今必要なマーケティングリテラシーとは?
マーケティングリテラシーという言葉がありますが、これは、マーケティングとリテラシーという言葉を合わせて使っている言葉ですので、マーケティングの”リテラシー“という意味になります。
リテラシーとは、読み書きする力、与えられた情報を応用する力という意味があります。つまり、マーケティングリテラシーとは、マーケティングのデータを解読し、それを自分のマーケティング活動に応用する力と定義できます。
最近は、マーケティングの手法も多様性を見せています。当然と言えば当然で、マーケティングの手法というものは消費者の消費行動やイノベーションによって陳腐化するものだからです。消費者行動に変化があれば、それに適用することがマーケティングなので、新たなマーケティングの手法が発生します。
重要なことは、マーケティングの手法を知ることではなく、実際の顧客情報、各マーケティング手法の機能を理解することで、自分のマーケティングに応用することです。
「アメブロ集客」「WordPress活用」など特定のツールを指す単語で反応すること自体がナンセンス
中身をしっかり理解しようと思い、勉強するのは良いことだと思いますが、「今の時代はWordPressですか?」と聞いてくる人は少なくありません。
マーケティングに活用するということを考えると、本来時代なんてどうでもよく、見なければならないのはWordPressが自社にもたらす機能の方です。WordPressを使うと、一体何ができるのかを知り、その機能が自社のマーケティングに必要であれば導入するのが健全です。
このような質問をしたくなる理由は2つあります。
1つは足並みを揃えたがる日本人の特徴です。他がやっていなければ、リスクがあるかもしれないという思い込みがあります。もう1つは、コンサル側がカテゴリー分けするのが大好きなので、それが正しいと思っていることです。セミナーの募集などでは、反響が良いということもあり、カテゴリー分けします。
しかし、実際の消費者行動は、このサイトはWordPressでできているから素晴らしい!なんて評価をされることは、まずありません。重要であることはそれで何をするかです。
実験で言えば、仮説をした結論を導き出すためのデータを引き出す〇〇法という一つの方法にすぎません。実験では、複数のデータを引き出す実験をつなぎ合わせて、そこから結論を導きだします。つまり、「アメブロ集客」「WordPress活用」などは、全行程の一部にすぎないことになります。そして、「スタッフブログ」など方向性が完全に間違っている場合は、結論に至ることを阻害します。
機能を理解してしっかり組み立てる。
WordPressとMauticという単語を並べた際に、「どちらが有効か?」と考えません。
WordPressは、CMSであり、Mauticは、MAツールで全く役割が違うからです。そして、CMSの目的は、コンテンツを生成することで見込み客をWebサイトに集めることであり、MAツールの目的は、コンテンツを見ている見込み客を教育することで成約に結びつけることにあります。
お互い共存するものですので、ものを売りたいなら、WordPressだけではなくて、Mauticも導入した方が結果はプラスになります。
成約数=集客×成約率=(自然流入+広告)×商品の価値×価値の理解
WordPressは自然流入を増加させ、Mauticは価値の理解を向上させます。
もちろん、WordPressもMauticも実験でいう実験手法名にすぎません。肝心の実験のやり方が間違っていれば、間違った結果になります。なので、マーケティングでは、正しい運用方法を理解する必要性があります。
例えば、「WordPressでMA(マーケティング自働化)の仕組みをプラグインとステップメールで作る。」で説明している仕組みは、まさしくWordPressで見込み客を集めて、MAの仕組みで、成約率をあげて、成約数を増やす方法に該当します。
マーケティングリテラシーを高めるためには?
マーケティングリテラシーを高めるために有効な方法を紹介します。
PDCAの思考と論理的に考える仕組みを作る。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”4478490279″ title=”考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則”]
論理的思考を徹底する参考書として昔からこの本が挙げられることが多いです。
「風吹けば桶屋が儲かる」という言葉がありますが、なぜそれが起こるのか、どうすればその結果を引き起こせるのかを考え、行動レベルに分解することがマーケティング活動の始まりになります。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”429540201X” title=”図解 鬼速PDCA”]
PDCAは、全てに使える施策実行のフレームワークで、仮説→実行→検証→改善のプロセスをサイクルとして可能な限り短期間で回すことによっていわゆる最適化します。PDCAがなければ、最適化はありえません。何か新しいことを始める際は、PDCAで考える習慣をつけましょう。
EXPOなどの展示会に参加する。
実際のマーケティングでは、手段について実行する手立てやどんなことができるのかを知らなければなりません。こんなことをやりたいと思っていても、それを実行できる製品の価格が予算を超越していることも結構あるため、幅広く知っておいて損はありません。
マーケティングの製品について一気に知ることができるのは、都心部で開催されているEXPOなどの展示会です。ここには、それなりの規模の会社が一度に100社単位で出展しています。ある程度知りたい製品についてピックアップをした後に展示会に出かけると効率良く情報収集ができます。
2,500円〜3,000円くらいのその道の第一線をいっている人の著書をみる。
EXPOは主に首都圏開催であるため、参加できないことを悩みに思っている人もいると思います。この場合の情報収集方法でおすすめなのは実践的なビジネス本での情報収集です。
1,600円程度のビジネス本は、どうしても理論と実績の紹介で終わってしまっているところがあります。そのため、「そんなの知っている」と口コミがよく書かれていることがありますが、これはその本がそもそも実践本ではないからです。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”484436765X” title=”リスティング広告のやさしい教科書。 ユーザーニーズと自社の強みを捉えて成果を最大化する運用メソッド”]
リスティング広告の運用であれば上記の本がおすすめです。リスティング広告は、インターネットでは新規顧客はキーワードで集客するのが主であり、強制的にキーワード上位に表示するまさしく新規顧客獲得の王道と言える広告手法です。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”4839966001″ title=”現場のプロから学ぶ SEO技術バイブル(特典PDF付き)”]
SEOは、多様化する顧客ニーズに対応したコンテンツを作ることで、検索した時に、自社サイトが表示されるようにするニーズ中心の集客手法です。
SEOであれば上記の本を最終的に理解できるようになりたいところです。ただし、内容が理解できないようでは進めることもできないので、補完するような入門書を読みます。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”4295004081″ title=”いちばんやさしい新しいSEOの教本 第2版 人気講師が教える検索に強いサイトの作り方[MFI対応] (「いちばん…”]
入門書としてはおすすめの本です。入門レベルであれば、SEOコンサルタントのブログにも掲載されていることが多く、そちらと併せて読むと理解が深まると思います。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”4295000507″ title=”できる100の新法則 実践マーケティングオートメーション 会わずに売れるリード育成法”]
SEOと併用することで、成果をたくさん生むのがMA(マーケティングオートメーション)です。基本的に高額なサービスですが、オープンソースを使うとサーバー料金のみで運用することも可能です。もちろん、開発、維持費用を考えた時には、国産のサービスの方が結果的に安心だという考えもありますので、導入の検討は慎重に行いましょう。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”4839965463″ title=”現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書【改訂2版】”]
読みやすく色々な分析手法が場合わけされているため、読みやすい教科書的な分析本です。分析の業界では有名な小川卓氏の著書。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”4844368257″ title=”できるところからスタートする コンテンツマーケティングの手法88 (できスタ)”]
コンテンツマーケティングはその特性上、SEOと重複する部分が多いのですが、どのような書き方をすれば良いかなどを知ることができるカテゴリーでもあります。
また、最近はアカウントベースドマーケティング(ABM)が本流になっています。残念ながら、これに関する良書が少ないため提示することができないのですが、要は、クライアント企業のニーズをよく知り、部門を超えた連携をすることによって最良のサービスを提案、受注につなげるためのプロセスの最適化を言います。
実践する。
仮説のまま頭の中に止めていても仕方がありません。
本に書いているようなことは、あくまで別の環境にあるビジネスの経験則であることが多いので、実際にやってみないと自社環境に馴染むのかはわかりません。
仮説を立てて、実行可能だとわかった段階で速やかに実行します。
そして、そこからデータをとって検証し、改善を実施します。この時、仮説の段階で、取得する指標をあらかじめ決めておく必要があります。
統計および専門家のブログを読む。
最近、信用性が疑わしい統計ですが、仮説の材料になる情報がなければ、そもそもマーケティングがスタートしません。
そのため、仮説のベースになるような情報は読んでおく必要がありますし、積極的に外に出て、街の中を観察することが重要になってきます。
よく、競合が何をしているのかわからないと口にする人もいますし、今の人は何を考えているのかわからないと口にする人もいます。
マーケティングの基本は顧客理解であるため、ベースの部分がわからないでは前進するはずがありません。
まとめ
マーケティングリテラシーをつけるのは、分析ができるだけではダメで、自分で仮説を立てることがスタートですので、顧客理解を行い、それを上長に理解してもらうために説明できることが重要になります。
実践し、実際に使えるものはどれなのかを検証する活動が企業の成長を早めることになります。
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最終更新日 : 2019年3月22日