Googleで悪い口コミをつけられた時の取るべき対策とは?【返信文例付き】
口コミ(レビュー)は、どんなに良い店舗でも完璧なマーケティングを行うことは不可能ですので、一定数低評価がつきます。そのため、少数の悪い口コミについては気にする必要性はありません。しかし、目に見えて悪い口コミがついた時には何らかの理由があります。
Googleの口コミは、Googleマップでの検索順位や露出度に影響します。平均評価を下げる要因になる低評価や辛辣な内容のコメントである悪い口コミの対策はできる限り行うべきでしょう。
この記事では、悪い口コミがなぜついてしまうのかを解説したのちに、Googleで行うことができる悪い口コミへの対策を解説します。
1.なぜ悪い口コミがつくのか?
全く悪い口コミがつかない状況を作るのは、例えば会員制の高級料亭でもない限り難しいです。例えば、女性向けのお店にお父さんや彼氏を一緒に連れて行くこともあり、その逆もあります。これは、マーケティングの限界であり、想定していない客層の顧客が来た時には、満足度の高いサービスの提供がしづらいです。
ただし、以下のようなことが原因で口コミが悪くなることもあります。
1-1.接客に落ち度があるから
接客態度による低評価は、納得度の高い悪い口コミがつく原因です。特にクリニックに多いのは、接客業との認識がないため、問診の時に尊大な態度をとっていることが原因で、「偉そう」「話を聞いてくれない」などの理由で悪い口コミがつくことがあります。人に接する店舗ビジネスでは、クレームの吐き出し先にGoogleがなりやすく、その結果であることが多いです。
1-2.客層が合致しないから
イメージしやすい口コミが悪い理由は、高級店だと思ったら、ファーストフードの品質の料理とサービスだったにがっかりすると思います。これは、事前の期待値が、実際の体験よりも大きく上回っているから起こることで単純にマーケティングが間違っています。
例えば、高い価格帯のサービスを提供しているのに、補助金などで半額で提供するクーポンなどの仕組みがあると、事前の期待値は跳ね上がるため、平均評価が極端に低くなりがちです。
1-3.価格が安すぎるから
価格は、顧客層の幅を決めます。例えば、500円のランチを出すお店はどんな人でも利用できますが、2万円のランチを出すお店は利用できる客層が決まっています。幅が広いということは、それだけターゲティングが難しいということであり、低価格帯のビジネスは口コミが安定しません。
2.Googleの悪い口コミに対する対策
すでについてしまっているGoogleの悪い口コミの対策は、ガイドライン・法律違反の口コミとそれ以外の口コミに対策がわかれます。前者は削除ができる可能性があります。後者は、主観的な意見であり削除することはできませんので、誠実な返信を行うことで、新たに悪い口コミが付きづらいようにします。
ただし、これらの対策は、あくまで限界があり、絶対的な対策ではありません。これらの対策を行なっても、商品やサービス、接客の改善を行わなければ、新たに不満を感じる顧客が増え、悪い口コミは増加します。
2-1.ガイドライン違反として通報する
Googleビジネスプロフィールのクチコミの管理の中には、明らかにガイドラインに違反している、又は違法な書き込みである場合は、通報ができる機能があります。
下記に該当する口コミは、ガイドライン違反になるので削除できる可能性があります。
項目 | 説明 |
---|---|
関連性のないコンテンツ | このビジネスでの経験とは関係ないクチコミ |
スパム | ボットまたは虚偽のアカウントからのクチコミ、あるいは広告かプロモーションを含むクチコミ |
利害に関する問題 | 該当のビジネスまたは競合するビジネスと関係するユーザーが投稿したクチコミ |
冒涜的な表現 | 汚い言葉、露骨な性描写、詳細な暴力描写を含むクチコミ |
いじめ、嫌がらせ | 特定の人を個人的に攻撃するクチコミ |
人種差別、ヘイトスピーチ | 身元を理由に個人またはグループを中傷する表現を含むクチコミ |
個人情報 | 住所や電話番号などの個人情報を含むクチコミ |
役に立たなかった | この場所に行くかどうかを決めるのに関係ないクチコミ |
また、違法行為には、名誉毀損が該当します。Googleの口コミであれば、真実であるか虚偽であるかを問わず、事実を書き込まれることで明らかな損害を被ることで認められる場合があります。違法である場合も、上記に通報のフォームがありますので、そちらから通報します。
2-2.削除を返信で依頼する
主観的な口コミでは依頼することはできませんが、違法行為の疑いがある書き込みや、個人情報の書き込みなどは返信で削除を求めることが最も早いです。この時に、第三者からもやり取りが見える状況にあるため、高圧的な文章にならないように最大限の配慮をします。
以下が文章例ですが、この場合の削除の依頼は、法的措置などを取ると書いた時に、口コミを書き込んだ相手側が何もしなかった場合は、本当に法的措置を取らなければなりません。それは、脅迫や強要に捉えられる可能性があるからです。
拝啓 クチコミご投稿者様
この度は、当店に関するご意見をお寄せいただき、誠にありがとうございます。お客様からのフィードバックは、私どもにとって大変貴重なものであり、サービス向上の糧とさせていただいております。
さて、お寄せいただいたクチコミの内容を拝見させていただきましたところ、誠に恐縮ではございますが、一部の記述に関しまして懸念がございます。具体的には、[問題のある記述の概要]という点につきまして、事実と異なる可能性があり、当店の名誉を著しく損なう恐れがあるのではないかと危惧しております。
他のお客様にも誤解を与えかねず、法的措置を取らざる得ないとも考えております。
私どもは、お客様お一人お一人のご意見を真摯に受け止め、常に改善に努めておりますが、同時に正確な情報に基づいたコミュニケーションの重要性も認識しております。つきましては、大変お手数をおかけして誠に恐縮ではございますが、当該クチコミの内容について再度ご確認いただき、可能であれば削除または修正をご検討いただけますよう、謹んでお願い申し上げます。
もし、ご投稿の内容に誤解や行き違いがございましたら、私どもの説明が不十分であった可能性も考えられます。その場合、お客様と直接お話しさせていただく機会を頂戴できれば幸いでございます。お客様のご体験やご意見を詳しくお伺いし、相互理解を深めさせていただきたく存じます。
なお、本件に関しまして、ご不明な点やご質問等ございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。私どもは、お客様との建設的な対話を通じて、より良いサービスの提供と信頼関係の構築に努めてまいる所存でございます。
お客様のご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
敬具
[あなたの名前/店舗名]
[連絡先情報]
2-3.法的措置を取る
法的措置とは、開示請求をした上での名誉毀損の訴えを起こし、告訴又は損害賠償請求を行います。書き込んだ相手がわかっていたとしても、確定でその人が書き込んでいる証拠が必要になりますので、どちらも手続きが必要です。
開示請求はコストや時間がかかった上で、確定で開示できるわけではありませんので、訴訟までいきつかない場合もあります。そのため、法的措置は最終手段です。
2-4.丁寧な謝罪の意を含んだ返信を行う
ガイドラインや法律に違反しない口コミは、削除することができません。また、純粋な改善を求める低評価の口コミである場合は、謝意と改善の意思を示した上での返信を行います。口コミを放置している企業や店舗に比べると、誠実に感じられ、第三者への影響が悪くなりづらくなります。
お客様、貴重なご意見をありがとうございます。ご指摘いただいた点について、真摯に受け止め、改善に努めてまいります。お客様のご満足度向上のため、スタッフ一同、さらなるサービスの質の向上に取り組んでまいります。今後ともご愛顧いただけますと幸いです。お気づきの点がございましたら、いつでもお知らせください。
3.悪い口コミを減らす対策
3-1.接客などの教育を行う
接客態度が悪いなどの口コミが多いのであれば、印象や接客の改善を試みます。トレーナーに教育を依頼し、何が悪いのかを指摘してもらい、修正していきます。接客は、変化が最もわかりやすいため、悪い口コミを減らすことに効果があります。
3-2.過剰な演出による期待値を上げると評価が悪くなる
例えば、お肉屋さんが運営するとんかつ屋で、ジューシーな肉質を彷彿させるPOPを使っていて、そのメニューを選んだ時に、画像とかけ離れている場合は、評価が下がり、クレームのような口コミがつきやすくなります。これは、使われている画像と商品・サービスの乖離が大きいことが影響していますので、品質を上げるような工夫が必要です。
3-3.過度な値下げはしない
価格の幅が客層の幅になりやすいため、値下げや特別価格などのプロモーションを見直します。低価格は、質の悪い顧客を呼び寄せるため、値上げをした上で、プロモーション価格を上げるなどの工夫を行います。価格戦略を見直すことで、集客を制御することで、悪い口コミを減らすことができます。
まとめ
悪い口コミがつく理由は、実は、店舗の運営が単純に悪いわけではなく、マーケティング上の問題で、本来は対象外のクレーマーのような人が来店してしまう影響があります。そのため、一見さんお断りの完全会員制の店舗でもなければ、低評価の口コミは少なくともあります。
特にGoogleビジネスプロフィールの口コミは、屋号をスマホで検索すると、上部に点数化されて表示されますので、インターネット上の玄関と言っても良いくらいの影響力はあります。もし、管理できていないようであれば、今後はしっかり管理する必要があるでしょう。
最終更新日 : 2024年7月7日