上を上げるためには、集客、平均顧客単価、来店頻度を伸ばすことが挙げられますが、それだけではありません。損失を出す可能性がある天候不良の日やノーショー(無断キャンセル)の対策を行うことで、損失を出さないこともポイントです。

  1. 名物メニューを作り、集客の看板とする
  2. 好意度を高める
  3. 悪い立地ほど高価格にする
  4. 天候不良日の対策
  5. ノーショー(無断キャンセル)対策
  6. 四段階価格を実施する(松竹梅特上)
  7. 利便性を上げる
  8. ドミナント出店で店舗数を増やす

名物メニューを作り、ブランディングする。

全てのメニューが美味しいと主張するレストランでも、名物メニューが存在するところが集客力を持つのは珍しくありません。なぜなら、口コミは大抵、「〇〇が美味しかった」という名物メニューに紐づいて発生するからです。

名物メニューはそのレストランの象徴であり、新規のお客様が最も注文する可能性が高いメニューです。つまり、そのレストランの味やサービスを名物メニューを通して初めて体験することになり、その結果、次回の来店の基準も名物メニューになりやすいのです。

注文時に名物メニューを推奨する工夫をすることで、多くの新規お客様に名物の味を知ってもらい、良い口コミの生成やリピーターの増加につながります。これは集客力を高め、売上を伸ばすための有効な手段です。名物メニューのブラッシュアップは、初回の体験価値を向上させ、集客と売上の両方を向上させる重要な手段となります。

好意度を高める対策

次回の来店動機は、そのお店に対して「好意を持った」「期待通りだった」と思わせる良質な体験があって成立します。期待通りのメニューだけではなく、デートであれば、そこだけで見ることができる夜景などのシチュエーションやサービスも体験に含まれます。

好意度は、顧客があなたの飲食店に対してどれだけ好感を持っているかを示す指標です。これを高めるためには、まずは飲食店の基本的な要素、つまり美味しい食事と良好なサービスを提供することが重要です。さらに、店内の雰囲気やスタッフの接客態度など、細部にわたる配慮も好意度を高める要素となります。

好意度の調査は、定期的なアンケートを基本に評価していきます。そこで顧客から挙がった声をサービスに反映することで、好意度の向上に役立てます。

やはり、集客の手法よりも愛される店舗づくりをすることに越した集客力づくりはありません。

  1. スケール評価:アンケート内で、顧客にあなたの飲食店に対する好意度を数値スケールで評価してもらいます。例えば、1(全く好感を持っていない)から10(非常に好感を持っている)までのスケールを用いることが一般的です。
  2. データの集計:アンケートの結果を集計し、平均値や中央値などを算出します。これにより、全体的な好意度の指標を得ることができます。
  3. オンラインレビューの分析:Google マイビジネスや食べログなどのオンラインレビューサイトを活用し、顧客の感想や評価を分析します。これらのレビューも好意度の一部を反映しています。
  4. ソーシャルメディアの分析:顧客がソーシャルメディアであなたの飲食店についてどのように話しているかを分析します。これにより、顧客の感情や好意度を間接的に把握することができます。

悪い立地ほど高価格にする。

悪い立地は、商圏内に市場が存在しないもしくは人通りがあまりにも少ない立地のことを指します。最も集客がしやすい近隣エリアからの集客が期待できないからです。この場合、客数を増やすことにコストがかかるため、価格を上げることが有効です。

たとえば、隠れ家的なブランディングを行い、内装も工夫します。提供しているメニューも独自に仕入れを行った特色のあるものを採用します。特色があるものは口コミも起こりやすく、高い価格にも正当性があります。

天候不良日の対策

日本では、年間の約30%が雨やその他の天候不良日となっています。これらの日々は、台風や記録的な大雪など、避けられない事情がある場合もあります。しかし、少なくとも雨の日に対する集客対策を行わないと、年間売上の30%に相当する機会を逃してしまうことになります。

雨の日の集客対策には、根本的な解決策はありませんが、LINE公式アカウントやメール配信などの既存顧客向けのコミュニケーション手段を確立しておくことで、天候に応じた当日限定のサービス告知などを行い、集客対策を行うことが可能になります。

あからさまな雨の日のプロモーションをしなくても、顧客との関係性を作ることを重視していれば、雨の日でも雨宿りに来る顧客が増えて、極端な売上の減少を防ぐこと自体は可能です。それができないなどの事情がある飲食店は対策が必要です。

さらに、EBILABOが提供する来店予測AIを活用することで、天気予報と来店予測を連携させ、集客に適した仕入れとシフトの組み立てを事前に行うことができます。これにより、売上を最大化し、天候不良日の影響を最小限に抑えることが可能になります。

ノーショー(無断キャンセル)対策

無断キャンセルは、全体の予約の約10%を占めていると言われ、売上への大きな影響を及ぼします。無断キャンセルが発生すると、予約した席が空席となり、その分の売上が損失となります。また、予約に基づいて仕入れた食材が余ってしまい、保存期間の短い食材は廃棄せざるを得ない場合もあります。これは、直接的な売上減少だけでなく、無駄なコストを生むため、事実上の損失となります。

無断キャンセルを防ぐための対策として、予約システム「TableCheck」の導入が有効です。TableCheckを使用すると、予約時にクレジットカードの登録が必須となり、無断キャンセルが発生した場合には100%の代金を請求することが可能となります。これにより、無断キャンセルによる売上損失を防ぐことができます。

このような対策を通じて、無断キャンセルによる売上損失を最小限に抑え、安定した売上を確保することが可能となります。

四段階価格を実施する。(松竹梅特上)

一般的に、松竹梅の三段階価格設定は、顧客単価を上げる効果があります。これは、人々が心理的に最低価格と最高価格を選ばない傾向、いわゆる「極端回避性」を利用したものです。しかし、団体顧客の場合、予算制限があるため、極端回避性が働きにくく、三段階の価格設定だけでは十分な効果を発揮しないことがあります。

そこで、接待を目的にした最高級のコースを追加し、価格設定を四段階にします。これにより、特に予算制限がない顧客は中間の価格帯を選ぶことが増え、結果的に平均顧客単価が上がります。ただし、この新たなコース設定は、仕入れにも影響を与えます。そのため、最高級の「特上」コースは、接待など特別な場合向けに、事前予約を必須とするなどの工夫が必要となります。

この四段階価格設定は、集客効果を高め、売上を増加させる可能性があります。顧客が自分に適した価格帯を選びやすくなるため、満足度も向上し、リピート率の向上にもつながります。

顧客の利便性を上げる。

飲食店の集客では利便性を上げることで、来店せずとも食べてもらう機会を作ることができます。

イベント出店は、人が多く集まるイベントで、店の知名度を上げ、集客を促進する有効な手段です。しかし、出店時には規約と期日を守り、運営側に好印象を与えることが重要です。また、ライフスタイルの変化に対応し、テレワーク者向けのフードデリバリーやテイクアウト、利用用途を増やすことで売上を伸ばします。

さらに、バーチャルレストランを利用することで、新メニューのテストマーケティングを行うことも、売上向上に寄与します。

ドミナント出店で店舗数を増やす

ドミナント出店は、特定の高品質な商圏でのブランド認知度を高め、配送コストを削減するための戦略です。この戦略は、大手コンビニエンスストアチェーンのセブンイレブンが採用しています。

広範囲の商圏での展開は、労力と費用がかかります。これは、新しい商圏での出店では、ゼロからブランド認知度を形成し、新たなマーケティング戦略を立てる必要があるからです。

一方、特定の地域に集中して出店するドミナント出店は、市場占有率(シェア)の効果により、ブランド認知度を高めるための広告費を抑制することが可能です。人気のある店舗の近くに新店舗をオープンすれば、既存の人気店舗からの集客が期待できます。

さらに、高品質な市場には新規参入が絶えません。そのため、自社の飲食店でシェアを高めることが有利となります。

ただし、同じ形態の店舗を増やすと、顧客の入れ替わり(カニバリゼーション)が起こる可能性があります。そのため、異なるジャンルの店舗での差別化が必要です。また、リモートワークの普及などによるライフスタイルの大きな変化により、市場の属性が変わる可能性もあります。これは、ドミナント出店戦略のリスクとして考慮すべき点です。

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