LTVとは?顧客生涯価値の重要性の解説と計算、最大化の方法

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新規顧客の集客はコストがかかることで、既存顧客との長期的な関係構築が重要視されています。その際に注目される指標が「LTV(顧客生涯価値)」です。LTVを正しく理解し改善することで、限られたマーケティング予算を効率的に活用し、持続的な売上成長を実現できます。

本記事では、LTVの基本概念から計算方法、具体的な改善手法まで、重要なポイントを分かりやすく解説します。

目次

LTVとは?

LTVとは「Life Time Value(ライフタイムバリュー)」の略称で、日本語では「顧客生涯価値」と呼ばれています。これは、ある顧客が企業と取引を開始してから終了するまでの期間に、その企業にどれだけの利益をもたらすかを表す重要な指標です。

LTVの概念は、一度の取引だけでなく、顧客との長期的な関係性を重視する考え方に基づいています。たとえば、月額5,000円のサブスクリプションサービスを2年間利用する顧客のLTVは、単純計算で120,000円となります。さらに、顧客が紹介により新たな顧客を連れてくる場合、その価値も含めて考えることがあります。

LTVの改善はなぜ重要なのか?

LTVの改善は、企業の収益性を改善します。これは、新規顧客の集客には、リピーターに再購入してもらう際に比べると多大な広告費がかかること、一度購入したことがあるリピーターは再購入のハードルが低くコストがほとんどかからないことが原因として挙げられます。

LTVの最大化には、リピーターとの関係性が重視されます。良い関係性を維持すれば、リピーター経由の口コミ量が増えるため、新規顧客の集客の難易度も低下します。また、LTV重視の経営は、柔軟な広告費を用意することができるようになるため、事業拡大に有利に働きます。

例えば、売上ベースで考えると、10万円の売上に対して、使用できる広告費が1万円とします。これが、LTVを重視し、LTV(売上ベース)が30万円になれば、使用できる広告費は3万円まで伸びます。特に、ウェブ広告は入札制の課金体系が多いため、競争が激化すると広告費が跳ね上がる特徴があります。もし、ウェブマーケティングを中心に集客をする場合は、LTVの改善が広告の予算を増やすため重要だということになります。

LTVの計算方法

LTVの計算方法には、利益ベースと売上ベースがあります。原則として使われるのは利益ベースですが、施策を考える時には、わかりやすい売上ベースを例外的に使います。マーケティング関連の記事は、読者のビジネスの利益率が不明のため、売上ベースを採用しています。

利益ベースの計算方法

利益ベースのLTV計算では、売上から原価を差し引いた粗利を基準に算出します。

LTV = 平均顧客単価 × 粗利率 × 平均購入回数 × 平均継続期間

この計算方法では、実際の利益を正確に把握できるため、マーケティング投資の意思決定により適しています。たとえば、化粧品のサブスクリプションサービスの場合、月額5,000円(粗利率60%)のサービスを平均2年間利用する顧客のLTVは、5,000円 × 0.6 × 12回 × 2年 = 72,000円となります。

さらに厳密な計算では、顧客獲得コスト(CAC)や顧客維持コストを差し引くこともあります。この場合の計算式は「LTV = (平均顧客単価 × 粗利率 × 購入回数 × 継続期間)- (顧客獲得コスト + 顧客維持コスト)」となり、より実践的な数値を得ることができます。

売上ベースの計算方法

売上ベースのLTV計算は、最もシンプルで理解しやすい方法です。

LTV = 平均顧客単価 × 平均購入回数 × 平均継続期間

この方法は、事業計画の立案や顧客の購買行動分析に適しています。たとえば、月額10,000円のソフトウェアサービスを平均3年間利用する顧客のLTVは、10,000円 × 12回 × 3年 = 360,000円となります。

また、サブスクリプションビジネスでは、「LTV = 平均顧客単価 ÷ チャーンレート(解約率)」という計算式もよく使われます。チャーンレートが5%の場合、平均顧客寿命は20ヶ月(1 ÷ 0.05)となり、この数値を使って簡単にLTVを算出できます。

1年間に期間を絞り込んだ計算例

実際の業務では、LTVを年間ベースで算出することが多くあります。これにより、他の年間指標との比較や予算計画との整合性を保つことができます。

項目
月額サービス料金8,000円
年間購入回数12回
粗利率40%
顧客獲得コスト15,000円
年間LTV(売上ベース)96,000円
年間LTV(利益ベース)23,400円

上記の例では、売上ベースのLTVは「8,000円 × 12回 = 96,000円」、利益ベースのLTVは「(8,000円 × 12回 × 0.4)- 15,000円 = 23,400円」となります。このように期間を区切ることで、年度ごとの目標設定や成果測定が簡単です。

LTVを改善する方法とは?

平均顧客単価を上げる方法

顧客単価の向上は、LTV改善の最も直接的な手法の一つです。代表的なアプローチとして、アップセルとクロスセルがあります。

アップセルは、顧客が現在利用している商品やサービスよりも上位のプランを提案する手法です。たとえば、月額5,000円のプランを利用している顧客に、より多機能な月額8,000円のプランを提案することです。

クロスセルは、関連商品やオプションサービスを追加で提案する手法です。化粧品であれば、化粧水を購入した顧客に乳液や美容液を提案することが該当します。また、商品価格自体を適切に見直すことも効果的です。ただし、価格上昇には顧客が納得できる付加価値の提供が必要です。

さらに、決済手段の多様化も顧客単価向上に寄与します。クレジットカードやオンライン決済に対応することで、購入時の心理的障壁を下げ、より高額な商品の購入を促進できます。

購入頻度を上げる方法

購入頻度の向上は、既存顧客からより多くの売上を獲得する効果的な手法です。まず重要なのは、顧客の購買パターンを詳細に分析することです。購入後の期間に応じて、適切なタイミングでフォローアップを行います。

具体的な施策としては、購入後のフォローアップメールの配信があります。商品の使用方法や活用事例を提供することで、顧客満足度を高めながら次回購入への動機を創出します。また、誕生日や記念日に合わせた特別オファーの送付も効果的です。

さらに、CRMやMAツールを活用した個別最適化されたコミュニケーションが重要です。顧客の購買履歴や閲覧履歴に基づいて、興味を持ちそうな商品やコンテンツを推奨することで、自然な形で再購入を促進できます。

店舗では、LINE公式アカウントを活用することが一般的です。LINEミニアプリの会員証を用意することで、LINE公式アカウントの登録を促すことができます。ほとんどの人が登録するようにすれば、効果の高い自社メディアに成長していきます。

継続期間を長くする方法

顧客との関係継続期間の延長は、LTV向上において最も重要な要素の一つです。まず、顧客満足度の向上が基本となります。商品やサービスの品質向上はもちろん、カスタマーサポートの充実も欠かせません。

離脱の兆候を早期に発見し、適切な対策を講じることも重要です。たとえば、利用頻度が低下している顧客に対して、個別のフォローアップや特別な支援を提供します。また、定期的な顧客満足度調査を実施し、不満の原因を特定して改善に取り組みます。

さらに、最低契約期間を設けることで、一定期間の継続を保証する方法もあります。ただし、この場合は顧客にとってのメリットも明確に提示し、納得感のある契約条件にすることが重要です。

新規顧客獲得費用を下げる方法

新規顧客獲得コスト(CAC)の削減は、LTVの相対的な向上に直結します。効果的な手法として、オーガニックマーケティングの強化があります。SEOやコンテンツマーケティング、MEO、SNSの活用により、低コストで見込み客を集めることが可能です。

また、既存顧客からの紹介制度の導入も効果的です。満足度の高い顧客は、積極的に商品やサービスを推奨してくれるため、紹介インセンティブを設けることで、低コストでの新規顧客獲得が期待できます。

さらに、マーケティングチャネルごとの効果測定を徹底し、ROIの高いチャネルに予算を集中することが重要です。データ分析を通じて、最も効率的な顧客獲得方法を特定し、継続的に改善していくことで、CACを段階的に削減できます。

既存顧客維持費用を下げる方法

既存顧客の維持コストを削減することで、LTVの実質的な向上を図ることができます。まず、セルフサービス機能の充実が効果的です。FAQやナレッジベース、解説動画を整備することで、顧客が基本的な問題を自分で解決できるようになり、サポートコストが削減されます。

また、自動化も重要な要素です。CRMシステムを活用して、顧客の状況に応じた自動的なフォローアップメールの配信や、利用状況に基づくアラート機能の実装により、効率的な顧客管理が可能になります。

さらに、顧客セグメンテーションを行い、価値の高い顧客により多くのリソースを配分することで、全体的な維持コストの最適化を図ります。すべての顧客に同じレベルのサービスを提供するのではなく、LTVに応じた適切なサービスレベルを設定することが重要です。

まとめ

LTVは、現代のビジネス環境において企業の持続的成長を実現するための重要な指標です。新規顧客獲得が困難になる中で、既存顧客との長期的な関係構築により収益性を向上させることができます。LTVの改善により、マーケティング投資の効率化と売上の最大化が同時に実現可能です。成功のカギは、顧客単価向上、購入頻度増加、継続期間延長、コスト削減の4つの観点からバランスよく施策を実行することにあります。

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この記事を書いた人

マーケティングプロデューサー・集客コンサルタント。店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入の支援業務に従事。その後、2009年にサクセスパートナーを設立し、集客のコンシェルジュとして、コンサルティングを提供開始。

メディア掲載としては、「第一興商発行のDAM CHANNEL for Bizにて、ソーシャルメディアを使った集客方法の特集を8ページ監修(2018/4号)」
「株式会社リクルートの経営者応援マガジンパートナーズプレスにて、ホームページ作成やSNS活用のポイントのインタビュー記事」が公開される。

山形県よろず支援拠点や地方商工会青年部向けのWEBマーケティングセミナーを実施

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