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ドミナント戦略とは何か?戦略選択の要件およびメリット、デメリットの解説

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コンビニ、カフェ、ドラッグストアが、人通りの多い地域に集中的に出店していることがあります。これは出店上のミスではなく、ドミナント出店と呼ばれる出店戦略の1つです。

ドミナント出店は、大手に限らず良質な市場が利益を獲得するために活用されます。ここでは、ドミナント戦略のメリットとデメリット、具体例について紹介したいと思います。

目次

ドミナント戦略とは?

ドミナント戦略とは、特定の地域に集中して店舗を出店する戦略です。一定エリアに多数の店舗を展開することで、その地域での知名度向上や競争優位性の確立を目指します。また、物流の効率化やコスト削減、地域に特化したマーケティングが可能になるなどのメリットがあります。

店舗ビジネスにとって、良質な地域を掘り当てた時の恩恵はかなり大きいです。その反面、良質な地域は、参入も頻繁に起こるため、競争戦略として、その地域に集中した出店を行い、シェアを高めることで優位性を保存する目的があります。

ドミナント戦略を実施している企業の例には、スターバックスやセブンイレブンが挙げられます。

大手特有の戦略というわけではなく、中小規模でもドミナント戦略はとられています。例えば、特定の商圏の中に、運営会社が一緒だけれども、別モデルの居酒屋を展開させることは経営戦略としては一般的です。

例えば、特定の地域の居酒屋、イタリアン、中華料理店の運営会社が同じであることがあります。包括的なニーズを補うことで、店舗単体ではなく、企業全体の利益を最適化することができます。

ドミナント戦略を行うのが望ましい要件とは?

  • その地域が事業展開するのに良質な市場である
  • 1店舗目が成功している
  • 1店舗目よりも好立地に出店が可能である
  • 家賃が手頃に出店が可能である

ドミナント戦略を行うためには、上記の4つの要件を満たした時におすすめされる戦略です。当然ですが、その地域がビジネスを展開する上で、優れた市場であるからこそのドミナント戦略なので、市場が良質であることが前提です。

また、1店舗目が失敗していれば、そのブランド力を活用することができませんし、その地域に固執する理由が薄れてしまいます。そして、1店舗目の成功が、好立地の出店につながりますので、この要件は必須であると考えましょう。

ドミナント戦略のメリットとは?

ドミナント戦略は、日販などが高い優良な市場に集中的に出店することで、その地域から得られる業績を最大化することができます。それ以外のメリットとしては以下の点が挙げられます。

配送効率の最適化できる

特定の地域内でのチェーン店の店舗数が増えると、配送ルートを短縮化することができたり、1台の配送車両が回れる店舗数が増えるため、配送センターを設置した時の配送効率が上がります。配送効率を上げることができれば、車両内の食料品の保存時間も短縮化されるため、鮮度の高い商品を取り扱うこともできるようになります。

競合他社の参入が困難になる

圧倒的なブランド力のある店舗ではない限り、ドミナント戦略を展開している商圏では、新規参入が提供できる商品力や集客力に差があるため参入が困難です。

マーケティングコストを節約して店舗を増やすことができる

1店舗目と同じブランドであれば、その知名度を活用した2店舗目の開業ができますし、ブランドが異なっていても、成功した1店舗目の顧客向けにアピールすることができますので、マーケティングコストを節約することができます。これが、全くの関連性のない立地での出店ならば、広告費をかける必要があります。

特定の商圏に密着化することで、他社はその地域に密着するために金銭的にも時間的にも多くコストをかける必要があります。優良な商圏からの利益を独占するのが、ドミナント戦略の醍醐味とも言えるでしょう。

ドミナント戦略のデメリットとは?

ドミナント戦略は、特定の商圏に集中することが前提になっています。そのため、その商圏内で人口が急激に減少したり、近隣に大型のショッピングモールができたことで人流が変化することで、対応ができなくなることがありえます。

また、ドミナント戦略では、直営店展開が前提になります。

例えば、セブンイレブンでは、フランチャイズ展開を行なっており、店舗ごとにオーナーが異なります。過去には、行きすぎたドミナント戦略の結果、特定の区画に密集展開をしてしまい、セブンイレブン本部の業績は最適化されましたが、店舗ごとの業績が下落したことも問題になりました。

スターバックスは、直営店展開を実施しているため、特定の商圏内の顧客を入れ食いしても、店舗と本部の経営が一体化しているので問題がありません。

ドミナント戦略の成功事例

ドミナント戦略を理解する上で、わかりやすい事例を3つ紹介します。

セブン-イレブン

1974年の1号店開店以来、特定地域に集中出店する戦略を採用していました。エリア内に専用工場を設置し、効率的な物流システムを構築し、新鮮な商品提供と顧客ニーズへの迅速な対応を実現していました。

2018年には国内小売業で初めて2万店舗を突破し、コンビニエンスストア業界でトップの地位を確立しました。

ただし、現在は過度なドミナント戦略は行なっていません。

スターバックスコーヒー

都市部を中心に集中出店を展開しています。特に東京都内では、千代田区や港区など特定エリアに多数の店舗を配置しています。近接した複数店舗展開により、混雑時の顧客分散や利便性向上を実現しています。

テレビCMに頼らず、ドミナント戦略による店舗の視認性でブランド認知度を高めています。

アパホテル

大都市圏を中心にドミナント戦略を展開しています。特に東京23区や主要駅周辺に集中出店し、「どこにでもある」という利便性を提供しています。同一エリア内で複数のホテルを運営することで、ビジネス客やレジャー客、インバウンド需要に幅広く対応しています。規模の経済を活かしたコスト削減で価格競争力を獲得しています。

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この記事を書いた人

マーケティングプロデューサー・集客コンサルタント。店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入の支援業務に従事。その後、2009年にサクセスパートナーを設立し、集客のコンシェルジュとして、コンサルティングを提供開始。

メディア掲載としては、「第一興商発行のDAM CHANNEL for Bizにて、ソーシャルメディアを使った集客方法の特集を8ページ監修(2018/4号)」
「株式会社リクルートの経営者応援マガジンパートナーズプレスにて、ホームページ作成やSNS活用のポイントのインタビュー記事」が公開される。

山形県よろず支援拠点や地方商工会青年部向けのWEBマーケティングセミナーを実施

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