店舗運営に必要なWEBマーケティングの知識とは?
マーケティングプロデューサーの小形です。
店舗運営にインターネットが必要ないという人は、紛れもなく少数派になっているでしょう。
人の情報の収集源が、紙の媒体からスマホの媒体に変動し、ライフスタイルも多様化しています。そのため、昔は居酒屋を探すのは、ホットペッパー一本だったかもしれませんが、SNSで探すなど、方法は多岐に渡っているので、それに限らなくなってきました。
今後の店舗運営にWEBマーケティングをうまく組み込んで行くためには、どのような知識が必要になってくるのでしょうか?
ライフスタイルを推測することからはじまる。
店舗に限ったことではないのですが、マーケティングを行う場合は、ターゲットにしている客層のライフスタイルを推測することから始めなければなりません。
例えば、ランチを探す方法として、どのような方法があるのか?そして、なんの媒体をよく見ているのかを知らなければ、広告の出稿方法も的外れになってしまうからです。
特に、店舗運営においての集客は新規顧客の獲得で難航してしまうことがほとんどです。無闇に広告を出稿してしまうと、その媒体をお目当の客層が見ていないということはざらに存在します。そのため、思った結果を得られないということになってしまいます。
飲食店や美容室で求められるO2Oマーケティング
O2Oとは、オンラインからオフラインに誘導するマーケティングの手法を指します。
例えば、ウェブサイトからクーポンや時間が限定されているイベントの開催を知らせることで、実店舗に集客します。
このO2Oマーケティングの成功の鍵になるのは、店舗自体の集客力にあり、ブランド力にあります。例えば、どうでもいい店舗からのメルマガのメッセージは読みません。しかし、お気に入りの店舗からのメルマガのメッセージは読みます。
ウェブ集客に失敗している店舗は、「メッセージを配信しても反響がない」と口にしますが、それには当然原因があります。その理由を無視することは、ウェブの活用を今の時代で諦めることに繋がりますので、戦略的に不利な店舗経営を行うことになります。
小売店舗に求められる離脱率を低下するためのオムニチャネル化
オムニチャネルとは、ウェブと実店舗を必ずしも結ばなくても購入することができる手段を構築することを指します。
今の時代は、買い物弱者の問題もありますが、小規模店舗の場合は、引っ越しや転勤などが原因で離脱を起こす場合があります。これが売上をロスする理由の中でかなり大きな割合を占めており、それを防ぐために、どこでも購入できる環境作りを行うということが必須になっています。
小売店の場合は、戦略的に専門店化を進めている企業も多いと思うのですが、この場合は、LTV経営(長期的関係構築型の経営)を行うことが基本になります。ECサイトやオウンドメディアは、集客ツールとしては必ず手元に起き、強化することを心がけておきたいところです。
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必ず身につけておきたいウェブマーケティングスキルとは?
グロースハッカーを自社におけるのであれば、任せることが妥当ですが、ほとんどの店舗運営者にグロースハッカーを雇用する余裕はありません。
そのため、必要スキルを身につけるか、外部のコンサルタントにサポートを依頼する必要性があると思います。
集客力構築型の戦略
問い合わせによくあるのが、何もやっていないけれど、すぐに成果が上がり、お金をかけなくても集客できる方法がないかということです。
結論から言うと、お金をかけない集客方法は、誰かの信用を糧に行う場合が多く、リストもない、媒体もない、人気コンテンツもないの三点セットの場合は、まず要望を叶えることはできないと判断します。
これは、どのウェブコンサルタントも口を揃えて同じことをいうと思うのですが、鮮度の高いリストと発信力の高い媒体は、コストをかけなくても人を集めるためには必要な資産になっています。それがなければ、リスティング広告や専門サイトへの純広告などに頼らざる得ません。
まず、それらを獲得するための戦略やロードマップを持っているのかが重要な視点になります。
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SEO
SEOもものすごく店舗経営に必要なスキルに格が上がっています。というのも、Googleマップのリスティング順位を決定する要素に、口コミ、距離、ウェブ上での話題量/公式サイトのSEOが強く影響することがわかっているからです。
そして、この場合のSEOというと、ブログの運営を指します。
店舗経営のブログ運営は、簡単な文章で日記を書くことが普通ですが、これでは戦略的に見込み客を集客することができません。
来店客を増やしたければ、地域の情報を増やす必要がありますし、専門店が自社の認知を高めたいのであれば、興味のある事柄と商品の紹介を結びつける方法をとります。
SEOの難易度は日に日に向上しており、もはやブログ集客は、無料でも始めることができますが、無料では勝てない集客方法に格上げされている事実も把握するべきでしょう。キーワードを差し込めば上位表示するわけではありません。重要なのは、文章の構成や共起語です。
データを読み解く力
そして、今重要だと言われているのは、実データから店舗のサービス向上や商品開発に役立てるグロースハックです。グロースハックとは、データを元に自社のマーケティングを最適化することを指し、主にウェブを使って実施することがほとんどです。
海外の場合は、このグロースハックが重要な企業生存の手段として捉えられており、グロースハックの専業者であるグロースハッカーが高額な年収で取り合いになっています。実は、国内でも大手は、グロースハッカーの採用を進めています。
グロースハックの基本は、データを読み解き、サービス改善の目利きを行うことで、どのデータを収集する必要があるのかをめどを立てる必要もありますし、そこからできる限り正確にデータを集める手段を実施する必要があります。
まとめ
実店舗であっても、もはやウェブ集客を行わない選択肢はありません。
実は、店舗の集客を丸投げされていた各種メディアも業務提携を進めており、Googleの業界参入に対抗もしくは生き残りを画策している状態です。
そのため、今後の収益性が媒体によって不透明だと自分から言っているようなもので、今後は従来と同じような媒体の活用ができるのかも不明です。(場合によっては現行プランよりも上位なプランにしなければ、店舗ページ内に他社の広告を出すなどの暴挙に出るかもしれません。)
そんな環境の中、店舗がウェブマーケティングを活用して生き残りを図るためには、自分自身の集客力を磨き上げ、外部環境に影響を受けづらい集客の仕組みを手に入れる必要性があるということです。
ちなみに、集客力は即席では構築できません。従来の顧客との関係性、過去のメッセージから形成されるブランド、集客力を構築(ビルド)するための適切な施策選びと実行が影響し、時間もかかります。
そのため、効果のみを求めて集客を外注してきた店舗のウェブマーケティング担当者からすれば、なんでこんなに時間がかかるものなのだろうと悩んでしまう種にもなるかもしれません。しかし、成長に伴う広告費の拡大を防ぐためには、避けては通れない道です。
最終更新日 : 2018年8月15日