店舗がLINE公式アカウントのお友だちを効率良く増やす方法

LINE公式アカウントは、リピーター向け集客の定番のツールです。それは、LINEの月間アクティブユーザー数が国内で9,700万人以上となっているためで、スマホに向けたメッセージを送信するマーケティングの主戦場になっているからです。
また、ビジネス用のLINE公式アカウントは、店舗に集客する目的で作成されたサービスであることもあり、メッセージの送信のほかに、期間限定のクーポンやスタンプカードの機能が基本機能として搭載されています。また、メッセージ画面には、リッチメニューを追加することができるため、予約システムや通販システムにリンクさせることで、顧客の利便性を向上させることができます。
便利なLINE公式アカウントですが、一番の課題は、お友だち(フォロワー)の獲得です。対象になるのは、来店しているお客様になりますので、「いかに効率良く今来店しているお客様に登録してもらえるか?」が重要になります。当然ですが、登録率が高いほど、メッセージを受け取ることができる人数が増えますので、集客の効果を高めることができます。
この記事では、店舗でLINE公式アカウントのお友だち登録を増やす実践的なテクニックを紹介します。
LINE公式アカウントにお友だち登録をしてもらう必要があるのか?
リピーター向けの集客では、店舗からリピーターに向けて直接メッセージを送信することができる仕組みが重要視されます。こちらから継続的に、期間限定セールやクーポンなどの来店動機になりうる情報を提供することで、再来店意欲のあるリピーターにその都度再来店を検討してもらうことができるからです。
もし、新規顧客の100%が店舗のLINE公式アカウントを登録した場合、その後の店舗の情報をリアルタイムに送信することができる環境になります。これにより広告に頼らずとも集客ができるようになります。
LINE公式アカウントのお友だちを募集するためには?
LINE公式アカウントでお友だちを増やす方法は、大きく分けると以下の3つに分類されます。
1. LINEミニアプリと一緒に導入する
LINEミニアプリは、LINEプラットフォーム上で店舗サービスを提供するためのツールです。
モバイルオーダー、デジタル会員証、順番待ちシステムなど、店舗運営に必要な機能を直接LINEアプリから利用できます。ユーザーは新たなアプリをダウンロードすることなく、これらのサービスを利用できます。LINEミニアプリは、POSシステムと連携することで、会員証として機能します。そして、ポイントなどをLINEミニアプリに付与することが可能です。
LINEミニアプリを利用開始する時に、同時にLINE公式アカウントの登録も促すことが可能です。LINEミニアプリは、すぐに利用したいため、LINE公式アカウントに比べると、使ってもらいやすい特徴があります。そのため、LINE公式アカウントに登録してもらいやすくなります。
なお、LINEミニアプリは、すべてのPOSレジと連携ができるわけではありません。以下の記事で、連携ができるPOSレジを紹介しておりますので、ご確認ください。

2. QRコードで登録を促す
ショップカードやPOPを使う時は、QRコードを印字します。QRコードは、LINE公式アカウントのダッシュボードのメニューから友だち追加ガイドを選択します。


QRコードは2種類作成することができます。友だち追加用とクーポン受け取り用の2種類を作ることができます。
LINE公式アカウントに友だち登録する専用のQRコードを発行することができます。あいさつメッセージにクーポンを追加することで、登録特典をつけることができますが、現在は、クーポンQRコードがありますので、重複するのでこの設定は避けます。

クーポンQRコードを設定することで、クーポンを表示し、使用した時に友だちを追加してもらえる仕組みです。この時、その場で使えるクーポンを用意することで、新規顧客の集客も期待することができます。
3. ウェブサイトから登録を促す
LINEに友だち追加するのボタンを出力し、ウェブサイトに設定します。ウェブサイトからLINE公式アカウントに登録してもらいます。この方法は店舗ではあまり使わず、主に、人材系の会社がブログに設置し、プロフィールの登録を促す目的で使われる方法です。

友だちを増やすから、「LINEを作成」または「ボタンを作成」を選択します。

ボタンを使う時は、生成されたHTMLコードをウェブサイトの該当の部分に貼り付けます。
LINE公式アカウントのお友だちを増やすテクニック5選
LINE公式アカウントのお友だちを増やすテクニックを解説します。
LINEミニアプリでモバイルオーダーや会員証を実装する
飲食店の場合、例えば、funfoを導入すると、店内のモバイルオーダーをLINEミニアプリで受けることができます。スタッフはモバイルオーダーの説明を簡単にすることで、店内が混み合っている時に、顧客はモバイルオーダーを利用し出します。
業態によって、適切なLINEミニアプリの形式が異なりますが、連携ができることで有利な集客を行うことができます。
サービスクーポンを付与する
クーポンQRコードを使うことで、クーポンの発行とLINE公式アカウントに友だちを追加することができます。
たとえば、デザートやドリンク1杯をサービスするクーポンを用意することで登録の動機付けを行うことができます。サービスクーポンは、次回のサービスよりも今回のサービスの方が、スタッフもおすすめしやすく、興味も湧きやすいため、多くの友だちを獲得しやすくなります。
クーポンの情報は、メニューブックやセルフオーダーの見やすい位置に表示するのが良いでしょう。これが、別途パウチになってしまうと、情報が伝わりづらくなり、登録率が落ちます。
くじ引きを行う
日本人はガチャが好きなので、くじ引きも有効です。射倖心を煽ることで、LINE公式アカウントの友だち件数をより多く伸ばすことができます。ただし、LINE公式アカウントのくじ引き機能は、当たり外れを確率で出力する簡単なものなので、プレミアム感が全くないです。そのため、クーポンをくじ引き引換券として発行し、くじ引きを別の方法で行います。

強制的に登録してもらう
クリニックの場合、次回の予約の前日に通知を発行するGenifixなどのツールを使うことが多くなっています。そのため、登録してもらわないと困るため、初診時に目の前で登録をしてもらいます。
ほかには会員制の飲食店の場合、LINEでのみ予約を管理することも想定されます。これも強制的に登録してもらうことは可能だと思います。
友だち追加広告を使ってお友だちを増やす。
友だち追加広告は、ユーザーが自然にブランドとコミュニケーションを取ることを可能にします。広告はユーザーのタイムラインやトーク画面に表示され、ユーザーが広告をタップすると、そのままブランドの公式アカウントが友だちリストに追加されます。これにより、ブランドは直接ユーザーにメッセージを送ることができ、長期的な関係を築くことが可能になります。
友だち追加広告では、以下のようなターゲティングが可能です。
- デモグラフィックデータ配信:ユーザーの基本的なデモグラフィック情報を基にターゲティングします。デモグラフィック情報とは、年齢、性別、家族構成、職業、学歴、年収、ライフステージなど人口統計学的なデータのことです。
- エリアターゲティング:市区町村レベルでの地域指定が可能です。地域に密着した広告配信や、特定の地域でのイベント告知などに活用できます。
- オーディエンス配信:特定のオーディエンスを対象に広告を配信します。ただし、これはLINE広告からの配信時のみ利用可能で、LINE公式アカウントの管理画面からの配信では利用できません。
効果がないLINE公式アカウントのお友だち募集の方法
LINE公式アカウントのお友だち登録は、物理的に登録が困難な場で募集しても、登録数を増やすことができません。例えば、以下に該当する箇所で募集をしても、お友だちをなかなか増やすことができません。
- ポスターによるお友だち登録の募集
- トイレの貼り紙
- レジの場
説明するまでもありませんが、どの場も立ち止まってスマホでQRコードを当てるほど余裕はありません。
また、メニューブックと分離したLINE公式アカウント募集のPOPを作っても、スタッフの声がけなしでは閲覧されることがありません。そのため、もし、分離している場合は、必ず積極的にスタッフが声がけをするように指導をしましょう。
まとめ
LINE公式アカウントは、日本国内トップシェアのメッセージアプリであるLINEを使い、個人に対してメッセージを送ります。売上を上げるためには、リピーターの育成が重要であり、定期的に来店動機を付与するコミュニケーション方法を確立することが重要です。
また、拡張アプリやLINEミニアプリを導入すると、予約、顧客管理、順番待ち、モバイルオーダー、会員証機能を実装することができるため、利便性を上げることもできます。
LINE公式アカウントの運用は、顧客の登録率を高めることで効果を発揮します。友だちを効率良く増やす方法を導入し、売上を大きく上げましょう。