集客を開始する前に知っておきたい知識
1.消費者行動モデル
消費者行動モデルとは、顧客が商品の存在を知ってから購入、その後に至るまでの心理や行動を体系化したものです。有名なものにはAIDMA、AISASがあります。
顧客の心理にあわせた施策をとることで、集客がスムーズにいきます。そのため、集客の戦略立案・仕組み構築には、この消費者行動モデルを活用することがあります。
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2.PDCA回路
PDCA回路とは、計画立案から実行、検証、改善を行うフレームワークです。ほぼ全ての施策管理に使われます。集客の施策を行う際は、この回路をできるだけ早く回します。
しかし、これにも注意が必要で、施策次第では認知までにかかる期間が異なります。例えば、今現在流行りのオウンドメディアと広告とでは、認知までの期間が異なります。すべて同一の期間で答えを出してしまうと読み違いを起こしてしまうこともありえます。
3.パレートの法則(8:2の法則)
パレートの法則とは、上位20%の顧客が8割の売上を作っているというものです。事業によっては、7:3になることもあります。
これは、固定客(常連客/リピーター)が、事業の売上に重要な影響を表すことを意味しており、固定客対策が重要であることがわかります。
4.3回来店の法則
3回来店の法則とは、一定期間内に3回の来店があれば、常連客になる可能性が高くなるというものです。
同様のものに10回固定の法則があります。これを応用したものが、よくある10回来たら1割分のサービスを行うというポイントカードです。しかし、新規客にこれを求めると高いハードルを感じ、実行する人はあまりいません。
3回来店の法則を使った来店回数の稼ぎ方には、主に2つの方法があります。
1)段階的ポイントカード: 3回来店ごとに特典獲得にハードルを引き下げる方法。3回来店が目標の日程内でクリアすると特典を微妙に豪華にする方法。
2) POSデータによるRFM分析によるDM発送:最終来店時期のデータがわかるPOSレジを導入します。一定期間来店が見られない顧客にDMを発送し、来店を促す方法。
5.リード
リードとは、見込み客のことです。新規客獲得の過程で、リードの獲得を過程に置きます。無料セミナーの開催および限定コンテンツによるリスト構築がこれにあたります。
リードのリスト構築は、安定した集客につながります。これは、リードを予め収集することで、継続的にコミュニケーションができるようになります。そのため、フェイスブックやアドワーズなどのPPC広告を使った多くのリード獲得型広告が目立ちます。
6.顧客獲得単価(CPA)
顧客獲得単価とは、1人の顧客を獲得にいくらの集客コストがかかっているかを表す指標です。この指標で集客の施策の成否を判定します。
CPA =施策実行にかかった集客コストの総額/新規客獲得数
この数値が顧客単価よりも高いと赤字施策になります。また、後述するLTVを考えれば、単発の購買では赤字になっても良い場合があります。高額な広告を利用する場合は、事前にこの数値を参考にする必要があります。
7.LTV
LTVとは、その顧客が生涯で自社に与えてくれる価値のことで、累積売上高で表現することができます。
LTV=平均顧客単価×購入頻度×継続購入期間
ただし、これにはコストの観点が入っていないため、以下のものを採用する場合もあります。
LTV=平均顧客単価×購入頻度×継続購入期間/(新規客獲得コスト×顧客維持コスト)
また、生涯ではなく1年で考えると、
LTV=年商/客数
LTVの数値は安定を表す指標になります。
8.割引/値引きハンター
主にフラッシュマーケティング系サイトを利用すると集まる客層なのですが、これらの顧客は、商品の価値よりも価格を重視します。
そのため、定着率が低く、この客層を多く抱えてしまうと値下げ競争に巻き込まれることになります。
9.リスト
保有リスト数が、その企業の強さを表します。ドラゴンボールでいう戦闘力だと思っていただいても誤解がないくらいです。
これらのリストの活用したマーケティングが最も反響率の高いマーケティング手法であり、勢いのある企業は、このリスト数を増やすために施策を実行しています。
10.SNS広告およびPPC広告のターゲティング
これらの広告は、当然のことながら、地域を狙いうちすることができます。それに追加して、過去の閲覧したウェブサイトの情報などから興味関心を割り出すことまで可能で、インターネット広告を使うと無駄に全国に露出してしまうことなどはありません。
フェイスブック広告のターゲット精度が高いため、フェイスブックで広告を出すことがブームになっています。しかし、広告主が多くなれば多くなるほど、投資対効果が低くなりますので、注意も必要です。
11.純広告/PPC広告/成果報酬型広告
新規客を集める集客の方法で、ウェブ広告には以下のようなものがあります。それぞれ、課金のタイプが異なります。
純広告:一定期間の広告の表示に固定額の集客コストがかかる広告
PPC広告:クリックごとに課金されるタイプの広告。入札制であるため、競合の出稿が多いと高騰する。低予算からでも試用が可能で、活用するウェブ広告の中では一般的。
成果報酬制広告:いわゆるアフィリエイト。目的を達成するごとに広告費を支払うタイプのもの。アフィリエイターの管理が成否をわける。
例えば、想定している顧客獲得単価が高くなってしまう場合。入札のない純広告の方が、集客ができる場合もあります。世間一般的には、初期投資リスクの低いPPC広告を採用します。
最終更新日 : 2020年11月18日