価格弾力性から見る価格設定法-市場浸透価格設定と上澄吸収価格設定

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価格弾力性とは、ある商品やサービスの価格変化に対する需要の変化の割合を表す指標です。価格弾力性が大きい商品やサービスは、価格が上がると需要が減少し、価格が下がると需要が増加する傾向がある反面、価格弾力性が小さい商品やサービスは、価格変化に対して需要があまり変化しない傾向があります。

ロスリーダー価格設定(おとり価格)にどの商品を選べば良いのかを明確にするためには、価格弾力性を理解すると良いでしょう。

価格弾力性が大きい商品やサービス例

価格弾力性が大きい商品やサービスは、価格変化に対して需要が敏感であり、需要が大きく変化する傾向があります。

具体的には、贅沢品、食料、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、洗剤、ガソリンなどが、価格弾力性が大きい商品やサービスの代表例として挙げられることがありますが、これらの商品についても、個別の状況によって価格弾力性が異なる場合があります。

価格弾力性が小さい商品やサービス例

価格弾力性が小さい商品やサービスは、価格変化に対して需要があまり変化しない傾向があります。

具体的な例としては、電力や水道などの公益事業や、医療サービス、教育サービスなどが挙げられます。これらの商品やサービスは、価格変動によって需要が大きく変化することはありません。必要性の高いものほど価格弾力性はかなり小さくなります。

目次

市場浸透価格設定と価格弾力性の関係とは?

市場浸透価格設定とは、新しい商品やサービスを市場に導入する際に、最初の段階で低い価格を設定することで需要を喚起し、市場に浸透させる方法です。この場合、価格弾力性が大きい商品やサービスを導入する際に、市場浸透価格設定を行うことが一般的です。

市場浸透価格設定においては、低価格を設定することで需要を喚起するため、価格弾力性が大きい商品やサービスであることが重要です。価格弾力性が大きい商品やサービスは、価格変動によって需要が大きく変化するため、低価格であれば需要が増加する可能性が高くなります。

逆に、価格弾力性が小さい商品やサービスにおいては、低価格であっても需要が大きく変化しないため、市場浸透価格設定の効果は薄れます。

市場浸透価格設定には、以下のようなメリットがあります。

  • 需要を喚起し、市場に浸透させることができる 。
  • 市場シェアを獲得しやすくなる 。
  • 競合他社よりも早く市場に参入することができる。

一方で、以下のようなデメリットもあります。

  • 低価格競争によって利益が低下する可能性がある 。
  • 低価格設定が常態化し、ブランド価値や製品価値が低下する可能性がある 。
  • 低価格設定によって、需要を引き起こした顧客が、価格が上昇した場合に離反する可能性がある。

上澄吸収価格設定と価格弾力性の関係とは?

上澄吸収価格設定とは、商品やサービスの価格を設定する際に、販売量が少ない場合には原価に近い価格を設定し、販売量が増加するにつれて価格を上げていく方法です。この場合、価格弾力性が小さい商品やサービスで設定を行うことが一般的です。

上澄吸収価格設定においては、販売量が少ない場合には原価に近い価格を設定することで、顧客に商品やサービスの存在を知ってもらい、需要を喚起することができます。そして、販売量が増加するにつれて、価格を上げていくことで、利益を最大化することを目指します。

上澄吸収価格設定には、以下のようなメリットがあります。

  • 顧客に商品やサービスの存在を知ってもらい、需要を喚起することができる。
  • 利益を最大化することができる。
  • 価格変動によって需要が大きく変化するリスクを軽減することができる。

一方で、以下のようなデメリットもあります。

  • 価格の変動が大きくなりすぎると、顧客離反が増えてくる。
  • 価格変動によって需要が減少し、在庫ロスのリスクが生じる可能性がある。

まとめ

価格弾力性は、ある商品やサービスの価格が変動した際に、その需要がどの程度変化するかを示す指標であり、商品やサービスによって異なります。価格弾力性が大きい商品やサービスは、価格変動によって需要が大きく変化するため、市場浸透価格設定が有効です。逆に、価格弾力性が小さい商品やサービスにおいては、上澄吸収価格設定が有効です。

市場浸透価格設定には、需要を喚起し、市場に浸透させることができるメリットがありますが、低価格競争によって利益が低下する可能性があるというデメリットもあります。一方、上澄吸収価格設定には、顧客に商品やサービスの存在を知ってもらい、利益を最大化することができるメリットがありますが、価格変動が大きくなりすぎると、顧客の信頼を失う可能性があるというデメリットもあります。

価格弾力性を理解し、適切な価格設定を行うことは、企業の収益を最大化するために重要な要素です。

Last Updated on 2023年8月8日

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