フリーミアムモデルとは?メリット、デメリット、事例の紹介

新規事業を作り上げる時に問題になってくるのが、「いかに効率よく顧客を獲得するのか?」です。特に、SaaSといったWebサービスでは、試用ができなければ、使いやすさや機能を事前にチェックすることができず、導入のハードルを高くしてしまいます。

フリーミアムモデルとは、基本的なサービスや中心的な機能は無料で活用できるようにし、高度な機能や拡張機能を活用する際には料金が発生するモデルです。ユーザーは、事前に使いやすさなどをチェックできるメリットがあり、売り手には見込み客を獲得できるメリットがあります。

フリーミアムは、販売促進の方法の1つです。そのほかの販売促進の方法は、「販売促進とは?販促手法、成功させるためのポイントを解説」で解説をしています。

目次

フリーミアムとは?

フリーミアムとは、フリー(無料)とプレミアム(割増価格)をあわせた造語になります。基本的な機能を無料で提供します。もっと詳細な機能を使いたいユーザーには、有料プランを提供します。

わかりやすい事例には、オンラインゲームがあります。オンラインゲームは基本無料でプレイをすることができますが、成長を早めたり、高度な性能の武器などには課金を求めて、マネタイズしています。

B2Bでも多くのWebサービスでフリーミアムを導入しています。ただし、フリーミアムの実施には少なからずコストがかかります。そのため、マネタイズしやすいように試用期間として実施したり、一部の機能を制限して提供することがほとんどです。

フリーミアムのメリットとは?

  1. 新規顧客を獲得しやすい。
  2. お金を払ってもらいやすい。

1. 新規顧客を獲得しやすい。

フリーミアムでは、サービスや商品の基本的サービスが無料です。その機能で十分な人であれば、無料で使い続けることができます。そのため、メディアなどで紹介されやすくなり、SNSで口コミも拡散します。その結果、新規顧客を獲得しやすいメリットがあります。

SaaSでは、稟議書が決済に必要になり、全く使えるかわからないサービスをいきなり導入するのは、非常にハードルが高いです。そこで、無料で基本機能が使えるのであれば、とりあえずの登録を促すことができます。

2. お金を払ってもらいやすい。

フリーミアムでは、商品やサービスを無料で活用するため、体験していることになります。そのため、基本的な機能の使い勝手がよくわかっており、有料版や有料サービスの選択も使われていないものに比べてハードルが低くなっています。

フリーミアムのデメリットとは?

フリーミアムのデメリットは、基本サービスを無料で多くのユーザーに使わせなければなりません。そのため、有料版や有料サービスへの移行がスムーズでなければ、ユーザー数だけが増えてしまい、広告への投資対効果の悪化のほかに、サーバー費用やユーザーを維持するための人件費用などのコストが高くつくことがあります。

フリーミアムの種類とは?

フリーミアムには、どのようなものがあるでしょうか?ここでは、さまざまな種類のフリーミアムを紹介します。

本体は無料で配布し、付属品で回収する仕組み

例えば、「インターネット接続に必要なルーターを配布し、月額使用料が発生する」「髭剃りを無料で配布し、替え刃を有料にする」などもフリーミアムです。

この商法は、有利誤認を起こす表記であるため、次第に淘汰されていきました。現在では、無料配布は行わないもののタブレットを格安で提供し、インターネット接続利用料で回収するモデルやプレイステーションの本体を格安に設定し、サブスクに登録してもらって回収するモデルなどに形を変えています。

「初月無料」などの無料期間を設定する仕組み

Spotifyのようなストリーミングサービスでは、最初の1〜3ヵ月は全機能を無料にする方法をとっています。生活に定着化すれば、他のストリーミングサービスに変えることが難しくなり、結果的にサブスクリプションを契約することが多くなります。

一部の機能のみを提供する仕組み

マーケティングツールに多く見られ、基本的な機能のみを無料で提供し、それ以上の機能を実装したい場合にはサブスクリプションを契約する必要があります。

注意点としては、提供する機能を絞り込みすぎてしまい、期間をさらに設けると実際の使用感がわからず、有料化に至らないケースが多いです。目的の業務をおおよそ行える機能程度に提供することが必要になります。

フリーミアムを適用できる商品やサービスの特徴とは?

フリーミアムは、全ての商品やサービスに導入すれば良いわけでもありません。コストをかけることになりますので、その分大きな収益性を望まなければなりません。

そのため、以下の条件を満たす必要があります。

依存度を高めることができるサービスであることが望ましい。

特定の業務に組み込むことができ、SaaSのようなサービスを活用しなければ仕事が回らない状態になることが理想です。事業が成長すれば、上位の機能や制限を外したくなります。

使いやすく、基本サービスが有用であることが認められることが第一前提になり、実際に事業などの重要業務に活用されることが理想になります。フリーミアムは、初月無料や無料利用期間を設けます。

導入のハードルが低く、使いやすいこと

無料版はユーザーが常時勝手に増えることが重要です。もし、導入する難易度が高く説明が必要なものであれば、ユーザーは意欲を削がれてしまい依存度を高めることができません。

そのため、フリーミアムで提供される時は、初めて利用するユーザーへのチュートリアルを強化するなど、一通りの機能を使ってもらうことが重要になります。

高度な機能は十分に魅力的であること

無料でも使えるWebサービスとクチコミが広がってしまえば、ユーザーばかりは増えますが、売上が伸びず、フリーミアムは失敗します。無料を活用していると必ず発生するニーズに対して、マネタイズがスムーズに発生しなければなりません。また、魅力的なWebサービス内のコンテンツも有料で提供することでマネタイズが可能です。

例えば、オンラインゲームでは、可愛いグラフィックのキャラクターに人気声優を抜擢しているのは、囲い込んだユーザーにとっては魅力的だからになります。

フリーミアムモデルの代表的具体例

オンラインゲーム

オンラインゲームでは、基本的なプレイは無料で提供されています。世界観を魅力的にすることによって、ユーザーを囲い込むことができ、「強くなりたい」「仕事などで遊ぶ時間をできるだけスムーズにしてみんなに追いつきたい」などのニーズに答えた有料課金が存在します。例えば、速度を3倍にする機能や魅力的なキャラクターを獲得できるガチャがプレミアムに該当します。

Spotify

Spotifyは世界最大の音楽のストリーミングサービスです。ストリーミングサービスでは、全機能を期間限定で無料にし、それ以降の利用料金を有料にするフリーミアムモデルで運営されています。

Spotifyでは、3ヶ月無料で利用することができます。この間、広告が入ります。広告なしで音楽を楽しみたいニーズに合わせて有料版が存在します。そして、Spotifyでは、カップル向けのDuo、家族向けのFamily、学生向けの割安な価格で提供されているStudentがあり、B2C製品ではわかりやすいプラン設計を行なっています。

LINE公式アカウント

LINE公式アカウントは、メッセージ配信数が1,000件/月までが無料です。それ以上のメッセージ配信には、有料プランを選択する必要があります。LINE公式アカウントのフリーミアムの特徴では、全ての機能を利用することができます。そのため、活用のイメージを練りやすく、導入件数を増やしています。

フリーミアムで失敗を回避するために注意する点

フリーミアムモデルでは、無料で基本機能を提供するのは、集客が目的になります。ここで失敗するのでは、開発する意味がないことから広告戦略はとても重要です。

また、基本機能のユーザー数が多くても、有料を選択するユーザーが少なければ、高い運営コストのみがかかってしまい、ビジネスとしては破綻します。そこで、基本機能を制限したアカウントを無料で発行してしまいがちですが、高い依存度を無料版で実現することが有料版のセールスに繋がります。そのため、過度な機能制限は行わないのが大原則になります。

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