クリニック・病院におすすめのPOSレジ6選

クリニックを開業する時、キャッシュレス決済を導入したいと考えたらPOSレジを導入します。最近では、スタッフの負担軽減と違算金を出さないために、自動精算機型のPOSレジが導入されている傾向があります。しかし、なんでも良いわけではありません。

ここでは、開業時に失敗しやすいPOSレジ選びで、失敗をしないための基準の解説とおすすめのPOSレジを解説していきます。

この記事で学べる知識
  • なぜクリニックでPOSレジが重要なのか?
  • クリニックのPOSレジ選びの基準とは?
  • おすすめのPOSレジの製品はどれなのか?
  • まとめ
目次

POSレジとは?

POSレジとは、「Point Of Sale register」の略で、販売時点情報管理システムを指します。このシステムは、商品が販売される時点で、その売上情報や在庫情報をリアルタイムで管理するための仕組みです。

クリニックでもPOSレジは使われており、会計業務だけではなく、レセコンや会計、予約システム、各種情報管理システムと連携させることで、情報を自動連携することができ、業務全体を迅速化することができます。

また、POSレジを導入することでキャッシュレス決済に対応することができます。

経産省の調査によりますと、ほぼ全ての店舗系のビジネスで、40〜50%の人がキャッシュレス決済に対応していないことで避けたことがあると答えています。

SB C&S株式会社の調査によりますと、クリニックのキャッシュレス決済の非対応に不便さを感じている人が全体の約7割を占めています。クリニックで高額請求が発生した場合、現金払いにしか対応していないと、患者様に現金を持ち歩かせることやレジに現金を保管しなければならなくなります。また、現金払いしか対応ができないと、現金がそこにあることを外部に知らせていることと同じになるため、強盗に入られるリスクが高まります。

クリニックがPOSレジを選ぶ基準とは?

POSレジにどこまでの機能を求めるのかで、導入するサービスは異なりますが、業務を効率化し、トラブルを未然に防ぐことを求めるのであれば、以下の基準をクリアしているPOSレジを選択するのが良いでしょう。

クリニックがPOSレジを選ぶ基準
  1. 提供企業の規模が大きい。
  2. レセコンや医療でよく使われるソフトウェアと連携ができる。
  3. 自動釣り銭機を導入することができる。
  4. 豊富なキャッシュレス決済に対応している。
  5. 操作を覚えやすい。

1. 提供企業の規模が大きい

なかなか言及されていないことですが、POSレジを選定する基準としては事業規模が大きなサービスを選ぶことです。POSレジには、会計に関する情報のほかにも顧客の情報も含まれます。そのため、高度なセキュリティが求められるため、度重なるアプリのアップデートが必要になります。

優秀な技術者を抱えている企業が開発したPOSレジを選んだ方が、この辺の心配が必要ありません。規模が小さな企業が提供したPOSレジを選択すると、法律の改正や外部のサービスとの連携に対応ができないなどのデメリットが発生することがあります。

2. レセコンや医療でよく使われるソフトウェアと連携ができる

レセコンは、「レセプトコンピュータ」の略で、医療機関で使用されるコンピュータシステムのことです。患者さんの診療情報の管理や、保険請求(レセプト)の作成を電子的に行うために導入されています。

レセコン業務と会計は連携しているため、POSレジで自動連携できると、入力の手間の削減のほかに入力ミスを防ぐことができます。

3. 自動釣り銭機を導入することができる。

自動釣銭機を導入することで、釣銭の自動計算と排出が可能になり、渡し間違えを防ぎます。これにより、違算金を解消し、衛生的なセミセルフレジとしても利用できます。

違算金が発生すると、会計が合致しなくなり、どこで違算金が発生したのかを調べる必要があります。そのため、レジ〆業務に時間がかかってしまい、残業になってしまうケースもあります。

4. 豊富なキャッシュレス決済に対応している。

クレジットカードやICカード、QRコード決済など、豊富な決済サービスとの連携することが重要となっています。

豊富な選択肢があると、患者様側もいつも使っているキャッシュレスを選択することができます。そのため、複数のキャッシュレスサービスにチャージをする必要がなくなるため、利便性が高まります

5. 操作が覚えやすい。

スタッフの入れ替えが発生した時に、使用しているシステムが複雑な操作画面をしていると、その操作を覚えるまで時間がかかり、時間的な教育コストが増加してしまいます。POSレジも例外ではなく、簡単に操作ができることが大前提です。

クリニック・病院におすすめのPOSレジ6選

レセコンなどとの連携、自動釣り銭機、豊富なキャッシュレス決済への対応、覚えやすいなどの基準で絞り込んだ時に、以下のPOSレジがおすすめです。

1. スマレジ

スマレジは、クリニックに人気のあるPOSレジです。他業種でも広く使われているPOSレジであり、POSレジを提供している企業全体で見ても大手に分類されます。

スマレジの最大の特徴は、連携できるシステムが豊富であることです。クリニックでよく使われるシステムとも連携ができるため、デジタル化による経営の効率化を図ることができます。

スマレジの特徴
  • 操作が簡単
  • 豊富な医療システムとの連携
  • 導入ができるキャッシュレス決済が豊富
  • IT導入補助金の対象製品

スマレジと連携ができる医療系のシステム

  • 日医標準レセプトソフト(日レセ)
  • MRN
  • MAPs for CLINIC
  • CLIUS(クリアス )
  • BrainBox V Ⅲ

上記以外もスマレジforMedicalを導入することで、そのほかの医療系システムとの自動連携が可能です。

スマレジで導入可能なキャッシュレス決済

クレジットカード
手数料 2.90%~
VISA
Mastercard
JCB
AMERICAN EXPRESS
Diners Club
DISCOVER
UnionPay
電子マネー
手数料 3.24%~
iD
QUICPay
nanaco
楽天Edy
WAON
Kitaca
Suica
PASMO
TOICA
manaca
ICOCA
SUGOCA
nimoca
はやかけん
QRコード決済
手数料 2.00%~
PayPay
d払い
auPAY
楽天Pay
メルペイ
LINE Pay
ALIPAY
WeChat Pay
※スマレジ・PAYGATEと連携した場合。ほかのキャッシュレス決済を選んだ時は、導入できるブランドが異なります。

スマレジのプランは何を導入するのが良いか?

クリニックでは、プレミアムプラスプラン(8,800円/月額)が人気です。365日の電話サポート対応がついているため、アフターフォローが手厚いです。

店舗経営効率化にスマレジ

評価:

連携できるシステム数が国内でトップクラスでカスタマイズすることで、店舗経営のデジタル化の土台を構築。券売機や自動精算機なども導入可能。

2. MEDISMA-レジ

MEDISMA-レジは、クリニックや診療所向けに特化した自動精算機です。レセコンと連携し、完全自動でフルセルフの精算を可能にします。多様なキャッシュレス決済に対応し、コンパクトなデザインで設置が容易です。業務効率化を実現し、スタッフの負担軽減、患者さんの待ち時間短縮、正確な会計処理をサポートします。また、人件費削減にも貢献し、クリニック運営の最適化を図ることができます。

MEDISMA-レジと連携ができる医療系のシステム

連携できるレセコン・医療系システムはこちら
  • M3Digikar(エムスリーデジカル)
  • CLIUS(Donuts)
  • CLINICS(メドレー)
  • HOSPITAC(株式会社ACS)
  • Qualis/Qualis Cloud(BML)
  • MedicalStation(BML)
  • TOSMEC Aventy3.0(Canon)
  • MRN(EMシステムズ)
  • MAPS(EMシステムズ)
  • ORCA / WebORCA(日本医師会)
  • ORCA Cloud(日本医師会)
  • Medicom-HRf core / Medicom-HRiV(ウィーメックス)
  • Medicom-HRf(ウィーメックス)
  • MI・RA・Is/AZ / Medicom-His(ウィーメックス)
  • Medicom-HS(ウィーメックス)
  • Medicom-CK(ウィーメックス)
  • Dr.F(TAC)
  • HOSPI-KARTE(東亜システム)
  • ML-A(ナイス)
  • HOPE SX-S(富士通)
  • HOPE SX-R(富士通)
  • cloud chart(富士通)
  • cloud chartⅡ(富士通)
  • アクシス(プロフィード)
  • BrainBoxVⅢ(ユヤマ)
  • BrainBoxCloud(ユヤマ)
  • SUPER CLINIC(ラボテック)
  • ダイナミクス(リュウズシステム)
  • ER Σ(ワイズマン)
  • Alpha(ワイズマン)
  • Hi-Seed W3R(富士フィルムヘルスケアシステムズ)
  • Hi-Seed W3EX(富士フィルムヘルスケアシステムズ)
  • vレグルス2(メディック)
  • アニレセクラウド(アニコム)
  • パトラcloud(ベッツソリューション)
  • HAPPY RAPPORT(Canon)
  • ペットクルー(ピークス)

MEDISMA-レジで導入可能なキャッシュレス決済

キャッシュレス決済は利用することが可能ですが、別途オプションになります。

3.ビジコム

ビジコムのクリニック・薬局向けセミセルフレジは、医療機関向けレセプトコンピューターからのQRコードやNON-PLUバーコードを読み取り、効率的に会計業務を行うことができます。

キャッシュレス決済や自動釣銭機との連携により、業務効率化を実現します。レセコンとの連携が可能です。医療機関や調剤薬局での会計業務の属人化を解消し、スムーズな会計処理を支援します。

ビジコムと連携ができる医療系のシステム

連携できるレセコン・医療系システムはこちら
  • AI・CLINIC(エーアイ クリニック) – アイネット・システムズ株式会社
  • CLINICS(クリニクス) – 株式会社メドレー
  • CLIUS(クリアス) – 株式会社DONUTS
  • Dynamics(ダイナミクス) – 株式会社ダイナミクス
  • HOPE SX-R(ホープ エスエックス) – 富士通Japan株式会社
  • HOPE SX-S(ホープ エスエックス) – 富士通Japan株式会社
  • HOPE SX-T(ホープ エスエックス) – 富士通Japan株式会社
  • Medical Station(メディカルステーション) – 株式会社ビー・エム・エル
  • Medicom-HRf(メディコム) – ウィーメックス株式会社(※PHCメディコム株式会社)
  • M3 DigiKar(エムスリーデジカル) – エムスリーデジカル株式会社
  • NAVIS®-CL – 株式会社ニデック
  • Qualis(クオリス) – 株式会社ビー・エム・エル
  • SimCLINIC(シムクリニック)T3 – 株式会社島津製作所
  • SUPER CLINIC – 株式会社ラボテック
  • TOSMEC Aventy3.0(トスメックアベンティ3.0) – エムスリーソリューションズ株式会社
  • 日医標準レセプトソフト – 日本医師会ORCA管理機構株式会社
  • ドクターソフト – 株式会社油井コンサルティング

ビジコムで導入可能なキャッシュレス決済

ビジコムのPOSレジでもキャッシュレス決済を行うことができます。

4. レセPOS(株式会社POSCO)

株式会社ポスコの医科専用自動精算機・POSレジは、クリニックや病院の会計業務を効率化し、正確な精算を実現します。電子カルテやレセコンとシームレスに連携し、誤差を減らします。キャッシュレス決済や自動釣銭機との連携も可能で、患者さん自身が操作するセルフレジにも対応。直感的な操作画面で、誰でも簡単に使える設計になっています。経営方針や時代のニーズに応じた拡張性も魅力の一つです。

5. Clinic KIOSK

Clinic KIOSKは、クリニックや診療所向けに特化した自動精算機です。

再来受付と自動精算を1台で行え、電子カルテやレセコンとの標準連携、領収書やお薬引換券の発行、予防接種券売モード搭載、バーコード・QRコード対応など、スタッフの手間をかけない迅速な事務処理を実現します。キャッシュレス決済にも対応し、遠隔によるサポートにも対応しています。

6. REGIX

REGIXは、クリニックや薬局向けの自動つり銭機付きレジのサブスクリプションサービスです。月額27,000円から利用可能で、初期費用がかからないのが特徴です。

つり銭の計算ミス防止、レジ締め作業の短縮、研修・育成コストの削減、会計処理のスピード向上など、多くのメリットを提供します。キャッシュレス対応オプション(月額3,000円)もあり、対面セルフレジにも対応しています。

まとめ

クリニックのPOSレジの選定は、労働生産性に大きく関わります

POSレジを選定する時には、レセコンなどの医療系ソフトウェアとの連携、違算金をなくす自動釣り銭機の導入、豊富なキャッシュレス決済に対応することで利便性の向上を図ることができます。さらに、操作のしやすさや提供企業が安定していることも重要です。

また、おすすめのPOSレジも解説しました。導入予定のレセコンと連携できるものを選定するのが良いでしょう。汎用性の高さで言えば、スマレジがおすすめです。

最終更新日 : 2024年8月18日

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