ステップメールとは?おすすめのサービスと成功する作り方
「せっかくオウンドメディア(ブログ)で訪問者を集めたのに成約できない」
「オウンドメディアの訪問者がなかなか顧客にならない」
これらの悩みを抱えている人は、多くの場合は、その分野に興味があっても検索して、情報を見たら直帰することに目がいっていない可能性があります。そこから、継続的にその人にとって役立つ情報を継続的に配信することで、ニーズを深掘りし、注目度を高めることで、クロージングにつながります。
そのプロセスを自動化するのが、ステップメールです。ステップメールを使うことで、メールアドレスの取得もできるため、ブログでは作り出すことができない継続的な関係性を作ることができます。
そこで、今回はステップメールとは何かを説明しつつ、メリットやデメリット、効果を高めるコツと、特有の注意点を解説します。
ステップメールとは?
ステップメールを配信するには、自動で送信するメールの文面と配信スケジュールからなるシナリオを設定する必要があります。ステップメールの効果は、このシナリオをブラッシュアップすることで高まります。
通常のメールマガジンとの違いは、目的にあります。ステップメールは、特定のニーズを持つ人を深掘りし、クロージングするために主に活用します。例えば、SEOのコンサルティングを販売したい時に、SEOを自分でやる時に抱える問題点、SEOがどのような効果を生むか、自社クライアントの成功事例を配信し、興味を高め、最終的に、商談予約に導きます。
メールマガジンは、それに対して、その都度送信するメールなので、基本はお知らせを目的に活用します。
ステップメールの導入がおすすめの業種とは?
ステップメールの導入がおすすめできるのは、単価の高いBtoBビジネスです。例えば、事業者向けのコンサルティングサービスや生産性向上のシステム販売などがあり、同様の商品を販売するアフィリエイトメディアでもステップメールの導入はおすすめです。
ステップメールとLステップの違いとは?
事業者は、基本的にメッセージをメールで受け取ります。それに対して一般消費者は、自分のための消費なのでLINEで情報を収集します。
また、メールは長い文面を送信することができ、HTMLメールを使えば、わかりやすいブログ記事のようなメールを送信できます。それに対して、LINEは、長文が読みづらいので、わかりづらい文面をわかりやすいように伝えなければならない事業者向けのサービスは、基本的にメールの方が向いています。
これらのことから、通販、店舗ビジネス、求人系サービスに該当するものは、Lステップの方が高い効果が期待できます。
ステップメールの効果は?
ステップメールを組み込む前と組み込んだ後の資料請求からの成約率を計測した時には、7%から14%に改善しました。つまり、成約率のベースでは、2倍になっています。これに、ステップに合わせた営業を組み込むと、さらに成約率が向上することが見込まれます。
ステップメールの使い方とは?
4-2. ザイオンス効果
ザイオンス効果とは、接触を繰り返していると、その人やものに対して愛着が湧く心理効果を意味します。ただし、最初の印象が悪すぎたり、接触方法が強引すぎると警戒心が強くなり、成約率アップにはつながりません。
そのため、ステップメールでは、zoomを使ったオンラインセミナーを受講した人を対象にするなど、関係性が良いところからスタートして、悩みに直結する内容のシナリオを用意することで、成約率のアップが見込まれます。
4-3. ウィンザー効果
ウィンザー効果とは、当事者が情報を伝えるよりも第三者がその情報を伝えた方が信用される心理効果です。
たとえば、システムの機能を説明し、その良さを伝えたとしても使用者の視点がないため、実際の良さが見込み客にとっては想像がつきません。そのため、実際の使用者の体験談を発信することで、信頼性の高いシステムであることが見込み客から認識されることになります。
ステップメールを導入する方法とは?
ステップメールを導入するためには、メールであれば、ステップメール配信システムもしくはマーケティングオートメーションツールを活用します。LINEであれば、LINE公式アカウントのデフォルトの機能もありますが、高度な分岐などはできないためLステップを導入します。
導入費用の目安で言えば、ステップメール配信システム、Lステップ、マーケティングオートメーションツール の順に高くなります。ステップメール配信システムは、メール配信システムにステップメールも組み込まれている場合もあります。
ステップメール配信システムとマーケティングオートメーションツールはどちらを選択するか?
オウンドメディアに力を入れているのであれば、見込み客のページ閲覧履歴などを見れた方が良いため、マーケティングオートメーションツールを活用します。
これは、インサイドセールスの担当者が顧客のニーズを知る時に、どのページを見て、資料請求するに至ったのかを認識した方が有利に営業ができるからです。
ステップメール配信システムとLステップではどちらを選択するのか?
各種キャリアメールは完全にLINEに入れ替わりが起こっており、個人消費に関する情報はLINEで受け取っている割合が高くなっています。そのため、BtoBであればステップメール配信システムを活用し、BtoCであればLステップを活用します。
ステップメール配信におすすめのサービスとは?
ステップメール配信サービスは、ステップメールを主にしているものもあれば、付加価値の機能の一つとして付いているものもあります。どのサービスを選択するのかは、マーケティングとして何をしたいのかによります。
例えば、アスメルでは、シナリオ・配信メール数が無制限を売りにしています。ターゲットが多岐に渡る時は、シナリオの本数も必然的に多くなりますので、アスメルが良いという結論になります。逆にターゲットが固定である時は、シナリオ本数は1本で間に合うことがよくあります。この時は、アスメル以外のサービスの方が良いということにもなりえます。
① アスメル
日本の老舗のステップメールです。アスメルの特徴は、配信シナリオとメール数が無制限であることです。
そのため、複数のターゲットごとにシナリオを用意したいBtoB向けサービスを提供している企業には向いています。しかし、HTMLメールも送信することができますが、初心者には扱いづらいデメリットもあります。
- 使いたい放題、無制限の自動ステップメール配信システム。
- メルマガ配信も可能。
- 用途ごとにシナリオを無制限に用意することができる。
- 月額3,333円でコスパも良い
- HTMLメールの編集が難しく、専門知識が必要
ステップメールの基本的な作り方とは?
ステップメールは、メール・メッセージで教育することで特定の目的を達成できるように作ります。そのため、見込み客が登録するフォームへの誘導など入り口や行動を促す出口の設計も意識して作り込んでいく必要性があります。
なお、ステップメールでは、1シナリオ1目的を基本にし、ターゲットも絞り込んだ方が成約率を上げることができます。
そのため、ターゲットが複数存在する時は、それぞれのターゲットに合わせた別のシナリオを用意した方が効果が高いと言えます。
人間の基本的な特徴として、自分に遠い出来事にはあまり興味を示さないということがあります。まるで、自分のために扱われているテーマの情報ほど気になります。そのため、各ターゲットごとにステップメールの登録フォームを用意します。
BtoBであればホワイトペーパーを用意します。ホワイトペーパーとは周知することを目的とした書類を意味しており、語源は白書のPDF形式のファイルです。ホワイトペーパーは、特定のターゲットの悩みや願望にスポットをあて、その解決方法を紹介するように作りましょう。
例えば、「SNSで中途採用応募者を前年度3倍にした方法」のようなコンテンツは、転職エージェントに採用を依存している人事や経営者ほど興味を持っています。
ターゲットにとって魅力的な情報が入っているホワイトペーパーを用意し、専用のダウンロードページを作成します。
次に最終的に見せたいページを用意します。ステップメールのシナリオの目的に該当するため、シナリオ設計をする前に用意しておくとステップメールのシナリオ作成が簡単になるからです。
この時のランディングページも入り口のフォーム同様にまるで自分のために作成されているものの方が成約率が高くなります。ランディングページは外注して作成した方がきれいにできますが、全て外注をしていては費用もかかります。WordPressなどで自作できるようにしておくと良いでしょう。
ここからステップメールのシナリオを設計します。目的達成のためには、自社で取り扱っている商品やサービスで得られる魅力的な効果を教育することが重要です。この教育を行う役割をステップメールが担います。
ステップメールのメール数は、何通書けば良いかなどは決まりがありませんが、メールの受け取り回数が増えれば増えるほど読みこぼしが発生しやすくなり、教育に失敗するため、基本的には、4~5回程度に押さえるのが良いです。月曜日に登録したら、金曜日に読み終えるイメージです。
シナリオで重要なことは、そのサービスを導入すれば、今抱えている問題を解決できると確証させることです。
セールスに不利になるデメリットはステップメールでは不要です。クロージングをかける時に注意事項として確認します。
なお、メールの文章構成や言い回しを考える上で、以下の書籍を辞書の代わりにすると便利です。
ステップメールのシナリオ例:コンサルティングの場合
登録直後のメールと1通目のメールでホワイトペーパーを添付します。2回送信する理由は、添付したホワイトペーパーを閲覧していない可能性もあるからです。
また、発信する情報のベースは、対象顧客と一致する属性の顧客の体験です。2通目、3通目で実際にあった顧客の話題を用意します。4通目で具体的にどうすれば解決できるのかを紹介し、有料サービスの紹介のランディングページに誘導します。
まとめ
ステップメールは、マーケティングを自動化する上で重要な機能の一つとして取り上げられています。最近では、MAツールを導入する企業が増加していることからBtoBマーケティングでとても重要なキーワードになりました。
ステップメールを使うことで、商品やサービスを導入した時の魅力的な効果を知ってもらい、興味を持ってもらうことが可能になります。成約率の向上に効果があり、クロージングも簡単になります。
もし、成約率が2倍になれば、広告費に対する費用対効果も2倍になります。
ステップメールを導入する際は、消費者向けか、事業者向けなのかを明確にしましょう。消費者向けであれば、メールではなく、LINEの方が良いので、Lステップを導入した方が良いと判断することが多いです。
最終更新日 : 2024年10月27日