PayPayとは?店舗向け導入に役立つ情報まとめ

QRコード決済の利用率は高まっており、2020年には、3.7%程度だったのに対し、2023年には8.6%に到達しています。その中でもPayPayは、利用者が46%程度占めています。PayPayは、独自の販売促進キャンペーンもあり、導入している店舗への集客も支援しています。

経済産業省から引用

その点から、PayPayの導入を検討することが重要な意味を持っています。

この記事では以下のことがわかります。

  • PayPayってどんなサービス?
  • PayPayを導入するメリット・デメリットとは?
  • PayPayの導入方法で気をつけることは?

そのほか基本的な情報も掲載していますので、ぜひご覧ください。

目次

PayPayとは?

PayPayは、ソフトバンクとLINEヤフーが提供するQRコード決済サービスです。

2018年に開始され、2024年には登録ユーザー数が6,500万人を超える人気を誇ります。QRコード決済の利用率調査では、PayPayが53.6%〜64.9%と首位を独走しています。

特徴的なキャンペーンには、「超PayPay祭」や「ペイペイジャンボ」があり、高還元率や支払金額の全額還元チャンスが魅力です。スマートフォン1台で簡単に利用でき、実店舗やオンライン決済まで幅広く対応しています。

PayPayの導入は、集客でも有利になりますので、店舗であれば原則導入しましょう。

PayPayの2つのプランとそれぞれの決済手数料

PayPayのみを直接契約する場合は、2つのプランを選択することになります。

項目PayPayマイストア ライトプランPayPayマイストア 制限プラン
決済システム利用料1.60%(税別)1.98%(税別)
月額利用料1,980円(税別)/店舗無料
初期費用1,980円(税別)無料
ストアページの管理
お知らせ記事の投稿
PayPayクーポン×
PayPayスタンプカード×
各サービスの利用分析×

主な違い-

  1. 決済システム利用料: ライトプランの方が0.38%低い
  2. 月額利用料と初期費用: 制限プランは無料、ライトプランは有料
  3. 集客サービス(クーポン、スタンプカード): ライトプランのみ利用可能
  4. 分析機能: ライトプランのみ利用可能

PayPayを事業者が決済方法として採用するメリットとは?

PayPayは導入コストが安い。

PayPayは初期費用がかからず、専用端末も不要です。スマートフォンやPCがあれば導入可能で、「PayPay for Business」アプリやブラウザを使い簡単に管理できます。これにより、小規模店舗や個人事業主でも手軽に導入でき、キャッシュレス決済の波に乗ることが可能です。

ただし、これは、PayPayを単体で導入する場合です。ほとんどの場合は、Square決済などでまとめて導入することがほとんどです。その場合は、専用端末が必要になりますので、初期費用がかかります。

PayPayは集客力の向上で売上アップを実現してくれる。

PayPayは多くの利用者を抱えており、加盟店になることで新たな顧客層にアピールできます。さらに、PayPayが実施する還元率アップキャンペーンなどの魅力的な施策により、新規顧客の獲得に加えて、既存顧客の来店頻度向上や購入単価のアップも期待できます。これにより、売上の増加を図ることが可能です。

PayPayは現金の取り扱いを減らし、業務効率の向上に貢献する。

PayPayを導入すると、現金の取り扱いが減り、レジ締め作業の時間が短縮されます。決済スピードが向上するため、混雑時の対応もスムーズになります。さらに、売上や入金状況をリアルタイムで確認でき、経営状況の把握が容易に。これにより、業務効率が大幅に向上します。

最近では、強盗が増えており、現金を店内に多く持っていることが危険になりました。そのため、多くのキャッシュレス決済に対応することの重要性が増してきました。

PayPayを事業者が決済方法として採用するデメリットとは?

PayPayはキャッシュレス決済なので、決済手数料が発生する。

PayPayを導入すると、最低1.60%の決済手数料が発生します。他の決済サービスに比べて比較的低いものの、利益率の低い店舗には負担になる場合があります。特に回転率を重視する飲食店では、数パーセントの手数料でも利益を圧迫する要因となることがあります。

PayPayは入金されるタイミングがあるので、キャッシュフローが複雑化する。

PayPayを導入すると、売上が発生した時点と実際の入金時点にずれが生じます。このため、キャッシュフローの管理が複雑化し、特に小規模店舗では資金繰りに影響が出ることがあります。月末の支払いに備え、入金サイクルを考慮した資金計画が必要です。

ご登録の金融期間設定できる振込サイクル
PayPay銀行当月末締め 翌日振込
※翌月1日に振込
その他金融期間当月末締め 翌々営業日振込
ゆうちょ銀姫雨のみ 
当月末締め 4営業日振込
※翌月第2営業日に振込

セキュリティリスクが増加する

QRコード決済を導入すると、新たなセキュリティリスクが生じます。例えば、設置型QRコードが不正にすり替えられるリスクがあり、犯罪の標的になる可能性があります。そのため、店舗側でセキュリティ対策を講じる必要があり、追加の労力やコストがかかることも考えられます。

これは、QRコードでの決済ではなく、端末を使った決済に入れ替えることで解決することができます。

PayPayを導入することで以下の良いこともあります。

PayPayは決済方法としての導入に目がいきがちですが、給与のデジタル払いや送金の迅速化にも貢献します。

メリット説明
経費精算の効率化PayPay経費精算サービスを利用することで、従業員の経費申請や承認プロセスをデジタル化でき、経理業務の負担を軽減。
マーケティングデータの活用PayPayの利用データを分析することで、顧客の購買傾向などの情報を得て、効果的なマーケティング戦略を立てる。
従業員間の送金・精算社内での小口現金の貸し借りをPayPayで簡単に行え、現金管理の手間を減らし、透明性を高める。
クーポン・ポイント管理の一元化PayPayのシステムを利用して、店舗独自のクーポンやポイントプログラムを運用でき、顧客管理が効率化。
災害時の事業継続性向上災害時に現金が使えない状況でもPayPayを通じて取引を継続し、事業の継続性を高める。
多言語対応による業務効率化PayPayアプリの多言語対応機能により、外国人従業員とのコミュニケーションが円滑になり、多様な人材の採用が容易に。

PayPayを導入する方法はキャッシュレス決済サービスで導入するのが良い

PayPayを導入する方法は、直接申し込む方法とキャッシュレス決済サービスを導入する方法があります。前者は、QRコードが発行され、それを使って決済を行なってもらい、後者は、複数の決済方法の1つとしてPayPayを導入します。

デメリットでも挙げましたが、QRコードのすり替えなどのリスクや、レジ周辺が乱雑になってしまうこともあり、おすすめは、キャッシュレス決済サービスを導入することです。

どっちみち、キャッシュレス需要のほとんどはクレジットカードですので、同じ端末で決済ができるようにすることが一般的と言えます。

Square決済

簡単な導入と使いやすいインターフェースが特徴です。スマートフォンやタブレットで利用でき、多様な決済方法に対応します。売上管理や在庫管理などの機能も充実しており、小規模から中規模店舗まで幅広く活用されています。PayPayを含む主要なQRコード決済に対応し、統合的な決済ソリューションを提供します。

関連記事:Square決済とは?導入のメリットなど詳細をコンサルタントが解説

PayPay決済手数料 3.25%

おすすめSquare

評価:

Square決済、SquarePOSレジ、オンラインビジネス(通販、デリバリー)を無料で利用可能。持ち運びに便利なターミナルがおすすめ。審査が早く手早く使える!

手数料だけみると、 Square決済はあまり魅力的に見えませんが、連携できるレジが多いことのほかに、入金サイクルが最も早いので、キャッシュフローを健全に保つことができることがメリットです。

エアペイ

リクルートが提供するサービスで、69種類以上の決済方法に対応しています。iPadを使った直感的な操作が可能で、売上管理や顧客管理機能も充実しています。AirペイQRを通じてPayPayなど主要なQRコード決済に対応し、多様な決済ニーズに応えることができます。初期費用や月額費用が不要な点も大きな魅力です。

PayPay手数料 2.95%

エアペイ×エアレジ

評価:

リクルートが提供しているキャッシュレス決済とPOSレジ。無料で活用することができ、68種類以上のキャッシュレス決済に対応することができる。

PayCAS mobile

PayPay株式会社でも取り扱っている最新型マルチ決済端末は、QRコード決済、クレジットカード、電子マネーなど幅広い決済方法に対応しています。低コストで導入しやすく、優れた操作性が特徴です。PayPayとの連携が強みで、PayPayユーザーが多い店舗に特に適しています。売上管理機能やレシート印刷機能も搭載し、便利な決済ソリューションを提供します。

関連記事:PayCAS Mobileとは?導入のメリットやおすすめビジネスなど詳細をコンサルタントが解説

PayPay決済手数料 3.24%

PayCAS Mobile

評価:

ソフトバンクのSIMカードが内臓しているので、Wi-Fiが必要ありません。PayPayから契約すると、端末費用が無料!月額も手数料もお得!

ケータリング店や面積が狭い店舗に最適!

スマレジペイゲート

スマレジと連携したマルチ決済サービスは、POSレジとのスムーズな連携が可能で、二度打ち不要の効率的な運用が実現できます。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など幅広い決済方法に対応し、PayPayを含む主要なQRコード決済も利用可能です。統合的な決済と売上管理ができる点が大きな魅力です。

関連記事:スマレジの評価は高い!高機能POSレジを集客視点でもおすすめする理由とは?

PayPay決済手数料: 1.6% もしくは 1.98%

5分でわかるPOSレジの教科書

POSは、キャッシュレス決済導入だけでなく、会計、顧客管理、予約管理、集客ツールと連携する店舗経営を管理する重要なシステムです。POSでできることを簡単に理解!

まとめ

PayPayは、日本で最もQRコード決済です。この決済方法のシェアは日本国内で拡大していますし、PayPay独自のキャンペーンやクーポン発行機能もあるため、導入をすることが集客力を高めることができます。

また、導入方法には、直接PayPayに申し込み、専用のQRコードを入手する方法もありますが、キャッシュレス決済の主力はクレジットカードですので、まとめて端末で決済できるようにした方が、売上の集計などのミスもなくなり、管理コストが低減します。そのため、キャッシュレス決済サービスで導入するのが良いです。

ちなみに、各種キャッシュレス決済では、連携できるタブレットレジが違います。タブレットレジは連携する相手も選びますので、売上の集計や予約受付に使っているシステムとの自動連携ができるかを確認して導入しなければなりません。事前に使っているツールを洗い出して、サービスを選びましょう。

最終更新日 : 2024年11月12日

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