Googleでクチコミを増やす方法とは?やってはいけないクチコミの収集方法も解説
飲食店、美容室、歯科医院、クリニックなどの店舗ビジネスでは、Googleマップ検索が重要な集客源です。そこで、重要になるのが、店舗の情報が掲載されているGoogleビジネスプロフィールの視認性の高さです。
十分に閲覧されるように、Googleマップ検索での順位を上げるMEO対策が重要になるわけですが、その対策の中で重要なのは、口コミの収集です。Googleでは、口コミはクチコミと呼ばれているため、以後クチコミと記載します。
クチコミは、そのビジネスの人気を客観的に評価しているとみなされるため、自然に増加し、かつ評価が高い状態であることが求められます。それでは、クチコミを増やす方法を解説します。また、2023年10月1日にステマ告示が施行され、ステマが違法行為になりました。そのため、クチコミを増やす上でのNG施策についても解説します。
1.なぜ、Googleマップのクチコミが店舗にとって重要なのか?
Googleマップは、近隣の店舗を探すために活用されます。飲食店はもちろん、美容室、書店、整体院、専門的な小売店、歯医者なども含まれ、地図で周辺の情報を一括して調べることができます。
その中で、Googleのクチコミは重要な役割を果たしていることがわかります。Googleマップ内の検索の対策をMEOと呼びますが、この順位を決定する要素に含まれています。これは、Googleで検索をした人が、評価の良いお店を探したいというメタ認知をGoogleが読み取っているからであり、評価の指標がクチコミの平均評価および数と言えます。
また、クチコミの評価と数は、5つの星と括弧書きで表示され、これらの数値が大きいことで、信頼性を高めることができます。
つまり、利用者数が多いGoogleで、視認性を高めるためにクチコミは効果が大きいから必要です。
2.Googleでクチコミを劇的に増やす方法とは?
Googleビジネスプロフィールでは、会計を安くするなどの金銭的なオファーを提供することでクチコミを増やすことは禁止されています。これは、ガイドライン違反はもちろんですが、景品表示法第五条三項に違反するステマに該当するからです。同様に、報酬を支払い、なりすましのクチコミを増やすことはステマに該当します。
そのため、それ以外の方法でクチコミを増やさなければなりません。
2-1.応援するようにお願いする
Googleのクチコミを増やす基本的な方法は、クチコミを書いてもらえるように依頼することです。その時に、ただ、「口コミを書いてください」と依頼すると、評価は主観的なのでばらけます。また、「高評価をお願いします」と依頼すると、今度は落ち度が接客にあった時に、低評価の割合が高くなることがあります。そのため、「応援のお言葉をいただきたいです」と依頼すると、頼られている感じがしますので、高評価がつけやすくなります。
2-2.サンクスメッセージに含める
依頼するタイミングとしては、退店時もありますが、混み合うとレジに人だかりが生まれ、そこでクチコミの記入を依頼するのは、顧客の立場からすると図々しさを感じます。そのため、来店した後に送信するサンクスメッセージにクチコミの依頼の文章を挿入します。サンクスメッセージを送信するためには、メールアドレスや携帯電話番号(SMS)、LINE登録などが必要になります。
2-3.ショップカードを用意する
ショップカードを用意することで、GoogleビジネスプロフィールやLINE公式アカウントのURLを埋め込むことができます。直接手渡しができるわけで、もし宜しかったら〜と口頭でクチコミの記入のお願いをした上で手渡しができます。LINE公式アカウントのURLを入れる場合は、リッチメニューにGoogleマップへの直リンクを含めることで、いつでもクチコミを書ける状態を作ることができます。
2-4.クチコミに返信を行う
Googleはクチコミに対しては返信することを推奨しています。これは、顧客とのコミュニケーション量が多いビジネスは、アクティブなビジネスとみなすことができるからでもあり、返信をした方が誠意が伝わります。丁寧な返信を心がけることで、一生懸命さを可視化できます。これにより、低評価がつけづらく、クチコミ自体は書きやすい環境にすることができます。
3.Googleのクチコミを増やす施策として禁止されている施策
Googleのクチコミを増やす上で重要なことは、2023年10月1日に景品表示法が改正され、ステマが含まれたことにあります。
第五条
三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの
景品表示法
ステマは、内閣総理大臣に指定されました。ステマ(ステルスマーケティング)とは、顧客の立場を偽って出された広告のことです。広告であることを表示しないことで、消費者の立場の評判を拡散することで、実際よりも良い商品・サービスに見せる点で問題視されています。
実際にGoogleマップで措置命令が発生しています。
消費者庁は、令和6年6月6日、医療法人社団Y(以下「Y」といいます。)に対し、同法人が運営する「M内科クリニック」(以下「クリニック」といいます。)と称する診療所において供給する診療サービスに係る表示について、景品表示法に違反する行為(同法第5条第3号(ステルスマーケティング告示)に該当)が認められたことから、同法第7条第1項の規定に基づき、措置命令(別添参照)を行いました。
消費者庁公表
この事件では、インフルエンザワクチンを値引きする代わりに、Googleのクチコミを星5でつけることを約束したものでした。これは、金銭に該当するオファーの代わりにクチコミをつけることを約束しているので、実質クチコミを買っています。
これと同様に、MEO対策では、クチコミを増やすために、業者がGoogleアカウントを量産し、クチコミを偽装しています。これも、MEOの対策費の名目でクチコミを買っていることに該当するので、ステマに該当します。
Googleは、スマホのアプリ等から匿名の位置情報を収集しています。これにより、各店舗の混み合い具合をビジネスプロフィールに表示しています。つまり、実際の集客をGoogleは把握する手段があります。また、クチコミをつけた場所が、第三者の共通のIPアドレスから登録されていることも把握ができているので、証拠は残っているものだと思った方が良いでしょう。
なお、上記のクリニックのクチコミは、題材的にキャンペーンとして行われており、それでも現在の平均評価は2.1です。消費者庁に顧客が申告をすれば景品表示法違反は簡単にばれてしまうため、オファーを提供したクチコミの獲得はやめた方が良いでしょう。
まとめ
Googleのクチコミを増やすと、Googleマップ上のビジネスプロフィールの表示順位を上げるMEO対策になります。また、星5つの評価と括弧書きが表示されているため、高い評価かつクチコミ数が多いと人気のビジネスとして目立つことになります。
かといって、クチコミはどんな方法で増やしても良いわけではありません。2023年10月から顧客の立場を偽った広告であるステマが違法行為になり、金銭などでクチコミを購入する行為が明確に禁止になりました。
自然にクチコミが増えるように、依頼する文言を工夫し、レビューが書きやすい環境にすることが重要です。例えば、応援してもらえるようにお願いする、サンクスメッセージに含める、ショップカードにQRコードをつける、クチコミには返信することが該当します。
最終更新日 : 2024年7月3日