集客に困っている小規模事業主・フリーランスにおすすめなマーケティング手法とは?
事業は収益がなければ継続できません。これは大企業でも小規模事業主でも同じであり、何よりも事業は収益があることと集客ができることを前提にして成立します。
小規模事業主は、認知度が全くないため、顧客の獲得が非常に難しく、直接の取引ではほとんどが紹介に頼ります。ただし、紹介に依存することで顧客を選ぶことが難しくなること、突然の顧客離反には対応が難しくなることなどの難点も存在します。
そこで、小規模事業主におすすめの集客方法について紹介します。
フリーランスの特徴とは?
フリーランスでは、収益を増やし続けることが目的となり、課題としては労働生産性の向上があります。
フリーランスでは、自分の専門的な知識や労働力を売る労働集約型で働いています。この方法で働き続けることは、環境が目まぐるしく変わる現代では難しく、とりあえずは法人化を行い、自分以外の人物でもその仕事を任せることができるマネージメント職にならないと延々と時間に追われることになります。
税収的に法人化の方が得になる売上高と収益まで事業を成長させ、自分がやっていることを他人に任せることができるようにします。
このためには、労働生産性の向上が必要です。
労働生産性の向上とは、無駄な労働を短時間で実施できるようにする方法でも改善が可能です。しかしそれだけではなく、収益性の高い案件の仕事を安定的に供給することでも労働生産性は向上します。
フリーランスの課題としては、収益性の高い案件をいかに供給するのか、そのための集客でどのような手段を実施するのかが成否を分けることにも繋がります。
クラウドソーシングは販路にならない。
クラウドソーシングとは、企業が専門的・単純問わず労働を第三者に業務委託するための仕組みです。大手には、ランサーズやクラウドワークスがあります。
クラウドソーシングのメリットは、案件を外注したい人が集まっているため、比較的簡単に案件を獲得できることです。
ただし、クラウドソーシングは基本的に扱いとしては下請けに仕事を出す感覚です。下請けは費用から拠出をしますので、元請に比べると単価を上げることができません。また、期限が決まってるため、収益を上げるためには、短期間で低単価の案件を複数やらなければならないことになります。
単価アップもクラウドソーシングで獲得した案件では非常に難しいです。単価を上げるということは元請の単価を上げるか、発注者の収益性を下げるかしかないからです。
そのため、フリーランスでは、クラウドソーシングは主な販路にはできず、案件を依存することで、1日中働いているけれど儲からない事態に陥りがちになります。
小規模事業主・フリーランスのマーケティング手法
小規模事業主を小予算運営型の店舗ビジネス、フリーランスを労働集約型のビジネスと定義します。共通して言えるのが、認知度を獲得するための広告費が難しい点です。そのため、できるだけ小予算で求める客層にリーチするようなマーケティング手法を実施する必要性があります。
小規模事業主(店舗型)のマーケティング手法
店舗型では、一般的には商圏があります。これは、来店してもらうことが前提であるためです。
ただし、家賃の関係で、全員が好立地の物件に店舗を構えることができません。その周辺の商圏を分析すると、決して良い市場ではないこともありえます。
この場合は商圏外からでも顧客を獲得していかなければなりません。この場合は、良い市場に接近する方法、そして商圏を拡大する方法の順番に検討します。
良い市場に接近する方法
商圏を拡大することを優先的に考えてしまう人も多いですが、店舗型では評判が集客に影響します。ネットショップを開設してもそこに顧客がたくさんいる事実を伝えなければ、新規顧客の獲得が難しいことが多いです。
そこで、顧客を獲得していくため、良い市場に積極的に近づき、認知を高めます。例えば、催事出店やケータリングがその手法の一つになります。
また、ノンペイドパブリシティーによって、新聞などに取り上げてもらえるような広報活動も重要になります。何もないところに取材は来ないため、特徴的な取り組みや商品開発を行い、アピールしなければなりません。
商圏を拡大する方法
物販は、Webを使えば簡単に始めることができます。飲食店であっても、人気商品を冷凍食品化することで、物販が可能です。
物販を行う場合は、商品自体の品質も考える必要がありますが、集客・配送コスト・手間も考えなければ労働生産性が逆に低下します。安定した集客には、顧客リストを積極的にマーケティングに活用し、顧客寿命が長くなるように関係性を維持しなければなりません。
フリーランスのマーケティング手法
フリーランスの場合は、個人や小規模事業主を相手にすると、顧客単価を上げることができず、支払いが延滞する可能性もあります。そのため、できる限りは、中規模程度の企業と直接的な契約を目指します。下請けの場合でも、ネームバリューなどで利益率を高く設定している企業の場合は、一般的な料金でやりとりすることもできます。
フリーランスの場合は、直接知り合うことが始まりになりますので、意図的に接点を増やすことから始める必要があります。
紹介を増やすためには、たくさんの人物に会うことも重要ですが、これだけでは案件獲得には結びつきません。この中からWin-Winの関係性を構築できる相手と探し出し、提案をすることが必要です。関係性が事前に構築されていると、好意的なやりとりにも結びつき、案件の紹介も増加します。
また、フリーランスは、ポートフォリオを作成しますが、それが積極的に見込み客に見られるような仕組みを作っていないことが多いです。獲得したい客層が興味を持つようなテーマのブログを作成し、積極的に情報発信することやFacebook広告で用意したホワイトペーパー(営業資料のようなもの)をダウンロードできる仕組みを作り、リードを獲得するのが良いでしょう。
クラウドソーシングは、案件の獲得は簡単ですが、時間を低単価で販売していることになるため、フリーランスで活動している旨味はほとんどありません。あくまで、収益が足りない時のための売上のつなぎ程度に考えるのが良いでしょう。
まとめ
小規模事業主・フリーランスのマーケティング手法は、小予算だからこそ柔軟に行動できる利点もあるため、ニーズに合わせてビジネスを変更することもできます。
認知度がどのビジネスでもマーケティングのスタートになるため、少しでも有利なものを選択するか、良い市場やキーパーソンに接近するような行動をとることで、法人化までの道筋を作ることが可能になります。
最終更新日 : 2020年10月16日