楽天ぐるなびで集客！料金プランと効果的な活用方法を徹底解説

飲食店経営者にとって、新規顧客の獲得は常に大きな課題です。本記事では、飲食店の集客に効果的なサービス「楽天ぐるなび」について詳しく解説します。

2023年10月に「ぐるなび」から名称変更された「楽天ぐるなび」は、楽天グループとの連携により、多くの飲食店にとって強力な集客ツールとなっています。ネット予約機能や楽天ポイントの活用など、サービスの特徴から料金プラン、申込方法まで徹底的に紹介します。新規顧客獲得に悩む飲食店経営者の方は、ぜひ参考にしてください。

楽天ぐるなびの特徴とは？

楽天ぐるなびは、飲食店の集客を強力にサポートするオンラインプラットフォームです。最大の特徴は楽天IDとの連携により、予約時に楽天ポイントが貯まる点にあります。2023年8月時点で楽天ID連携会員数は750万人を突破しており、ポイント還元目的のユーザーも多く利用しており、楽天エコシステムの一環を担っています。

飲食店検索から予約までがスムーズにでき、アプリも提供されているため、スマートフォンユーザーからの集客にも効果的です。

集客力（SEOやアプリ経由、その他の機能）

楽天ぐるなびの集客力は、複数の要素が組み合わさることで高い効果を発揮しています。

まず、長年培われた「ぐるなび」のSEO（検索エンジン最適化）の強みがありますが、食べログやホットペッパーグルメと比較すると、総合的な集客力は弱めです。ただし、地域によって順位が異なりますので、導入する際は、シークレットモードなどで「地域名　業態名」などの検索キーワードで調査する必要があります。

また、アプリユーザーは750万人以上に達しており、外食時にアプリを起動するだけでポイントが貯まる仕組みも導入されています。

さらに、GoogleビジネスプロフィールやLINE公式アカウントの登録・運用代行サービスも提供されており、「Googleで予約」や「LINEで予約」との連携も可能です。これにより、楽天ぐるなびだけでなく、さまざまな入口から予約を受け付けることができます。特に「今すぐ入れるお店」の検索機能は、当日の集客にも効果を発揮します。

集客ができる客層

楽天ぐるなびで集客できる主な客層は、ポイント還元を重視する楽天会員です。特に、外食時にもポイントを貯めたいと考える20代〜50代の幅広い年齢層にアプローチできます。楽天IDを持つユーザーは日本全国に多数存在し、ポイント付与という明確なメリットがあるため、新規客の開拓に効果的です。

また、アプリユーザーは隙間時間に気軽に予約する傾向があるため、事前予約によって空席リスクを減らせます。特に会社の飲み会や接待などの際に利用されることも多く、複数人での予約が見込めます。デートや記念日などの特別な日の利用も多いため、コース料理や特別メニューの提案による客単価アップも期待できます。

独自の取り組み

楽天ぐるなびの独自の取り組みとして、楽天グループのエコシステム（経済圏）を活かしたサービス展開があります。楽天市場で貯めたポイントを楽天ぐるなびで使うことができるほか、楽天が提供するクーポンサービス「RaCoupon」（ラ・クーポン）を活用したネット予約クーポンの提供も行っています。

さらに、外国語版ページの掲載も可能で、訪日外国人観光客の集客も視野に入れたサービス構成となっています。加えて、ネット予約による無断キャンセル対策として、上位プランでは保険サービスも用意されています。楽天ぐるなびが掲げる「飲食店DXのベストパートナー」という中期事業方針のもと、飲食店のデジタル化を支援するサービスが充実しているのも特徴です。

楽天ぐるなびはどのような店舗におすすめか？

楽天ぐるなびは、幅広い業態の飲食店に対応していますが、特に事前予約のニーズが高い店舗や、客単価が比較的高めの店舗との相性が良いと言えます。ネット予約に対応しており、楽天ポイントという集客インセンティブを活用できるため、競合店との差別化を図りたい店舗にもおすすめです。来店予定時間が明確になるため、オペレーション効率化にも貢献します。

居酒屋には向いているか？

居酒屋は楽天ぐるなびとの相性が非常に良い業態といえます。居酒屋は予約客の割合が高く、特に会社の飲み会や二次会など団体利用が多いため、ネット予約の利便性が活かせます。また、居酒屋の客単価は比較的高めであることから、予約手数料を考慮しても経済的なメリットを得やすい業態です。

楽天ぐるなびの検索機能では、「飲み放題」「個室」「今すぐ入れる」などの条件で絞り込みが可能なため、居酒屋の強みをアピールしやすい点も魅力です。特に大人数での利用や急な予約ニーズがある場合にも対応できます。また、居酒屋の顧客層は楽天ポイントの貯まる購買行動を好む傾向があり、ポイント還元という付加価値が集客に効果的に働きます。

レストランには向いているか？

レストランも楽天ぐるなびとの相性が良く、特に客単価が中〜高めのレストランは予約手数料に対するリターンが大きいと言えます。記念日や誕生日などの特別な日に利用されることが多いため、事前予約の割合も高く、予約段階でのコース料理の選択や特別オプションの追加など、客単価を上げるチャンスも多いです。

楽天ぐるなびでは、店内の雰囲気や料理の写真をアピールできるため、視覚的な魅力で集客できる点もレストランにとって大きなメリットとなります。特にランチタイムの集客にも効果的で、「ランチのあるお店」という検索条件も人気です。またレストランは居酒屋に比べ客層が幅広いため、楽天会員という大きな母集団にアプローチできる点も魅力的です。

定食店・ラーメン店には向いているか？

定食店やラーメン店など、客単価が比較的低く、回転率を重視する業態は、楽天ぐるなびの利用には一定の注意が必要です。予約手数料が客単価に対して割高に感じられる場合があり、特にスタートプラン（無料プラン）では、ランチ時41円/人、ディナー時205円/人の手数料がかかります。そのため、費用対効果を慎重に検討する必要があります。

基本的には、ランチタイムの集客では使わないため、あくまでディナーの集客がメインの店舗が、ランチタイムのメニューを掲載する程度で考えるのが良いでしょう。

楽天ぐるなびの詳細とは？

楽天ぐるなびは、飲食店にとって利用しやすいように複数のプランが用意されています。無料で始められるスタートプランから、より本格的に集客を強化したい店舗向けのベーシックプランまで、店舗の状況や目的に合わせて選択可能です。以下に各プランの詳細をまとめました。

項目	詳細
初期費用	無料（全プラン共通）
月額固定費	スタートプラン：0円 ライトプラン：11,000円 ベーシックプラン：33,000円
予約手数料	スタートプラン：ランチ41円/人、ディナー205円/人 ライトプラン：ランチ11円〜/人、ディナー55円〜/人 ベーシックプラン：ランチ11円〜/人、ディナー55円〜/人
基本機能	– 楽天ぐるなびページ掲載 – ネット予約 – Googleビジネスプロフィール登録運用代行 – LINE公式アカウント管理代行 – 楽天ぐるなび外国語版ページ掲載

各プランで提供される基本機能は共通していますが、より上位のプランではポイント還元率の設定や広告枠の活用など、集客を強化するための機能が追加されています。特に注目すべきは、全プランでGoogleビジネスプロフィールやLINE公式アカウントの管理代行が含まれている点で、これらの外部サービスとの連携によって多角的な集客アプローチが可能となります。

楽天ぐるなびのプランの違い

楽天ぐるなびには3つのプランがあり、店舗の規模や集客ニーズに合わせて選択できます。各プランの違いを下記の表にまとめました。

機能・サービス	スタートプラン	ライトプラン	ベーシックプラン
月額費用	0円	11,000円	33,000円
予約手数料（ランチ）	41円/人	11円〜/人	11円〜/人
予約手数料（ディナー）	205円/人	55円〜/人	55円〜/人
楽天ぐるなびページ掲載	◯	◯	◯
ネット予約	◯	◯	◯
Google/LINE連携	◯	◯	◯
外国語版ページ掲載	◯	◯	◯
台帳機能	×	◯	◯
付与ポイント選択	×	◯	◯
ネット予約クーポン	×	◯	◯
ディスプレイ広告	×	×	◯
無断キャンセル保険	×	×	◯
営業サポート	×	×	◯

スタートプランの特徴

スタートプランは月額0円で利用できる無料プランで、楽天ぐるなびへの掲載や基本的なネット予約機能を利用したい店舗に最適です。初めてオンライン予約システムを導入する店舗や、まずは試験的に利用してみたいという場合におすすめです。基本的な店舗情報の掲載やネット予約機能は無料で利用できますが、予約が入るたびにランチタイムは41円/人、ディナータイムは205円/人の手数料がかかります。

このプランでも、Googleビジネスプロフィールの登録・運用代行やLINE公式アカウントの管理代行サービスを利用できるため、Google検索やLINEからの集客も可能です。また、外国語版ページの掲載も含まれているため、インバウンド需要も取り込めます。費用を抑えながらも基本的な集客機能を活用したい店舗におすすめのプランです。

ライトプランの特徴

ライトプランは月額11,000円のプランで、スタートプランの機能に加えて、より効率的な予約獲得と顧客管理を強化したい店舗に適しています。予約手数料がランチ11円〜/人、ディナー55円〜/人と大幅に安くなるため、予約数が多い店舗ほどコスト効率が良くなります。特にディナータイムの予約が多い店舗では、スタートプランと比較して大きなコスト削減になる可能性があります。

このプランの大きな特徴は、顧客情報を一元管理できる「ぐるなび台帳」機能が利用できる点です。また、ユーザーに付与する楽天ポイント数を選択できるようになり、繁忙期と閑散期で還元率を調整するなど、戦略的な集客が可能になります。さらに、ぐるなび社の原資でクーポンを発行できる「ネット予約クーポン」機能も利用可能で、期間限定のキャンペーンなども実施できます。

ベーシックプランの特徴

ベーシックプランは月額33,000円で、楽天ぐるなびを最大限に活用して積極的な集客を図りたい店舗向けのプランです。ライトプランのすべての機能に加え、楽天ぐるなびサイト内での広告露出が増えるため、より多くのユーザーの目に留まる機会が増加します。サイト内のディスプレイ広告枠を活用でき、特設ページからの誘導など、様々な角度からの集客アプローチが可能になります。

また、このプランの大きな特徴として「無断キャンセル保険」が付帯しており、予約客の無断キャンセルによる機会損失を軽減できます。さらに、専任の営業担当者によるサポートも受けられるため、サイト活用のアドバイスや集客施策の提案なども受けられます。店舗の特徴や強みを最大限に活かした集客戦略を立てたい場合や、競合が多いエリアで差別化を図りたい場合に特におすすめのプランです。

楽天ぐるなびの申込手順

楽天ぐるなびへの掲載を希望する飲食店は、簡単な手順で申し込みが可能です。まずは公式サイトから問い合わせを行い、担当者との相談を通じて最適なプランを選択します。必要書類の準備や店舗情報の登録など、スムーズな開始のためのステップを解説します。

楽天ぐるなびの注意事項

楽天ぐるなびを活用する際には、いくつかの注意点があります。効果的に集客するためにも、これらの点を事前に把握しておくことが重要です。特に予約管理や手数料に関連する点は、しっかり理解しておくことで、後のトラブルを防ぐことができます。

予約管理に関する注意点

楽天ぐるなびでのネット予約は、店舗側でしっかりと管理する必要があります。予約が入った際の通知設定は必ず確認し、見落としがないようにすることが重要です。特にランチとディナーの予約枠が正確に設定されていないと、予約受付後にキャンセルする事態が発生する可能性があります。ユーザーのレビューには、「予約が受け付けられないと店から電話があった」という事例もあり、こうしたトラブルは店舗の評価低下につながります。

また、予約可能席数の設定も慎重に行う必要があります。特に繁忙期や週末は、店舗の実際の収容能力に合わせた予約枠の調整が必要です。予約枠の過剰設定による予約の重複や、逆に過少設定による機会損失を避けるためにも、定期的な見直しが重要です。さらに、予約のキャンセルポリシーを明確にし、ユーザーに事前に伝えておくことで、無断キャンセルの減少にもつながります。

費用対効果を高めるための注意点

楽天ぐるなびを導入する際は、予約手数料と月額費用を考慮した費用対効果の試算が重要です。特に客単価が低い店舗では、予約手数料が利益を圧迫する可能性もあるため、どのプランが最適かを慎重に検討する必要があります。例えば、ランチタイムは客単価が低い場合が多いため、予約受付をディナータイムのみに限定するなどの工夫も検討できます。

また、サイト上での店舗情報の充実度は集客効果に直結します。写真の品質や数、メニュー情報の詳細さ、店舗の特徴やこだわりの明確化など、ユーザーが予約を決断するための情報をしっかり提供することが重要です。特に料理写真は実物と大きく異なると、来店後の満足度低下につながるため、実態に即した情報提供を心がけましょう。さらに、季節ごとのメニュー更新や期間限定フェアの情報など、定期的な情報更新も集客効果を高めるポイントです。

ユーザーレビューへの対応

楽天ぐるなびではユーザーによるレビュー投稿が可能であり、これらのレビューは新規顧客の予約判断に大きな影響を与えます。良いレビューはもちろん集客に効果的ですが、時にはネガティブなレビューが投稿されることもあります。こうしたネガティブレビューへの適切な対応も、店舗の評価を左右する重要な要素となります。

レビューへの返信機能を活用し、ポジティブなレビューには感謝の意を示し、ネガティブなレビューには真摯に受け止める姿勢を示すことで、ユーザーからの信頼獲得につながります。特に、指摘された問題点については改善策を示すことで、問題解決に取り組む店舗としての印象を与えることができます。また、常連客に予約後のレビュー投稿を促すことで、良質なレビューを増やす工夫も効果的です。レビュー管理も店舗運営の重要な一部と捉え、定期的にチェックする習慣をつけましょう。

まとめ

楽天ぐるなびは、飲食店の集客に効果的なオンラインプラットフォームとして、多くの店舗に活用されています。楽天ポイントとの連携により、ポイント還元を重視するユーザーからの予約獲得に強みを持ち、スマートフォンアプリによる手軽な予約機能も評価されています。3つのプラン（スタートプラン、ライトプラン、ベーシックプラン）から店舗の状況に合わせて選択でき、初期費用なしで始められる点も導入しやすいポイントです。

プラン選択の際は、店舗の客単価や予想される予約数から費用対効果を試算し、最適なプランを選ぶことが重要です。特に予約手数料は業態や客単価によって負担感が異なるため、自店の状況に合わせた判断が求められます。また、GoogleビジネスプロフィールやLINE公式アカウントとの連携機能も活用することで、多角的な集客アプローチが可能となります。

効果的な活用のためには、店舗情報の充実や定期的な更新、予約管理の徹底、ユーザーレビューへの適切な対応など、継続的な運用努力も必要です。特に料理写真や店内の雰囲気、メニュー情報など、ユーザーの来店判断に影響する情報はできるだけ詳細かつ正確に提供することが集客効果を高めます。

楽天ぐるなびを通じた予約獲得は、単なる集客だけでなく、予約情報の活用による顧客管理や、来店前の特別オプションの提案など、客単価向上や顧客満足度アップにもつながります。新規顧客の獲得に悩む飲食店経営者にとって、楽天ぐるなびは効果的な集客ツールとなるでしょう。自店の特性に合わせたプラン選択と戦略的な活用で、集客力の向上を図ることをおすすめします。