PDCAサイクルの例とは?勉強や仕事でも活用可能なPDCAサイクルの考え方

ディスカッション

PDCAサイクルは、日本では最も有名な品質向上を目的にしたフレームワークです。PDCAサイクルの考え方は、アイオワ州出身のウィリアム・エドワーズ・デミング博士によって1950年代に提唱されました。PDCAサイクルを活用している時点で、日本式の経営だということはあまり知られていません。

PDCAサイクルは、スピード面で問題があるとされていますが、IT・AIの導入や明確な指標設定が行われていれば、PDCAサイクルを高速化することが可能です。

今回は、仕事や私生活でも使えるPDCAサイクルの具体例を紹介します。そして、PDCAサイクルをどうやって正確に素早く回すことができるようになるのか、ポイントも紹介します。

目次

PDCAサイクルとは?

PDCAサイクルとは、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)の順番で施策を実行し、繰り返すことで施策自体の精度・品質を向上するフレームワークです。

特定の手法の精度を上げることにはとても有効な考え方ですが、時間がかかるデメリットが挙げられ、現在の多様性と成長速度の速い社会では、PDCAサイクルは馴染まないとされています。そのため、商品開発などではあまり活用することができません。

ただし、継続した変化の環境上では、PDCAサイクルは非常に有効です。私生活では、答えが存在するテストの点数を伸ばすための学習にはPDCAサイクルはわかりやすいほど効果があります。また、雨や雪などの天候と集客数は再現性が高く、それぞれの天候時の実績を積み重ねることで客数を予想することもできます。

PDCAサイクルを活用するのはなぜか?

スポーツ

問題解決のフレームワークとしてPDCAサイクルが登場します。計画の実行で積み上げた失敗の情報は、「なぜ失敗をしたのか?」を示してくれるもので、その情報があるからこそ、施策を改善し、成功のパターンを作り出すことができます。

よく経営者は、失敗を恐れて、華々しい成功事例にばかり目を向けますが、最初から成功しているわけではありません。

問題に対して、過去の経験や類似した事例から仮説を組み立てて、実際に実施してみます。その結果がどのようであったかを検証し、目標としている結果が出なかった時には、どこが悪かったのかを検証します。

つまり、問題解決を行い、実際に成功される流れ自体が、PDCAサイクルそのものの考え方であり、このフレームワークが日本人にとっては一番自然なものなのです。

PDCAサイクルの具体例とは?

豚

PDCAサイクルの活用例を紹介します。

勉強でのPDCAサイクル

例えば、大学入試試験の点数を上げる目的の勉強をします。

仮説:過去問や模擬試験を学び、出題傾向のある問題を解けるようになれば、本番でも点数が取れるはずだ。
実行:過去問や模擬試験を取り寄せて、出題傾向を研究したり、実際の問題の解法を覚える。
評価:もう一度試験を解いてみて、点数を確認し、点数の向上や目標の達成度を確認します。
改善:目標に対して点数が足りない場合は、その箇所をチェックし、類似する問題の解法のパターンを覚えます。

教育でのPDCAサイクル

詰め込みすぎ、将来像の無理強いはよくないことですが、何もしなければ生きる能力を養うことができず、人格形成に問題を引き起こす可能性も高くなります。そのため、あるべき将来像を元に、教育を行うのもPDCAのあり方です。

計画:子供のあるべき将来像を具体化し、その力や人格形成に役立つ親としてできることを考えていきます。例えば、多言語でのコミュニケーションが必須になっていますが、言語能力の形成は、小さいうちから行うのがよく、外国人とも触れ合う環境ほど養われるとされています。幼児教育や外国人とのコミュニケーションができる場に連れて行き、興味を持たせるのが良いと想定します。
実行:英語の幼児教育を行い、定期的に英語や中国語などを使ったコミュニケーションができる場に連れ出します。
検証:子供の興味関心をみて、実際外国語に興味を持ったのか、どの程度話すことができるようになったのかを見ます。
改善:子供に興味がなければなぜないのかを考えてみます。「この子はだめだ。」と親が諦めてしまうのがひと昔のお決まりでしたが、それで子供の今後を決めてしまうことほど罪深いことはありません。今興味を持っているものをみてみて、それに近い形の教育方法を導入してみます。

SEOでのPDCAサイクルの具体例

人材を採用できない関係で、営業部を作れないことからオウンドメディアを使ったインバウンド営業を導入しようとしたが、リードの獲得がうまくいかなかったとします。リード獲得のCVRが悪くなかったとすると、オウンドメディアのアクセス数が不足していることになります。そのため、目標として、リードの獲得を倍にするために、オウンドメディアのアクセス数を倍にすることを目標とします。

仮説:SEOツールで検索ボリュームが多く、競合度の低いキーワードのリストを作り、コンテンツを期間内に作成すれば、大きくアクセスアップするはずだ。
実行:SEOツールのアドバイスを元にコンテンツを作成し、WordPressに記事をアップした。
検証:セッション数や検索順位ツールを確認したところ、上位表示はできているものの上位が取り切れておらず、目標の 70%程度に落ち着いていた。
改善:コンテンツのリライトや外部リンクの獲得を行い、改善を実施する。

営業活動でのPDCAサイクルの具体例

ある事業所では、データの入力にエクセルを利用しており、データの共有が営業に関わっている社員に共有されていませんでした。そのため、顧客とのやりとりが他の社員が把握していないことが多く、クレームの発生の原因になっていました。

仮説:この場合データの共有ができていないことが最大の原因と考えられます。そのため、クラウドのシステムを導入し、入力されたデータを共有できるようにすれば、情報共有が効率化されるため、クレームの発生を抑えることができると仮定できます。
実行:クラウドのシステムを導入し、利用方法の講習会を開催します。
検証:実際のクレーム発生の件数が減り出し、電話などの情報共有の回数が減り、労働時間の短縮にもつながりました。
改善:共有されるテンプレートでは、クレーム発生の件数の減らすのには限界がありました。共有すべきデータを洗い直して、テンプレートの改善を実施しました。

PDCAサイクルの失敗は、大きく分けると2つのパターンのみ。

失敗

専門性がない仮説や計画の立案

数学がわかりやすいのですが、点数が伸びない最大の原因は、そもそも頭の中に数式や定義が入っていない、つまり勉強不足であることです。

仮説や計画をいくら丁寧に実施しても、前提が間違っているのであれば確実に失敗します

マーケティングの現場でありがちなのは、地元で商品が売れないから通販にすれば売れるという仮説です。これは、同じ商品を簡単に作れてしまったり、その商品への需要がなくなったことで、大手小売店がOEM生産に踏み切ったことで売れなくなったケースが多く、全国的に同じ商品でありふれています。

もし、新たな販路の獲得を目的にするのであれば、ターゲティングを行い、新商品の開発をあらためて行うことが前提になります。

PDCAサイクルが途切れる。

成功と失敗は、実は二択ではありません。失敗と成功は一直線に繋がっており、失敗してしまうのは、成功するまで施策をブラッシュアップしないからです。

中小企業でありがちなのは、計画の不実行です。実行しないため、検証ができず、もちろん改善が行われないため、成果物が生まれません。また、いわゆる失敗の原因を明らかにしないやりっぱなし(検証作業の放棄)も多いです。このため、SNSやオウンドメディアは駆使すれば強いツールなのですが、過去に失敗したから行っても無駄だと決めつける企業もいます。

PDCAサイクルを高速化する。

PDCAサイクルを高速化するためには、デジタルツールにデータを蓄積し、ビッグデータを元に判断をするAIを用いるとより正確な結果を導く予測をします。

例えば、雨の日の来店予測は、人によって感じ方が異なっており、勘が当たるような表現を使うことがあります。事前に店舗のデータを入力しておきパターンを記憶しておくことで、デジタルツール側のビッグデータが予測に役立ち、勘に頼らない正確性の高い予測を提供します。

PDCAサイクルを使いこなす。

PDCAサイクルは、短期間で回せるに越したことはありません。その分、たくさんの仮説を検証できますし、成果物をたくさん得ることができるからです。スピードは重要な視点です。具体例に示している通り、PDCAサイクルは投資をするポイントを厳選することで、効率化されます。投資を渋ると、PDCAサイクルが長期化し、途中で途切れて失敗に終わるリスクを踏むことになります。

PDCAサイクルを高速化するための投資であれば、迷わず投資しましょう。

最終更新日 : 2022年3月14日

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