マーケティングは無駄だと決めつけてしまう企業の特徴とは?

マーケティングプロデューサーの小形です。

マーケティングの必要性は言うまでもなく、マーケティングが必要ないと思っている企業は、残念ながら何らかの支援対象になっている企業ばかりです。(第三者の要請で、専門家の意見を聞くことを勧められている企業のこと。)

成長には、マーケティングが必要なわけで、マーケティングを学ぶことは成長へのプロセスの骨格作りを学ぶことにも繋がります。

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目次

マーケティングを学ぶことは無駄なのか?

家族経営スタイルの小企業の場合を想定しますと、マーケティングを基本から学ぶのは確かに無駄なところが多いです。

実際、マーケティングにはさまざまな分析方法やフレームワークがありますが、時代に合わないものもありますし、規模や慣習などを考慮されていないものがほとんどです。そのため、それらを鵜呑みにして、自社に導入しようとしてもうまくいかないことの方が圧倒的に多いです。

そして、マーケティングは繁栄の法則を体系化した一種の魔法のような捉え方をされていますが、あくまで基礎的なものです。体系化された知識を自社が置かれている環境にカスタマイズして、実行しないとなんの意味もありません。

マーケティングが無駄だと感じてしまう理由

マーケティングが無駄だと感じてしまう企業の共通点を紹介します。

バブル時期の成功体験を未だに引きずっている。

バブル期から仕事の仕方が変化のない企業は、マーケティングの仕方を教えてもなかなか改善しません。

バブル時期の顧客が減ってはいますが、ゼロではないので、その時の顧客を対象に細々と経営しています。

[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”80″ fontweight=”” bgcolor=”#ef5350″ color=”#fff” margin=”0 0 0 -6px”]共通点[/st-minihukidashi]

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・バブル期の成功体験を引きずっている。

・いいものを作れば売れると思っている。

・作ってすぐに売れないと失敗と判断する。

・息の長い施策を実施することができない。

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バブル期に関しては、いわゆる需要が供給を大きく上回っていた時代です。
この時には、何も考えずに購入する今すぐ客が相当数いますので、作れば売れます。
これは、日本の景気という外部環境が売上に影響を与えていますので、自分ではコントロールすることができません。

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外部環境・・・景気、人口、競合の増加など自分ではどうしようもできない売上に影響を与えてしまう要因のこと。

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知っての通り、日本の人口は少子高齢化です。いざなぎ景気を超える期間で経済成長があったと言われていますが、ゼロ金利政策に支えられた一部の業種に限った話であって、当時言われていたトリクルダウンの仕組みは、完全に破綻しています。

人口増、需要増による景気回復が仮に起こる時期が来ても、今から何年後に来るのか分かりませんし、安く生産している外資の参入で、競争そのものが起こらないかもしれません。

自分たちでマーケティングを実施して、積極的に攻めなければ、景気がまた助けてくれるということは、まず考えない方がいいと思います。

マーケティングとは、「マーケティングとは?簡単にいうと売れる仕組みの構築である。」でも解説していますが、売る仕組みである以上に、消費者が欲しいと思うような仕組みのことです。
短期的な対策もありますが、ビジネスの仕方そのものにメスを入れる必要性があり、数年かけて、全体を改善する必要性があります。

今まで自分たちが作りたいものを作って売ることだけに慣れていた人は、この改善の話をすると、「どうせお金がかかるんでしょ?」と投資の金額ばかり気にしてしまって、簡単に見えるものにしか食いつきません。

勘が良い人はここで気がつくかもしれませんが、「SNSをやりましょう。」「ブログをやりましょう。」というものは、比較的、簡単なものに該当します。

このあたりの情報発信ツール、コミュニケーションツールは、やることが全てではありません。何を実施したいのかで使い方が変わります。

小企業や小規模事業者では、目的なしのマーケティングツールの導入が日常茶飯事で起こっています。

その結果、自分がマーケティングを行わなかったことを棚に上げ、「マーケティングなんて意味がなかった。無駄だった。」と結論付けているパターンがとても多いです。

表面的なメッセージを正しいと思っている。(インターネットの情報を鵜呑みにしている。)

上述と内容が重複する部分がありますが、インターネットの情報収集に慣れている人は、しばしばインターネットに騙されます。

インターネットの情報は読みやすいものには意図があり読みづらいものにこそ真実があるのが常識です。

例えば、Facebookをやりましょうというメッセージは、Facebookをやれば儲かるという認識を誤認させるものですが、実際これに飛びついて、失敗している人の方が多数派です。

本当にみる必要があるのは、Facebookをやって儲かるための仕組みの理解とプロセスの方なのですが、勝手にFacebookの活用方法を解釈し、自己流で運用した結果、仕掛けた仕組みとプロセスが完全に方向性が誤っていて、結果が出ません。

この「Facebookをやりましょう」というメッセージは、「Facebookをやれば儲かる」というメッセージではなく、「Facebookを使った販促方法に自社で成功している。このプロセスと仕組みを教えるから、コンサル契約を締結しよう。」というものです。

表面的なメッセージだけで自社の戦略が定まらないのは、設計図なしで建物を立てることと一緒です。
結果、よくわからないものを組み合わせただけの次はぎだらけの仕組みができます。何か起きれば吹き飛ぶのは当然です。

実際に吹き飛んだ例を紹介しますと、ブログの記事数だけにこだわった個人ブログがあります。
毎日更新していたブログが誰にも見られなくなったことを嘆く人が少なくないですが、それは、周囲が意図的な情報発信を続けた結果、周囲のコンテンツのレベルが上がったからです。

意図的にマーケティングを実施している企業に勝てるはずはありません。

結果を急ぎすぎているパターン(評価のサイクルが短すぎる。)

施策の結果を1ヶ月でレビューするということは、PPC広告などの評価の方法です。

ただし最近は、PPC広告でもレビューサイトなどの情報を参考にしてから購入する傾向があり、実際の購入までにリードタイムが発生することが多くなっています。

これは考えてみれば当然のことで、インターネットで商品を探している場合であっても、即決することもあれば、考えてから購入することもあります。

ほとんどの施策で、こんなに早く結果がでる方が珍しいことです。
1ヶ月で結果が出なかったから、これは意味がないものだとみなすことはミスリードになります。

エアマーケティング(マーケティングをしているつもりで何もしていないパターン)

エアマーケティングとは、マーケティングをやったつもりになっているけれど、実際は何もしていないケースです。

例えば、ホームページを作成して、結果が出ないと嘆く人も少なくないのですが、web集客においては、キーワードを積極的に取りに行かないと新規の顧客の獲得は非常に難しいことです。

ホームページ制作業者の役割は、ホームページの成約率を高めることにあり、アクセス数を集めることではありません。
制作会社が、アクセス数を集めるためにブログの更新をしたり、PPC広告の提案をするのはそのためです。

そして、ほとんどの場合、ここから何もしていません。

その結果、成約率が高かろうと、そのホームページは閲覧もされないため、結果的に成約を生みません。

「あんなにお金をかけたのに・・・」と思うかもしれませんが、マーケティングの仕組みを知っていれば、成果が出ないのは納得のいくお話です。

まとめ

マーケティングを無駄だと決めつけてしまうことの方が、正直不思議なくらいで、繁盛店や積極的にビジネスを展開している企業ほど、自社のマーケティングが適正なのかの評価を求めたがります。

たまに、クライアントのスタンスの違いに、がっかりしてしまうことがあります。
かたや、何もやっていないのに結果が出ないことを嘆いていて、かたや、自分たちができていないこと、今現在やろうとしていることの評価や意見を積極的に求めてきます。

どちらが繁盛しているのかなんて説明するまでもありません。後者です。

この記事自体、若干上から目線に感じてしまわれそうなネタではありますが、本当に頑張って欲しいと思っています。

2019年はどんな年?転職、集客力対策、事業の見直しのタイミングは来年がラストチャンスでも書きましたが、ゼロ金利政策が解除され、消費増税が来た直後の世界を想像してみてください。もはや、修羅の世界です。

なんの装備もなしにラスボスがいるダンジョンに投げられるようなことはやはり回避するべきです。
マーケティングに正面から取り組むのは、2019年では遅すぎるくらいですので、やるなら今しかありません。

最終更新日 : 2018年12月15日

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