集客の仕組みの構築方法とは?仕組み構築に必要なことをまとめてみる。

マーケティングプロデューサーの小形です。

集客の仕組み化が重要だと言ってはいるものの、私が新卒社会人だった時にこの意味がわかっていたのかと言われる、断言してわかっていなかったと思います。

そもそもわかっている人の方が少ないので、施策を全部同じ期間と同じ指標でみることが多いですし、なんでもかんでもすぐに大きな成果を求める傾向にあります。

(新卒社会人なんて、ろくに情報もシェアされない上で、高い目標だけ求められるケースが多いので、何を参考にして動けば良いのかなんてわからなくても当然と言えば当然でしたが。)

今回は、この集客の仕組みについて説明をしたいと思います。

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業種別の集客方法については以下の記事を参考にしてください。

目次

集客を仕組み化する背景

集客を仕組みで考えなければならないのには、バックボーンがあります。

そのバックボーンをまず説明します。

限られた人数で成果を出さなければならない。

大手広告媒体の場合は、それらの配下の代理店を含めると無数の人材がいて、マンパワーで集客を実施しています。

このメリットは、直接アプローチをかけるので、潜在的ニーズを拾いやすい点です。場合によっては、ニーズがなくてもゴリ押しで契約を取ってしまう場合もあるのですが、、

そして、このデメリットは、維持費が高いということです。コストの構造で最も高いのは人件費です。

そして、良い人材を常に採用できるとは限りませんので、この人件費は不確定要素の高い費用でもあります。

そのため、優秀な人材で少人数運営することが求められてきています。

少人数では、こちらからアポなしで営業を仕掛けるようなことは実施できませんし、できれば営業先行きたくありません。交通費などもかかってしまいますし、移動には生産性がないからです。

人数の少ない環境下では、一つの作業がより効果の大きなパフォーマンスを生むための仕組み化が重要になります。

商圏の拡大化が求められる。

次に、景気が良くなっていると国は言いますが、吉野家が赤字になった理由の一つに消費者の低価格志向であると言っています。単純に、物価が高くなったことに対して、給与水準が実際はそこまで高くなっていないため、今まで牛丼を昼食に食べていた人がコンビニでカップラーメンを食べている機会が多くなっている傾向になっています。

今いる商圏がいつも良い状態であるとは限りません。商圏の景況感が集客に響きやすいことを考えると、安定した経営には商圏を大きくすることが必要条件になっています。

  1. 専門店は通販の仕組みを使って、国内中から注文をとっている。
  2. 印刷会社は、印刷受注会社の仕事を請負い、商圏外の仕事も請け負っている。
  3. 飲食店は、ケータリングカーを使って、ショッピングモールや催事をジプシーして経営している。

 

口を開けても人が集まる状態になっている人気店、リーダー企業でも集客の仕組みを構築した結果が今になっています。フランチャイズや代理店の仕組みも集客を仕組み化した結果だと言えるからです。

商圏を拡大するということは、拡大した先では知名度がゼロの状態です。どのように顧客化して、どのようにリピーター化するのか考えないと、投資を回収することが難しくなります。

経営スタイルがLTV型経営へ

経営スタイルには2つあり、とにかく売って次の購買は相手側に任せる売り切り型と長期的な関係性を構築し、収益を最大化する考えのLTV型経営があります。

どちらが優れているかと言えば、圧倒的に後者です。

理由としては、売り切り型の経営スタイルの場合、競合が多くなれば多くなるほど広告費の消耗戦になります。住宅を想像していただくとわかりやすいのですが、かけることができる予算もだいたいどこも変わりませんので、実施できることも他社と同じようなものです。

それに対して、LTV型経営の場合は、その人と付き合うことで得られる最大の収益を最適化する考えで経営を実施しますので、売り切り型で考えるよりも新規顧客の獲得にかけることができる予算が大きくなります。

LTV型経営は、仕組みがなければ成り立ちません。そのため、仕組み化が必要になってくるわけです。

集客の仕組み化の構築のポイントとは?

次に集客の仕組み化のポイントを示します。

集客の仕組み化のチームを作る。

一人企業や少人数経営の企業の場合は、経営者が一人でやってしまいがちです。

これをやってしまうと以下のリスクがあり、ほぼ間違いなくリスクで仕組み化が失敗します。

チームを作らないリスク

  • 仮に毎日ブログを書くことを施策とした場合、100記事書くのに、100日かかる。そこから成果を確認するまでは、さらに2ヶ月かかるとなれば、最初の成果を確認するまで約半年かかることになる。スピードが遅すぎる。
  • 忙しいと施策を実施できない期間ができたり、適当になったりする。適当にやったことが後々悪影響を及ぼしたりする。(最たるものが、YMYLアップデートによる訪問者数の5〜7割の喪失)
  • 施策のスパンが長くなりすぎるので、施策の管理ができない。次第に結果を出すことを焦るようになる。
  • 押し付けが発生する。例えば、パソコンができる、アニメ好きという理由で、日常業務に加えて若手社員に任せる体質が未だに小企業に存在する。結果、その社員はやめてしまい、企業がブラック企業であることを周囲に口コミされる。

なお、チームは以下の構成にします。

コンサルタント-わからないことを確認する。ノウハウを供給し、チームの運用を助けたり、結果をフィードバックする。責任者の相談役。

責任者(ディレクター)-チームの運用を実施する。

実行者(プレイヤー)-施策を実施する。SEOであれば、社員、インターン、アルバイト、外注の選択肢があり、広告運用であれば、代理店がある。選定は、責任者だけではなく、コンサルタントと話し合って決める。そして、コンサルタントが社内講習を実施し、ノウハウを供給する。

 

顧客像の設定を実施する。

顧客像の設置は、集客の仕組みを構築する上で、効果的な広告がどこにあるのかを仮説付けし、付加価値に何を持ってくるのかを考える上で大いに役立ちます。

ただし、一般的な顧客像の設置には問題があることで知られています。

その間違った顧客像の設定で最も有名なのが、年齢と性別による分け方です。

近くの人気のカフェ、もっと具体的には、スターバックスに出かけて見ましょう。店内には、若い女性で溢れているかと言われると決してそうではありません。性別も年齢も関係なしにスターバックスには集まっています。

これは、年齢と性別でターゲティングされているわけではなく、第三の場所として、ゆったりできる空間をスターバックスは提供しています。そこに共感したり、価値を感じたりしている人が集まっているからです。

また、ユニクロのようなファストファッションも年齢と性別に関係なく顧客が存在します。

そのため、ターゲティングの正しい方法は、年齢や性別などでライフスタイルによって多様性が存在する要素で行うのではなくて、心理や趣向などの脳内の要素で行うものになります。

ターゲティングの手法では、仮の人格を作成するペルソナ法を用いることが一般的です。

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仮人格を作るメリットは、チーム内で対象顧客をどこに当てるのかを正確に共有できる点です。名前、年齢、性別、家族構成、年収なども決めていきますが、もっとも重要なのはライフスタイルと趣味趣向の部分です。この部分を掘り起こしていきます。

ただし、ペルソナ法を活用する場合は、自分にとって都合の良い理想の人物にならないように注意をしたいところです。白馬の王子様を狙ったところで、世界に一人きりしかいない理想の王子様では市場が小さすぎて、マーケティングになりません。

新規顧客を獲得する戦略を構築する。

具体的にどのように新規顧客を獲得するのかを考えます。

この時に、対象顧客が設定されておらず、媒体の情報が不足している場合は、なんとなくで媒体などを選択してしまい、結果が出ずに悩んでしまう結果になってしまいます。

よくありがちな例としては、グルメサイトに出稿することが無難だろうと決めて、料金をミニマムに設定してしまっているパターンです。
競争相手が商圏内に少ないのであれば、それでも上位に表示されるケースがあり、集客に結びつくことにもなるのですが、基本的に激戦区では登録者が多く、ちょっとの予算での出稿では新規の顧客を獲得することができません。

対象顧客がどの広告媒体を見ているのか、ライフスタイルでどこから情報を供給しているのかを仮説を立て、ピックアップした媒体を調査します。そして、何を実施すればそこから新規顧客を獲得できるのかを推測し、その後各媒体の営業からヒアリングを実施します。

例えば、各種媒体には、下記のようなメリットとデメリットがあります。

  メリット デメリット
グルメサイト・予約サイト 専門の集客媒体であり、かなり早い段階で結果を測定することができる。 ジャンル検索で上位になるまで予算を上げないと新規の顧客の獲得は難しい。
予算が小さい場合は、新規顧客は結局店名検索を実施している場合が多く、予約サイトでなくても集客ができる可能性が高い。
PPC広告(グーグル、ヤフー) 早い段階で広告の表示が可能になる。
検索エンジンの上部に表示させることができる。
費用対効果の算定がしやすい。
広告の出稿は入札制であるため、大手企業の参入やキャンペーンなどで容易に費用対効果が悪化しやすい。
SEO
(ブログ集客・オウンドメディア)
上位表示が安定してからの費用対効果が非常に良い。
キーワードは自分で設定して狙えるため、広告が出稿できる。
ハードルが年々高くなっている。代行を考える場合は、月々30万円以上の予算を半年間は見なければ難しい。
すぐに成果が上がるわけではない。
雑誌・テレビ 放送直後はバカ売れする傾向がある。
ブランディングになる。
集客の効果はせいぜい半年で、その間に購入した顧客は野次馬のような顧客にすぎない。
実力で顧客を獲得できたわけではなく、定着化する施策を併用しないと、
半年後に都内ならば、致命的なダメージを受けてしまう傾向がある。

この時、ただ広告を出稿するのではなくて、どのようにすれば、興味を持ち、すぐに行動にうつしてもらえるのかまで考えます。

例えば、テレビ通販の場合は、“新規の方には、2倍”“今から30分でもっとお得に”などを売り文句にしている場合が多いです。これは、LTV経営により、新規の顧客の獲得を優先させ、そこから利益の最適化を図ろうとする戦略があってこそ実施しているものになります。

どのようにして、新規の顧客の購買意欲を呼び起こすのかは、対象顧客が誰かによります。嬉しくもないものをプレゼントしてもらっても購入の理由にはならないからです。下記のごちガストのような確率で無料になるようなキャンペーンは、ガストの場合では休眠顧客の呼び起こしやリピーター対策ですが、一般的な企業の場合は、新規顧客の対策のアイデアとして活用できます。

[su_label type=”success”]関連記事[/su_label]20組中1組の会計が無料に!?ガストのごちガストキャンペーンの仕組みとは?

関係性の構築をどのように実施していくのか?

次に新規顧客を獲得した後の集客の仕組みについて考えます。リピーターになってもらい、生涯価値を最適化することで、LTV経営を下支えする集客の仕組みになります。

ここでリピーターの定義をしておきたいと思います。なぜなら、2回目の来店が見られれば、リピーターと定義している人があまりにも多いからです。飲食店であれば、1年に1回の訪問でリピーターと言ってしまうのは妥当ではありません。

リピーターとは?

年間で設定している購入回数以上の来店を見られた人。もしくは、年間の1人から獲得したい売上よりも大きな売上に貢献した人。

指標は、回数もしくは金額になります。

例えば、定期販売(サブスクリプト型)を毎月に設定している場合は、リピーターの購入回数は、12回になり、金額も算出することができます。この場合、より売上アップをするためには、人数を増やすか、やめさせないかのどちらかになります。そのため、新規顧客の集客と継続することでメリットが得られることがわかる仕組みを構築します。

また、定期販売ではなく、単発の販売を実施する場合は、購入の機会を継続的に提示できる仕組みの構築が優先されます。Amazonがメールマガジンを重宝している理由は、AmazonのLTV経営の柱の一つだからです。(ちなみに、会員制サービスであるprimeがもう一つの柱。)

アップセル・クロスセルによる売上アップ

集客の仕組みで忘れてはいけないのが、アップセルとクロスセルです。

アップセルとは、上位のプランを用意することで、単価を上げる方法です。

例えば、飲み放題であれば、ビールなし、ビールあり、高級な地酒も飲み放題になるプランを用意するなどが考えられます。

 

最終更新日 : 2018年10月7日

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