パレートの法則とは?ABC分析の使い方から法則の活用方法を紹介

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パレートの法則とは?

パレートの法則とは、イタリアの経済学者であるヴィルフレト・パレートが発見した統計に関する法則です。この時、国民所得を調査したところ、「上位20%の富裕層が、富の80%を所有している」ことを発見しました。パレートの法則は、評価や報酬に集中傾向があることを表す法則でもあります。

パレートの法則は、経済活動だけではなく、自然現象や社会現象でも見られます。また、2:8の法則やばらつきの法則とも言われていますが、園芸家でもあったパレートがエンドウ豆の8割が2割のサヤから収穫できたことから着想を得たものとされています。割合はケースによって異なります。

パレートの法則が該当することとして以下のことが挙げられます。

  • 売れ筋の20%が、全体の売上の80%を占めている。
  • 顧客の20%が、利益の80%を生み出している。
  • 部品の20%が、故障の80%の原因である。
  • 2割のエース社員は、全体の売上の8割をもたらしている。

パレートの法則とロングテールの法則の違いとは?

上位顧客が売上の大半を作るパレートの法則ですが、原価や在庫などの様々なリスクがない条件では、たくさんの下位の顧客から少ない売上を大量にあげた方が成長する見込みがある場合があります。

例えば、Amazonプライムやネットフリックスのようなデジタルコンテンツを扱っている場合は、マイナーな作品を多数品揃えすることで、それらが少量ずつ購入や閲覧に繋がる場合があります。

ロングテールの法則とは、売上の大半を作る売れ筋に対して、ニッチなニーズの商品が少量ずつ売れることで、売れ筋の売上を超えるような現象を指します。

ロングテールはあくまでリスクが少ない条件下で成り立つものですので、全てにおいて当てはまるわけではないことに注意が必要です。

定食屋さんのように、実店舗でロングテールを行うと、下準備に時間がかかり、提供速度や料理人一人一人への負担が大きくなります。その結果、料理人が体を壊すということは珍しくありません。飲食店の場合は、パレートの法則に従い、メニューを売れ筋に絞り込んだ方が提供速度を上げることにも繋がりますので、高利益になります。

パレート分析(ABC分析)とは?

製品や原材料の在庫管理に使われている手法に、パレート分析があります。パレート分析は、ABC分析とも呼ばれています。売上高から在庫をABCのクラスに分類し、上位クラス(Aクラス)を中心に仕入れて、販売促進を行う方法です。

これにより、在庫管理の手間とコストを合理的に配分することができます。

クラス分類の考え方としては、売上高累積構成比で考えます。例えば、70%を占める上位品目をAランク、90%まで占める品目をBランク、それ以外をCランクとします。

パレートの法則の視点の売上アップをする。

パレートの法則は、評価や報酬が集中傾向があるというもので、その部分に集中してセールスを行うことで、売上を大きく向上させることが期待できます。

また、パレートの法則は、2:8の法則とも呼ばれておりますが、これは理想の割合を意味するものではありません。そのため、3割が全体の7割を占めていることもあります。効率よく売上を上げるためには、上位顧客を注視する必要があります。

1. 上位顧客とのコミュニケーションを行う。

上位顧客の貢献度(ロイヤリティ)が高いことから、上位顧客に対するコミュニケーションを強化し、購入意欲の動機付けを行います。これによって、購入頻度が高くなり、全体の売上を底上げする結果に直結します。

例えば、メールマガジン、専用アプリの導入、サービス内のコミュニティを作ることがこの対策に該当します。

2. 固定客が属するセグメントから顧客を獲得する。

上位顧客が、売上を大きく伸ばすことがわかっていることから、上位顧客と似た顧客に絞り込んで集客をすれば、上位顧客の人数が増加し、売上アップに繋がることになります。

これには上位顧客を数名ピックアップし、ライフスタイルや価値観について調査します。そして、対象にすべき人物像(ペルソナ)を明確にして、新規顧客の獲得に役立てます。

参考 ペルソナとは?ペルソナがマーケティングで重要視される理由とは?

3. 新規顧客を固定客化する。

ほったらかしで、新規顧客が固定客になれば良いのですが、何もしなければ顧客離反をしてしまいます。店舗では、3回来店の法則というものがあります。これは、初回の顧客が3回来店するのは、2割以下というものであり、8割以上が再来店しません。ある意味、これもパレートの法則です。

顧客離反率の高い2回目、3回目利用者への再利用を促す施策をすることによって、固定客の割合を高めることができます。結果的に同じ集客数でもコストが新規顧客に比べて固定客の方が集客にコストがかからないため、利益が増加します。

参考 リピーターの作り方とは?ビジネスの基本でもあるリピーターの増やし方

パレートの法則から売れ筋に注力する。

パレートの法則では、2割の上位の売れ筋商品が全体の売上の8割を作っていることも該当しています。

例えば、地域密着型の定食屋では、顧客に合わせてメニューを増やしがちです。そのため、家族経営にも関わらず、メニューブックがとても分厚いことがよくあります。

これは、顧客からすれば嬉しいことかもしれませんが、注文の前後関係次第では調理器具が使えずメニューの提供に時間がかかることがよくあります。そして、多くのお店では、調理の下準備に朝早くから取り掛かっています。

「お客様に喜ばれたいから」と思ってやったことも、集計をしてみると、日替わりランチを中心とする売れ筋商品が売上の大半を占めており、それ以外のメニューの売上が極端に低いのに生産性を下げていて、食品ロスを生んでいることに気がつきます。

商品を多く取り扱うことは、在庫リスクと売り場の問題に直面します。そのため、パレートの法則により、売れ筋に注力することがリスク回避に繋がることにもなります。

パレートの法則から考えるサポート戦略

上位顧客は、全体の売上のほとんどを構成していることから、上位顧客のサポート体制を重視する戦略になります。

例えば、上位顧客には担当の営業をつけます。それ以外の場合は、メール、電話、チャットでサポートを行い、専用のセンターを作ります。これによって、社員は、上位顧客とのコミュニケーションに注力することができ、全体の売上を底上げすることができます。

また、SNSを活用したコミュニティを形成することで、顧客同士の情報の交換を促したり、絆ができることで、顧客離反しづらい状況を作ることが期待できます。

パレートの法則と関連する重要な法則とは?

パレートの法則は、報酬や成果が一部に集中することを表しています。同じようにマーケティングでは、コストや成果の比率を表す法則があります。

1:5の法則

集客の費用は新規顧客よりも既存顧客の方がかからないという法則。新規顧客は既存顧客よりも集客コストが5倍かかるとされていますが、既存顧客のロイヤリティの高さやIT化が進んでいればこの差はさらに大きくなります。

つまり、新規顧客の方が集客のコストが高いので、1:5の法則は、利益率も新規顧客よりも既存顧客の方が高いということを意味しており、固定客化する施策を実施することで利益率を高めることができることも意味しています。

5:25の法則

5%の顧客離反を防ぐことによって、利益が25%改善するという法則です。

3回購入に至った割合が1回購入に至った人の割合の2割であれば、残りの8割は顧客離反をしたことを意味します。実際店舗の場合は、このくらいの顧客離反は普通に存在します。

そのため、この顧客離反を対策することで獲得できる利益は大きくなります。

まとめ

パレートの法則とは、20:80の法則とも呼ばれ、ほとんどの成果や報酬は、一部に集中する法則です。このことから、成果を出すためには、一部の上位顧客を中心にセールスをかけた方が増収することになります。

在庫や原料管理をする時に、パレート分析(ABC分析)が用いられます。累積売上高比率が高い品目をAランクとして、仕入れや販売を強化することで効率の良い経営を行うことができます。

逆の戦略として、ロングテールの法則を用いた戦略があります。この戦略では、パレート分析の下位であるCランクの品目を増やすことで、Aランクの売上を超えるとしているものです。業者向けのプロショップでは、ロングテールを用いた戦略が採用されます。

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