wpXとは?WordPressを高速表示および安定動作させるのに最適なサーバー
WordPressは、Webサイトの一般的なCMSです。WordPressはプラグインによる機能拡張で汎用的に扱うことができる利点が大きい反面、データベースを活用する動的URLを採用していることや次第にファイルも膨大になることから動作が遅くなり、不安定になることで知られています。
2021年6月以降のGoogleの検索エンジンのアップデートは、表示速度や安定性を評価するウェブコアバイタルが重要視されており、このデメリットは無視することができません。
ウェブコアバイタルの改善を考えた時に、特にデータの格納庫でもあるサーバーは影響が非常に大きいと考えられます。応答速度に時間がかかれば表示速度がかかることになり、サーバーによっては安定的に表示されず、グローバルメニューやボタンが非表示になるものもあります。
wpXは、安定性で評価の高いエックスサーバーがWordPressを動作させるための最適環境を提供しています。
wpXとは?
wpXとは、WordPressの運営環境に特化したエックスサーバーが開発したサービスです。wpXのサーバーのタイプには、wpXシン・サーバーとwpXSpeedの2つがあります。シン・サーバーはKUSANAGIが導入されており、Speedはクラウド型を採用しています。
超高速CMS実行環境「KUSANAGI」は、プライム・ストラテジーが開発・提供する世界最速クラスの仮想マシンイメージです。(KUSANAGI公式ページより)
クラウド型のメリットは、レンタルサーバーで発生しやすい他のユーザーの領域へのアクセス負荷が影響する表示の遅れがない点です。
エックスサーバーとの違いは?
最速CMS実行環境にするため、最新技術を野心的に導入するのがwpXのようです。エックスサーバーの方は安定性を重視しており、最新技術は慎重に導入することが違いのようです。エックスサーバーの方は、アクセス耐性にも重点を置いています。
wpXは、他社のサーバーとどの程度違うのか?
wpXシン・サーバーのベーシックと同等のスペックのA社のサーバーと比較します。
表示の安定性
モバイルでの表示を比較します。表示の違いはわかりづらいですが、A社の環境では、PC環境で表示されているロゴがそのまま表示されてしまっていることやメニューが非表示になっています。これは、モバイル環境での表示の切り替えがうまくいっていないということです。
wPXシン・サーバーでは、モバイル環境での表示が切り替わり、安定表示されていることがわかります。
表示速度
サーバーの応答速度はFCPに影響します。FCPとは、First Contentful Paint の略称で、テキストまたは画像が初めてペイントされるまでにかかった時間のことです。
wpXシン・サーバーとA社の環境で切り替えて比較した結果、FCPのスコアに関しては差がありませんでした。
ただし、A社のプランは、wpXシン・サーバーのベーシックプランの約2倍のランニング費用です。つまり、速度重視のレンタルサーバーでは、wpXの費用対効果が高いといえます。
2つのwpXのサーバーを紹介
最初にも紹介した通り、現在のGoogleは、表示速度や安定性をアルゴリズムに追加する傾向があります。つまり、動作に問題が発生しやすいWordPressを活用してSEOをするためには、サーバー選択も重要であるということになります。
wpXのサービスを検討すべき業種は、SEOが生命線になるサービス業です。
コンテンツの追加はするけれど、そこまで頻度が高くはない店舗であればエックスサーバーを選択し、オウンドメディアを運用しGoogleから積極的に集客したい業種ではwpXのサービスを検討します。
wpXシン・サーバー
wpXのレンタルサーバーです。名前からどことなる庵野監督が携わっていると錯覚してしまいます😌
wpXシン・サーバーの特徴は以下の通りです。
- KUSANAGIでCMSが表示速度重視の運用が可能
- リソース管理による安定動作。他のユーザーの影響を受けづらい。
- エックスサーバーの速度対策でお馴染みのXアクセラーレータ Ver2およびnginXが採用されている。
- 世界記録を達成したCPU第2世代「AMD EPYC」が採用されている。
- お問い合わせは電話でも可能。カスタマーセンターがある。
サーバーの性能だけでみると、後発のwpXシン・サーバーの方が、wpXspeedよりも高いため、選択するサーバーとしてはこちらのシンサーバーの方で良いでしょう。ただし、wpXシン・サーバーは、最新機能を積極的に導入するメリットの反面、実装された機能によりCMSに不具合が発生する可能性もあります。
wpX speed
wpXのクラウド型のサーバーです。
- オートスケール機能で急なアクセス増でサーバーダウンによる損失を防ぐことができる。
- NVMeにより従来のSATAピュアSSD環境に比べ読み込み速度が16倍以上向上。
- リソース管理による安定動作。他のユーザーの影響を受けづらい。
まとめ
WordPressを活用した集客源は、Googleが大半を占めることがほとんどです。つまり、サーバーの選択を適当にすることは、環境としては不利になります。
wpXシン・サーバーが登場したことで、WordPress使用時のウェブコアバイタルの対策が可能です。
WordPressが普及したことで、ほとんどのレンタルサーバーでは素人でも簡単にインストールできる機能が実装されています。
それに伴い、「作成したWordPressのブログの動作が非常に重い。」「アクセスする度にビジュアルが変わる。(表示が安定しない)」というご相談をいただくケースも増えています。これらの原因は、プラグインの詰め込みすぎや容量の大きい画像をそのままアップロードするなどのファイル管理、もしくはレンタルサーバーに問題があります。
最終更新日 : 2024年4月20日