SEOライティングとは?書き方と注意すべき7つのポイント

オウンドメディアを構築する目的は、リードの獲得ですが、これには流入がなければなりません。流入の方法は、SNS広告やリスティング広告などもありますが、基本的なものとして考えるべきなのが、やはりSEOです。
コンテンツを読みコンバージョンするのは、人ですので、人が読みやすいようにライティングをすることがとても重要です。しかし、せっかく書いたコンテンツが狙ったキーワードでインデックスされなかったり、上位表示されなければ結果に大きく影響します。
そこで、人が読みやすく、狙ったキーワードでも上位表示が狙えるコンテンツを作り上げるSEOライティングの基本について説明します。
SEOライティングとは?
SEOライティングとは、簡単に言えば検索エンジンが正確に登録しやすい語彙を選んだライティングのことです。キーワードのみならず、検索する側の人がよく検索をする際に使うワードを優先的に使うことで、正確に検索エンジンにコンテンツを読み込ませます。
また、それだけではなく、上位表示をするためには、検索意図を反映した内容とアウトライン(見出し構造)を採用することで、狙ったキーワードで上位表示ができるコンテンツを執筆技術のことを指します。
SEOライティングとコピーライティングの違いとは?
SEOライティングとコピーライティングでは目的が異なります。
コピーライティングの目的は、そのコンテンツを見た訪問者に特定の行動を促すことです。これには、例えば、商品を購入させる、問い合わせをするように誘導することが含まれています。SEOライティングのようにキーワードを無理に含める必要はないですし、語彙レベルもわかりやすい方が望ましいです。
SEOライティング | コピーライティング | |
---|---|---|
目的 | 特定のキーワードで検索されるコンテンツを作成する | 特定の行動を引き起こすコンテンツを作成する |
語彙 | 縛られる | 縛られない |
内容 | 検索意図に沿った内容 | 行動を引き起こすのに必要な内容 |
SEOライティングをする上での7つのポイント
SEOもマーケティング施策の1つです。そのため、基本的なターゲティングの戦略は反映させる必要があり、やはりペルソナを設定します。また、検索エンジンに適合するように、ここで取り上げる7つのポイントを意識してライティングを行います。
ペルソナを設定する
ペルソナとは「対象にすべき具体的な人物像」を指します。マーケティングの施策では、ペルソナを設定することで、チーム内の対象顧客像を共有し、精度を上げるために活用されています。
SEOを目的とした記事コンテンツを見ていると、キーワードを追いすぎてしまい、途中から記事の内容の対象が切り替わっていることがあります。一貫してコンテンツは、特定の対象向けに作らなければ、何をいっているかわからないコンテンツになりますので、ペルソナは必ず設定しましょう。
クエリの違いで型を分ける
クエリとは、検索に入力される言語のことです。これに対して、キーワードとは広告の出稿ワードで使われていますが、一般的にはどちらも分けずにキーワードということが多いです。
検索エンジンで検索をする際には、目的があります。例えば、言葉の意味を調べる時や、タブレットを購入したいと思った時には、その目的に沿ったクエリを選択します。この時の目的を検索意図と呼びます。
検索意図によってクエリが分類されています。検索エンジン側では、検索意図に合致したコンテンツを概ね上位表示させる傾向があります。例えば、商品を購入する目的であるBuyクエリでは、商品件数の多い通販サイトのページが並びます。
クエリの種類 | 意図 | 例 |
---|---|---|
Knowクエリ(知りたい) | 情報を得たい、何かを知りたい | 「SEO とは」「オーストラリア 時差」 |
Goクエリ(行きたい) | 特定のウェブサイトや場所に行きたい | 「YouTube」「近くのラーメン屋」 |
Doクエリ(やりたい) | 何かを実行したい、行動を起こしたい | 「ネクタイ 結び方」「ユニクロ 会員登録」 |
Buyクエリ(買いたい) | 商品やサービスを購入したい | 「ワイヤレスヘッドホン 2万円以下」「ランニングシューズ メンズ 黒」 |
クエリによって、上位表示をするサイトを選ぶこともありますし、アウトラインの型も異なります。
Knowクエリ(知りたい)アウトライン例 |
トピックの定義 主要な特徴や要素 歴史的背景や発展 現在の状況や重要性 関連する概念や用語 よくある質問(FAQ) まとめと今後の展望 |
Goクエリ(行きたい)アウトライン例 |
目的地の概要 アクセス方法 公共交通機関 車でのアクセス 徒歩ルート 営業時間・料金情報 主要な特徴や見どころ 注意事項や準備すべきこと 周辺情報(駐車場、飲食店など) ユーザーレビューや評価 |
Doクエリ(やりたい)アウトライン例 |
目的の説明 必要な準備や道具 ステップバイステップの手順 ステップ1 ステップ2 ステップ3(以降必要に応じて) よくある失敗とその対処法 プロのコツやアドバイス 応用テクニックや発展的な情報 関連するリソースや参考情報 |
Buyクエリ(買いたい)アウトライン例 |
製品カテゴリーの概要 主要な選択基準 トップ製品の比較 製品A 製品B 製品C 価格帯別のおすすめ 購入時の注意点 使用者レビューやエキスパート評価 購入方法や販売店情報 アフターサービスや保証情報 |
情報量は十分な量を執筆する
「どのくらいの文字数が必要なのか?」ということで悩んでしまいがちですが、そのキーワードの検索意図を満たすための情報量によるというのが正しいと思われます。
実際検索をしていると、文字数はそこまでではないのに、上位に表示されているページなどがあるからです。
また、文字数にこだわると、検索意図に関係のない情報を盛り込んでしまいがちになり、求められる内容に対して、不自然なほどの情報量になってしまうこともあります。
ただし、実際に上位表示されているコンテンツの情報量に匹敵するくらいの文字数は必要と考えます。そのため、「どのくらい書けば良いか?」の答えは、「実際の検索で上位に来ているコンテンツの情報量による」となります。
タイトルを適切に記述する
タイトルとは、そのコンテンツの題名です。コンテンツは、キーワードのことを中心に書きますので、タイトルにキーワードが自然に含まれないと違和感があります。また、タイトルは、検索エンジンのユーザーが求めている内容に合致していた方が上位に表示されやすくなります。
キーワードの位置
例えば、「集客力」をキーワードに指定しています。集客力についての記事を書いていることを伝える上で、一般的には、最初の方に配置します。後の方になればなるほど、そのワードがキーワードであると判断するのが難しくなります。
検索意図に合致したタイトルをつける
クエリごとに検索意図が異なり、大きく分類すると、4つのクエリに分類されることは上記でも説明をしました。その中で、例えば、Knowクエリであれば、「集客力とは?」でタイトルが始まります。また、それに続く内容は、実際に検索エンジンを検索してヒントを得ます。

上記では、「集客力が高い」「集客力向上」などの検索のされ方をしていますので、集客力とは?集客力の向上をさせる具体的な方法などのタイトルにまとめます。
30文字でタイトルは完結させる
Googleでのタイトルの表示文字数は、PCでは30文字程度です。モバイルの場合は、長いタイトルでも表示されている場合があります。
スマホでの閲覧が中心になっていると考えられますので、タイトルは長くしても構わないと思ってしまいがちです。
ただし、BtoB向けの製品では、PCで検索されることが多いため、短い方に合わせるのがSEOライティングでは定石です。
H1タグを設定する
H1とは日本語では大見出しです。H1タグでスタートし、次のH1タグが登場するまでの本文は、H1タグでマークアップした内容であるということです。
ほとんどのWebサイトの場合、1ページに1つH1タグが使われている傾向にあります。WordPressの場合は、ほとんどのWordPressテーマで記事タイトルがH1タグで囲まれている傾向があります。
注意しなければならないのは、昔に作成されたWebサイトやホームページ作成システムのHTML構造の中には、H1タグがロゴに設定されているため、どのページの大見出しも共通のイメージ画像になっている場合があります。これは、文面にすれば不自然なことはわかりますので、修正が必要です。
この場合は、All in one SEO Pack などのプラグインを活用することで、分散させることが可能です。ただし、不要なファイル数が増えてしまいますので、読み込み速度が低下するデメリットがあります。SEO用のWordPressテーマを活用するのが良いでしょう。最初からこの機能が搭載されているものが多いです。
H2タグ・H3タグで適切なアウトライン構造を作る
H2タグとH3タグで適切なアウトライン構造を作ります。検索エンジン側からすれば、ユーザーが求めている内容を回答しているコンテンツを上位に表示させたいので、求められている要素をH2タグに、その要素を補充する要素をH3タグに指定します。
このアウトライン構造の中にも自然にキーワードを含めていきます。例えば、H2タグで、「アクセスの方法」の趣旨を書きたい時は、「〇〇にアクセスする方法」など主語として設置すると、自然に挿入することができます。
コンテンツの記述は、ターゲットが読んでいることを想定して記述する
ペルソナに設定した見込客に検索してもらい、コンテンツを読んでもらうことが、SEOライティングの目的です。そのため、コンテンツの記述内容が、ターゲットにとって読み慣れない語句や構文で構成されていたら、コンテンツ箇所が検索されませんし、読みづらいので離脱してしまいます。
そのため、読み慣れない言語は、極力使わず、どうしても使う必要がある時は、その語句を解説したページを別に用意し、内部リンクを設置します。
共起語を活用する
共起語とは、特定の言語を連想させる言語です。例えば、選挙の共起語は出馬です。キーワードの出現率ばかりを気にしていると自然な日本語にならず、くどさも感じることになります。そのため、共起語もバランスよく挿入すると、自然に読みやすい文章になります。
共起語はラッコキーワードで検索をすることができます。
適切に内部リンク・外部リンクを設置する
コンテンツは長く書けば良いわけではありません。語句の解説ばかりのコンテンツになってしまうと、主題がなんだったのかわかりづらいコンテンツになりますし、検索エンジンから見ると、無駄なコンテンツの箇所が多くなります。それを避けるために、その語句を解説したページを用意し、内部リンクを設置します。
これをすることで、Webサイト全体にクローラーが巡回しやすくなりますので、Webサイト全体が検索エンジン上で評価されやすくなります。
また、コンテンツの中には、総務省などの統計のデータを活用する場合があります。この時には、総務省のデータを参考にしていることを表示することで、コンテンツの信頼性が担保されますので、該当のURLに外部リンクします。
SEOライティングをより的確にするためのポイント
SEOライティングを成功させるためには、目に見える箇所が全てではありませんし、画像の設置が望ましいことがあります。
画像の設置
小見出しごとに画像を設置します。この目的は、画像を設置することで、テキストだけで構成するより読みやすくなるからです。
ただし、画像素材によっては、容量が重いなど表示速度を下げてしまう結果に結びつきます。ファイル形式をpngやwebp形式を採用することで表示速度を改善することができます。
また、画像が何を表現しているかわかるように、適切な説明をaltに含めるようにしましょう。
メタディスクリプションの設置
メタディスクリプションとは、ウェブページの内容を簡単に説明する短い文章です。検索結果(SERPs)に表示され、ユーザーがそのページをクリックするかどうかを判断する手助けをします。良いメタディスクリプションは、興味を引き、内容がわかりやすく、キーワードを含むことが重要です。
まとめ
SEOでは、最初から良い結果を得られるわけではありません。順位を計測し、なぜ順位が上がらないのかを分析しつつ、改善を繰り返すことで順位が上がっていきます。事前にコンテンツのフレームワークを決めて置くと、リライトが後々しやすくなります。
SEOライティングの目的は、検索エンジンが正しい情報を読み込み、特定のキーワードで上位に入り込むようなコンテンツを作成することです。オウンドメディアでは、さらに興味を持つようなCTAを用意し、お問合せや資料ダウンロードを促して、リードの収集を行います。