飲食店が口コミを増やすための具体的な方法とは？

飲食店業界は競争が激しいため、お店を選ぶ際には口コミを重要視しています。口コミは、お客様の興味を惹くために欠かせない要素であり、新規顧客の獲得やリピート客の増加に繋がります。

この記事では、飲食店が口コミを集めるための具体的な方法を紹介します。

飲食店の口コミとは？

口コミとは、体験したことを他者に伝える行為のことを指します。口コミには、会話で教えるものと口コミサイトに書き込むものがあります。

特に口コミサイトに書き込まれる口コミでは、評価が高いことで、口コミサイト内の検索に有利になります。また、人気店である客観的な評価なので、新規顧客の集客に有利になります。

口コミによる評価は、百名店などの賞にも関係するため、口コミサイト内だけではなく、他の口コミサイトのレビュアーにも派生し、マーケティング全体に良い影響を与えます。

口コミは、継続的に収集することで、そのお店が人気のお店であるイメージ作りにもつながりますので、目指すべきは自然に口コミが集まる仕組みを構築することです。

口コミ（評価）を決定する要因とは？

口コミは、おもてなしや良いサービスを行うことで、良い評価で溢れかえるイメージがありますが、正しくはありません。なぜならば、顧客一人一人に基準があり、ファーストフードでも満足をする人もいれば、高水準の接客をしている競合のレストランを基準にしている人もいるからです。

重要なことは、求められている役割（期待値）を満たしていることです。たとえば、ランチタイムでデカ盛りで評判のお店であれば、量の多さを期待され、評価の基準になります。また、記念日のお祝いが目的のレストランであれば、料理だけではなく、店内の雰囲気や接客の質も期待通りであることで高い評価になります。

そのため、評価を上げるためには、体験価値が事前の期待値を上回ることを意識しましょう。

期待値

事前の期待値は、顧客の来店動機になった情報に影響します。例えば、実物よりもかなり美味しそうに見えたハンバーガーが、実物はパサパサしていれば、顧客は広告が盛りすぎであると判断をします。実際提供していない水準の画像や動画を多様化すると、低評価に直結しますので、注意が必要です。

接客

接客は笑顔溢れる印象の良いものにすることが基本ですが、失点をしないことも重要です。料理や雰囲気で加点しても、接客の悪さの印象が上回るケースが多く、ほとんどの場合は、クレームに近い口コミにつながります。そのため、接客指導のほか、クレームマニュアルを具体的に作成し、適切に処理できる状況を作りこむことが重要です。

料理の品質やバリエーション

おいしい料理は、お客様からの良い口コミを生み出す最大の要因ですが、注意も必要です。

ミシュランガイドに掲載されている飲食店では、素材の品質や調理法にこだわり、常に改善し続けることが大切です。それに対して、一般大衆よりの店舗では、名物を絞り込み、名物を引き立てるサイドメニーやトッピングのバリエーションを豊富にすることで、幅広い顧客ニーズに対応できるようにしましょう。ドリンクやアルコールは、料理との相性で品揃えをします。

店内の雰囲気・空間の設計

お店の雰囲気は、お客様がリラックスできる空間を提供することが重要です。適切な照明やインテリア、BGMなどを工夫し、居心地の良い空間を演出します。また、清潔感のある店内はお客様に安心感を与えることは、良い口コミを集めることにもなります。

また、ニーズが高い個室や半個室の確保は、お祝いの予約を増やしたいレストランには必要なことです。空間を工夫して、可能な限り確保します。

飲食店が口コミを増やす方法とは？

口コミサイトやグルメサイトへの登録

食べログやぐるなびなどの口コミサイトやグルメサイトにお店を登録しましょう。これらのサイトは、多くの顧客が利用しており、お店選びの際に重要な判断基準となります。

お店の情報を充実させ、写真やメニュー情報を定期的に更新してください。また、顧客からの口コミに対しては、積極的に返信を行うことで、雰囲気が良くなり、良い口コミが書き込まれやすくなります。

Googleビジネスプロフィール	登録無料で、Googleマップや検索で店舗の情報を表示する。特徴としては、誰でも編集が可能であり、店名を検索するとホームページより先に表示される。
食べログ	日本で最も集客力のあるグルメサイトであり、口コミサイト。レビュアーがお店の評価を書き込み、店舗のページにはアルゴリズムで決定した点数が表示される。3.5以上だと評価されていることになる。

リピーター向けの特典やイベントを企画

飲食店では、リピーター向けにいつでもコミュニケーションを行えるように、メールマガジンやLINE公式アカウントを導入します。リピーターに向けて、来店動機を作るクーポンを配布したり、旬な味覚を味わうことができるイベントを企画することで、来店頻度が高まります。

来店頻度が高まると、ほとんどの場合は、愛着が形成されるため、口コミを依頼した時に良い口コミを書き込んでもらいやすくなります。

地元のコミュニティに積極的に参加

商店街などにお店があると、地域でイベントを開催することがあります。

飲食店の顧客は、地元の人であることも多く、地元の人と関係性を高めることは、集客や評判に直接影響します。たとえば、お祭りの時の出店を出店したり、保育園や幼稚園のお祝いの時にデザートを差し入れることがあります。

口コミを促す小さな仕掛け

口コミは、自然に書き込まれるものではありますが、十分な数が集まるまでは時間がかかります。そのため、口コミを書き込みやすい仕組み作りを行うと良いでしょう。

たとえば、LINEミニアプリを導入し、会員証を発行できるようにして、LINE公式アカウントへの登録を促します。そこで、最初のあいさつに口コミに協力してもらえるようにお願いすると、一度来店し、会員登録までした今後来店見込みのある顧客のみに口コミの協力を依頼することができます。

モニター企画や試食会を開催

人気店が、新店舗をオープンする時によく行う手法に、常連客のみを招待した新商品のモニター企画や試食会です。新店舗のプレオープンの時に実施すると、味に愛着のある顧客が、新店舗の新しい味を体験することができるので、良い口コミがついた状態でスタートできますし、常連客からするとプレミアム感が増します。

良質な口コミを店内やウェブサイトで紹介

商品やサービスが人気であることを伝えることで、そのものが魅力的に見える心理効果をバンドワゴン効果と呼びます。

具体的に特徴を紹介している口コミを店内のメニュー表やウェブサイトに掲載することで、「何に期待したら良いのか？」を顧客に理解を促すことができます。

まとめ

飲食店で良い口コミを素早く集めることができれば、最初から注目を浴びるお店として人気になる確率が上がります。これは、良い口コミが顧客の興味を惹くからです。そのため、口コミを増やす対策を行うことで、集客の対策をすることも可能です。

飲食店では、オンラインの仕組みを使った総合的なマーケティングのプランニングが必要です。口コミも口コミを集めるためだけの対策ではなく、全体の仕組みを意識した上で、施策を選択しなければなりません。

最終更新日　：　2024年4月6日