SNSを活用して、無料で菓子店の客足が1.5倍に回復!若い世代を中心に集客に成功

和菓子店の事例

人々の行き交う通りに立つ菓子店は、一年を通じて愛される場所です。しかし、夏の気温が上昇するにつれ、甘いものへの興味が薄れがちになります。特に、近隣の良い立地で競合するコンビニの存在は、夏場の売上げをさらに難しくしています。

そんな中でも、お客様一人ひとりとの温かなコミュニケーションと、心を引きつけるサービスを提供することは、客足を逃さない効果があります。

この解説では、そんな菓子店が直面する課題と解決策に焦点を当て、夏場でも顧客の心をつかむ方法を探ります。

目次

背景:慢性的に客離れが起こりやすい状況になっていた

和菓子で人気だった店舗も町の環境が変化する中で客足が遠のく事態に陥りました。主要な国道沿いでは、若年層に人気の洋菓子店が繁盛しています。これらの店舗は、クリスマスなどの記念日や気軽なスイーツを求めるニーズも満たし、和菓子店の潜在的な顧客を引き寄せていました。その他にも、主要道路沿いには、コンビニが2~3店舗存在し、スイーツの需要を吸収していました。

課題:客足の回復と競争力の強化

激化する市場競争の中で、和菓子店は客足を取り戻すことを最優先の課題として位置づけました。若年層に人気の洋菓子店や記念日需要を満たすコンビニとの差別化が求められる状況で、来店動機の再検討が不可欠でした。こうした状況を打破するためには、顧客の関心を引き戻し、再び店舗を訪れる理由を提供することが重要です。

解決策:来店動機の整備とサービスの価値をSNSで伝える

解決の一環として、店舗は独自の強みを活かしたカスタマイズ可能な似顔絵やイラストケーキのサービスを開始しました。これまで知人に限定していたサービスを一般客にも提供することで、記念日や特別な日に求められる個性的な商品を提供し、差別化を図りました。これにより顧客に足を運ぶ習慣を作ろうと考えました。

また、通信販売の選択肢も検討されましたが、地元の顧客基盤を強化することを最優先とし、店主のITスキル向上やパッケージの改善に必要な時間を考慮して、直接的な対面販売に注力しました。この地域密着型のアプローチにより、地元顧客との絆を深め、長期的な顧客ロイヤルティを構築することを目指しました。

SNSマーケティングの活用

販促予算の制約を背景に、コスト効率の良いSNSを活用したマーケティング戦略が採用されました。オーダーケーキの魅力を視覚的に伝えるため、SNS上で専用のカタログを作成し、実際の製品画像を通じて顧客の注文意欲を刺激することに重点を置きました。商品の魅力を直感的に理解してもらうため、完成したケーキの画像を積極的に投稿することで、イメージが具体化しやすくなります。

ただし、単にSNS上にアカウントを作るだけでは集客は期待できません。地域内での認知度向上を目指し、知人を介してアカウントの存在を拡散させ、ダイレクトメッセージを活用して新たなフォロワーを獲得しました。この手法により、オーダーケーキの認知度が高まり、地元の顧客だけでなく近隣市町村からも予約が増加し、さらには地方の情報番組で取り上げられるきっかけとなりました。

店舗の外観改善によるアクセシビリティの向上

顧客が店舗に入りやすい環境を作ることは、集客増加において不可欠です。店舗の外観が営業していることを明確に示さず、潜在顧客に入店を躊躇させていた点を改善しました。営業日には、目を引く簡易ボードを店外に設置して、限定シュークリームの販売などの情報を掲示することで、通行人の注意を惹き、足を止めさせる工夫を凝らしました。

これらの施策により、店舗はより多くの顧客にとってアクセスしやすく、親しみやすい場所となり、集客と売上の両面で肯定的な結果をもたらしました。

結果的に客足が1.5倍に回復

来店動機をオーダーケーキで作れるようになったことやSNSで情報を発信できる環境を手に入れたこともあり、客足が1.5倍に回復しました。そして、限定品の認知にもつなげることができるようになり、記念日需要の取り込みに成功しました。

菓子店の集客のポイント

菓子店は、気温に需要が左右されやすく、特に和菓子では購入するのは手土産に限定されます。購入動機が少ない以上は、いくら広告を出しても、和菓子を買わない人にとっては、お彼岸でのお菓子購入先のリストに入る程度の効果しかありません。そこで、来店動機を他で作ることで、「ついでの購入」や「次回の来店動機づくり」ができるようになります。

来店動機づくりでポイントになるのは、純粋想起です。純粋想起とは、特定の刺激により自然に記憶が呼び起こされる現象です。例えば、「記念日のお祝いといえば、ケーキをあのお店で作ってもらう」という独自の習慣を作ることができれば、顧客との関係性が切れづらくなります。

もちろん、これだけでは、年間を通しての売上には限界が発生します。そのため、顧客との対話で集客力のある商品開発やブランディングで消費者にとっての価値向上を行うことが必要です。

最終更新日 : 2023年11月9日

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