飲食店ができるMEO対策とは?業者を頼らずともできる対策

テーブルチェックが行なった全国の男女1,100人を対象にしたインターネット調査によると、「飲食店を検索する際に頻繁に利用する手段」では、グルメサイトを参考にしている割合は70.3%に対して、Google検索は62.6%、Googleマップ検索が35.6%であることがわかっています。
飲食店の公式HPにて、Googleアナリティクスなどの結果をみてみると、8割程度がスマホを使って閲覧していることがわかっており、飲食店の集客には、Google関連のサービスを対策する必要があります。
ここでは、Google検索およびGoogleマップ検索に影響を与えるMEO対策について解説をします。
なお、他にマーケティングを行っていないのであれば、Googleビジネスプロフィールの登録と口コミ管理以外は不要です。高額な上位表示保証型のサービスもありますが、上位表示よりも顧客数が増えることが優先です。グルメサイトやSNS広告を同額投資した方が結果が出ますし、人気店になった結果的に、知名度が高まり、地図検索での順位も安定して高くなるからです。
MEO対策とは?
MEO対策は、主にGoogleマップ上での店舗情報を最適化することにより、検索結果の上位に店舗のビジネスプロフィールを表示されるようにする施策です。例えば、「渋谷 カフェ」と検索した際に表示されるマップ枠に、自店舗を表示させたり、上位に表示させることが目的です。
特定の地域と業種に絞った検索において、検索結果の上位に店舗を表示させることができ、これにより、検索ユーザーの集客が期待できます。
MEO対策とSEO対策との違いは?
Googleに絞り込んで言及すると、MEO対策は、Googleビジネスプロフィールが検索の対象になりますが、SEO対策では、すべてのウェブページが対象です。そのため、MEOでは近隣の競合店舗のみが検索の対象ですが、SEOではグルメサイトやキュレーションサイトも競合に含まれます。
情報の網羅性の観点から、検索ニーズには、1店舗のみを紹介する飲食店のホームページよりも複数の店舗を紹介するグルメサイトやキュレーションサイトの方が優れているため、SEOでは飲食店が露出するのは非常に難しいです。しかし、MEO対策には、すべての競合店舗が横並びになっているため、上位表示することも可能です。
MEO対策に飲食店が取り組むメリットとは?
飲食店がMEO対策に取り組むメリットは非常に大きいです。
Googleマップ自体が巨大な口コミサイトとして活用されているため、近隣の飲食店の評価を検索するために活用されています。グルメサイトは、全ての店舗を網羅しているわけではなく、無料で登録されている飲食店の口コミが不十分であるため、ランチやカフェを探すのであれば、Googleマップで十分だからです。
そのため、MEO対策に成功すれば、グルメサイトのトップの集客力を誇る食べログ以上の集客力を発揮することができます。
上記のようにGoogleビジネスプロフィールの閲覧数は、検索経由よりもマップ経由の方が、10倍以上多いことがわかります。
MEO対策をすればグルメサイトは不要というわけではありません。グルメサイトは宴会や会食を目的とした飲食店選びに使われているため、ディナータイムを強化したい時には必要です。MEO対策では、ランチタイムを含めた総合的な飲食店選びをしている見込み客に認知される可能性を高めます。
飲食店のMEO対策で重要なポイントとは?
Googleマップ検索では、ユーザーに役立つ情報を提供することが前提にされています。
例えば、パン屋とだけ入力して検索している場合は、「近くにある」「評判の良い」「パン屋」を検索したいと考えられます。仮に、どんなに評判が良くても、100キロ離れているパン屋が地図検索で上位に表示されたら、ユーザーは地図が役に立たないと感じます。
これらのことから、Googleマップでは、距離、視認性の高さ、関連性の3つの要素が順位を決める基準として重要視されています。これらは、Googleビジネスプロフィールヘルプで解説されています。
意味合いとしては以下の通りになります。
距離 | 現在地から店舗までの距離 |
---|---|
視認性の高さ | 飲食店の客観的な評判の高さ |
関連性 | 検索キーワードとの適合度 |
それでは解説していきます。
距離
距離とは、検索語句で指定された場所から検索結果のビジネス所在地までの距離を指します。検索語句で場所が指定されていない場合は、検索しているユーザーの現在地情報に基づいて距離が計算されます。
Googleマップ検索では、距離によって結果が変動します。いくら評判が良くても、遜色のない近くの評判の良いお店を上位に表示した方が、ユーザーにとっては有益性が高いと言えるからです。
これはつまり、人口や人流(人通り)が多い地域の方が地図検索する人も多いので、MEO対策は、良い立地にある場合の集客に向いているということです。逆に、人口や人流が少ない地域にある立地の悪い飲食店では、MEO対策には高い効果は期待できません。
距離の対策は、移転しかありません。
視認性の高さの対策
視認性の高さとは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを指します。ビジネスによっては、オフラインでの知名度の方が高いことがありますが、ローカル検索結果のランキングにはこうした情報が加味されます。たとえば、有名な博物館、ランドマークとなるホテル、有名なブランド名を持つお店などは、ローカル検索結果で上位に表示されやすくなります。
ビジネスについてのウェブ上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)も視認性の高さに影響します。Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、検索エンジン最適化(SEO)の手法も適用できます。
上記のポイントを整理するとMEO対策では、以下の要素が関係します。
- 元々の知名度が高いと上位表示しやすい。
- 有名なブランド名を持つと上位表示しやすい。
- ウェブ上で取り上げられている・話題になっていると上位表示されやすい。
- 口コミ数が多く、評価が高い方が上位表示されやすい。
- SEO対策の手法も有効である。
MEOの効果は、他のマーケティングの影響が大きい
元の知名度が結果として影響するのであれば、これはその他のマーケティングがMEO対策に影響を与えていることになります。MEO対策をするために、ウェブ上の対策を行うよりも、実際に集客が多い人気店であれば、口コミも自然に増えやすくなります。そのため、MEO対策に高額な予算を投下するのであれば、他のマーケティングに優先的に投資した方が良いことも多いです。
ただし、口コミの対策はした方が良い
業者に口コミの依頼をするのは、明確な違法なためできなくなりましたが、口コミを依頼し、継続して口コミを増やす対策は、月あたりの口コミ件数を押し上げることになります。また、人気店の指標として、継続的に口コミが増えており、口コミが短期で3桁を超えているためで、初年度は特に頑張った方が、その後の集客が楽になります。
口コミの依頼は、リピーターを対象にしないとそもそもできないため、LINE公式アカウントなどのアプリ集客に力を入れて、Googleのビジネスプロフィールにリンクしやすくするなどの工夫が必要です。
SEO対策は該当キーワードの検索順位を参照
自店舗の情報が「渋谷 焼肉屋」などのキーワードで検索した時に、上位に表示されているページの中に自社の情報がどの程度含まれているのかが重要になります。グルメサイトやキュレーションメディアで自店舗の情報がほぼ含まれていると、その情報がMEOにも影響します。
MEOの関連性の対策
関連性とは、検索語句とローカル ビジネス プロフィールが合致する度合いを指します。充実したビジネス情報を掲載すると、ビジネスについてのより的確な情報が提供されるため、プロフィールと検索語句との関連性を高めることができます。
ラーメン屋と検索しているのに、ラーメン屋以外のお店がローカル検索に掲載されているのはおかしいです。これをなくすためには、Googleビジネスプロフィールに掲載されている情報を的確にするし、キーワードとの関連性を高めることが効果的だということです。
飲食店のMEO対策に有効な方法とは?
飲食店のMEO対策では具体的には以下の施策を行うことが重要視されています。
- 集客力のある名物メニューの開発を実施する。
- Googleビジネスプロフィールに詳細な情報の入力する。
- 営業時間などを正確に管理する。
- クチコミの管理と返信を行う。
- 顧客にクチコミを依頼する。
1つ1つ見ていればわかると思いますが、日常的な業務として行えるような内容です。
集客力のある名物メニューの開発を実施する。
SNSなども含めて、口コミとして拡散されるのは特に力をいれている名物メニューです。何を名物にするのかによって、クチコミの件数およびSNSやブログなどの紹介件数が変わってきます。
この店舗は名物の冷やしラーメンが有名な店舗です。
「Googleに寄せられたクチコミを見る」という項目には、出現頻度の高いワードが表示されます。注目すべきは、冷やしラーメンに関連するクチコミ件数が多いということです。
Googleビジネスプロフィールに詳細な情報を入力する。
Googleビジネスプロフィールには、的確な情報を記載することで検索性が高まります。
特に検索に関係するのは、店名、カテゴリー、ビジネス情報、商品、メニューとされています。店名は強い影響力を持っていますが、店名に含まれていないキーワードは含めることはできません。勝手に屋号が変更されます。
カテゴリー | 適切な主カテゴリーと副カテゴリーを選択する |
---|---|
ビジネス情報 | 適切なビジネスの説明を入力する。人気メニューや団体客の受付など細かな説明も入力可能 |
商品 | 店販の商品を掲載する |
メニュー | メニューは全て写真付きで掲載。アレルギー表示をすればベスト。 |
必ずメニューは、食欲をそそるような写真付きで情報を掲載します。Googleマップで検索されるのは、業態よりもメニュー名の方が多いためで、ここを怠らないと、Googleマップでの表示が急激に伸びる可能性があります。
営業時間を正確に管理する。
Googleマップ検索では営業中のビジネスを優先的に表示したいと考えているはずです。いくら人気だからといっても、やっていない店舗を紹介しても仕方がないからです。
そのため、営業時間を正確に記載している店舗は重宝されると考えられます。
ちなみに、Ubereatsなどのデリバリーアプリの検索アルゴリズムでは、営業日数や営業時間の長さも加味されています。
クチコミの管理と返信を行う。
クチコミの返信効果は、店舗との関係性の向上の他に、悪い評価を付けづらくなる、クレームに対する改善意欲を示すことができ好印象にすることができるなどの効果もあります。評価だけをつけられるケースでも、お礼や改善の意思を示した方が良いとされています。
顧客にクチコミを依頼する。
金品などを渡してクチコミを書いてもらうことは禁止されていますが、顧客にクチコミを依頼すること自体は禁止されていません。
SMSでサンクスメールを送信し、評価を依頼するなどの手法で効果的にクチコミ評価件数を増やすことができます。
まとめ
飲食店の集客では、ますます重要視されているGoogle関連のサービスです。
Googleをお店選びに利用する人は増えており、新しい口コミ検索の方法として、Googleマップが使われています。
MEO対策では、距離、視認性の高さ、関連性の3つの要素が重要視されています。
何も難しく考える必要性はありません。
- Googleビジネスプロフィールに最新の情報を正確に詳細に入力すること
- 口コミを依頼して、できる限り評価の高い口コミの数を増やすこと
- 知名度の向上は、他のマーケティングで実際に人気店になっていく過程で向上する。