X集客(Twitter集客)とは?押さえるべきアルゴリズムやポイントを解説

X(旧Twitter)を集客や採用に役立てたいと思っている企業や店舗が増加しています。
大手企業はブランド単位で積極的なSNS活用を実践しており、知名度の拡大や消費に結びつけています。しかしながら、Xのアカウントを開設したものの、一体どのように運用すれば良いのかわからないことを悩んでいる担当者も多いと思います。
本記事では、XがどのようなSNSであり、Xの仕組みも紹介します。そこからどのような運用をすれば集客ができるのかを紹介します。
- Twitterは、2023年7月24日にサービス名がX(エックス)に変更されました。
X(旧Twitter)とはどのようなSNSなのか?

X(旧Twitter)は、ポストと呼ばれる140文字以内の投稿ができるSNSサービスです。
テスラ社のイーロンマスクがX社を買収した後は、X Premiumと呼ばれるプレミアムサービスを作った後は、プレミアムユーザー(X Premium)は、最大25,000文字の文字数投稿、長時間の動画のアップロード、ポストの編集機能や、アプリのカスタマイズなど、機能が拡張されています。
X(Twitter)を活用しているユーザーの利用動機
X(Twitter)を活用しているユーザーの利用動機は、トレンダーズの調べによると以下の通りです。
動機 | ユーザー割合 |
---|---|
フォローしている人の近況を知るため | 53.0% |
暇つぶし | 46.7% |
トレンドや話題のものを知りたい | 43.4% |
時事ニュースを知りたい | 42.2% |
趣味関連の情報を知りたい | 39.4% |
これらの動機から、自社のPRに活用したいと考えた時には、特に注目すべきは、トレンドや話題を知りたい人が約43%、趣味関連の情報を知りたい人が約39%存在することでしょう。発信する情報がこれらの求められる情報に関連すれば、多くのXユーザーの目に止まることを意味します。
X(Twitter)は日本国内ではどの程度の人間に使われているのか?

SNS | 日本国内月間アクティブユーザー(MAU) |
LINE | 9,500万 |
X(旧Twitter) | 4,500万 |
3,300万 | |
2,600万 | |
TikTok | 1,700万 |

X(Twitter)は、令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書によると、SNSの中ではInstagramに次ぐ利用率です。国内月間アクティブユーザーも2017年の発表では、4,500万存在しますので、広告媒体としても優秀です。
X(旧Twitter)の押さえるべきアルゴリズムとは?
Xでは、インプレッション数(表示回数)を伸ばすためには、タイムラインのおすすめによく表示されるようになる必要性があります。そこで、Xのアルゴリズムを理解することで、効果的なアカウント運用に結びつけることができます。
ポジティブなエンゲージメント
Xではおすすめの表示は、アカウントごとにスコアリングされています。ポジティブなエンゲージメントで加点されます。なお、加点される項目は以下の通りです。
ユーザーアクション | 重さ |
---|---|
ポスト(ツイート)に「いいね!」 | 0.5 |
ポスト(ツイート)をリポスト(リツイート) | 1 |
ポスト(ツイート)をクリックして返信/ポスト(ツイート)にいいね! | 11 |
ポスト(ツイート)をクリックして2分以上そこに留まる | 10 |
プロフィールを確認してポスト(ツイート)にいいね!/「返信」する | 12 |
ポスト(ツイート)に「返信」する | 13.5 |
ポスト(ツイート)への「返信」にエンゲージ(返信、いいね!、リポスト)する | 75 |
つまり、おすすめへの表示は、リプライに返信する>リプライされる>プロフィールを確認される>ポストを2分以上開かれる>詳細ポストを表示されたあとにリプライ・いいねをされる>リポストされる>いいねされるの順番でスコアが高いです。
人気のXのアカウントが、リプライに返信しているのは、このアルゴリズムがあるからです。
ネガティブなエンゲージメント
Xのアルゴリズムは加点だけではなく、ネガティブなエンゲージでは、減点されます。具体的には以下のようなスコア管理がなされています。
ユーザーアクション | 感情 | 重さ |
---|---|---|
ネガティブフィードバック(ミュートする/ブロックする) | ネガティブ | -74 |
ポスト(ツイート)を「報告」する | ネガティブ | -369 |
ネガティブなエンゲージメントの減点は、ポジティブなエンゲージメントの加点に比べるとかなり重いことがわかります。特に、規約違反を通報されることは、ミュートやブロックの約5倍に設定されています。
つまり、公序良俗違反の投稿はしないことは、当然としてミュートやブロックが発生しうる投稿も控えた方が良いです。
おすすめのタイムラインは趣味趣向に影響される
例えば、ラーメンが好きな人がラーメン店のアカウントをフォローします。ラーメン店はラーメンの投稿を行いますので、タイムラインには、フォローをしていないラーメン店の投稿が表示されるようになります。
このアルゴリズムから、ラーメンが好きな人にポストをリーチさせるためには、ラーメンの情報を中心に投稿すれば良いことがわかります。一貫性のある投稿を行い、投稿ごとにキーワードを意識した投稿をすることで、直接フォローしていないX上の見込み客にもリーチしやすくなります。
X(旧Twitter)集客を成功させるためのポイントとは?
Xで集客するためには、上記のアルゴリズムから、「リプライが伸びやすい投稿を行う」「公序良俗違反になるような投稿は回避する」「一貫性のある投稿を行う」などが挙げられます。この他にも、メディアを投稿することで目立ちやすくなることやX広告を使えば、詳細なターゲティングを行うこともできます。
魅力的な投稿を行う
興味関心を示せない投稿をしても意味がありません。オリジナリティの高いメディア(動画、Gif、画像、投票)を使うことで、タイムラインの中での視認性が上がり、エンゲージを示すきっかけになります。
ショート動画が最も視認性が高いことから、Adobe expressやCanvaなどで編集できるようにしておきましょう。また、最近のスマホは編集機能も豊富です。使えそうな画像は細めに収集し、投稿するコンテンツの素材としていつでも使えるようにします。
属人的な運用の方が成功する
Xでは、キャラクターを意識した投稿をすることで、Xのユーザーから受け入れられやすくなります。例えば、マクドナルドでは個性的なメディアを用意して一言添える投稿を主軸にしていますし、話題になった東洋水産のアカウントでは、主にスマホのカメラで撮影した自社商品を馴染みやすいテキストで紹介しています。
愛着の湧かない無人格な公式アカウントよりも愛着の湧くアカウントとして運用した方が、Xのアルゴリズムにもマッチしています。これは、SNSに合致した柔らかい投稿を自由にできる環境にすることができた上で、リプライも伸びやすくなるからです。Xでは、リプライが最も表示回数を底上げする要素ですので、宣伝効果が高まります。
リプライが伸びやすい投稿を行う
意味のない投稿を行い、リプライを伸ばす投稿を見たことはありませんか?あれは、直球でリプライを獲得し、それに対して返信を行なって、スコアリングを伸ばしています。
これをすれば良いと言っているわけではなく、思わずリプライをしたくなるような投稿を意識しましょう。例えば、ハンバーグがジューシーに焼けるショート動画を作り、「あつあつのハンバーグ、秘密の隠し調味料を使っています。当てれるかな?当てれるかな?」などのコメントを添えれば、リプライをつけやすくなります。
一貫性のある投稿を行う
投稿内容にぶれていると、フォローが外されたり、ミュートに至る可能性が高くなります。そのため、具体的に投稿する内容を決めていれば、その内容からぶれないことがとても重要です。例えば、飲食店のアカウントなのに、メニューやキャンペーンなどの来店につながる情報とは関係なしに、自分の趣味の投稿をするのはアカウントが伸びない要因にもなります。
敵を作らない
SNS上では、言い合いのような対立が発生します。喧嘩や悪口のような敵を作る運用はSNSだけではなくマイナスに作用します。例えば、SNS上で悪口を言い出すと、悪口を言われている方に好意を持っているアカウントからブロックやミュートをされる可能性が増します。これにより、投稿が表示されづらくなるほか、企業のイメージが毀損していきます。喧嘩になるような投稿は、スルーをすることが原則で、好意的な投稿に反応しましょう。
1日の投稿は4回程度
Xはリアルタイムの情報共有プラットフォームであるため、新しいポストはユーザーにとって価値があります。そのため、新しいポストが表示され、投稿して6時間ごとに表示が半減していきます。つまり、半減する前に新しい投稿をすることで、表示回数の最大化を図ることができますので、1日4回程度(24時間÷6時間)の投稿を6時間間隔で行うのが良いとされています。
また、新しい投稿ほど表示されやすい傾向もあるため、可能であれば、Xがアクティブな時間帯に投稿するのが良いでしょう。日本国内のXのアクティブな時間帯は以下の通りです。
- 通学・通勤:7:00~8:00
- ランチタイム:12:00~13:00
- 退勤時間:17:00~19:00
- ゴールデンタイム:21:00~23:00
上記の時間帯に合わせて予約投稿をするのが良いでしょう。
X Premiumの課金
X Premiumの課金者(ブルーバッジ)は、Xのアルゴリズムでは優遇されており、おすすめの投稿に無課金のアカウントに比べると表示されやすくなります。そのほかにも、Xの管理や高度な分析をすることができるXPro(旧TweetDeck)や長文・長尺の動画を投稿することができるため、ブルーバッジをつけることが推奨されます。

XキャンペーンでUGCを生成
UGCとは、ユーザーが生成コンテンツのことです。例えば、商品やサービスのレビュー、応援メッセージ、批判などが該当します。企業やブランドが発信する情報は、そのアカウントを見ている人に限定されますが、特定のコミュニティー内で複数のユーザーが話題にすれば、その情報は大きく拡散されます。
例えば、大型犬を好むコミュニティの中で、専用のグッズとして話題にあがれば、購入に直結します。この場合のキャンペーンは、ハッシュタグを使い、愛犬に商品を使っている状況の投稿をしてもらい、最も愛らしい投稿をした人にプレゼントを贈ることなどが挙げられます。

X(Twitter)でよく使われるツールを解説
X(Twitter)のデフォルトの機能ではできないことも多いので、積極的なマーケティングを行うためには、下記のようなツールをあわせて使います。
Socialdog
X(Twitter)の管理ツールでは、X上で必要な分析、フォローの管理、調査、Xキャンペーンを行うことができます。
X(Twitter)では、フォロワーが解除したアカウントとタイミングを知ることができず、また、特定のポストに対してのエンゲージを全て計測することができません。そのため、フォロワー分析やリポストしたユーザーを管理しなければならないフォロー&リポストキャンペーンを行いたい時には、Socialdogを使います。

SNS運用ツールSocialDog
評価:
Xの予約投稿やフォロー管理、ソーシャルリスニング機能で口コミの管理もできます。 Businessプランを使うことで、Xキャンペーンの施策の実行ができます。7日間の試用期間があります。
X Pro(TweetDeck)
X Proとは、X Premiumを契約すると使える管理システムのことです。旧TweetDeckです。
複数のカラムを1つの画面で閲覧できることが最大の特徴ではありますが、最も使われる機能は、タイムラインの高度な分析です。例えば、マーケティングのことを直近で投稿したユーザーのみを表示させることもできるため、リスト管理をしているユーザーにとっては、効率的な管理をすることができます。

キャンつく

Xキャンペーンを自動で抽選し、結果を通知する仕組みをインスタントウィンと呼びます。インスタントウィンは、socialdogでは実施することができないため、キャンつくのようなキャンペーン専用ツールの導入が必要です。
インスタントウィンの注意点では、ポストの上限が2400件/日と決まっているため、それ以上上回る反応があった時は、それ以降の自動通知ができません。Xキャンペーンの参加者は抽選を目的にしてアカウントのフォローをしているため、クレームにつながる恐れがあります。
X(Twitter)集客で注意すべき点とは?
X(Twitter)の仕様で以下のようなことが言えます。
- 外部URL付きの投稿はインプレッション数が下がる。
- 第三者を煽り立てるようなポストは控える。
- ハッシュタグは1つで良い。
外部URL付きの投稿はインプレッション数が下がる。
外部URL付きのポストは、X(Twitter)ではインプレッションが下がる仕様となっています。もし、インプレッションを下げずに外部リンクを表示したい時には、X広告を使い、インプレッションをブーストするのが良いでしょう。
第三者を煽り立てるようなポストは控える。
X(Twitter)は、匿名のSNSであるため、平気で批判的なポストをする人がいます。ネガティブなポストは、企業全体をネガティブな印象に変えてしまうだけでなく、同調するフォロワーを集めてしまう結果にもなります。
また、匿名のSNSであるXは批判もしやすいSNSとして知られています。無作為に目立ちはじめると、誹謗中傷を受けることになります。ブロックしてしまえばそれまでですが、不買運動やクレームを作る原因にもなりますので、わざわざやることでもありません。ブロックやミュートは、X(Twitter)のアルゴリズムではマイナスのスコアリングになり、表示頻度が下がってしまいます。
ハッシュタグは1つで良い。
Instagramでは、検索性を高めるためにハッシュタグをたくさんつけることが推奨されていますが、Xでは、テキストが検索キーワードの対象になるために通常の投稿ではハッシュタグをつける意味がありません。
ただし、Xキャンペーンを実施する時は、ハッシュタグ検索をかけることもあります。ハッシュタグは自分で設定することができますが、キャンペーン用のハッシュタグは重複しないように、事前に検索をして使われていないことを確認しましょう。
まとめ
X(Twitter)は有効活用すれば、新規顧客獲得のチャネルにすること自体は可能です。
ただし、X(Twitter)のユーザーを顧客だという目で見るのはやめた方がです。あくまで、SNSに参加しているユーザーです。興味関心の高いテーマ集約させた投稿と積極的なアクティブなフォロワーを獲得するキャンペーンを駆使することで、集客力の高いX(Twitter)のアカウントを育成させることは可能です。そこには、魅力的なコピーを提案してくれる提案ツールや分析ツールを駆使することで、X(Twitter)の活用の幅が広がります。
X(Twitter)以外のSNSの集客方法の解説はこちらから
