
サロンとは、意味としては客間や応接間を意味します。ビジネス用語としても活用され、サロンとは、客間や応接間のようなスペースで提供するサービスのことをいいます。これに該当するのは、ヘアサロン(美容室)、エステサロン、ネイルサロン、リラクゼーションサロンなどが該当します。
サロンの開業は、スペースが存在し、必要な設備が揃っていれば簡単にできますので、自宅やマンションの一室を活用して開業している人も少なくありません。その影響もあり、美容所の開業数は、2019年には25万1140店に至っています。矢野経済研究所の調査によると、2020年の理美容市場は、2兆1,253億円です。ちなみに、外食の市場規模は、2018年段階で25兆7,692億円であり、70万店弱と言われています。
需要に対して供給過多になっていることから、熾烈な競争が起こっていると言えます。
そのため、特に重要になるのは集客です。顧客が入るようにし、良いスタッフが腕をふるえることに専念できる環境を用意できるようにします。そこで地域密着型でもあるサロンの集客の基本について紹介いたします。
サロン集客で重要なポイントとは?
集客で重要なのは、「ターゲットを絞り込むこと」と言われていますが、正確には、「サービスの対象を決める」ことです。みなさんもそうだと思いますが、自分に関係ないと思った情報は見ませんし、興味がありません。自分に当てはまることには興味を示します。
いわゆるターゲットの絞り込みというのは、集客の施策ではなく、サロンとしてサービスを開業する際の経営上の戦略と言えます。
商圏選びは最重要
ヘアサロンなどの店舗選びの要因には、職場や自宅から近いということがあります。また、人通りが元々少ない地域での開業は、近いから訪れるという人を減らす結果になります。
人通りが多ければ良いわけではありません。競合となる店舗の数も増えますし、家賃が高ければ損益分岐点も高くなります。
顧客視点の利便性の良い立地であり、十分に市場が存在すると考えられる地域を選択しましょう。良い立地が確保できたとしても、企業の統廃合による人の流れの変化や競合の新規市場参入が発生すれば脅威になります。
認知度の拡大
知らないもの、よく分からないものは良いものだと判定することができません。まずは興味を持ってもらうこと、そして体験して価値を感じることではじめて良し悪しを判定することができます。
まずは、できるだけ顧客になるうる人々に存在や情報を知ってもらうようにしなければなりません。
サロン集客でよく勘違いされがちなことなのですが、アメブロやSNSを運用すれば良いという情報を鵜呑みにしている人がとても多いです。アメブロは、アメブロのユーザーを対象にしたもので、商圏を絞り込んで訴求することには向いていません。また、SNSも運用しただけでは、近隣に住んでいる人を見つけるのが奇遇と感じる水準であり、認知度の拡大が非常に難しいことに気がつきます。
店舗である以上、サロンには商圏があります。その商圏内での認知度を拡大する効率の良い手法が集客としては効果が高いということになります。
場合に合わせた集客ツールを活用できる
サロン集客を検討している人で、集客ツールを持っていないということが、集客の選択肢を狭めている結果になっていることもあります。
サロンの集客は、販促費をそこまでかけることができません。そのため、チラシやホームページを販促ごとに新規作成していては販促費が足りなくなります。製作費よりもポスティングやWeb広告に費用を割り振らないと、十分な認知度を獲得できません。
そのため、ホームページやチラシは作ることを意識するのではなく、継続的に活用し、広告運用を行っていくことまで念頭にして作成します。
ちなみに、販促物の製作費は、小規模事業者持続化補助金を活用すれば、一般枠では3分の2、最大50万円の補助金ありきで作れます。
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サロン集客に適した認知度の拡大方法とは?
まず重要になるのは、認知度を拡大していくことです。これには、商圏に対して広告を行います。
広告は「お金がかかる」と敬遠されてしまいがちですが、集客は、情報がリーチした人数に広告の反応率で決定します。
例えば、広告の反応率が1%であれば、100人集客するのには、10,000人に情報をリーチさせる必要があります。商圏内の10,000人に情報をリーチさせるためには、広告を使わなかったらどれだけの時間と手間がかかるでしょうか?時間が経過すれば、固定費がかかるため、集客できない期間分だけ機会損失となります。
広告とは、認知が浸透するまでの時間にお金を払っていることになります。もちろん、広告を闇雲にかければ良いわけではなく、しっかりリーチする広告を選択しなければなりません。
フリーペーパーやホットペッパービューティーを除く予約サイトは、情報のリーチが不足し、しかも安定しません。そのため、サロン集客の認知度拡大の方法としては以下の広告が良いことになります。
ポスティング広告
主に住居にチラシを直接投函します。
住んでいる人を対象にしているため、商圏内の人にリーチする精度は高いです。ポスティング広告では配布エリアを丁目単位で絞り込むことができます。
ポスティング広告で反響率は1%未満です。これは、全業種を含めた話であり、ニッチなサロンの場合は、0.3%を下回ることもあります。つまり、100部程度では、1人も集客ができない可能性が高くなります。そのため、集客をしたいのであれば、1万部程度の配布を見込まないとあまり意味がありません。
セルフポスティングをおすすめする人もいますが、配布できる家屋が近隣に限定される上に、1,000部を一気にばらまけるわけではありません。印刷費込みで配布の単価が1枚12円などの世界ですので、素直にポスティング業者を活用することをおすすめします。
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Facebook広告
Facebook広告は、Facebook、Instagram、メッセンジャーに広告を出稿できます。
Facebook広告は、商圏を細かく設定することができることが特徴です。比較的若年者の女性のアクティブユーザーが多いInstagramにも広告を出稿することができるのが魅力です。

Facebook広告には、様々な目的の広告がありますが、サロン広告では、ウェブサイトへのアクセスを増やすものと投稿を宣伝するものの使用頻度が高いです。
MEO(Googleマイビジネス)
盲点になりがちですが、近隣の店舗情報は、Googleマップで検索されるケースも多く、Googleマイビジネスをみていると、Googleマップ上で情報を閲覧されている件数が、Googleで検索されている件数を大きく上回っています。
つまり、商圏内で、サロンをGoogleマップで探している人の割合が多いということになります。
MEOとは、Googleマイビジネスの検索順位対策です。例えば、近隣で「ネイルサロン」と検索された時の表示順位の対策がそれに該当します。当然、サロンを含む店舗の集客には有効な対策となります。
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サロン集客に必要な集客ツールとは?
集客をしたい時に、手元に配布するチラシのテンプレートになるものや最新のキャンペーンを伝えることができるホームページがなければ、集客の対策はできません。
ホームページ
よくSEOを意識した構成を勧められますが、サロンではSEOの集客効果はあまり期待できません。最低限のSEOは、MEOに影響するので実施しなければなりませんが、コンスタントに集客を期待するのにまとまったリーチの獲得が難しいからです。
ホームページでは、SEOを意識するよりも、顧客が求めていると思われる情報を掲載しましょう。例えば、店内の清潔さ、どのような顧客を対象にしているのか、どのようなコンセプトのお店なのか、ネイルサロンや美容室では、どのようなデザインができるのかわかる事例を取り上げましょう。
ホームページに掲載すると良い情報とは
- 店内の清潔さ
- 対象にしている人(女性専用、特定の仕事に従事しているなど)
- コンセプト
- 提供している施術
- ネイルサロンなどではどのようなデザインがどのくらいのコストでできるかがわかるウェブページ
チラシ
チラシは、近隣のお店においてもらったり、近隣にポスティングすることを目的にしています。
商圏が決まっている店舗系ビジネスにおいて、チラシを配ることは最も手取り早い方法の一つです。そのため、キャンペーンごとにチラシのデータをすぐに確保し、ポスティングなどの手法を用いてすぐに配布できる状態にしておくことが重要です。
チラシの作成は、AdobeのIllustratorやIndesignが主流ではありますが、使いこなすことが難しく、利用費用も高額です。Affinity Publisherがリーズナブルな金額の割に高性能です。
Twitterの良いところは、ニュースやトレンド配信がされていること、そして非公開アカウント(鍵垢)以外の投稿は、全て検索の対象になる点です。
これは、有用な情報であれば積極的に受け取る土壌ができていることと言えます。また、地域名やスポット名をツイートしている人は、その地域を行動圏にしている可能性が高いということになります。Googleマップで店舗を検索し、周辺を調査することでデータは集まります。
Instagramは、若年者層の女性が多くサロンとは顧客属性の相性が良いSNSと言えます。
ハッシュタグなどを活用し、投稿の検索性を高めることで地元のInstagramユーザーの獲得に繋がります。また、Facebook広告を活用することで、Instagramに地域を限定して広告配信をすることが可能です。もし、その投稿にいいね!をつけていれば、地元の人である可能性が高く、フォローをリクエストすることで地元のユーザーを獲得することが見込まれます。
メール配信
メール配信は、リアルタイムに既存顧客向けにメッセージを届けます。
メールアドレスは、スマホを保有していればOSを運用する関係で必ず保有しています。そのため、ほぼ全員を対象にした既存顧客向けの情報発信を実施することが可能です。
ただし、キャリアメールの場合、キャリアのフィルターでスパムスコアが高いメールは自動で迷惑フォルダに振り分けられてしまいます。そのため、IPアドレスを多人数でシェアしている格安のメール配信サービスを活用すると、せっかく集めたメールアドレスにメールが送信できないこともあり得ます。
サロンの集客にブログは必要なのか?
サロン集客でよく耳にする話題は、アメブロのようなブログを書くことがあります。
ブログを書くこと自体は否定しませんが、アメブロやnoteなどの無料ブログでは、ブログ内の機能で集客を行いますので、同じ趣味や興味を持つ人は集客できるかもしれませんが、地域を絞り込んで集客するのには向いていません。
また、思われているよりも、「ネイルサロン 新宿」などのキーワードでブログ内検索を行っているのは、事業者しか存在しません。
また、SEOは、美容系のwebマガジンが上位を占めており、そこで露出を目指すのは労力もかかります。そして、その労力に見合った成果を得られるとは限りません。
場合にはよりますが、サロンのほとんどはブログを運用する必要性はありません。もし、それを行うのであれば、SNS運用や広告を運用して、地域の人に絞り込んで訴求した方が効率の良い集客はできると思います。
まとめ
集客とは、顧客の消費者行動を引き起こすことでもあります。消費者行動は、まず知らないとスタートしないため、認知の浸透にかかる時間をどれだけ短縮できるかによります。
地域性のあるビジネスであるサロンでは、効率良く集客することは、効率良く情報を届けることができることでもあります。そのため、チラシを簡単に自分で作成できるようにしたり、Facebook広告をはじめとするWeb広告が活用できるようになると、簡単に集客ができるようになります。
また、チラシの作成方法など迷うことがあるかもしれませんが、その場合は調子の良いと言われている店舗の顧客になってみると良いでしょう。そこで見たり、渡されたりしたチラシなどの販売促進ツールを参考にすると良いでしょう。