飲食店の価格設定はどのように行えば良いのか?

飲食店に限ったことではありませんが、マーケティングの重要な要素として、価格決定があります。この価格決定は、迷ってしまうことでもありますが、しっかり利益を増やすための価格決定のヒントを紹介したいと思います。

目次

飲食店の価格設定の方法とは?

飲食店の価格設定では、以下の3つの方法を使うことが多いです。特に、知覚価格設定は顧客理解、現行レート価格設定は、周辺の地域の人気店を調査する必要性があります。

マークアップ価格設定

最も飲食店で一般的な価格設定の方法は、マークアップ価格設定です。マークアップ価格設定とは、料理にかかるコストに、売り手が期待する利益を上乗せして価格設定をする方法です。

飲食店では、通例として、原価率を30%程度に設定されています。これは、原材料の仕入れコストに対して、3.4倍程度の価格設定を行うというものです。

ただし、これは目安に過ぎません。飲食店では、家賃や減価償却費、リース料や支払利息などの固定費や原材料費以外の人件費、水道光熱費、広告宣伝費、消耗品などの変動費があります。変動費の中の大きな割合を占めている人件費を減らせば、その分だけ原材料費を上げることができます。原材料費を上げることができれば、「お手頃な価格で美味しい料理を提供するお店」として口コミを広めることが可能であり、広告費を減らすことができます。

また、30%以内の目安は、全ての原材料費に対するものです。そのため、飲み物などの商品の原価率は、平均25%以内に抑えることが可能ですし、細分化すると、ハイボールやサワーの原価率は10%程度です。メニューによって原価率に高低をつけるのが一般的です。

知覚価格設定

知覚価格設定とは、飲食店側の都合ではなく、顧客がメニューに対して感じる価格を設定します。例えば、日頃から外食にお金をかけず、手頃な価格の店舗ばかりを好んで選ぶ人と常に良い食事を重視し価格を気にしない人では、同じメニューに対する価格の印象は大きく異なります。

飲食店では、商圏が店舗を中心に設定されます。そのため、その地域での「地価」が設定されており、それよりも大きく高い価格設定の場合は、納得できる見合う価値が必要になります。

ランチタイムでは、ターゲットに設定した顧客がどの程度の予算であれば、手頃な価格であるのかを考えます。ランチタイムの営業では、何度も足を運んでもらえることが重要であり、その地域の顧客が何度も足を運べる価格を選択します。

また、知覚価格は、飲食店の雰囲気で決まる傾向もあります。ボロボロの外装であれば、お手軽な価格が妥当だと顧客は感じますし、逆にブランディングしている店舗では高価格を設定しても妥当だと感じられます。

現行レート価格設定

現行レート価格設定とは、競合他社を基準にして価格を決定する方法です。例えば、ドリンク類やサイドメニューでは、大きく品質を差別化することは難しく、価格の印象がそのお店の印象になってしまいがちなので、競合に合わせることが多いです。

プライスリーダーと呼ばれるその地域の基準になる人気店よりも少し価格を安くすることで、手頃な印象をつけることもできます。

飲食店の価格設定のテクニックとは?

飲食店の価格設定で使えるテクニックを紹介します。

端数価格

1,000円の商品を980円にすると安く感じます。ただし、消費税を別にすると逆に高く感じてしまうため、消費税込にするなどの機転が必要になります。ラーメン屋のような自動販売機で注文をする飲食店では、かならず小銭が増えてしまい、面倒だと感じられてしまう可能性があります。この場合は、700円などキリの良い価格設定をするのが良いでしょう。

慣習価格

メニューの価格が慣習的に一定である時は、その価格に正統性があると思わせることができます。例えば、ブランド牛のステーキなどは、慣習的に高値で提供されていますので、独自の仕入れ先があり原価を抑えることができたら、利益を増やすことができます。

段階価格

段階価格とは、いわゆる松竹梅特上のように価格ごとにメニューの内容を変更するものです。主にコース料理の価格決定に使われ、最安値と最高値を避ける心理性の極端回避性で、中位コースの売上アップに効果があります。

まとめ

飲食店の価格設定は非常に重要です。原材料を30%に抑えることが飲食店で収益を得るために重要視されていますが、これは全体の平均であり、個別のメニューでは、それぞれ原価率が異なります。基本的に手の込んだ料理ほど原価率が高く、提供が簡単なハイボールなどのドリンクは原価率が低いために、利益を出すことができます。

価格設定の方法には、様々な方法がありますが、基準になるプライスリーダーとなる店舗と比較されがちです。ターゲットにとってのプライスリーダーとなる飲食店を調査する必要性はあります。

マーケティングでは、パレート分析などで売れ筋を管理することで、仕入れの効率化ができます。分析には、POSレジを使います。

最終更新日 : 2024年4月6日

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