X Proで効率的にX(旧Twitter)を管理!機能、効果的な活用方法を徹底解説

SNSマーケティングが重要性を増す現代において、X(旧Twitter)は情報発信に欠かせないプラットフォームとなっています。
しかし、通常のXアプリやウェブサイトでは、情報収集やアカウントの管理に限界があります。そこで注目したいのが「X Pro」です。これを使うことで、タイムライン上の情報検索や複数のリストの一元管理ができます。
この記事では、X Proを活用することで、「新たにできること」「効率化できること」を解説します。
X Proの特徴とは?
X Pro(エックスプロ)は、複数のタイムラインを一つの画面で同時に表示・管理できる高度なウェブアプリです。旧Twitter時代に「TweetDeck」の名前で提供されていたこのツールは、Xへのブランド変更に伴い「X Pro」と名称を改め、新バージョンが公開されました。
X Proの最大の特徴は、「カラム(列)」ごとに異なる情報を並べて表示できることです。通常のXでは一つのタイムラインを行き来する必要がありますが、X Proではタイムライン、DM、リプライ、リストなどのカラムを1つの画面で並列して管理することができます。
また、デッキ機能により複数のカラムをグループ化してワークスペースごとに整理できるため、業務効率が大幅に向上します。複数アカウントの管理も容易で、チームでの共有運用にも対応しています。
X Proの代表的な機能とは?
X Proは多彩な機能を備えており、ビジネスでのX運用を強力にサポートします。主要機能を詳しく見ていきましょう。
複数カラム表示
X Proの最大の特徴は複数のカラム(列)を同時に表示できることです。例えば、ホームタイムライン、通知、特定のハッシュタグ検索結果、リストの投稿などを別々のカラムに設定し、一目で同時に閲覧できます。これにより、複数の情報源を同時に監視できます。これにより、トレンド分析などがやりやすくなります
また、カラムはドラッグ&ドロップで簡単に並べ替えられるため、優先順位に合わせてカスタマイズすることが可能です。ビジネスに関連するハッシュタグやキーワード、業界のインフルエンサーのアカウントなどを個別のカラムに設定することで、重要な情報を見逃すことなく効率的にチェックできます。
高度な検索機能
X Proには通常のXよりも詳細な条件指定ができる高度な検索機能が組み込まれています。キーワードやユーザー、期間などを指定した検索結果をそのままカラムとして保存できるため、継続的なモニタリングが可能です。
例えば、自社ブランド名を含む投稿や、特定の製品カテゴリに関する投稿を自動的に収集し表示することができます。また、「いいね」や「リポスト」の数で絞り込むことも可能なため、高いエンゲージメントを獲得している投稿を見つけ出し、トレンドを分析することもできます。
デッキ機能
X Proの新要素として「デッキ」と呼ばれる機能が導入されています。デッキとは複数のカラムをグループ化してワークスペースごとに整理できる機能で、用途に応じてカラム群を切り替えることができます。
例えば「市場調査用デッキ」「マーケティングキャンペーン用デッキ」「顧客サポート用デッキ」など、目的別にデッキを作成することで、業務の切り替えがスムーズになります。各デッキには関連するカラムをまとめておくことで、必要な情報に集中しやすくなり、業務効率が大幅に向上します。
複数アカウント管理
X Proでは自分の複数アカウントを追加し、ワンクリックで切り替えて操作できます。公式アカウントと担当者の個人アカウント、あるいは複数のブランドアカウントを一元管理することが可能です。
さらに、チーム機能を使って他ユーザーとアカウントを共有する運用も可能です。これにより、マーケティングチームやカスタマーサポートチームが同じアカウントを共有しながら、効率的に業務を分担することができます。
予約投稿機能
X Proでは投稿を事前に作成し、指定した日時に自動投稿する予約投稿機能を利用できます。この機能を活用することで、最適なタイミングで投稿を行い、エンゲージメント率を高めることができます。
予約投稿はブラウザ版からのみ利用可能で、投稿画面の左下にある「予約設定」アイコンをクリックして設定します。カレンダーから日付と時刻を選択し、内容を入力して「予約設定」をクリックするだけで完了します。投稿された内容は、予約した日時に自動的に公開されます。
その他の機能
X Proには他にも様々な便利機能があります。動画を再生しながら他のカラム操作ができる「ビデオドッキング」や、投稿を最新順だけでなく人気順(Top順)に並べ替えて表示する機能など、プロフェッショナルな利用に対応した細かな機能が多数あります。
充実した投稿作成機能も魅力で、スレッド投稿(連続投稿)の作成や予約投稿に加え、X Premium加入者向け機能「投稿の編集」にも対応しています。
X Proの利用条件
X Proを利用するには、X Premium(旧Twitter Blue)の有料サブスクリプションへの加入が必須となっています。ただし、ベーシックは除きます。
プラン | Web版料金(月額) | Web版料金(年額) | 主な特徴 |
---|---|---|---|
プレミアム | 980円 | 10,280円 | X Pro利用可能、広告半減、認証バッジなど |
プレミアム+ | 6,080円 | 60,040円 | 広告完全非表示、Grok-3利用可能など |
X Premiumに加入するには、Xアカウントにログインした状態で「もっと見る」→「X Premium」から申し込み手続きを行います。料金はWeb版、iOS版、Android版で異なり、Web版が最も安価に設定されています。
X Premiumに加入すると、X Proの利用に加えて、ポストの編集、長文投稿、広告の削減などの特典も利用できるようになります。特にビジネスでの活用を考えている場合は、これらの追加機能も大きなメリットになるでしょう。
X Proの利用方法は非常にシンプルで、Webブラウザから「pro.x.com」にアクセスし、X Premiumに加入したアカウントでログインするだけです。初回アクセス時には簡単なセットアップガイドが表示され、基本的な操作方法を学ぶことができます。
X Proの効果的な活用方法
X Proを最大限に活用するための具体的な方法を、3つのケーススタディでご紹介します。
ケース1:市場調査と競合分析
X Proは市場調査や競合分析に非常に役立ちます。業界に関連するキーワードやハッシュタグをカラムに設定することで、リアルタイムで市場の動向を把握することができます。
具体的な設定方法としては、まず「カラムの追加」から「検索」を選択し、業界関連のキーワードを設定します。例えば、飲食店経営者であれば「グルメ」「ランチ」「カフェ」などの一般的なキーワードに加え、自店の商品カテゴリーや地域名などを組み合わせた検索条件を設定します。
また、主要な競合企業のアカウントをリスト化し、そのリストをカラムとして追加することで、競合の投稿内容やキャンペーン情報を一元的に監視できます。このように複数の情報源を同時に表示することで、市場の変化や競合の動きをいち早くキャッチし、自社の戦略に活かすことができます。
さらに、高度な検索機能を使って「いいね」数やリポスト数が多い投稿を抽出することで、どのようなコンテンツが注目を集めているかを分析することも可能です。これらの情報は自社のコンテンツ戦略立案に非常に役立ちます。
ケース2:マーケティングキャンペーンの管理
X Proはマーケティングキャンペーンの実施や管理に最適なツールです。複数のカラムとデッキ機能を活用することで、キャンペーン全体を効率的に運用できます。
まず、キャンペーン専用のデッキを作成し、その中に以下のようなカラムを設定します。
- キャンペーンハッシュタグの検索結果
- キャンペーン関連キーワードの検索結果
- 自社アカウントへの言及(メンション)
- 自社アカウントのホームタイムライン
- キャンペーン対象者のリスト
これにより、キャンペーンに関連するすべての動きを一元的に管理することができます。ユーザーからの反応をリアルタイムで確認し、必要に応じて迅速に対応することが可能になります。
また、予約投稿機能を活用して、キャンペーン期間中の投稿を事前に準備しておくことで、一貫したメッセージングと最適なタイミングでの情報発信が可能になります。重要な告知や情報は、ユーザーの活動が多い時間帯に合わせて予約投稿することで、より多くの人に届けることができます。
キャンペーン終了後は、収集したデータを分析して次回のキャンペーン改善に活かすことができます。エンゲージメント率の高かった投稿内容や時間帯を特定することで、より効果的なマーケティング戦略を構築できます。
ケース3:顧客サポートとコミュニティ管理
X Proは顧客サポートやコミュニティ管理にも大いに役立ちます。複数のカラムを活用することで、顧客からの問い合わせやフィードバックを見逃すことなく、迅速に対応することができます。
具体的には、以下のようなカラムを設定することをおすすめします。
- 自社アカウントへのメンション
- 自社アカウントに対する返信
- 自社ブランド名や製品名を含む投稿の検索結果
- 顧客からよく寄せられる質問や問題に関するキーワード検索
- 過去に対応した顧客のリスト
これらのカラムを常に監視することで、顧客からの問い合わせやクレーム、製品に関する質問などをリアルタイムで把握し、迅速に対応することができます。特に、直接メンションされていなくても自社名や製品名を含む投稿を検索カラムで捉えることで、潜在的な問題や改善点を早期に発見できます。
複数アカウント管理機能とチーム機能を組み合わせることで、カスタマーサポートチーム全体での連携も容易になります。担当者ごとに対応するカラムを分担したり、重要な問い合わせに対して複数のスタッフが協力して対応したりすることが可能です。
また、デッキ機能を活用して「日常的なサポート用」と「危機管理用」などのワークスペースを分けておくことで、緊急時にもスムーズに対応体制を切り替えることができます。
まとめ
X Pro(旧TweetDeck)は、X(旧Twitter)を活用したビジネス展開において非常に強力なツールです。複数のタイムラインを一つの画面で同時に表示・管理できる機能は、情報収集から顧客対応、マーケティングキャンペーン管理まで、あらゆる場面で業務効率を大幅に向上させます。
X Proの主要機能である複数カラム表示、高度な検索機能、デッキ機能、複数アカウント管理、予約投稿機能などを効果的に活用することで、SNSマーケティングの成果を最大化することができます。特に市場調査と競合分析、マーケティングキャンペーンの管理、顧客サポートとコミュニティ管理の3つの分野では、X Proの価値が最大限に発揮されます。
X Proを利用するにはX Premiumへの加入が必要ですが、ビジネスでX(旧Twitter)を本格的に活用したい経営者や担当者にとっては、その投資に見合った価値があるでしょう。情報収集の効率化、投稿管理の最適化、顧客との関係構築の強化など、多くのメリットがあります。
X Proを活用して、効率的かつ効果的なXマーケティングを実現し、新規顧客の獲得とビジネスの成長につなげていきましょう。