商圏に顧客がいない場合の対処とは?
特に地方で深刻なのは、超少子高齢化により、人口が急激に減少していることです。
また、ビジネスも都市部に本社を置くフランチャイズ展開のビジネスが多く、最低賃金も東京が東京が1,013円に対して、最低の県では790円です。これは、地方だからというよりは、ビジネスとして下流であるため、地方には都市部と同じ給与が出せないことも大きな理由として挙げられます。若年者層が豊かな生活を求めて都市部に出るのもこれでは当然です。
高齢者層と若年者層が減少する地方では、商圏内の環境も時間の経過で大きく変化します。このような状況になった時の対処としてはどのような方法があるのでしょうか?
店舗であれば商圏を変える。
市場のない商圏で事業を行うのは不可能です。食品製造業では、通販事業に投資することで、商圏を全国に拡大できますが、店舗では、リピーターの根源は商圏であるためその土地での経営は困難です。そのため、市場のある商圏に移転を行います。
ただし、商圏を変えるにも、全くの新しい土地からスタートすることはゼロからになります。そのため、近隣の市場がある地域に店舗を移転し、以前の顧客も利用できるようにします。
製造業・企画業にシフトする。
商圏に依存する事業内容から商圏に依存しない事業内容にシフトするのも手段の一つになります。飲食店であれば、地元で愛されるメニューを冷凍で提供できるようにします。また、自社で製造せずとも、OEM工場に発注します。
これによって、例えば都市部の店舗や地元の販売力のある店舗に陳列することができます。流通網を獲得するのに労力はかかりますが、商圏を選択できるようになります。マーケティングによって知名度が上がり、店舗に遠方からの集客を得ることができるようになります。
PB(プライベートブランド):すでにある商品をオリジナルブランドとして提供する。工場側は稼働率を上げることで収益を得ることができる。
OEM:企画された商品を開発し、受託製造する。
閉業する。
1番簡単な選択肢であり、実はリスクが小さい選択肢でもあります。
商圏の先読みが難しい地方では、土着していて特定の需要をすべて取り仕切っているようなポジションでない限り、環境に適用できない可能性の方が高いです。団塊ジュニアが現在46〜49歳であり、人口は、団塊の世代である現在70代の人の次に多いです。これ以降は、人口減少にあり、時間経過により市場は小さくなる一方であることを意味しています。
これは、コントロールできない外部要因であるため、他社がどんどん撤退し、結果的に土着に成功しない限り継続はデメリットの方が大きいと考えられます。継続もキャッシュフローが正になっていなければ不可能であるため、現在が赤字続きであれば、閉業を選択するべきでしょう。
まとめ
集客とは、取引数をコントロールするための手段です。しかし、商圏に市場がないことは、集客ではどうしてもコントロールはできません。
事業のシフトにも初期投資が必要ですので、早期に仕切り直しを判断するのも経営判断で重要なポイントでしょう。
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最終更新日 : 2020年11月9日