飲食店の集客とは?客足が伸びる飲食店にするための要点【2023年最新版】

飲食店の集客

飲食店の成功の鍵は集客にあります。集客によって多くのお客様を引きつけ、リピーターに変えることで、売上高や利益額を大きく伸ばしていきます。ただし、飲食店の集客は注意すべきポイントも存在します。これらのポイントをクリアすることが、大きな結果にもつながります。

目次

飲食店の集客とは?

集客とは、顧客を引き寄せる一連の対策を指します。飲食店は、ビジュアルや音で価値を表現しやすく、集客できる機会も他の事業と比べると多いため、集客の難易度はそこまで高くはありません。

来店動機につながるような情報をホームページやグルメサイト、SNSなどに落とし込み、見込み客に効率良く伝えることが新規の顧客を多く呼び寄せることができます。また、顧客との関係性を構築するために、メールマガジンやLINE公式アカウントなどを使い、定期的に来店動機を作ることで、顧客も固定客になっていきます。

飲食店のカスタマージャーニー

飲食店の集客を計画する時のポイントとなるのは、顧客心理や行動です。
「お店を知る→美味しそうだ!行きたいと思う→来店する→満足してまた来たいと思う」というプロセスを理解すれば、具体的に何の集客の施策に力を入れれば、繁盛店にできるのかも見えてきます。

もっと、集客をしたい飲食店のオーナーや責任者のために、重要なポイントを取り上げて解説します。

飲食店の集客は立地が最重要である。

立地は飲食店の集客戦略において、最重要な要素となります。商圏内の客層が立地によって変わるため、飲食店の集客に直接影響を与えるからです。

飲食店には商圏がある。

当たり前のことですが、ランチタイムでお店を探す時には、お昼休憩の時間内にお店に行き、食べ終わり、職場まで戻らなければなりません。そのため、あまりにも遠いお店に行くことはできません。

飲食店では、その立地から近くにいる人ほど集客が簡単であり、遠くの人ほど集客には強い動機付けが必要です。

飲食店は地域の属性が集客と客単価に影響する。

飲食店では、出店した地域の属性で、集客の難易度と客単価に強く影響が出ます。

地域の属性平日の集客休日の集客
住宅街難しい比較的簡単
ビジネス街簡単難しい
繁華街比較的簡単簡単

住宅街では、平日の集客が難しい傾向にあります。これは、多くの人が仕事で外出しているからです。逆に、週末は家族や友人との飲み会や会合が集中するため、集客の機会が限られます。
一方で、ビジネス街にある飲食店は、平日にビジネスマンや会社員が多く集まるため、平日の集客は簡単です。しかし、土日祝日は休日であるため、出勤する人が劇的に少ないため、集客は難しいです。

出店した地域の属性次第で、特に居酒屋などの業態では、曜日ごとの集客の有利不利があります。

テナントは路面店舗・空中店舗のどちらがおすすめか?

飲食店の出店は路面店舗がおすすめですが、隣接する路面の通行量や出店費用がかさむ時は、空中店舗も検討します。しかし、通りがかりの集客が不利になりますので、その分販促費は高くかかります。

路面店舗の強みは、通行人から目立ち、自然に入店しやすいことです。乗車が多い主要駅や商業施設が近くの立地では、飲食店の集客は簡単です。ただし、デメリットもあります。路面出店は初期投資が高く、家賃も高いことです。

空中店舗は、2階以上のフロアにあるテナントのことです。路面店舗に比べると家賃が安いことがメリットで、少しでも良い立地を選ぶことができます。しかし、看板規制などで視認性を高めることが難しく、通りがかりの入店が起こりづらいデメリットもあります。そのため、集客が少ない時は、一階に客引きを配置したり、ウェブマーケティングにかけなければならないなどの費用も嵩みます。

路面店舗で良い立地がない時は、商業施設や雑居ビルの2階以上の空中店舗が選択肢として入ります。

来店動機を理解して、販促物を作成する。

引用:ホットペッパーグルメ外食総研

ホットペッパーグルメ総研の調査によると、来店動機に至る要因には、上位から「料理」「価格・コスパ」「店内の清潔さ(空間)」「客層」「利便性」が挙げられています。つまり、これらの情報が欠落していると、予約したい飲食店からは漏れてしまい、集客に不利になります。

ホームページやチラシなどの販促物では、これらの情報が魅力的に伝わるような工夫をすることで、来店率や予約率を高めることができます。例えば、シズル感のあるメニューを大きく使ったり、価格設定も利用しやすい金額から用意するなどの工夫をすることで、客数は増えます。

「食事がメイン」と「目的来店型」では、集客方法が異なる。

飲食店のお店選びは、何を目的にするのかで探し方が変わります。わかりやすいのは、1人で食べる機会が多いランチと複数人数で食べる機会が多いディナーです。

ランチは、その時に食べたいものを直感的に選ぶ傾向があり、過去の経験や日常的に閲覧するものからヒントを得ることが多いです。そのため、InstagramなどのSNSから得られた情報から、食べたい料理を選んだり、ランチをするお店選びをすることが多いです。

ディナーは、会食やデートなどでは、「相手に喜んでほしい」「落ち着いた環境で会話をしたい」という目的があります。そのため、条件を絞り込んだ検索で飲食店を探す傾向にあり、検索エンジンやグルメサイトの検索機能を使用することが多いです。

飲食店はリピーター対策が特に重要である。

どんなに顧客満足度の高いサービスを提供しても、その顧客が再来店しなければ儲からないのが飲食店です。これは、新規顧客の集客コストが高いからであり、顧客を定着させることで利益率が改善されるものだからです。5%の顧客離れを防ぐことができれば、利益率を25%改善できる5:25の法則から言えます。

LTV

例えば、次のような条件の飲食店があったとします。

  • 顧客単価5,000円
  • 新規の集客コスト 10%
  • リピーターの集客コスト 2%

飲食店では、集客にかけることができる費用は、売上の3~5%です。新規の集客コストが10%である時点で、新規顧客だけしか集客ができないと利益率が圧迫されています。そのため、リピーター対策を行います。リピーター対策は、新規顧客にかかる費用よりも安いため、顧客1人あたりの再来店が増えれば、利益率が高くなります。この計算であれば、3回の来店で集客にかかる費用は、4.6%になり、予算内になります。

リピーター対策では、初回の顧客満足度を高める工夫のほかに、いつでもコミュニケーションがとれるように、LINE公式アカウントやメルマガを活用します。定期的にメッセージを配信することで、再来店しやすい環境にすることが非常に重要です。

飲食店は雨などの天候不良日で客入りが変わる。

雨の日は年間30%

飲食店の集客戦略として、悪天候の日は特に注意を払う必要があります。日本において、年間の約30%が天候不良であることを考えると、雨の日の計画は集客において重要な要素です。

雨の日の集客の対策は、キャンセルポリシーを整備した予約を促すことが効果的です。雨の日の来店が少ないのは、通りがかりの来店であるためで、予約の来店を増やすことで、天候の影響が軽減されます。

予約を増やす一方で、雨の日に来店するお客様に感謝の意を示す方法も有効です。例えば、新メニューの試食機会を提供したり、次回利用できる割引クーポンを渡すことで、次回の再来店の動機を作ることができます。

キャッシュレス決済の未導入は、約43%の来店損失を生んでいる。

キャッシュレス決済とは、現金以外の支払い方法で、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済などが該当します。コロナ禍以降では、非接触で買い物ができることや国が積極的にキャッシュレス決済の普及を推進したことで、2021年段階で32.5%に成長し、3回に1回の取引がキャッシュレスで行われる時代になりました。

また、飲食店では、キャッシュレス決済ができない店舗を42.7%が避けることがあると答えています。各種キャッシュレス決済では、ポイントが付くなどの仕組みがそれぞれにあり、ポイ活(ポイント活動)が普及しています。これは、キャッシュレスに未対応の飲食店は、約43%から避けられることを意味しています。

飲食店の集客でよく使う方法の解説

世の中には、非常にたくさんの集客方法があり、サービス名で考えると無数に存在します。「自分のお店にとって何が効果的なのかわからない」というお悩みは、どの飲食店オーナーや責任者も持っていることです。そこで、特に飲食店の集客に効果が高い集客方法や使い方、導入上の注意点を解説します。

もし、集客が増えないことに悩みを抱えているのであれば、解説した方法をご検討ください。

名物(看板メニュー)を作る。

集客での優先度:

飲食店の口コミは、一般的には店舗名だけで拡散することがありません。「あのお店は、坦々麺が美味しい」などの看板メニューとセットで口コミが拡散します。そして、その口コミを耳にして来店した新規顧客は、看板メニューを食べにきて、新しい口コミを広げます。

看板メニューはその地域を調査して、地域で最も評判が高くなる可能性があるランチメニューでも出せるものに力を入れましょう。そうすることで、店舗の評判が高くなり、注目度を作ることができます。券売機などでは人気No.1などの表記で目立つように最初に露出するようにします。

ポスティング広告を出稿する。

集客での優先度:

飲食店で集客を増やしたいなら、ポスティングが効果的な方法で、どの店舗でも一度はテストします。チラシをポストに投函する広告手法で、新店舗のオープンや歓送迎会・新年会・忘年会の予約の獲得に使えます。

インターネット広告が主流の現在では、都市部のような競争の激しい地域で、広告費が高騰することがあります。そんな時、ポスティングは比較的低コストで高い成果が期待できる方法として挙げられる手法です。

ポスティングの使い方

目的に合致した内容のチラシを用意します。チラシは、DTPデザイナーに依頼しデザインしてもらう方法やCanvaやAdobeなどのデザインツールを使うことで自作することも可能です。ポスティングサービスを使うと印刷から投函まで任せることができます。

ポスティングの注意点

ポスティングの集客率は一般的に0.75%程度と見積もられています。また、1時間に200枚を投函するのが限界だと考えると、十分に集客を増やすためには、自分でポスティングせずに、ポスティング業者に投函を依頼する方が現実的です。配布するチラシの枚数が多く、依頼日から投函完了日の期間が長いほど、ポスティングにかかる費用が下がります。配布するチラシの量が増えるほどコスト効率は良くなる傾向にあります。

MEO対策を行う。

集客での優先度:

近くのレストランやカフェを検索する時に、Googleマップで検索すると、周囲の飲食店の情報と口コミが表示されます。この検索をローカル検索と呼び、検索対策を行うことをローカルSEOと呼びます。一般的には、通称であるMEO(Map Engine Optimization)と呼ばれています。

ローカル検索の特徴は、ビジネスプロフィールのみを対象にしていることです。そのため、グルメサイトやメディアと競合しません。SEOでは露出ができなくても、MEOでは露出することができます。

MEO対策の方法とは?

まずは、Googleビジネスプロフィールを開設します。Googleビジネスプロフィールは、無料で開設することができます。開設方法に関しては、「Googleビジネスプロフィールの設定方法と運用方法とは?」を確認してください。

MEOのアルゴリズムは、「検索している位置からの距離」「視認性の高さ」「検索キーワードとの関連性」が影響します。距離は、人通りが多い立地への移転以外の対策がないので、視認性の高さと関連性で主に対策をします。

視認性の高さについて、Googleは以下のように解説をしています。

視認性の高さとは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを指します。ビジネスによっては、オフラインでの知名度の方が高いことがありますが、ローカル検索結果のランキングにはこうした情報が加味されます。たとえば、有名な博物館、ランドマークとなるホテル、有名なブランド名を持つお店などは、ローカル検索結果で上位に表示されやすくなります。

ビジネスについてのウェブ上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)も視認性の高さに影響します。Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、検索エンジン最適化(SEO)の手法も適用できます。

Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法

つまり、以下の情報でMEO対策に有利になります。

  • さまざまなメディアに紹介してもらう。
  • 口コミを増やす。
  • 高評価の口コミを増やす。
  • ホームページのSEO対策に力を入れる。

そして、以下が関連性に関する記述です。

関連性とは、検索語句とローカル ビジネス プロフィールが合致する度合いを指します。充実したビジネス情報を掲載すると、ビジネスについてのより的確な情報が提供されるため、プロフィールと検索語句との関連性を高めることができます。

Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法

つまり、関連性を高めるためには、Googleビジネスプロフィールに検索に合致するような情報を豊富に盛り込むことが挙げられます。

MEO対策の注意点とは

Googleビジネスプロフィールは、ローカル検索の他に、店名で検索した時に、営業時間や口コミを目立つ位置に表示します。また、情報の編集は基本的にビジネスオーナーに権限がありますが、ユーザーにも編集権が与えられています。そのため、Googleビジネスプロフィールの情報を整理しないと、集客の損失を生んでいることがあるので注意が必要です。

グルメサイトに出稿する。

集客での優先度:

グルメサイトは、飲食店の検索ができて、ネット予約までできるサービスです。条件検索を多用するディナー予約を中心に活用され、居酒屋やレストランが集客を増やすために活用します。

グルメサイトは、食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメなどの大手3社をはじめとする複数のサービスがあります。そのため、自店舗の集客を最適化するためには、客層が合致するグルメサイトを選択する必要があります。

飲食店がグルメサイトを選ぶ基準として以下の要素を重視します。

  1. 商圏内での利用者数が多い。
  2. 店舗の業態がグルメサイトのコンセプトと合致する。
  3. ジャンル検索で上位表示する可能性がある。

また、グルメサイトを利用する料金形態は、主に2つに分かれます。

  • 月額固定費と予約手数料(席数)
  • 予約されたコース料金に対する成果報酬

例えば、食べログ、ホットペッパーグルメ、ぐるなびは、月額固定費とウェブ予約手数料が予約席数(人数)分だけかかります。それに対して、一休.comレストランやOZmallは、予約されたプランの売上に対して手数料が発生します。また、加盟に審査に通る必要があるグルメサイトもあります。

食べログ

食べログは、その圧倒的な集客力で知られるグルメサイトで、クチコミや百名店の認定で複数のお店選びの尺度がある特徴があります。このサイトは、集客を重視する店舗にとっては欠かせない存在です。食べログの評価が3.5以上の店舗は、顧客から優良店と認識され、その結果、集客力が向上します。

新規の顧客を集客したいと考えているなら、ベーシックプラン以上の選択が必要です。サイト内検索での検索順位が優遇されるアクセスアップが付与されるからです。それ以下のプランでは、検索順位が優遇されないため、食べログからの集客は難しいと言えます。

一休.comレストラン

一休.comレストランは、高級レストラン専門のグルメサイトです。接待に関係しやすいキーワードでは、一休.comレストランがSEOに非常に強いです。そのため、顧客単価の高い高級店であれば、導入優先度の高いグルメサイトです。

予約の入ったコースの売上に対する手数料が発生します。一休は、宿泊、スパ、ギフトなどを総合的に受け付けているため、会員数が多く、集客力も高いです。

一休.comレストランは条件に合えば、とりあえず申し込むことを推奨します。成果報酬が他のグルメサイトに比べ高額ですが、客席が埋まらないなどの集客リスクを低くすることができます。

ホットペッパーグルメ

ホットペッパーグルメは、20代の集客に強い特徴を持つサービスです。これは、姉妹サービスであるホットペッパービューティーとの相乗効果もあります。リーズナブルな飲食店の掲載数が多く、焼肉や居酒屋などの検索クエリのSEOに強いのが特徴です。

しかし、集客面でのデメリットもあります。その一つが、掲載順位が料金プランと連動していることです。これは、競合が激しい地域では、費用対効果が著しく悪化することがあります。

ぐるなび

ぐるなびは加盟店数が多く、グルメサイトの中でも歴史が古いため、40代以上に人気のあるサービスです。楽天と提携しているため、ぐるなびポイントのほかに楽天ポイントが選べます。

ベーシックプラン、ライトプラン、スタートプランの3つのプランがあります。また、GoogleビジネスプロフィールやInstagramとの連動ができるため、SNS集客を頑張っている飲食店とは相性が良いです。

ネット予約を目的にしたホームページを作成する。

集客での優先度:
知名度が低い場合は、グルメサイトの検索が上位表示できるプランを優先的に申し込む

検索エンジンで「地域名+業種」などのキーワードで上位表示することは、多くのグルメサイトで占められているため、自分の飲食店のホームページが上位に表示されるのは難しいと言われています。

しかし、2023年後期のGoogleのアルゴリズムのコアアップデートで、知名度が高い専門店では、この限りではなくなりました。グルメサイトよりも上位に表示されるケースがみられます。

これにより、知名度が高い飲食店では、ホームページを使い、ネット予約手数料が少ない予約の手段で予約獲得数を増やすことができるようになりました。また、採用情報を掲載することで、店舗で働きたい求人者を呼び寄せることができ、採用コストも下げることができます。

飲食店向けホームページ作成のポイント

目的を明確にします。例えば、サクセスパートナーのホームページ作成サービスでは、予約数を増やすことを目的に設定しています。複数の目的を並列的に上げてしまうと、ホームページを見ても混乱するばかりで来店につながりません。

また、来店動機に直結するようなポジティブな情報を中心に掲載します。過去の事例で言えば、受賞歴や作り手のこだわり、人気の度合いが客観的にわかる行列が並んでいる画像を中心に掲載したことで、次年度の売上が50%伸びています。

飲食店向けホームページ作成の注意点

ホームページに掲載されている情報は、その飲食店のイメージ形成に大きな影響を与えます。そのため、シズル感がない画像を使うと、予約の獲得が難しいです。また、定期的な更新やセキュリティ対策などの維持管理にもコストが発生し、これらは特に小規模な飲食店にとって負担となる可能性があります。

SNSを運用する。

集客での優先度:

飲食店で集客を増やすには、SNS集客も効果的です。写真や動画でシズル感を表現できる飲食店の特性に合致しています。特に、ランチタイムの集客には大きな影響を与えます。

SNSで集客をする時には、ターゲット層に合致したユーザーが多いSNSを中心に運用しましょう。令和2年に行われた「令和2年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、X(旧Twitter)とInstagramの普及率が42.3%で並んでいます。

「シズル感」とは、商品やサービスが持つ魅力や興奮を引き立てる要素のことを指します。直訳すると「ジュージューと焼ける音」や「焼ける肉の香ばしい匂い」など、食材が焼ける際の情景を連想させる言葉です。

Instagram

Instagramは、写真や動画がメインのSNSで、特に若い女性をターゲットにした飲食店にはおすすめです。このSNSの便利な機能としては、写真や動画を投稿できるだけでなく、24時間限定の「ストーリーズ」や、短い動画に音楽や特殊効果を加えられる「リール」があります。

Instagramを飲食店が運用する時は、シズル感を重視した画像や動画を拡散したり、店内の清潔さ、店舗で開催されたイベントなどを中心に掲載していきます。また、ストーリーズは24時間で消えますが、ハイライトすれば、プロフィールから閲覧することができます。ストーリーズはリンクも設置可能ですので、予約サイトにリンクさせれば、ネット予約を増やすこともできます。

X(旧Twitter)

X(旧Twitter)は、日常の出来事やニュースを短い文章で共有するSNSです。多くのユーザーが情報収集のために使っているので、近くの人にフォローされると、お店の情報が効率よく広まり、集客につながります。

飲食店での集客には、美味しそうな写真や動画の投稿が基本です。X(旧Twitter)では、広告の対象地域を市町村レベルで絞ることができるので、少ない予算でも効果的な集客が可能です。「フォロー&リポスト」キャンペーンで食事券をプレゼントするなどの広告を出すと、より多くの人が興味を持ちます。また、テレビ番組などで紹介されたことを告知すると、さらに来店のきっかけを作ることができます。

実際の使い方の例としては、ラーメン屋があります。多くのラーメン屋が限定メニューの紹介や入店についての注意書きを投稿しています。

集客での優先度:

飲食店に来る客の約40%は、特に深い理由なく「なんとなく」その店を選んでいるとされています。そのため、人通りの多い路面から店舗までの導線が看板や外観などでわかりやすいかは、集客率を上げる重要な観点です。

看板の種類には主に3種類に分けられます。

看板の種類詳細
袖看板遠方からも見える広告。「何屋なのか」を明確に伝える。
ファサード看板店前で見える広告。お店が提供するメニューを一目でわかるようにする。ショルダーネームを目立たせることが重要。
店前看板通りすがりに入店を勧める看板。最終的な看板での集客の核になる。汚いと印象が悪いので、綺麗にしておくことがとても重要。

看板や外観の改善をする際の注意点

その飲食店の特徴がわかるようにします。例えば、焼肉〇〇だけの看板では、何の焼肉を提供するお店なのか、接待店と大衆店の区別がつきません。和牛一頭買いの〇〇とすることで、その店舗の特徴を伝えることができます。この特徴を表すフレーズをショルダーネームと呼び、ショルダーネームは具体的であるほど集客率が高くなります。また、人通りの多い路面から自然に看板や外観が目に入ることを重視することが、客数を増やすコツです。

集客での優先度:

テレビ番組などで、辛さで勝負するような飲食店が紹介されますが、チャレンジ性の高い企画性のあるメニューを提供することで、番組やインフルエンサーを引き寄せることがあります。面白い企画を行っていることをメディア側に伝える手法をノンペイドパブリシティ(お金のかからない広報活動)と呼びます。

ノンペイドパブリシティのメリットは、メディアに取り上げられることで、お金をかけずに注目度を作ることができます。

しかし、注意点もあります。どう紹介されるかは自分ではコントロールできないため、悪い評判が広まるリスクもあるからです。また、一時的に顧客が増えたとしても、その効果は限定的とされており、継続的なメディアの露出が必要とされています。

パブリシティの方法とは?

ノンベイドパブリシティは、新聞や放送局の制作スタッフ、インフルエンサーとの関係性を作り上げることで行うことができます。もし、人脈がない時は、取材ができるだけの企画をまとめた(FAXなどの)DMを用意し、それぞれのメディアの運営会社に送信します。

フードデリバリーに対応する。

集客での優先度:

フードデリバリーサービスは、アプリやウェブサイトで注文をとり、手配されている配送員に料理を受け渡し配送をしてもらうサービスです。メリットは、1人で経営している店舗でもデリバリーをすることができ、顧客は家から出ずとも料理を配達してもらえます。利便性を向上させることができ、集客の幅を広げることができます。

フードデリバリーの使い方

フードデリバリーのサービスに申し込み、利用できる環境を整備します。フードデリバリーサービスは、配送員が多くないと、注文が入っても配送員とマッチングしづらい欠点があります。そのため、最大手の出前館やUberEatsのような人気サービスを選んで導入します。ただし、グリーンスタンダードのような検索性に関わるアルゴリズムがあります。

グリーンスタンダードとは、UberEatsに掲載される飲食店が守るべき基準であり、これを守らないとUberEatsアプリ内で上位に表示されないようになっています。この基準には、アプリで設定した営業時間に対して実際にオンラインだった時間の割合(オンライン率)、アプリに表示されるメニュー数などが含まれます。

フードデリバリーの注意点

フードデリバリーを導入する時には、POSレジと連携させて、キッチンで通常の注文と同じように管理できるようにするのが基本です。導入したいフードデリバリーのサービスとPOSレジが連携できることを事前に確認する必要性があるでしょう。

LINE公式アカウントでリピーターとコミュニケーションをとる。

集客での優先度:

LINEは全世代での普及率が9割を超える、メッセージアプリです。LINE公式アカウントは、LINE上で顧客とコミュニケーションをとることができる事業者向けのアカウントです。LINE公式アカウントを活用することで、メッセージを配信し、リピーターの集客に使います。多くのスマホユーザーがLINEをダウンロードしているため、登録者(お友だち)を集めることが非常に簡単です。

LINE公式アカウントは、全てのプランで機能が同じように使えます。フリープランで動作をチェックした後に、ライトプランにプラン変更することで、より効率的な集客が可能になります。ライトプランへの変更は管理画面からすぐに行うことができます。

フリーライトスタンダード
月額(税別)無料5,000円/月15,000円/月
メッセージ配信数200通5,000通30,000通
追加メッセージ配信数なしなし~3円

LINE公式アカウントの使い方

LINE公式アカウントは、登録者(お友だち)を集めることで、そのお友だちにメッセージを配信することができます。登録者は、そのメッセージを受け取ることで、再来店のきっかけを作り、その飲食店での体験を忘れないようにする効果が見込まれます。

メッセージ配信は、1週間〜2週間に1回のペースで配信するのが良いでしょう。

また、LINE公式アカウントにお友だちを集める方法には、LINE公式アカウントに登録することで使えるクーポンを付与することやLINEミニアプリと連携する方法があります。

LINEミニアプリでは、LINEアプリ内の機能を使って、モバイルオーダー、会員証発行、順番待ちなどの機能を実装することができます。LINEミニアプリもLINE公式アカウント同様に、新規のアプリのダウンロードを要求しません。タブレットPOSレジと連携すると、顧客管理やクーポン発行などのマーケティングの強化ができます。

LINEミニアプリは会員証なので、公式アカウントよりも登録の必要性が高いです。そして、ミニアプリを登録する時には、公式アカウントへの登録も促されます。これによって、効率良くお友だちを特別な対策をせずとも集めることができます。

LINEミニアプリには、パッケージ版と開発版がありますが、飲食店であれば、パッケージ版で十分利便性を上げることができます。

LINE公式アカウントを使う時の注意点

あまり高頻度に送信すると、ブロックされてしまう可能性があります。また、メルマガと違ってLINEにメッセージを配信するツールであるため、メールアドレスの取得ができません。

メルマガを配信する。

集客での優先度:
LINE公式アカウントに注力しているのであれば、必要なし。

メルマガはLINE公式アカウントと同様に、リピーター向けてメールを配信することで集客します。メルマガ配信ツールの中には、記念日を事前に登録すると、自動でクーポンを配信する機能があり、再来店の動機を作りに役立ちます。

メルマガの使い方

メルマガの使い方は、ネット予約に使用されたメールアドレスに、次回の来店動機につながるような季節の限定メニューの情報やお得なクーポンを配信します。これによって、リピート率を向上させます。メルマガは、配信先をフィルタリングして配信することやHTMLでわかりやすくまとめたメールを送信できる点では、LINE公式アカウントよりも優れています。

また、メールアドレスを取得することができるため、SNS広告のターゲティングの精度を上げるためのサンプルとして活用することができます。メールアドレスのリストを登録することで、そのメールアドレスで運用されているアカウントが紐付き、類似性の高いユーザーに対して優先的に広告が表示されるようになります。

メルマガの注意点

LINEはアプリ内でのメッセージのやり取りですが、メールは複数社のサービス間のやり取りであるため、受信側のフィルタリングや配信側のスパムスコアなどで、メッセージの到達率が100%にはなりません。また、特定電子メール法に準拠したメッセージの作成が必要です。

メルマガ配信も飲食店では効率性を考えれば、システム間の連携が必要です。例えば、POSレジに登録しているユーザーに配信できれば、メルマガの登録者を増やすキャンペーンを他に実施する必要がありません。TableCheckやトレタでは、予約に使われたメールアドレス向けにメール配信できる機能があります。

スタンプカードを発行する。

集客での優先度:

スタンプカードは簡単に行えるリピーター集客の対策方法です。特定期間内に設定した来店回数を満たすと特典を付与する仕組みで、来店ペースを作ることができます。

集客の原則に、「3回安定・10回固定の法則」があります。これは、顧客の80%が3回の来店までに離れてしまうというデータから生まれた法則で、3回来店させることでその後の集客が安定化し、10回来店させると固定客(常連客)になるというものです。

スタンプカードは、10回固定の法則を意識して、10回来店しないと特典がもらえないスタンプカードを作成してしまいがちです。これでは、目標までの道のりが長すぎるため、高い頻度での来店習慣を作ることが期待できません。

そのため、新規顧客には、3回来店すると特典がもらえる期日付きのスタンプカードを配布します。その後カードを更新するランクアップカードを用意するのが良いでしょう。なお、スタンプカードもデジタル化されており、LINE公式アカウントなどを使うことで実装可能です。

飲食店の集客の成功事例を紹介

集客のサクセスパートナーでは、飲食店向けの集客コンサルティングサービスを提供しています。コンサルティングできっかけを掴み、集客のコントロールを掴んだ事例を紹介します。

居酒屋の集客と売上アップ

相談があった時の集客の課題

都内の好立地でしたが、地下店舗であったため、来店のハードルが非常に高く集客に苦戦していました。これは、開店して間もないため、ウェブ上の情報が不足していることが集客ができない原因でした。

居酒屋の集客は、宴会の予約獲得が集客の指標となります。そのため、集客の基本は検索対策です。ここでは、比較的単価の高い居酒屋の掲載がある食べログを採用しました。

また、集客力のあるコンテンツとして、魅力あるコースのバリエーションを増やし、周囲を気にせずとも宴会ができる半個室の完備を訴求しました。Googleビジネスプロフィールは、屋号検索することで情報が表示されるため、メニューや室内のイメージ画像を多数アップロードすることで、店内の空間と提供メニューがわかるようにしました。

その結果、食べログやGoogleで店舗内の料理や雰囲気を閲覧することができるようになり、視認性が向上。食べログ内のサイト内検索も実施したため、翌月には売上が2倍に成長し、右肩上がりになり人気店に成長しました。

レストランの集客と売上アップ

Case1.立地が悪いレストランのオンライン集客

相談があった時の集客の課題

立地が交通量が激減した旧道沿いのレストランであるため、集客が難しくケータリングに力を入れていました。客数を増やすための集客の対策が必要でした。

立地が悪い場合は、看板などを整備してもそもそも見ている人が少ないため、オンライン集客に力を入れる必要があります。ウェブサイトを保有していましたが、他の事業と混在しているものしかないため、メニューの魅力が全く伝わっていませんでした。

そこで、メインの事業に絞り込み、過去のイベント参加時の情報やコンテストなどの情報を整理し、写真の撮影もし直し、魅力が伝わるウェブサイトに作成し直しました。

その結果、ホームページリニューアルを伝えた日に100件の予約が入り、その後も事業全体の成長に貢献。売上を25%伸ばすことに成功しました。

Case2.レストランのポスティング

コロナ期間中に、外食の需要が急激に低下したことで、テイクアウトに力を入れることになりました。テイクアウトの注文を増やすため、ポスティングを実施。これだけでは、顧客単価を上げることが難しいと判断したため、特定の個数のお弁当を一気に予約すれば、人数分のジュースを無料にするキャンペーンも併せて実施しました。

これにより、コンビニやスーパーに寄る手間を削減し、反響率1%を超える反応を示しました。

Case3.レストランの予約獲得

メディアに露出することが決まっていましたが、バライティー番組であったため、コース予約を伸ばすことが見込めませんでした。そこで、Twitterキャンペーンを多数実施。また、番組の内容に合わせた特別なコースメニューも用意し、メディアを見た人の体験欲を掻き立てました。

その結果、その番組終了時には、ウェブサイトからの直接予約が急増し、大量の新規顧客を獲得しました。

Case4.レストランの公式サイトのSEO・ローカルSEO対策

飲食店の公式サイトは、Google検索では上位がグルメサイトに独占されているためSEOが意味がないとされてきましたが、度重なるアルゴリズムのアップデートで公式サイトのコンテンツを絞り込むことで上位に表示されるようになりました。また、SEOは、ローカルSEO(MEO)にも影響を与えるため、TableCheckなどの予約システムで集客したい時は効果的な手法と言えます。

地域の情報をウェブサイトに追加し、各店舗のページの情報を豊富にしました。また、各店舗の口コミを積極的に収集し、各店舗の口コミ数を評価を下げずに2倍にしました。その結果、ローカル検索でのビジネスプロフィールの露出数が増加した上で、地域系のキーワードでグルメサイトよりもGoogle検索で上位に表示されています。

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