ポイント
ランチ営業では集客ができているけれど、ディナーの集客が全くできていないという飲食店も少なくありません。もちろん、それで経営が成立すれば良いわけですが、単価の高いディナー営業への集客ができなければ、元々の利益率が低い飲食店の経営は難しいものになってしまいます。特に格安ランチ営業は、その飲食店が人気店であるように見せかける効果がありますが、ディナーの集客難易度を上げてしまい、結果的に経営不振を招く原因になります。
格安ランチの魔力は顧客も飲食店側も惑わす。
よくビジネス街で見かける格安ランチには魔力があり、わかりやすく表現するとドラクエのメダパニのような効果があります。
今までになかった客層を集客することができますが、それと同時にお店の評判をチープなものに書き換える効果があります。
飲食店にとって、口コミは新規顧客の獲得に効果を発揮する重要なものです。そのため、この口コミは、理想を言ってしまえば、ディナーの口コミが豊富になることが望ましいですが、超有名店でもない限り、ディナーで口コミが自然と増え続けることはありません。それよりも、圧倒的に手軽に味わえて、外食する人数が絶対的に多いランチの方が口コミが付きやすいことは当然です。
また、客質は料金の安さで悪化するということが大前提としてあります。格安のうどん屋と完全オーガニック素材にこだわった1,500円程度のランチを出すカフェに行ってみれば見るからにわかると思います。客数は前者の方が圧倒的に多いですが、その分やはりクレーマーの類の人も多くなります。
ランチの方が口コミを増やしやすい、料金が安いと客質も悪化するということを併せると、格安ランチがなぜ混乱を生むのかがわかります。
まず、口コミが客数の多いランチのものに変わります。そして、格安ランチになると、客質が悪化し、想定した口コミと全く違う口コミが付きやすくなります。例えば、2つ星の「思ったほどでもない。」という口コミにもなっておらず、邪推を生むような評価が付きやすくなります。
また、ランチの客数が入っていることから、自店舗は人気店だと勝手に評価してしまいがちになります。
これで、テレビや雑誌の取材など来てしまえば、完全にランチのお店として評価されてしまい、益々ランチは賑わいますが、「あのお店は、〇〇ランチが美味しい。行ったことがある。だから、ディナーは〇〇ランチに比べるとすごく高いから行かなくても良い。」という判断の顧客が増加することになります。一度インプットされた情報は更新することが難しいです。第一印象を更新するのが難しいのとまるっきり一緒の原理です。
繁盛しているように見えたお店がいつの間にか閉店している場合は、このパターンに該当していることが多いです。
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ランチ営業をどのように定義するのか?
ランチを収益源にするため、周囲同様の格安ランチ営業をするのであれば、ディナーの集客難易度が高まることを前提に導入する必要があります。
ランチはディナーよりも圧倒的に対象とする客数が多いことを利用してディナーのプレゼンの場として定義するのが良いでしょう。
ランチを格安で提供するために、原価を下げるのではなく、ディナーのメニューを分解して、提供可能な状態にするか、ディナーのメニューを期待させるような新規メニューの開発を行います。ランチとディナー共通の名物メニューの開発するのが理想的です。
基本的に、原価を下げると、当たり前のことですが、食味も落ちます。そのランチを食べた経験を元にディナーのメニューの勝手なイメージが形成されれば、そりゃ集客が難しくなって当然のことです。
もちろん、商圏によっては、昼食に使える予算がありますので、最低価格による調整をするなども行う必要性があるでしょう。例えば、ラーメン屋で醤油ラーメンが700円を下回っていることがありますが、それはこの対策から来ています。