CMS(コンテンツマネイジメントシステム)とは
CMSとは、Webサイトの運用には、HTMLやCSSを代表とするコードの知識を必要とせず、簡単にページ更新やページを追加できることを実現するシステムのことを指します。専門的な知識を学ぶ必要性がなく情報発信が可能になるため、WebサイトにCMSを組み込むことが一般的になっています。
CMSを導入するメリット
運用に関する教育を最小限にできる。
今時CMSを使わない選択肢はほぼありえないのですが、CMSを導入しなかった場合は、ページの追加などを自分でできない可能性が高いですが、CMSを導入すれば、ブログを運営した経験のある人物であれば難なく運用をすることができます。
ページの管理が楽になる。
CMSでページを管理すると、過去に発信した情報の検索とそこからの修正作業が簡単です。
情報発信の速度が上がるため、結果としてSEOをやりやすくなる。
ページの管理が楽になるということは、従来Web管理の担当者を挟まないとできなかった情報発信も自分でできるようになり、情報発信の速度が上がります。結果として、ページが蓄積され、SEOなどの対策もやりやすくなります。
(SEOを実施する場合は、CMSの導入は必須です。)
CMSを導入するデメリット
特にWordPressで起こりやすいのですが、なんのセキュリティー対策をしていないと、不正ログインや書き換えなどの被害に合う可能性があります。また、過去にはレンタルサーバー単位で大規模なハッキングがあり、その時に多数のWordPressにて書き換えが発生しました。
CMSの導入を決めるのであれば、セキュリティーとセットで考えないといけません。
また、導入したCMSを全く利用しないのであれば、ログインIDやパスワードを忘れてしまい、講習会などで学んだことも忘却してしまう可能性があり、その時点で施策が完全ストップし、宝の持ち腐れになってしまう可能性があります。
CMSは、同様のデザインのページを量産することが得意ですが、ページ毎に細かな設定をすることに関しては知識が必要です。数ページのみのWebサイトを作成予定であり、コンテンツマーケティングを実施する予定がなければ、わざわざCMSを導入する必要性はありません。
CMSを選択する基準
CMSを選択する基準としては以下の3つで考えます。
目的
Webサイトの目的次第で、使用するCMSも異なります。
例えば、通販サイトとして、直販の売上を伸ばしたいと考えているのであれば、通販用のCMSと集客用のCMSを分けずに、通販用のCMSの機能を拡張し、コンテンツマーケティングを実施した方が管理が簡単です。一括管理できるCMSかどうかで運用の方針も変わります。
サイトの規模
サイトの規模が大きくなるほど、CMSに求められる機能も異なってきます。
例えば、最初はWordPressで運用していたオウンドメディアも巨大なメディアに成長した場合は、セキュリティー面、表示速度、細かな設定の部分がネックになってきたりします。海外のメディアでは見られることなのですが、オープンソースのCMSから独自のCMSに切り替えることがあります。
CMSの提供、カスタマイズ、セキュリティー管理をアウトソースしてしまい、運用のみをインハウスで行なっているメディアも当然存在します。
管理者の能力
WordPressは難しいとよく言われておりますが、そんなことはないと思っていても、パソコンのスキルは人それぞれです。スマホの普及により若年者でもパソコンが使えない人が増えています。
使えないCMSを導入しても意味がありません。そのため、操作の習得に時間がかかるようであれば、UIが単純なCMSを導入するのが良いでしょう。
代表的なCMS
WordPress
最も世界で普及しているCMSであり、汎用性も非常に高いのが特徴です。その反面、Windowsと同じようにハッキングの対象にもなりやすいことがデメリットです。
WordPressは難しいとされているのは、汎用性やカスタマイズ性の高さの裏返しで、更新作業だけに着目すると、アメブロなどの無料ブログよりも正直簡単です。
ライセンス費用が無料、プラグインの大半も無料で十分なパフォーマンスを発揮するため、中堅クラスのWebサイトであればWordPressでの構築で間に合います。
MovableType
WordPressが普及する以前は、主流であったCMSです。静的HTMLを生成するため、速度面やセキュリティー面では優位に立つCMSです。
ただし、商用利用をする場合は、ライセンス費用が必要です。
ECCUBE
株式会社ロックオンが開発している日本製のEC特化型のCMSです。
通販に必要な機能は、ほぼほぼECCUBEで実装可能で、他の通販系CMSでは設定ができない複雑な条件の販売もECCUBEではできる場合があります。
まとめ
CMSの導入はコンテンツマーケティング(情報発信)を行うことが一般的になった現在ではほぼ必須です。CMSを導入することで、HTMLなどの知識を必要とせずにページ作成ができることからコンテンツの作成に集中することができます。結果的に、積極的なページ生成によるコンテンツSEOを仕掛けることも可能になります。
ただし、使えないCMSを無理に導入したり、目的を置き去りにして導入することは、成果発生を遠のかせます。CMSを導入する場合は、目的を設定してから、それを達成できるような設計が不可欠です。
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