Googleに口コミ代行業者の利用してはいけない理由とは?
Googleビジネスプロフィールのレビュー(クチコミ)とは、Googleマップ上やGoogle検索の結果で特定のビジネスに対するユーザーからの意見や評価のことです。これらのレビューは、ビジネスの評判やサービス品質などを示す参考情報となります。ユーザーはGoogleアカウントを使ってビジネスに対して星の数やコメントを投稿することができます。
TableCheckの調査では、2020年の時に比べて飲食店を検索する時に利用する頻度としてGoogleが活用されており(78.5%→86.1%)、視認性を高める方法としてGoogleビジネスプロフィールのランキングの強化であるMEOが注目を浴びるようになりました。
ここで対策の1つとして注目されるのは、口コミです。MEOでは、クチコミの件数やスコアが検索順位を決定するアルゴリズムの1つとして挙げられています。簡単に言ってしまえば、クチコミの件数が多ければ、それだけ顧客がたくさんいることになりますし、スコアが高ければ、人気店であることの裏付けになります。
偽口コミとは?
偽レビューとは、企業側が報酬を支払っていることを隠し、スコアを高く偽装し、購買意欲を高めることを目的にしています。つまり、ステマです。
Googleビジネスプロフィールの口コミでは、口コミ数とスコアを不当に上げることを目的にしているため、景品表示法の有利誤認に該当します。
Googleの偽クチコミの特徴は、「スコアを5で投稿している」「口コミの内容が宣伝的で非常に長い」「口コミをしているアカウントが口コミをしているビジネスが1~2箇所」などの特徴があります。
Googleの口コミは代行業者を利用して増やしても良いのか?
Googleビジネスプロフィールには、その業種ではあり得ないほどの口コミ件数がついており、4.8を超えるスコアのものもあります。通常、顧客を選別している「一見様お断りのお店」以外は、意図しない顧客も一定数存在します。そのため、スコアが4以下を選択されると平均評価点は下がってしまうため、4.8などの評価点は、口コミ代行業者によって人為的に作らないと、あり得ません。
これらは、ユーザーを偽装した偽レビューに該当します。偽クチコミは以下を理由に禁止されています。
ステマに該当するから。
ステマとは、実際は広告でありながら、一般ユーザーを偽って高いスコアのレビューを書き込み、ユーザーの購買意欲を掻き立てる目的で行われたものを指します。ステマは、景品表示法の有利誤認・優良誤認をさせる内容が含まれている場合、規制の対象です。
なりすまし、もしくは宣伝と勧誘に該当する可能性があるから
Googleのローカルガイドの「禁止および制限されているコンテンツ」では、なりすまし、もしくは宣伝と勧誘が該当します。
Google マップを利用して他のユーザーに誤解を与える行為は、世界のあらゆる場所を探索するユーザーに有益な情報を提供するという Google の理念に反します。Google マップを使って他人、他のグループや組織のなりすましを行わないでください。
Googleローカルガイド
Googleローカルガイド宣伝または勧誘を目的としたコンテンツを投稿しないようにしてください。
該当するものは次のとおりです。
- 宣伝または営利目的のコンテンツ。
- メールアドレス、電話番号、ソーシャル メディアのリンク、他のウェブサイトへのリンクをクチコミに含める行為。
Googleの口コミを偽装するとどのような影響を受けるのか?
Googleマップ検索のランキングのアルゴリズムには、クチコミ数とスコアが関係していることがGoogleビジネスプロフィールのヘルプにも明記されています。
ビジネスについてのウェブ上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)も知名度に影響します。Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、検索エンジン最適化(SEO)の手法も適用できます。
Googleマイビジネスヘルプより
つまり、なりすましのアカウントを大量に用意して、スコアを最高評価で統一することで、平均スコアが上がり、Googleマップでの検索順位が上げることができます。
Googleが的確なペナルティを課すことがない限り、偽のクチコミにより、順位を上げることができます。
偽の口コミは今後どのようになるのか?
現在、ステルスマーケティングを日本でも規制できるように法的整備が進められています。
企業側の宣伝であることを隠し、口コミを装ってネットに投稿する「ステルスマーケティング」と呼ばれる手法について、消費者庁が法規制の検討を始めた
口コミ装い宣伝投稿、「ステマ」法規制検討へ…消費者庁が年内にも具体策 欧米では違法の国も
アメリカでは連邦取引委員会(FTC)法で消費者を騙すような情報発信全般を欺瞞的な行為として禁止しています。EUでは、消費者の誤認を引き起こす行為に該当すると規定しており、フランスやドイツでもステマを禁止する法制化がなされています。
現在、Googleや口コミサイトが偽口コミの規制に抜本的な対応に至っていないのは、日本に該当する法律がないからであり、例えば、長期間ログインがなかったアカウントの口コミが削除されたり、本人確認ができないアカウントがスコアから除外になるなどの対応はあっても不思議ではないでしょう。
業者によって貼り付けられた偽口コミのデメリットは、大量であるほど任意に削除できないことにあります。ペナルティが発生する可能性も否定できないため、万が一ビジネスプロフィールが停止した場合、ウェブからの集客の流入経路は大きく変わってしまう可能性はありえます。
まとめ
口コミ業者を活用するかは、事業者の自己責任です。今売上を上げれば良いと考えているのであれば、口コミ業者を活用すれば良いです。
最終更新日 : 2024年4月6日