資本集約型のビジネスモデルの特徴と問題点とは?

労働者の能力や労働力に依存度が高いビジネスモデルが労働集約型に該当します。しかし、日本国内は、どの地域でも慢性的な人材不足に陥っています。求める人材の採用ができないことは、労働集約型のビジネスモデルでは生産力に大きな影響を与えます。

そこで、資本集約型のビジネスモデルの重要性が増してきます。資本集約型とは、設備投資を行い、固定資本に対して生産の依存度が高い産業のことです。装置産業とも言います。具体的な例としては、工業製品および野菜など機械によって生産されることが一般化されている産業です。

目次

全ての産業で資本集約型に近づいている。

日本の一人当たり労働生産性は、78,655ドル。OECD加盟38カ国中28位。

2020年の日本の一人当たり労働生産性(就業者一人当たり付加価値)は、78,655ドル(809万円)

日本生産性本部「労働生産性の国際比較2021」

日本の労働生産性は非常に低いとされています。理由には様々ありますが、給与水準が平成元年から横ばいから右下がりになっていることや製品の生産方法や提供方法に無駄が多いとされていることが大きな原因とされています。

そのため、労働集約型のビジネスモデルでもロボットなどの機械が導入されたり、デジタルツールによる作業の簡略化が進んでいます。

イメージがつきやすいのは、回転寿司です。回転寿司は、ホールのスタッフ人数を最低限に抑えて料理を提供することができるビジネスモデルです。最近では、配膳ロボットも導入されています。

また、古いレジでは、売上の集計作業や顧客管理を手作業で行う必要がありましたが、タブレットPOSレジや顧客管理のSaaSは、連携が可能で全てのデータを自動で編集することも可能になっています。

以前に比べて、接客が重要視されていない産業も増え、資本集約型よりのビジネスモデルを採用している店舗やサービスも増えてきました。

資本集約型のビジネスモデルの特徴とは?

資本集約型のビジネスモデルのメリットについて紹介します。電気、ガスなどのインフラや農業、工業などで生産力が企業価値に結びつくような業種が多いです。

採用人数を最小限にすることができる。

労働集約型は、採用人数を増やさなければなりません。そして、労働集約型は、川上の産業でなければ、報酬が少なく、結果として給与水準も低くなります。そのため、労働集約型のビジネスモデルには、無理が発生しやすい難点があります。

資本集約型は、設備投資を積極的に行うため、労働生産性が高いことが特徴です。そして、労働集約型と同規模換算で計算すると圧倒的に採用人数を削減することができます。

人材の能力に生産力が影響されづらい。

労働集約型では、品質や生産力は人材の能力に強く影響します。それに対して、資本集約型は、設備による機械的な生産を基本にしているため、生産力が高く品質も一定です。

参入障壁が高く、模倣が困難になる。

設備投資費用が高額になるほど、後発の参入もそれ以上の金額の設備投資が必要になるため、模倣困難性が増します。その結果、参入障壁が高くなり、簡単に競合になることができません。

資本集約型のビジネスモデルの問題点とは?

資本集約型のビジネスモデルの問題点は、設備投資に依存してしまう点です。例えば、工業や農業では、特別な機械を用いることが多いです。購入金額に加えて、メンテナンス費用も高額になりがちです。

自社である程度メンテナンスできる人材がいないと、生産力を設備投資のメーカーに依存することになります。そのため、ある種のいいなりのような関係性になってしまうリスクがあります。

ランニング費用が負担できないことから、費用を上乗せすることが難しい下町の銭湯や、元請けや市場に売値を付けられるような工場や農家では、機械が壊れたことで廃業に至るケースも多いです。

資本集約型のビジネスモデルは良くも悪くも生産力に物を言わせるケースが多いので、単価の高い製品を生産し、販売することができれば、スケール化していきます。そのため、アイリスオオヤマのように下請から脱却してメーカーになる企業もあります。

まとめ

資本集約型のビジネスモデルは、個々人のスキルや労働力に影響されやすい労働集約型のビジネスモデルの対義語にあたるものです。人材採用が難しくなっており、採用力に生産力を強く影響を受けてしまう労働集約型のビジネスモデルは、スケールさせることが非常に難しいです。

初期投資額が非常に大きいためリスクはありますが、高い単価の製品を生産し、量産することができることが資本集約型のビジネスモデルの利点であり、スケールしやすいことが特徴です。独占的な技術があれば、資金調達を行い、一気にシェアを獲得したいところです。

個人が手軽に起業するビジネスモデルではありません。

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