メルマガ配信システムのおすすめは?サービスの比較と注意点とは?

LINEがスマホを保有している人の9割以上に普及しており、メッセージのやり取りの主流になっています。その関係で、メールアドレスを対象にしたメルマガ配信よりも、LINEを対象にしたLINE公式アカウントの導入の方が効果的だとされています。
しかし、メルマガ配信は、通信販売やSaaS営業では、主流であり、情報量が多く成約率の高いHTMLメールを送信する手段でもあります。
ここでは、おすすめのメルマガ配信システム、メルマガ配信をするために登録者を増やす方法、メルマガ配信のコツを紹介します。
メルマガ配信システム(メール配信サービス)とは?
インターネットユーザーであれば、99%は保有しているメールアドレスを対象にしています。そのため、メルマガ配信は、端末を保有している人を全員対象にすることができる集客方法です。
メルマガを配信する方法には、「メーラーでBCCなどにメールアドレスを入力して配信する方法」と「メルマガ配信システムを使い、登録されているメールアドレスに一斉配信する方法」の2つがあります。
メルマガ配信は、短時間で無数のメールアドレスに配信すると、使っているメールアドレスが受信側からブラックリストに入れられることがあります。そうなると、メールが自動的に迷惑メールフォルダに振り分けられるようになり、通常のやり取りのメールの開封率が下がります。
そこで、メルマガ配信システムを使うことで、受信側のメーラーに拒否されないような配信方法でメルマガ配信を行います。メルマガ配信システムでは、メールの受信を同意したメールアドレスに送信するオプトインのルールが基本になっており、メールアドレスを多く収集することが基本です。
メルマガ配信システムを選ぶ基準とは?

メルマガ配信システムを選ぶ基準としては、メールの到達率が高いこと、HTMLメールなどの使いたい機能が使いやすいこと、料金が適正であることが挙げられます。
なお、SaaS営業などのインバウンドマーケティングを実施する時は、オウンドメディア内の閲覧履歴も収集したいため、メール配信には、HubSpotやMarketing Cloudなどのマーケティングオートメーションツールを使います。
① メールの到達率が高いこと
メール配信は100%到達すると思われがちですが、メルマガ配信システムごとにメールが受信側に届く到達率が異なります。
例えば、携帯メールアドレスであれば、各種キャリアが受信をブロックしている場合もありますし、Gmailであれば、迷惑フォルダ以外にもプロモーションフォルダに勝手に振り分けることがあります。ユーザーのドメイン設定がなければ、そもそもメッセージを受信できない携帯電話もあります。
また、管理されていないメルマガ配信システムの場合は、トラブルに対処できない可能性があり、大量のメールを短期間に配信すればメール自体が配信されないこともあります。
到達率の重要性は、同じメールアドレスに配信した場合で考えれば一目瞭然です。仮に1,000件のメールアドレスにメッセージを配信することを前提にしてみましょう。A社とB社の違いは、到達率のみとします。
A社 | B社 | |
到達率 | 70% | 90% |
反応率 | 5% | 5% |
反応数 | 35人 | 45人 |
この時点で、B社がA社よりも10人多い集客に成功しており、28%の顧客を取り逃さないと判定できます。
② HTMLメールなど使いたい機能が使えること
小売店や飲食店では、まるでチラシのようなデザインのHTMLメールの配信が販売促進に効果的です。
単品の製品やサービスの成約率を上げたい時は、ステップメール機能を使います。
ただし、これらの機能が使いづらかったり、使えても手間がかかるものでは、マーケティング担当者の負担になります。そのため、使いたい機能がデモなどで使いやすさを確認するのが良いでしょう。
③ 料金が適正であること
販促ツールは、可能な限り安価なものを選んでしまいがちです。しかし、あまりにも安いと、システムの開発費用がかかっていないことになり、メールの到達率や機能性に問題がある可能性が高いです。
メルマガ配信システムは、配信事業者の信頼性に加え、メルマガ配信に確かな技術が備わっていることを裏付ける適正な価格づけができているものを選択したいです。
なお、それでも低価格で良質なサービスを提供している事業者もいます。その事業者も紹介していきます。
④ インポート、エクスポートが簡単にできること
メルマガ配信には、オプトイン(同意)を得たメールアドレスを収集する必要があります。メルマガ配信システムを入れ替える時に、インポートとエクスポートができなければ移管ができません。無料のメルマガ配信システムは、この機能がありませんので、メルマガ配信は有料が前提です。
メルマガ配信を使ったマーケティングのタイプとは?
メルマガ配信を使ったマーケティングにはさまざまな種類があります。それぞれの方法について紹介します。
リードマーケティング
リードマーケティングとは、商品やサービスに興味はある見込み客を収集、コミュニケーションにより育成、興味の度合いによって分別することで、購入までの道筋を作る一連のマーケティングを意味しています。
メルマガ配信を使って、ランディングページやメディアから登録を促し、そこにステップメールでメッセージを配信していくことで、商品やサービスの必要性の理解を促します。主なコミュニケーション方法です。
これを行う時は、専用のフォームを出力し、ステップメール配信ができるものを選ばなければなりません。
ただし、Cookieを利用した流入履歴やオウンドメディアの閲覧履歴を調べることは、マーケティングオートメーションツールでしかできません。
メールマーケティング
定期的に商品を販売することで収益を上げるサブスクのようなビジネスモデルでは、最新の情報を提供し、継続的に利用してもらえなければ、途中解約されてしまいます。情報を提供する方法としては、HTMLメールを使ったメルマガ配信が挙げられます。
メールマーケティングをする時は、HTMLメールが簡単に配信できるものを選択します。
メルマガ配信とLINE公式アカウントの違いとは?
メルマガ配信と比較したくなるのは、LINE公式アカウントです。この2つは、登録者に対して、メッセージを配信し、購入機会を作り出す目的で活用します。
メルマガ配信 | メール | 個人や企業両方に向いている。 HTMLメールでデザイン性の高いメールを送ることができる。 |
LINE公式アカウント | LINE | 個人向けに向いている。 吹き出しで表示されるため、メッセージのデザインには限界がある。 外部開発ツールと連携させることで、店舗アプリとして活用ができる。 |
そして、この2つの違いは、メルマガ配信はメールとして、LINE公式アカウントは吹き出しとして、メッセージを配信します。
メールは業務用として利用されますが、LINEは個人の情報のやり取りを主な活用用途としています。そのため、メルマガ配信は、BtoBにも対応が可能ですが、LINE公式アカウントは、BtoBには向かず、主に店舗や個人向けのサービスに活用されます。
また、メールはHTMLメールを使えば、デザインすることが可能ですが、LINEは吹き出しです。そのため、画像添付や絵文字など表現には限界があり、成約率を上げる工夫には限界があります。
LINEは、サードパーティーが開発したシステムとの連携が可能であり、LINEを導入していれば、店舗アプリのような活用も可能です。
また、メルマガ配信は改正電子メール法を準拠する必要があります。メールを送信する相手には同意を得ることが前提になり、メール配信元の情報をメールに掲載、いつでも受信解除ができるようにしなければなりません。
それに対して、LINE公式アカウントは、アプリ内の機能であるため、LINEが制定しているガイドライン以外に法規制はありません。
おすすめのメルマガ配信システム4選

ここでは、メルマガ初心者にもおすすめできる配信システムを紹介します。また、機能比較がしやすいようにコメントもつけていますので、ぜひ参考にしてください。
- 紹介したサービスの中には、一部広告が含まれています。詳細は各自ご確認した上で、ご検討ください。
① ブラストメール (HTMLメール)
配信制限 | 月額 | 無料トライアル |
無制限 | 3,000円~ | ○(7日間) |
ブラストメールの特徴
は、使いやすく、届きやすくなった点にあります。
通常の場合、HTMLメールの編集は、知識がないとなかなかできなかったものなのですが、ブラストメールは直感的に専門知識なしに編集が可能です。
料金設定も配信制限がなく、リスト数のみで分かれています。3,000件までは最低価格で配信ができますし、無料期間が設定されていますので、導入も非常にしやすいです。

メール配信の初心者には非常におすすめです。例えば、商品点数の多い小売店がおすすめの商品入荷情報を配信するのにブラストメールは活用しやすいです。
ステップメール機能が付いていないため、リードマーケティング向きではありませんが、リピーター向けの再購入・再予約に向いています。高級レストランの期間限定メニュー紹介にも活用できます。

② アスメル (ステップメール配信)
配信制限 | 月額 | 無料トライアル |
無制限 | 3,333円 | × |
アスメルは、ステップメール配信に特化したサービスで、配信シナリオ数やメール配信回数が無制限です。リスト数にも制限がないことがあり、ホームページやメディアで集客を行い、ステップメールで集客したい事業者には使いやすいサービスと言えます。
弱点として、おしゃれなHTMLメールがデザインしづらい点があるため、簡単な画像付きのHTMLデザインかテキストメールとして使うことが前提になりがちです。

③ オートビズ
配信制限 | 月額 | 無料トライアル |
月間1万通~ | 2,934円~ | × |
オートビズもステップメールに特化したサービスです。
アスメルとの違いは、ステップメール以外にも使える機能が豊富にあります。例えば、誕生日や記念日を入力してもらうと、その日を基準にしたステップメールを配信することができます。
また、メディア管理機能があり、HTMLで活用する画像や配布するPDFを1アカウントで200MBまでアップロードすることができます。
アスメルの方が無制限でメルマガ配信もできますが、メールのデザイン性を高くすることや記念日を活用したメールマーケティングをしたい時は、オートビズを選択するべきでしょう。
④ Mailchimp
Mailchimpは、海外のメール配信システムで、WordPressやShopifyなど海外の人気のCMSとの連携ができます。月間2,500通の500リストまで無料で活用できます。
ただし、当然IPアドレスが海外になってしまうので、メールの到達率は、日本のものよりも低めになる可能性があります。また、日本語化されていませんので、管理画面は英語です。
まとめ
メルマガ配信は、「見込客を育成し、商品やサービスの成約率を高めるリードマーケティング」や、「リピーターに購入のきっかけを提示して再購入を促すメールマーケティング」に使われます。どちらも集客と購入頻度を直接向上させるものですので、売上アップに影響します。
今回4つのメルマガ配信システムを紹介しましたが、目的にあったシステムを選択し、積極的にメールリストを構築していきましょう。