美容室のブログを集客のできるブログに改造する方法

「なんとなくスタッフブログを毎日書いた方が良いと言われて書いているけれど、全然集客に繋がる感じがしない」ということに悩みを抱えている美容室経営者やスタッフが多いです。
毎日ブログを書いているのに報われない辛さは理解していますが、根本的な部分を間違っているから集客ができないことに残念ながら気がついていない方が多いようです。
誰も教えてくれなかった美容室のブログを集客ができるブログにするための方法を紹介します。
新規顧客は、なぜ美容室を選び直すのか?
集客の対象を新規顧客と定義している美容室が多いので、今回の集客の定義は、新規顧客を集めることができるブログと定義します。
美容室に 生涯来店したことがない人はほぼ皆無であるため、新規顧客は、美容室を選び直していることになります。
美容室の選び直しは、引っ越しや勤務先や通学先が変更になる日常の生活圏に使っているルートが変更になった不可避な理由と、接客やサービスの品質に問題があり再来店しづらくなったネガティブな理由で発生します。
スタッフブログが集客できない理由とは?
美容室の選び直しを行う時に、さまざまな情報を探します。
例えば、新しい生活圏で一番口コミが優れている美容室はどこなのかや前の美容室で満足しなかった施術が得意な美容室などの情報を求めます。
この時の選択の理由は、一人一人のニーズによって違うため、後述のペルソナを用いて、集客の対象にする数種の客層を具体的に定義しておく必要性があります。
これらの情報を探す方法は、例えば、ホットペッパービューティー、楽天ビューティーやOZmallなどのよく利用されるポータルサイトやGoogle検索を活用します。
この時に、情報が目に止まらないようでは、次回活用する美容室の選択肢に入ることができません。
ポータルサイトを活用している場合は、サイト内の表現や写真を見直すことや検索で上位に表示できるような手立てが必要になりますし、Googleの場合は、検索されることが重要になります。
スタッフブログのような日記調のブログが集客できないのは、その人の日常に全く接点のない赤の他人は興味がないこと以上に、キーワードによる流入が全く望めないことにあります。
ポイント
新規顧客を集客したい場合は、屋号などの指名キーワード以外のキーワード流入を増やす必要性があります。
指名キーワードは、営業時間や電話番号を調べるため使われることが多く、ほとんどはリピーターだからです。
もし、サーチコンソールや各種媒体のアナリティクスを確認したところ指名キーワードからの流入がほぼほぼであれば、当然新規顧客が集客できない理由はそこにあるということになります。
重要なのは、集客したい対象を定義すること
集客と人材は、誰でも良いという選択肢をとると経営が破綻すると言われています。クーポンハンターのような利幅が取れない顧客は、そもそも渡り鳥であるため一箇所に定着することがありません。人材も社風を破壊し、労働生産性を下げるスタッフは入れるべきではありません。
集客の目的は、優良な顧客を増やすことです。
優良な顧客の定義は、美容室によって異なります。そのために具体的なイメージができる仮人格のレベルまで定義するものをペルソナと言います。名前、年齢、家族構成、生活圏、ライフスタイル、悩みまで定義します。
このペルソナの決定方法は、今現在いる売上に貢献している顧客の上位5人をイメージして作るのが一番わかりやすいです。1人にしない理由は、絞り込みすぎによる盲点の発生を防ぐためです。
対象を定義することによって、そこからさまざまなキーワードが連想されることになります。髪の悩み、肌の悩みに限らず、その生活圏の中の美味しいお店やよく通っている整体院などの紹介も地域密着系のビジネスである美容室の場合は、キーワードの対象になります。
地域ナンバーワンのベストアンサーを目指す。
とはいえ、近くのレストランや観光地の紹介ばかりで記事が溢れ出すと、訪問者数は増えますが、予約にはなかなか繋がらないということになってしまいがちです。
他業種で考えましょう。みなさんの腰痛をなんとかしたいと考えた時に、みなさんはどんな人に腰痛の治療を頼みたいですか?その答えは、一番腰痛の治療に長けている専門家でしょう。
その理由が、そのまま、美容室でも言えることになります。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”4860633962″ title=”0円で8割をリピーターにする集客術”]脳内SEO(ブランド想起)という言葉がありますが、「◯◯と言えば、」と聞かれた時に、自店舗の名称が上がってくるような状態を指します。口コミの発生の源はこの脳内SEOになります。
美容師には、髪を切るという機能的な役割を果たす以上に求められている役割があると思います。
- 雑談をして心の安さぎを保つ相手になる
- アトピーや剛毛など美容の施術を邪魔する傾向にも対応できる
- 綺麗に短い時間でカットができる
- 全般的な相談ができる。対象顧客と存在的に近い
当然上記で優れている人材に顧客はつきます。ただし、これをインターネットで表現することは難しく、信頼できる評価は、Googleなどのコメントつきの口コミの件数くらいしかありません。
ブログのようなインターネット上で脳内SEOを引き起こすためには、よくあるような髪の悩みを一つ一つ解決し、しかもベストアンサーであれば、その人にとっての美容室の信頼性は高まります。
- スタイリング(綺麗になりたい)
- 髪の悩み(ハゲたくない、スタイリングが決まらない)
- 頭皮の悩み(フケが出る。頭皮の荒れがすごい)
- 頭髪のケアについて(シャンプーがどれがいいのか?トリートメントやリンスについて)
ブログ集客の手順
1.来客が見込めるキーワードのリストアップ
SNSなど集客の流入源は複数ありますが、ブログを使うのであれば、メインの流入源は、検索エンジンになり、指名検索ではなく、集客が見込めるキーワードでなければなりません。
記事を気分で書き始めるのではなく、キーワードのピックアップをしましょう。それらのキーワードをエクセルにまとめ、キーワードですでに上位表示している他社の記事がどのようなタイトルで、文字数はどの程度なのかもメモしておくと効率がよくなります。
キーワードの捻出方法は、ペルソナによるその人の興味の他に、Yahoo!知恵袋のようなQ&Aサイトやブログ集客に成功している同業者のブログなどを参考にする方法があります。
実際Googleにキーワードを打ち込むと関連語が表示されます。これもキーワードになりえますし、ブログのネタにもなります。
Yahoo!知恵袋では、シャンプーと検索しただけで、17,000件近い質問項目があり、現在使っているシャンプーが合わないことや髪質が合わないのでシャンプーの選び方を教えて欲しい旨が記されています。
症状別に、なぜそのようになるのかを説明するブログコンテンツを作れば、求められるコンテンツ作りが出来ていると言えるわけです。
キーワードリストの目安は、50件ほど選定し、そのキーワード分の記事を書いたら、さらにキーワードを追加するようにします。
オリジナルの画像を多数用意する。
当たり前のことですが、カットしたこともない外国人の画像をふんだんに使ってしまうのは、なんの参考にもなりません。ネイルサロンのブログで、雑誌の切り抜きばかりを紹介しているようなものです。
美容室について知りたいことの一つに、実際の店内の様子やカット例が挙げられます。普段からウェブに掲載するための画像を集めるようにしなければ、集客にはつながりません。
正しい日本語でブログ記事が書かれている。
しばらく会わなかった中学の友人から久々に独立するメッセージをもらいました。体格の良い山男系の人間なのですが、「こんにちゎ!お久しぶり」から始まっていました。正直、ドン引きです。
顔文字や擬音語を多数使いたくなるのはわかりますが、意味不明な言語として捉えられる可能性が高くなり、テキストが日本語として判定されない可能性があります。
また、顔文字などはその人らしさを表現する方法としては適切ではありません。内容がくだけた文章は誰でも書けるからです。
あまりに文章構成がひどい場合は、記事の削除を実施します。それでアクセス数が下がったのかと言われると、その逆です。アクセス数は減らなかった、もしくはアクセス数が増加しました。
考えてみれば当然のことで、日本語が正しくないブログ記事は、意味不明なページとして認識されるため、SEOにはめっぽう弱くなります。検索されないので閲覧されません。
閲覧されないコンテンツを削除しても、ブログ全体のアクセス数になんら影響はありませんし、意味不明なページがなくなったことで普通のページとして見られるため検索順位が本来の順位になるからです。
文章の構成を大切にする。
シャンプーのことを言っているブログで、発疹の話が出てきて、最終的にアトピーが結論になってしまえば、それは、シャンプーのことを説明している記事になりませんし、読み手からすれば意味不明です。
一つの事柄を説明する場合は、悩みの共感を作る導入文→語句の説明→なぜそれが発生するのか?(原因の説明)→解決方法→結論の流れになります。ページが長くなる場合は、先に結論をまとめることもあります。
見出しを用いて見やすくするのもブログ集客を成功させるためのコツになります。
美容室のブログのネタにはどのようなものがあるのか?
コンテンツの種類 | 概要 | 例 |
1.事例紹介 | 出来映えがそのお店の価値を決める。 できる限り差がわかるようなカットや写真をとれるようにする。 |
有名人との2ショット SNS用投稿写真の撮影サービスの実施 |
2.問題解決系 | 集客の基盤。顧客ニーズによる検索行動で自店舗をみつけてもらうために必要になるコンテンツ。 | ふけ、皮膚、髪質などの悩みへのベストアンサー記事を構成 |
3.来店の動機付け | 来店動機がないと再来店頻度が低くなり、同時に満足度が低くなりやすくなる。そのため、来店動機作りが必要になる。 | イベントの告知 新しい技術や機材の紹介 |
4.近隣の紹介 | 美容室の対象顧客は商圏内の人になる。そのため、近隣の店舗、観光地などもキーワードになりうる。 | おすすめのレストランの紹介 観光地の紹介 行事の紹介 |
ブログを構築する際の注意点とは?
ここからはブログを書く時の注意です。
1.キャラクターを意識しない。
例えば、ターゲットが女性だからと言って、無理に絵文字を入れる必要はありません。こういった行為は人を選びます。
あまり硬すぎず、柔らかい中学生程度の柔らかい文章で書いていくのが良いと思います。
2.悪口系、身内暴露系は避ける。
第三者を嫌な想いにするような記事は書くべきではありません。
お客さんが離れていくようなことは書くべきではありません。
3.更新が続かない場合は、複数人数で書く。
お店の運営は、一人でやっているわけではないと思います。スタッフそれぞれの得意分野でブログの執筆を割り振り、各分野のプロとしてブランディングすることを意識しましょう。
逆に担当制はNGです。更新が長続きしているところを見たことがありません。一人でやる場合は、オーナーか運営責任者以上の人がやるべきです。
4.1日1記事書かない。
毎日記事を書くことで、集客がうまくいくというのは幻想です。ブログのスタートは、十分な数の訪問者を集めることができるようになってからであり、ブログの開設がスタートではありません。ここが勘違いをされている点です。
ですので、何について書くのかをリスト化してしまい、1日1記事更新などと悠長なことを言わずに、1日で書ける記事を書ける分だけ更新します。
訪問者が集まり、反響が求められる分の7割程度になれば、更新頻度を下げて、過去記事の良質化に専念してもいいです。
5.1記事のボリュームを増やす。
検索順位は、様々な要因がありますが、記事の内容を深くすることで改善されることが多々あります。
具体的には、関連する内容の文章を増やし、テキストボリュームを上げることです。
どこまで上げれば良いかは、実際狙っている検索上位のページを参考にしましょう。
文章量が少ない場合もありますが、これは、そのページだけではなく、多数の他の関連ページがあり、その上位表示されているブログが専門的だと判断されていること、被リンクなどが多いこと、アクセス数が多い記事であること、様々な理由があると思います。
6.美容室のブログはアメブロが良いのか?ワードプレスが良いのか?
しっかりと新規顧客を増やしたいと考えているのであれば、ワードプレスを選びます。アメブロはコミュニケーションに向いているかもしれないですが、Webマーケティングには不向きです。
まとめ
ブログの構築はなかなか難しいですが、最近では採用活動も有利になるということもあり、むしろ大企業ほどブログを書くことに力を入れ始めている傾向にあります。
ブログ集客ではデマも多いですが、データを一つ一つ構築していくということがものすごく重要になってきます。
その他、美容室の売上アップに役立つコンテンツは、「美容室の売上をアップされるためには?具体的な手法まとめ【2018年改訂版】」にまとめています。