LTV(ライフタイムバリュー)とは?あらゆるビジネスに必要になっているビジネス成長の土台

ライフタイムバリュー(以後:LTV)とは、生涯顧客価値と和訳され、一生涯に顧客一人がビジネスに貢献する価値を指します。具体的には、商品やサービスを提供されたことに対する対価、つまり売上や利益が該当します。

新規顧客獲得の広告費が高くなっていることがあり、単発の売上で計算する広告費では十分な顧客の獲得が困難になってきました。そのため、LTVを最大化することで、広告費を捻出することの重要性が増してきました。

ここで、すべてのビジネスで重要視されているLTVの考え方について紹介したいと思います。

目次

LTV(ライフタイムバリュー)がなぜ重要なのか?

ライフタイムバリューは、通販では常識的な考え方の一つでしたが、今現在では全てのビジネスで重要視されています。

収益の最大化

LTVの最大化は、つまり収益の最大化でもあります。

新規顧客は、リピーターに対して5倍以上の集客に関する費用の負担が必要になるため、収益の最大化を考えた時には、新規顧客の純粋な数を追求するのではなく、収益の高い固定客への育成を考える必要性があります。

LTV最大化は、長い関係性を構築することで取引回数を増やすことと顧客単価を上げることで実現します。

これはつまり、ほぼ同じ意味合いです。

広告費を上げることができる。(CPAを上げることができる。)

CPAとは、一人のコンバージョンを獲得するのにかかった費用のことです。

LTVを考えていない場合のCPAは、一人の顧客が初回で購入する平均の売上から計算される場合が多いです。

例えば、初回の購入で平均が1万円の売上で、広告費はその10%であるとした場合、1人の獲得に使える広告費用は1,000円になります。しかし、Web広告の場合は、入札価格で設定されていますので、純粋に広告予算が大きい企業ほど有利になります。

ここで登場するのが、LTVの考え方です。例えば、1回の購入金額が2,000円の商品を毎月購入しているものとします。そして、年間の解約率が全体の40%とします。

LTV=1回の購入金額×購入頻度×継続期間=1回の購入金額×購入頻度×1/解約率

この計算式に当てはめると、LTV=2000円×12回×1/0.4=6万円になります。つまり、広告費は、この10%に該当しますので、6,000円まで捻出することができることになります。

上記は何を意味しているかと言うと、LTVを意識したビジネスモデルを採用することで、一回の顧客単価が低くても、捻出できる広告費が大きくなることがありうるということです。

当然、LTVを最大化したビジネスの方が露出が増えるため、顧客獲得も多くなり、成長がはやくなります。

ライフタイムバリューの計算方法とは?

LTVは算出する価値に何を設定するのかによって計算方法が異なります。

1)継続期間を1年と定めた場合(売上ベース)

継続期間の算出が困難なビジネスの場合は、継続期間をとりあえず1年として計算することがあります。この場合のLTVの計算式は以下の通りです。

LTV=年商÷客数=平均顧客単価×購入頻度

2)継続期間を1年と定めた場合(利益ベース)

LTV=1)で算出したLTV×利益率

3)継続期間が算出できる場合(売上ベース)

例えば、子供向けの商材の場合は、継続年数が計測しなくてもある程度算出することができます。広告予算に目処をつける時に、継続期間を割り振ります。

LTV=平均顧客単価×購入頻度×継続期間

4)サブスクリプションを導入している場合

月額制のサービスを導入している場合は、継続期間の算出は年間の解約率で計算することができます。

LTV=平均顧客単価×購入頻度×1/解約率

5)新規顧客獲得と既存顧客維持の費用を加味したLTV(利益ベース)

LTVをマーケティングの視点で考えるためには、費用の視点も必要になりますので、以下の計算式もよく用いられます。

LTV=平均顧客単価×購入頻度×継続期間 -(新規顧客獲得費用+既存顧客維持費用)

LTV最大化を実現する5つの要素

LTVの計算式から、LTVは、5つの要素で構成されていることがわかります。

  1. 平均顧客単価を上げる。
  2. 購入頻度を上げる。
  3. 継続期間を長くする。
  4. 新規顧客獲得費用を下げる。
  5. 既存顧客維持費用を下げる。

ただし、既存顧客維持費用と購入頻度と継続期間は関係性が高く、維持費用を下げれば、購入頻度や継続期間が悪化する可能性もありますので、費用を下げれば良いというわけではありません。

また、LTVを計算する目的は、広告予算のさらなる捻出を考えるためでもありますので、一般的には、新規顧客獲得費用と既存顧客維持費用を下げる選択肢は考えません。

費用対効果の指標を用いて、適切に判断する必要性があります。

LTV(ライフタイムバリュー)とサブスクリプション制(月額制)の関係とは?

いわゆる月額制のサービスが増加しているのは、LTVの管理がしやすいためです。そのため、LTVの最大化により収益の最大化を図ることができるからです。

ただし、なんでもサブスクリプション制にすれば良いわけではありません。

例えば、飲食店の定期券のようなものは、毎月一定の通う習慣がある人にとっては嬉しいサービスですが、店を選ぶ楽しみがなくなる上に、毎月継続して通わなければなりません。おそらく、体験価値が徐々に悪化していき、継続期間が短くなることによって、LTVに上限が発生します。

サブスクリプション以外にLTVを大きくする方法はあるのか?

サブスクリプションを導入するだけが当然LTV対策というわけではありません。

LTVは簡単な解釈では、顧客単価を高めることと購入頻度を高くすることで改善可能です。

購入しやすくする。

例えば、店舗の場合、毎回店舗に訪れることが都合上難しい場合があります。この時、お店と変わらない感覚で手数料を多めに支払うことでネットで注文できるようになっていれば、途切れることなく購入をすることができるようになります。

会員制の優遇制度を作る。

少量の金額で加入できる会員制を作ります。ここでは、会費による収益を目的にしているわけではなく、会費を徴収していることで、「行かないと損をするから積極的に活用しなければならない」というある種の義務感を抱いてもらうことが最大の目的です。

これによって、来店頻度が確保され、LTVが大きくなります。

メルマガ、LINE公式アカウント、スマホアプリのようなスマホに情報を届ける手段を確保する。

LTVが小さい理由は、接点を持たないことで忘れ去られてしまい、顧客離反を起こすことにあります。

ここで効果があるのは、プッシュ型の広告手法です。DMなども含まれますが、スマホに直接メッセージを送ることができるメールマガジンやアプリを利用することがおすすめです。準備期間を必要とせずにすぐにメッセージを出すことができます。

メッセージを出すことを継続的に行うことで、忘却を防ぎ、購入頻度を確保することができます。全てのビジネスのテンプレのような施策ですが、集客に難があるビジネスのオーナーは、助言しても相変わらず一生懸命取り組みません。

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まとめ

これからの集客を考えた上で、LTVを理解することは非常に重要です。新規顧客の獲得ばかり考えていると、そもそもLTVが低いので、少ない予算の中で戦っていることに気がついてしまいます。

サブスクリプション制にしなくても、継続的な関係性を構築する購入頻度を高める仕組みを意識的に導入することでLTVを大きくすることができます。例えば、コストコの会員制の仕組みとメルマガの発行もその一つです。

参考:コストコで考える超繁盛するためのマーケティング

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Last Updated on 2019年9月11日

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