Twitterマーケティングを成功させるための6つのポイント
Twitterは、2008年〜2010年に集客への活用で強い関心を持たれたツールであり、様々なビジネス活用本が出版されました。
その後は、爆発的に普及し、様々なマス媒体を凌ぐ情報拡散力があることはみなさんも知っての通りです。
Twitterを使ったマーケティングを成功させるためのポイントを解説していきたいと思います。
Twitterとは、どのようなSNSに成長したのか?
Twitterの日本でのユーザー数は、4,500万と言われていますが、これは他のSNSとは安易な比較はできないというのは既知の範疇かと思います。
Twitter以外のSNSは、実名制であることや基本的に一つの端末に一つのアカウントが大前提です。それに対して、Twitterは、用途ごとに運用する複数アカウント、いわゆる複垢を持っていることが普通ですので、実際のアクティブユーザー数は、他のSNSとほぼ同数と見ても良いでしょう。
Twitterは、FacebookとSNSとして最大の違いは、Facebookは人と人の繋がりがベースとしてありますが、Twitterは人ではなく情報をベースに繋がっている媒体であるということが言えます。例えば、特定のアイドルの熱心なファンだった場合、そのアイドルのハッシュタグを熱心にチェックし、興味深い情報を発信している人には、コメントやフォローを行います。既に好きなものに関して、もっと情報が欲しいと思ったら、Twitterをチェックするというような習慣が多くの人の中でできている傾向があります。このあたりは、「Twitterの強力な活用方法とは?今現在のTwitterはどんなツール?」の方でも少し説明をしています。
Twitterのマーケティング活用の型
広告を入れると複雑化しますが、Twitterを運用してマーケティングを実施する場合は、主なマーケティングの型としては2つあります。
- キャンペーン型
- 接近型
この2つのタイプのTwitterのマーケティング活用の型について解説をしたいと思います。
キャンペーン型
最近は、見ない日がないくらい、たくさんの企業がキャンペーンを頻繁に実施しています。
最も広く行われているのが、フォロー&リポストキャンペーンです。
このキャンペーンを行う目的は、フォロワーを増やすためと設定している企業が多いですが、マーケッターからみるとそこだけで終わらせては意味がありません。結局、フォロー&リポストキャンペーンで増加したフォロワーは、景品という餌でフォローをしただけであって、その企業に特段の思い入れがあるわけではないからです。特にTwitterのような情報をメインにしたSNSでは、このような理由でフォローしたアカウントは、表示回数を減らされるか、キャンペーン後にフォローを外されるかのどちらかしかありません。
全く意味がないかと言われると、そうではありません。私もクライアントに提案し、実際に運用しております。
主に目的にしていることは、2つあります。
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1つはソーシャルシグナルの獲得です。
当たり前ですが、人気のページは、SNSなどでよくシェアされます。つまり、SNSなどで大量のいいねやリポストを獲得しているページほどトラフィックが増加しますし、良いページとして見られる可能性が高くなることを意味します。
ソーシャルシグナルに関しては、SEOのアルゴリズムの中にはないとされていますが、何もしないことで全く話題になっていないページと、積極的にキャンペーンを実施して話題を作っているページを同じ土俵で比較することができないのは明らかなことです。
SNS経由のトラフィックが発生するなど、他の効果もあり、実際にやっていてSEOなどでもプラスに働くことが多いです。
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2つ目は既存顧客にTwitterを運用していることを知らせる効果があります。
リピーター向けのマーケティングを事情によって導入できない、もしくはしない方が良い案件にも出会うことがあります。この場合は、SNSを活用するわけですが、新規顧客の獲得も望めそうだと判断した場合は、Twitterに力を入れます。
Twitterは、リポストやいいねをよくすることによって、最新のポストが上部に表示されやすい仕様になっています。
フォロー&リポストキャンペーンは、Twitterを既存顧客にフォローしてもらう程の良い口実にも繋がっているわけです。
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接近型
接近型は、見込み客に接近し、共感することによって、好意的な印象作りをする運用方法です。
接近型で重要なのは、見込み客をどこに合わせるかによって、企業アカウントの人格の設定が必要だということです。共感されることや興味を持ってもらうことが目的ですので、見込み客と遠いポストを繰り返しても意味がないからです。そのため接近型のアカウント運用では、見込み客の興味関心をある程度調査する必要性があります。
上記はクライアントの過去28日間のパフォーマンスの結果ですが、117件の投稿のうち、92件がいわゆる返信です。
この時、とあるテレビ番組に取り上げられており、その効果もありインプレッションが58万に至っており、獲得したエンゲージは12,526に至りました。
もちろんテレビの影響もありますが、本来このインプレッションとエンゲージはTwitterを運用しないと発生しませんでした。そして、見込み客の回収の意味では重要なリプライが100件以上発生したことになります。この運用は実利に繋がっており、Twitterを活用したマーケティングとしては成功した事例に含まれます。(もちろん、広告なし)
Twitterマーケティングを成功させるためのポイント
1.成功の8割は対象顧客の興味関心の調査で決まる。
フォロワーを獲得することに目がいきがちですが、実際フォローをしていなくても、Twitterの場合は情報がリーチすることが多々あります。
Twitterの文化としては、ハッシュタグごとに部活のような文化が生まれていて、自分の好きなものや興味があるものの今現在の情報を求めている傾向にあります。ハッシュタグによっては、オフ会のような会が頻繁に開催されていることもあります。
基本的に人間の興味は偏っているものです。どこに趣向があるのかで、そこをずっと見ているという行動をとることもあります。そのため、「誰を集客したいのか?」を決めたら、「その人たちは、どのような興味関心を持っているのか?」を知ることで、高い広告効果をTwitterで作ることができます。
興味関心の分析は、トレンドのハッシュタグを分析することで調査することが可能です。
2.プレゼン型のポストを習得する。
小さな情報を知らせることで集客に繋がることもあります。
店舗の場合だと、自分は知っていても顧客は知らないということがたくさんあります。例えば、個室を完備していることを謳っているにも関わらず、個室があることを知らない既存客もたくさんいます。
「こんな個室がありますよ」「実はこんな限定メニューもあります」などの小さな情報を発信することによって、今まで知らなかった人が、店舗のことをよく知っている状況を作りあげることがTwitterのマーケティングでは重要です。
3.コミュニティーに参加する。
宣伝ばかりのTwitterはどうしても巨大なブランド力でもない限り成功しません。
Twitterの場合は、距離感を縮めることが成功の秘訣ですので、見込み客が興味のある事柄をポストしたり、自分の興味のあることもポストすることで、ある種の愛着を持ってもらうことも重要です。
宣伝だけのアカウントはいずれチェックされなくなり、エンゲージ
4.フォロワーの獲得は計画的に実施する。
フォロワーの数値が大きければ良いというわけではありませんが、フォロワーが少なすぎるのは明らかな問題です。読み手がいなければ、情報を発信しても空砲に終わってしまう可能性が高く、アクティブなフォロワーを持ち続けることは、以後のマーケティング実施の時に明らかなプラスに働きます。
フォロー&リポストキャンペーンと接近型のポストを実施することで、増やしたフォロワーの定着率を高めることが期待されます。
ここで接近型の運用を行わないと、キャンペーンをせっかく実施しても注目度が下がり、興味付けや最新情報の認知に失敗してしまうので注意したいところです。
5.ハッシュタグは計画的に使う。
インスタグラムのように、とにかくハッシュタグを設置すれば良いというわけではありません。Twitterのハッシュタグは、興味のある情報をより掘り下げたい人が検索で使っている傾向があり、無関係なポストにハッシュタグを乱用することで、閲覧者から毛嫌いされてしまう可能性が高いからです。
人気のあるハッシュタグはもちろんですが、見込み客がどのハッシュタグに注目しているのかを分析し、関連付けたポストをすることで、見込み客との距離感を縮めることが可能になります。
6.担当者はできれば見込み客人格と近い人の方が良いかも。
SNSを担当者制にするのは退社や引き継ぎができていないなどが発生するリスクがあるので、カチプロではおすすめしませんが、現実問題、主な担当を決めないと、しっかり機能しません。
担当者次第で、そのTwitterのマーケティングが活きてくるか変わります。なぜなら、相手が人間だからです。人間好き嫌いがあるわけですから、見込み客と趣向が遠い人が担当しても効果が上がりづらいのは納得の範疇かと思います。
もし、Twitterを使って、積極的に新規顧客を獲得したいと思えば、自分が集めたい見込み客像を明文化(いわゆるペルソナを設定)して、その人ともっとも近いスタッフを担当者にするのが良いでしょう。
企業によっては、情報発信を積極的にしている社員には、手当を出しているところもあります。距離感の近い社員のモチベーションを引き出せば、大きな成果が見込めますので、手当も妥当な投資になります。
Twitterマーケティングの分析ツール
Twitterのマーケティングをする上での分析ツールについて紹介します。
Twitter関連の分析ツールは複数ありますが、分析ツールを多用し、指標を複数に渡って調査すると、調査だけで時間が取られてしまい、肝心の実行の部分の時間が少なくなった上で、行動が萎縮してしまう可能性があります。
Twitterのマーケティングをする際は、予めKPI(重要指標)を整理し、運用するのが良いでしょう。
1.Twitterアナリティクス
Twitterのアカウントに標準装備されているアナリティクスです。
ポストごとのインプレッション(表示回数)、エンゲージメントを計測することができます。
エンゲージメントとは、リンクのクリック、いいね、詳細のクリック数、プロフィールのクリック数、リポスト、返信の合計を指すもので、この数値が大きいほど反応を獲得している良いポストと言えるわけです。
ポストごとのエンゲージメントの獲得傾向をみて、どういったポストがよく反応するのかを知ることができます。
経験則から言えることとして、やはり露出が高いのと、ハッシュタグとポストの関連性が高いとエンゲージメントがついてくる傾向にありますので、エンゲージメントありきのインプレッションと考えるよりは、インプレッションありきのエンゲージメントと考えた方が上手くいきやすいと感じています。
2.Tweroid
Twitterのフォロワーを分析し、どの時間がホットタイムなのかを調査するためのTwitterアプリになります。
Twitterのタイムラインは、エンゲージメントが高いユーザー以外は、インプレッションは時間に影響される傾向にあります。
基本的には、朝の通勤時間と夜の10時がホットタイムになりますが、実際のところを調査するためには、Tweroidのようなアプリで調査する必要性があります。
Twitterマーケティングを成功させるためには?
クライアントの名前を出すと、カチプロで運用していることがバレてしまいますので避けますが、クライアントのアカウントで実証したことは、ハッシュタグの活用及び購入の動機付けになるような新情報のポストを心がけることによって、エンゲージメントが改善され、実際の業績の大きなプラスとなりました。
特に、テレビ番組に取り上げられたからといって、問い合わせの嵐になるかと言われると、最近はそうでもないように思われます。
事実、ポストやグーグルトレンドなどで調査をしてみると、全く話題にならないことも多いです。マツコの知らない世界などのような情報メインの番組の場合は、ある程度の反響が望めますが、バライティー番組のようなタレントありきの番組の場合は、何もしなければ反響は望めません。
視聴者のお目当てが、番組の構成で変わりますので、メインとしての取り上げられ方と脇役としての取り上げられ方では、成果が変わって当然です。
ここで、Twitterとテレビの相性は良く、テレビを見ながらTwitterのハッシュタグを追っている人も多いことから、Twitterと組み合わせることによって、バライティー番組に取り上げられても、十分な成果を出せることがわかりました。特に、出演タレントのファンの方向けにメッセージを配信することで、エンゲージメントを高めることに成功しております。
Twitterは、企画次第で十分な武器になりうるツールです。特に新規顧客の開拓には、かなり使えますので、積極的な活用を検討してみましょう。
最終更新日 : 2024年3月21日