美容室は、個人でも自宅を改造することで開業できるため、事業所は年々増加しており、平成30年度には251,140件となっております。これは、5年間で美容室が3,562件増加していることになり、人口減少が起こっている中、熾烈な競争が起こりやすい環境であることがわかります。
厚生労働省:衛生行政報告より
整体院と歯科医院と美容室は、駅の周辺を散策すると無数にありますが、人気の店舗もあれば、集客に苦しんでいる店舗もあります。どのようにすれば客入りの良い美容室にすることができるのかについて解説をしていきます。
目次
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美容室の集客のポイントとは?
美容室は、飲食店よりもお店選びが難しいところです。何故ならば、飲食店は、ビジュアルで判断することができますが、美容室はサービスですので、実際にサービスを受けてみないと判断することができないからです。
特に、高単価で顧客を獲得する場合は、求められるテクニックやイメージも高いものを求められます。集客を目的として広告だけ高いイメージにしてしまうと、期待していた分だけ体験価値が悪化し、悪い口コミがつくことに繋がりますので注意が必要です。
今の時代は、キャッシュレス決済のQR決済も利用者が増加していることから、スマホで情報を閲覧している人が非常に多いと想定することができます。ここで的確な情報を商圏内の人に届けることができれば、繁盛店に近くことも可能です。
体験価値とは?
体験価値とは、そのサービスを受けてみて感じた顧客の主観で評価された価値のことです。体験価値はそれぞれの価値基準で美容室を評価されるため、顧客によって異なることが特徴です。
そして、最近は顧客も情報発信者となっており、Webでのお店の玄関とも評価されているGoogleマイビジネスに簡単に悪い口コミも記入されてしまいます。
体験価値が悪いと再来店もひきおこせませんし、当たり前ですが紹介もありません。それどころか、口コミでの評価も悪化してしまいます。
体験価値の悪化には、事前の期待値を無闇にあげてしまうことも原因としてあります。広告でイメージを高くし過ぎてしまった結果、サービス品質も相応のものが必要になります。多くの口コミの評価の悪化は、”期待していたけれども欠点があった”ことに集約します。
よく、そんなに積極的に集客に力を入れていない店舗なのに、強気の価格設定と集客ができているというところがありますが、これは価格で客層を絞り、その顧客たちが何を求めているのかわかっているため、体験価値を高い水準で維持しているからだと言えます。
美容室でありがちな低価格カットは経営が難しい。
安ければ集客できるだろうというわけではありません。確かに髪型を維持できれば良いと考えている人は、2,000円程度のカットに通うでしょうが、価格を下げればそれだけの客数も必要になります。そして価格が安ければ、広告費も捻出することができませんので、ひたすら顧客が来るように工夫をするしか無くなります。
そのため、価格を下げなくても選ばれる店舗にして広告をかけることができるようにした方が当然健全な経営になります。そのためには、コンセプトを定義する前に、出店する段階で集客できる客層がどのような人々なのかを想定しておきたいところです。安くないと集客できない商圏であれば、出店自体が難しいのはどの地域も共通です。
売上高家賃比率の適正を考えると、月商は、家賃の10倍以上を保つことが必要になります。家賃が20万円ならば、月商は200万円以上が必要になり、顧客単価が低い商圏では、その分だけ客数が必要になります。回転が悪い少人数の店舗の場合は、尚更高単価での経営を狙わなければなりません。
どのような価値を提供する美容室なのかを定義することはとても重要
美容室に訪れる顧客は、対象が小さな子供でもない限り、間違いなく他店からの顧客離反をして来ています。引越しや転勤などの理由でなければ、何かが理由で店舗を変えていることになります。
例えば、お洒落になりたい、誰よりも美しくありたい人が近所のお母さんが一人で自宅経営をしている美容室に通うでしょうか?また、ユニクロが悪いとは言いませんが、フリースでカットをしている美容師を指名するとも考えづらいです。
美容室として、どのような価値を提供するのかは非常に重要です。それをコミットすることによって、集客できる客層も変化するからです。
「どのような人でも似合う髪型にする」であれば、美的意識の高い人を集客できる基盤を作ることができます。ただし、知識やテクニック、そしてコミュニケーションに力を入れる必要性があります。
「肌が弱い人にも安心できるお洒落ができる」であれば、使用する薬剤などは全て自然のものだったり、種類を豊富に用意しており、肌質によって使い分けができるようにしておくのも付加価値の一環になります。
実際に薄毛専門の美容室などでは、周囲が気にならないように完全個室や育毛コースなどを用意していることもあるようです。
インターネットで予約してもらう環境は必須
美容室の中には、インターネットに情報が全くなく、店頭の看板のみで販売促進を行なっているところもあります。しかし、これはよく考えてみると、顧客のニーズを無視した方法で集客ができないのが納得がいきます。
わざわざ歩いている時に、電話番号をメモすることもないですし、最近はビラもどうせゴミになるので受け取りたくはありません。そのため、結局は検索して情報が出てきて、簡単に予約ができるかが重要になります。
最低限のスタートラインとして、インターネットで予約できる環境は必要です。料金の安い予約システムにはレコサロなどがあります。
美容室の売上を上げるためには?
売上を上げるためには、顧客数を増やすのが良いですが、それ以外にも方法があります。売上アップの仕組みを知ると、集客を楽にすることができます。
売上はいわゆる客数と平均顧客単価の掛け合わせで算出できます。
世間一般的な売上高の数式
売上=客数×平均顧客単価
しかし、この方程式には欠陥があります。それは、客数が実際は取引回数であり、売上高の大半は常連客で作られるからです。常連客の存在を的確に認識するためには、平均来店回数を客数から分離する必要があります。
リピーターを意識した売上高の数式
売上=純客数(顧客番号で管理)×平均顧客単価×来店回数
そのため、売上高は、純客数(実際に来店した客数)と平均顧客単価と平均来店回数の掛け算になります。
- 純客数を増やす。
- 平均顧客単価を上げる。
- 平均来店回数を増やす。
しかし、美容室の経営の場合、地域密着が大前提になります。近隣に職場も住まいもないのに来客すること自体はあると思いますが、極めてレアなケースだと考えます。そこで考えなければならない要素に客離れがあります。一度客離れを起こすと、戻ってくる可能性が低く、売上に大きな打撃を与えることになります。
- 失客率を低くする。
- 復帰率を高くする。
3.美容室で集客をするための施策とは?
美容室は地域密着型のビジネスです。そのため、小売業のように通販を行なって商圏を広げることで売上アップを考えることは難しく、近隣の人々から集客することを考えます。そして、利用頻度を高める施策を行うことによって、売上を上げる方法を考えていきます。
Googleマイビジネス(ローカルSEO)
まず一番最初に考えるべきなのは、スマホで自分の美容室の屋号を検索した時に、Googleや口コミサイトが表示され、評価が目に留まることです。この部分はある種の玄関に該当するほど重要な箇所になります。
また、屋号以外でも「美容室 池袋」のような検索を行うと、池袋の地域の美容室が3件ピックアップされます。この地図関連が表示されているローカルパックと呼ばれる箇所に、自分の美容室の屋号が表示される頻度が上がれば、新規の顧客の集客にも繋がりやすくなります。
最低限、スマホで自分の美容室を検索した際に最も表示される可能性が高い箇所であるため、管理することは必須になります。この部分は、Googleマイビジネスにビジネスオーナーとして登録することによって管理することが可能です。
そして、表示頻度を上げるため、MEO対策を実施したいと思うわけですが、この部分に関しては業者などを活用せずに、できる限りの対応で収めておきたいところです。例えば、実在しない人物のアカウントで口コミを追加したり、屋号が無断で変更されるような事案が確認されております。
3-1.再来店対策
美容室の場合、一度気に入れば引越しなどをしない限りお店を変えることは、まずありません。ただし、ちょっとした出来事で客離れを起こすこともあり、そうなった場合は自発的に元の店に戻ることはなかなかありません。
ポイントカード 必須
ポイントカードは古い集客ツールですが、今でも王道の集客ツールです。ポイント化することで、無駄な値下げによる集客を行う必要性を減らす上に、固定客ほど得をするマーケティングの仕組み作りを行うことができます。
また、3回来店の法則を考慮し、ポイントカードも3種類(ビギナー、レギュラー、プレミア)程度用意し、既存来店回数で分けることも仕組みとしては重要になります。
LINE@ オススメ度★★★★★
LINEはSNSとは違い、ワンツーワンの連絡に特化したアプリです。
よく聞かれることなのですが、フェイスブックとLINE@とでは利用用途が異なります。フェイスブックは口コミを拡散するために活用するものですが、LINE@はお客様と直接連絡を取り合うために活用するものです。そのため、性質的にメールマガジンよりのもので、LINE@を活用していれば、メールマガジンは必要ありません。もちろん、逆の場合も存在します。
■LINE@とメルマガどっちがいいの?
最大の違いは、顧客との連絡手段であるメールアドレスが手元に残っているのか、そうでないのかだと思います。基本的に、顧客のカルテを作っている美容室ならば、メールアドレスも収集している場合が多いため、開封率の高いLINE@の活用で良いと思われます。
■LINE@は有料版にすべき?
最低でも週に1回はメッセージ配信を行いたいです。無料版の1ヶ月に1000通なので、1週間の上限は250通となります。つまり、お友達リスト250人を超えるまでは無料でまかなえることになります。基本的に有料版を大前提とします。月々5,000円の出費は、十分にまかなえると考えます。
ニュースレター オススメ度★★★★★
上述の通り、美容師は似合った髪型にすることが求められますが、薄毛や肌荒れなどの悩みに答えることができるもっともみじかな相談役です。
これらの情報を既存客に月1回シェアすることで、「そろそろいかなくては!」という思い出しを誘発し、再来店周期をある程度コントロールすることができます。
ニュースレターがなぜいいのか?
セールスレターは、売り込みのチラシとしか成立しませんが、ニュースレターは読み物として成立するからです。この差は、興味を持って読まれることにあり、伝えたい情報をより的確に伝えることが期待されます。
3-2.離客した顧客に戻ってきてもらう対策は行っているのか?
美容室の商圏は決まっているため、客離れが多いことは大きな経営の危機を引き起こします。
そのため、客離れを起こさないための対策を行う必要性があります。
引っ越し以外の理由の技術面でも満足度が低いことや接客面での問題などネガティブな理由が引き金になります。そのため、技術面、接客面の社員教育を行うことが重要になります。口コミサイトを見てもわかるとおり、スタッフの感じの悪さが店舗のイメージになることも多く、こうなってしまえば、顧客を引き戻すことが非常に難しくなります。
顧客を呼び戻す対策
6ヶ月来店がない顧客を確認します。これは、POSレジで管理していればすぐにわかるはずです。
スマホのゲームアプリでもよく行われていることですが、特定のログインがない場合、ある一定の特典をつけることがあります。限定クーポンを印字したハガキに、その人に向けたメッセージを書き込み、郵送しましょう。
3-3.発信する内容を見直す。
美容室に顧客が求めるものとはなんでしょうか?それらを再確認し、情報を発信することが集客の施策の反響率を向上させることになります。
発信すべき情報をブラッシュアップする。
よくポスティングされる広告をみるのですが、そのほとんどがどこかの写真素材にメニューやクーポンを貼り付けているものです。これらを見るたびに、「この美容室の競合はきっとQBハウスなんだろうな。」と感じてしまいます。これらのチラシからは、安さや手軽さでしか判断がつけられないからです。
そもそも、美容室を本気で探している人はどんな人でしょうか?
- 引っ越しをしており、新しい美容室を探している。
- 現在の美容室に不満がある。
このどちらかになると思います。基本的に美容室もしくは理容室で髪を切ったことがない人はいません。そして、髪を切らずに10年も伸ばす人なんて、ほとんどいません。そのため、美容室を変更する理由は限られることになります。
ここで、主に狙うべき対象は、「現在の美容室に不満がある」人々になります。何故ならば、引っ越しの顧客はみんな狙うからです。競争が非常に激しい、、それならば、満足のいくサービスで、他所の美容室に不満を感じている顧客の受け皿になった方が安定した経営になりやすいのです。
技術を謳う。(徹底した社員教育、スタッフの受賞歴、カットモデルの写真)
人を謳う。(スタッフ紹介)
設備を謳う。(綺麗な店内、ここでしか使えない最新設備など)
お試しクーポン(一度来店してみませんか?◯日までにご来店いただくともれなく◯◯しています。など)
これらの情報を発信します。なぜか、全国クラスのコンクールで受賞しているのに情報が隠れているケースもあり、不思議な気持ちになります。
3-4.純客数を増やす。
何度も書きますが、美容室の商圏はある程度決まってます。この商圏内に重点的にアプローチを行うことが大前提になります。
インターネットの場合、ホットペッパービューティーの力が強く、手っ取り早い成果を考えるのであれば、活用するのもありです。
チラシ オススメ度★★★★★
高齢者層を狙う場合、インターネットの手法よりもチラシを活用することが望ましいです。特に近隣の場合は、直接手渡しができるため、挨拶回りといった名目でチラシを配りをすることができます。世間話などを行いながら配ることで印象がよくなります。
また、チラシは1回の配布では反響が0.1%程度です。1回の配布では印象にも残りません。チラシの配布は最低3回行ってから判断しましょう。これは、FAXDMなど他のマーケティング手法にも同じことが言えます。
WordPress オススメ度★★★★★
ブログやホームページを構築することができるCMSです。世界で最も大きなシェアを持ちます。フリーのテンプレートでも画像をメインにしたカタログのようなウェブサイトを構築することができるため、制作費を抑えた自社のウェブサイトを構築することができます。
サービスメニューを紹介するホームページとブログを一体化して使います。
ブログについて何を書くのか迷うところだと思います。基本的にウェブを使うのはわからないことや悩みを解決するために検索しているものです。そのため、問答集を意識するとブログ記事は非常に書きやすくなります。(美容室のブログネタってどんなのがいい?集客につながるヒント)
特に、美容室の場合は、店舗で選ぶ人もいますが、それよりも美容師で選ぶ人の方が多く、一度定着したら離脱しづらい傾向にあります。そのため、個人のブランド化も意識することの効果が大きいです。(パーソナルブランディングはどのように行うのか?痛々しいセルフブランディングを避ける技術とは?)
■王道のキーワードで勝負することは難しい?
美容業界も飲食業界同様に激戦業界のために、口コミサイトとポータルサイトが乱立しています。
そのため、「地域名+美容室」などのキーワードで都心部や激戦区では、個人店が上位表示することは非常に難しいです。そのため、特定の分野に絞ってアピールするなどの工夫が効果的になります。
■日記ブログは書いた方が良い?
日記ブログはマーケティングの視点でみると、大した役割が期待できないものです。
どこに旅行に行ったり、どんな趣味なのかはほとんどサービスには関係ないからです。
ただし、美容師は、一般の顧客を対象にした技術職です。感じの良さ、雰囲気も当然選ぶポイントの一つになります。日記ブログを書くこと自体は、購買意欲を掻き立てるものではありませんので、ツイッターで対応するのがオススメです。
ウェブ制作会社やセミナーで食べているコンサルタントからは、ブログを書くことでウェブサイトの評価が上がる、SEO対策になると言われた経験がある方もいらっしゃると思いますが、ここでいうブログとは、専門的で購読者の問題解決に貢献している内容のものをさします。
そのため、日記ブログは、専門性からかけ離れているものですので、SEO対策にはなりませんので、ご注意ください。
■素人には作成させない。
ホームページを持っていると答えたクライアントの中には、無料のホームページサービスに会社概要を掲載しただけのものも多いです。これは、他所の美容室との違いを明確にし、魅力を伝えるという本来のホームページの役割を果たしていないことがほとんどです。
■システム業者にも作成させない。
システム業者はシステムのプロであり、ホームページ集客のプロではありません。顧客管理システムの導入のついでにホームページのオプションを契約した事業所もあります。これは、固定のフレームワークと30MBが限度のシステムであることがほとんどで、柔軟な情報発信が重要になっている近年では完全に時代遅れです。
■表示速度も重要
SEOが重要であることを本で紹介している業者も多いですが、上位表示したところで表示速度が5秒もかかっていれば無意味で終わります。現在では、スマートフォンで検索されるケースの方が多く、グーグルもホームページを作成する際は、携帯電話の電波で表示してみることを推奨しています。
■おしゃれで売っているホームページ制作会社は外れが多い。
美容室のホームページなので、デザイン性を重視することが必要だろうと思っている人も多いでしょう。では、何故、化粧品の通信販売サイトはダサいのでしょうか?あれで、売れるから、あーいったデザインになっているのです。
女性をメインターゲットにしたとしても、販促物の一番には、残念ながらデザインは来ません。顧客は、比較検討のためにホームページを閲覧しているのであり、顧客目線にたった内容を構成する方がとても重要なのです。
ちなみに、当社にもおしゃれで売っている美容室専門のホームページ制作会社のアライアンス(協業)依頼がたくさん来ます。その度に、コンテンツ制作に対する同じ質問を返します。返信が来るのは、ほんの一握りだけ。つまり、何にも考えてない制作会社もいるということです。
ホットペッパービューティー 戦略次第でオススメ度★★★★★
競合がひしめく地域では、ホームページを上位表示させようとしても非常に難しいです。
それは、ホットペッパービューティーや楽天ビューティーなどのポータルサイトやSEO対策をとった強い競合が先に存在しているからです。
この場合、SEO対策に労力をかけることよりもホットペッパービューティーに広告を出稿してしまった方が手っ取り早いこともあります。
特に、開店したあとの3ヶ月間は、知名度が全くない状態と言っても良いでしょう。ブログで集客を行うためには、かなりの時間を要しますし、短期でブログ集客に成功した方は、1ヶ月に200記事ペースで記事の作成を行なっていたようです。真似できればいいかもしれませんが、おそらくは無理でしょう。
これを考えるとホットペッパービューティーなどの広告に投資を行い、集客の初動を作ることが重要になります。また、中途半端に投資しても、3ページ目以降に表示され、集客に繋がらないということになってしまいます。
しかし、注意も必要で、ホットペッパービューティーなどのユーザーには、クーポンを目的にしているユーザーも多数含まれています。また、結局は、営利媒体内での競争になりますので、多額な予算を用意していないと勝負にならない場合が多いです。
メインの集客源にしてしまうと、値引き額の多いサービスにしか反応しないなどがざらになります。そのため、戦略として安さ・手軽さを重視している場合は、集客に時間をかける人件費をロスと考えるため、集中して予算を投下する判断をする場合があります。高級感で勝負したいのであれば、いずれは、自社サイト運用に力を入れていくべきでしょう。
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美容室がホットペッパービューティー以外の方法でネットから集客するためには?
美容系の店舗は、集客をホットペッパービュティーに依存している場合が多いですね。 ホットペッパービューティーは基本的にクーポンに反応する顧客が主で、集客を依存すると競合との価格競争を意識しなければなくな ...
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インスタグラム 必須
画像や動画でコミュニケーションを行うSNS。若年者層に情報がリーチしやすく、カットの仕上がりが価値のひとつとも言える美容師との相性は良いものです。インスタグラムは地域検索ができるため、検索エンジンとしても使われます。フェイスブックで広告の出稿も可能です。
また、予約機能の追加も発表されました。2017年4月段階では、どのような予約機能が設置されるのかがわかりませんが、インスタグラム広告(フェイスブック広告機能内)との合わせ技による新規顧客の獲得も十分に期待できます。
フェイスブックページ オススメ度★★★★-
拡散力が強く地域密着型のコミュニケーションが取りやすいSNS。若年者層はインスタやツイッターを利用しますが、ある一定のステータスや年齢層の人々はフェイスブックの方を好んで利用する傾向にあるようです。地域を狙いうちした広告の出稿も可能であるため、活用の幅が広いのでおすすめします。
顧客インタビュー オススメ度★★★★★
マーケティングの自分発信の情報に抵抗感を抱く見込み客は少なくありません。「本当かよ?」と疑念を感じてみられます。
美容室のように違いがわかりづらいサービス業の場合、第三者発信の情報が信用される傾向にあります。口コミサイトを信用するというのは、こういった顧客心理で起こるものです。
WordPressで作成したページに、カット写真やインタビューを掲載することで、客観的に見ることができます。
参考書としては、顧客インタビューで有名なカスタマワイズの「見せるだけで売れてしまう「事例広告」の方法」を参考にすると良いでしょう。
[amazonjs asin="4478005974" locale="JP" title="見せるだけで売れてしまう「事例広告」の方法"]コンテンツ表示型の広告 オススメ度★★★★★★
よくこのタイプの広告は、無駄にクリックされることを恐れている人がいます。クリック課金であることから閲覧が前提です。そのため、配信に課金される折込チラシやポスティング広告よりもコストパフォーマンスが高いとされます。
また、ほとんどの時間をページやSNSの閲覧に使われることがわかっています。
Yahoo!ニュースなど人気のあるコンテンツに表示するYDN広告、フェイスブックやインスタグラムに広告を表示するフェイスブック広告、ツイッターに広告を表示するツイッター広告は、地域を限定することができるため、試しに行ってみるのも良いでしょう。
地域を限定したフェイスブック広告は、競合が少ないのに、割と見られています。
これ以外の集客手法は、美容室の集客を簡単にする方法まとめ【2016年度版】を参考にしてください。
Twitterは使い方に注意が必要
美容師がTwitterを使ってお客様とつながることは珍しくないのですが、人によっては経営の話やSNSの話が目立ちます。お客様側の気持ちになってこれらのTweetを見直してみてください。「それ、本当にお客様のためのTweetですか?」
コンサルタントの真似をしているのでしょうが、それは、コンサルタントは経営やSNSの話を求められているからであって、美容師の人にはそれは求められていません。苦労話やこうした方が良いと語りたいのはわかりますが、美容室に来るお客様がそれを見ることを考慮した方がいいです。ツイッターは結構見られています。
日常生活で思ったこと、美味しかったお店の紹介の方がまだ親近感が湧く分だけマシであり、たまに専門的なお話をしても良いかもしれませんね。
アライアンス(業務提携)で客数を増やす。 オススメ度★★★★-
山形県鶴岡市の理容室は、レディースデーを設けているそうです。その際に、男性の来客を全般的に断り、他業種に店のスペースを貸し出しているそうです。これは、自分のお店の顧客リストに加えて、貸し出したアライアンス先も告知するため、女性客の獲得に成功したそうです。
例えば、ネイルサロン、ヒーリング、占いなどの相性の良い業者と提携することで、新規の顧客の獲得に繋がりますし、美容室単体では難しかった来店動機を作ることができます。
顧客単価
美容室に求められるものは何なのかを突き詰めれば、顧客単価の向上も望めます。
当然、自分に似合うお洒落な髪型にしてくれることが挙げられるのですが、それだけではありませんよね。
薄毛や髪質の悩み、頭皮の悩み、肌の悩みといったことに手軽に相談に乗れるのが美容室の強みでもあります。
AMTULモデルによる顧客単価の底上げ
消費者心理モデルの中で、顧客が固定化する行動として、AMTULがあります。
例えば、ヘッドスパなどは口コミで良いものだと知っていても、実際どれだけリフレッシュできるのかがわからず、ためらってしまいます。そのため、利用しやすいTrial(試用)プランを作ることで、良さを体験することができるため、次の本格利用を検討することができます。
新しい技術や機具を導入した場合、トライアルプランで体験してもらい、良ければ本格利用を行います。これによって、顧客単価が上がり、売上アップにつながります。
シャンプーを選定してあげる
よくある悩み別に問題解決に特化しているシャンプーを用意し、販売するのも良いでしょう。利益は大したことにならない、面倒だと思っていても、シャンプーは消費するものなので、補充の時期に来店に結びつけることができます。交換時期に業者を呼ぶしかないコピー機と同じ原理です。
■価格を下げて、回転率を向上させる戦略は良いのか?
1,000円カットが成立するのは、好立地および高い回転が重要です。周囲の店舗が安価なカットサービスを行っているからといって、同じようにサービスの料金を値下げすると、失敗する可能性の方が大きいです。早くカットすることが必要になるためサービスを劣化させなくてはならないからです。
強みを自分から手放すことにつながり、安価な美容室と並んだ存在になってしまうため、固定客も手放す結果になるでしょう。結果、売上を下げてしまうことにも繋がりかねません。
カラーなどのキャンペーンを行う。
全サービス30%オフなどキャンペーンでやってしまいがちですが、これも顧客から見れば安易な値下げであり、反応した新規客は、おそらく次は来ません。
そのため、最も売り出したいプランを限定価格/期間で提供します。これらをポスティングすることで、既存顧客でそのプランを使っていない人がそのプランを体験することになります。気に入ったら、そのプランを使うようになり、顧客単価が結果として上がることになります。
ここまでは売りのお話。本体の整備もお忘れなく
美容師に求められることは、カットのテクニックや親しみやすさだと感じます。どちらも基盤にあってこそ、人気美容室が成立するのは誰も疑わないところです。
カットの技術を向上させる訓練やお客様と話ができる情報収集は日頃から行うべきでしょう。
人材確保が価値にもつながる美容室の経営
美容室の場合、売上を追えば、人材の確保が必要になります。
ただし、美容師の雇用はハードルが高く、一般的な求人サイトでの採用も難しくなっているそうです。成功報酬型のサイトや求人検索エンジンを用いるのが良いそうです。
やれないものは最初から切り捨てた方が良い。
美容師の方が、ブログの運用について悩んでいるようです。
まず断っておきますが、ブログは毎日更新しなくてもいいです。ブログは必要な情報を掲載するもので、日常を伝えたいのであれば、ツイッターで十分です。
無理にしようと思って、モチベーションが低下。マーケティング活動をやめてしまうのはよく目にするお話です。やれないものは、やらなくても良いものから切り捨てて、やれるものに集中することも手であることを覚えておきましょう。
積極的に制度を利用する。
販売促進にはどうしてもお金がかかります。そのため、諦めてしまう傾向にあるのですが、小規模事業者持続化補助金の対象内であるものも多いです。この補助金は、全体の2/3(上限50万円)ですので、メインバンクおよび所属の商工会議所に相談してみましょう。(時期や条件があります。)
また、IT導入することで生産性を向上させるための補助金のIT導入補助金があります。これは次の募集があるか不明ですが、2月末までの募集になります。顧客管理やホームページ制作も対象内ですが、支援企業の詳細がイマイチ知らされていない部分もあり、専門家への相談が必須です。
これ以外にもお住まいの市町村によっては、商工業者を支援する助成を出している場合があります。これに関しては、役所が冊子を用意している場合もありますので、一度聞いてみると良いでしょう。
無料専門家派遣制度もありますが、この利用に関しては、正直悩ましいです。理由としては、訪問回数に制限があり、できることは限定されています。さらに、これらの派遣制度は、コンサルティングを受けた人、依頼をした人の評価が公開されてしまいます。コンサルティングをする立場から言わせると、「気分が悪くなるような部分に大きな問題があるけれど、評価に影響するから言えない」おかしな仕組みをしています。やりたいことを絞り込み、その部分の解決のために活用するのが良いでしょう。
戦略系のコンサルティングに関しては、無料支援は期待せずに、有料で考えるべきです。