マーケティング用語

体験価値とは?顧客の再購入を決定づける重要な要素

体験価値とは、実際のサービスや商品購入を経験した感動や満足感、心理的に起こったことを総合して評価した価値のことを言います。この体験価値を最適化するマーケティングが、カスタマーエクスペリエンスマーケティングです。

しかし、これでは理解は非常にしづらいです。体験価値とは、購入やサービスを行った時の感じた主観です。主観であるため、人によって感じ方が異なります。わかりやすいのが、口コミで、同じサービスを受けているはずなのに、最高の評価をつける人もいれば、最低の経験だったと最低評価をつける人もいます。

口コミによる知名度の向上やMEOでの検索順位の向上に強く関係するものであり、体験価値を向上させることは、集客力の向上に直結します。

体験価値が重要となった背景

そのモノの機能や効能のみで商品を選択するモノ消費が主流ではありましたが、農業体験やスキルアップのための英会話レッスンなどの体験を購入するコト消費が増加しました。また、モノ消費でもLUSHなどがやっていた工場見学や体験を通してコト消費でファン化するようなことが増えてきています。

店舗では、初回の来店経験がその後の再来店を決定づける要因になります。提供された商品が良いものであったとしても、接客に問題が会った時や空間が不潔であれば、商品の価値を相殺します。そのため、店舗での販売は、コト消費であり、体験価値が低ければ再来店が起きません。

「よく向こうの店よりも良いものを提供しているのに、向こうの店の方が人気がある」というのは、競合店の方が広告の出稿や立地も良い店舗である可能性があることのほかに、接客や雰囲気などが良く体験価値で差をつけられている可能性が高いです。

また、体験価値は口コミにも影響します。Googleや食べログへの口コミは、この初回の体験価値がそのまま書き込まれるケースが多いです。

体験価値を考える上で重要な要素とは

一般的に考えられることをベースにして取り上げます。

実質価値

モノの価値のことです。例えば、原価率の高いメニューを提供することで、「他店よりも美味しい」という評価を得ることができるのは、実質価値が高いからです。

付加価値

モノが良くても良い経験ができなかったものにはリピートしないことはわかりやすい事柄です。例えば、営業を受けた時に、モノが良くてもその営業マンの印象が悪いと購入意欲が減退することがあります。

実質の価値以外の付加価値に問題があったため、体験価値が悪化します。

どの要素が欠損してはいけないのかは、総務省や各業種のシンクタンクがまとめているセンサスに掲載されている「利用の決め手になっている要因は?」を参考にします。

飲食業では、料理以外に接客、雰囲気、空間などが高い順位を占めています。

ただし、再現なく上質な体験を求めているわけではありません。ファーストフードには過剰な接客を求めているわけではなく、高級店には逆に接客を求めているからです。

これは、目的や価格帯によって異なります。

提供している商品自体にものすごく良い評価があったとしても、例えば、お金を触った手で調理をするところを見たり、店員同士の会話がホール中に響いたりする場合は、気分が悪い、居心地が悪い評価になります。

事前の期待値

広告でみた内容に期待した結果、その商品を選定してみたけれど、明らかに内容が異なり期待はずれのものがあります。

これは、その場の経験がいかに良いコトであっても、事前の期待がそれを上回っていたので、経験の評価が低くなる現象です。

事前の評価を上げすぎると、ほとんどの顧客はリピートしないため、一回の購入額を大きくするような高価格帯の経営戦略になりがちになります。

演出とは?

演出とは、そのサービスや商品を提供されて、それを体験した時に、感動や高い満足感、心理的に心地の良いものを提供する全ての施策の評価です。

この演出が強いところは、実質価値が上回る競合よりも体験価値が高い評価を得る場合があります。

体験価値を高めるとどんなことが起こるのか?

基本的に世の中の評価は全て体験価値になります。体験価値の向上には以下のメリットがあります。

  • リピートしやすくなる。
  • 口コミも良いものになりやすい。
  • 価格に正当性を持たせることができる。

ただし、体験価値は感受性によって感じる結果が大きく異なります。サッカー観戦が好きな人もいれば、サッカー選手が好きなだけであって、その試合にそのお気に入りの選手がいなくて白熱した試合でも満足度が低いという結果になるのと同じです。

どんな名店であっても、星1が付いているのはこういう理由です。

そのため、どういった客層向けなのかをコンセプトで設定を行い、正当な価格設定を実施する必要があります。

価格をロープライスにすると、客数は増えますが、客質は悪くなります。また、口コミもつきやすくなるメリットがありますが、その口コミで、安いイメージが定着し、この客層に振り回されるリスクがあります。

うちの店はこんなに良いものを提供しているのに、評価が低いと嘆いている場合は、実質価値が求められていない可能性と演出の部分が弱い可能性が非常に高いです。嘆く前に、対策を行いましょう。

  • この記事を書いた人

小形洸太

マーケティングプロデューサー。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入の支援業務に従事。その後、2009年にサクセスパートナーを設立し、集客のコンシェルジュとして、コンサルティングを提供開始。 ▶︎過去に協力したメディア 第一興商発行のDAM CHANNEL for Bizにて、ソーシャルメディアを使った集客方法の特集を8ページ監修(2018/4号) 株式会社リクルートの経営者応援マガジンパートナーズプレスにて、ホームページ作成やSNS活用のポイントのインタビュー記事が公開される。

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