飲食店のSNS集客戦略とは?SNSの選び方やフォロワー獲得事例を解説

飲食店の集客にはいくつかの方法がありますが、SNSを使った集客が最も簡単です。ただし、世間一般的に言われている「日常の投稿を毎日する」運用をしていては、いつまで経っても集客ができることはないでしょう。
ここでは、以下の項目を解説していきます。
- 飲食店がSNSで集客をするとどのような効果を得ることができるのか?
- どのSNSに力を入れるべきか?
- 飲食店のSNS集客のコツ
飲食店がSNSで集客をするとどのような効果を得ることができるのか?
SNSの運用を検討している飲食店オーナーが最も気になる部分かと思われます。
SNS運用に力を入れて、集客を強化することで、ランチや1人での食事をしたい顧客の集客に効果があります。
これは、SNSが画像や動画で訴求することができるためで、本人だけの意思で利用を決めることができる顧客の集客が簡単にできる反面、複数の人数の会合の場合は、複数の条件が設けられていることもありますので、グルメサイトやローカル検索(Googleマップ)が使われる傾向があるからです。
飲食店の集客に使うSNSの選び方とは?

総務省が令和4年に実施した調査結果によると、LINE、X(Twitter)、Instagram、Youtubeの利用率が高いことがわかります。また、それ以外にもTikTokは、10代の約66%が利用していることから、将来性のあるSNSと判断することができます。
飲食店がこの中から着手すべきは、LINE、X(Twitter)、Instagram、必要に応じてTikTokです。また、LINEはリピーター向けの集客に使うため、X(Twitter)とInstagramとは用途で異なります。
LINE
LINEは、日本国内のアクティブユーザーが月間9,700万人のメッセージアプリです。飲食店では、LINE公式アカウントを活用することで、お友だち(フォロワー)にメッセージ送信を行うことができます。また、予約システムなどと連携させることで、LINEだけで予約を獲得することもできるようになります。
LINEは、リピーター向けの集客に使うため、原則導入必須です。
「リピーターは、満足してくれれば、勝手に次も来てくれる」と言われています。ラーメン店などではそれもありうるのですが、コストをかけて集客をした新規顧客の8割は、3回目の来店に至らないとされています。
X(Twitter)
X(Twitter)は、現在日本国内のアクティブユーザーが、2024年4月時点で6,928万人存在します。デマ情報などでも問題になっていますが、ニュースやトレンドを知ることができる媒体です。
大手飲食店のマクドナルドやスターバックスでも積極的な活用がされており、旬なメニューを知らせる目的などで積極的に活用されている傾向があります。また、リポストキャンペーンを行うことで、認知度の拡大のほか、クーポンを配布することで来店動機を付与することも期待できます。
Instagramが飲食店の集客に使える理由
10代〜20代は、近隣の飲食店をInstagramで検索することがあります。これは、ユーザーが投稿したメニューの画像や動画を見ることができることから実物を見ることができたり、顧客目線の店内の画像を見ることもできるからです。この飲食店を検索する習慣があるため、最も飲食店におすすめのSNSといえます。
X(Twitter)が飲食店の集客に使える理由
X(Twitter)は情報収集を目的にしているユーザーが多いです。これは、多くのメディアが情報発信をしており、テレビよりも早い情報収集をすることができます。また、同じ趣味のユーザーの投稿を見ることができるなどもあり、情報を受け取る体制が整っています。
ただし、X(旧Twitter)は、X Premium(通称青バッジ)などの有料会員の投稿の表示が優遇しているため、積極的にSNSで新規顧客を獲得したい時は、月額課金するのが良いでしょう。
Youtubeショートが飲食店の集客に使える理由
Youtubeは、全世代で平均85%の利用率を誇っています。この圧倒的なユーザー数から、TikTokと違ってアプリをインストールするなどの閲覧する体制が整っているといえます。ショート動画は、Instagramのリールやストーリーズでも使いますし、X(Twitter)でも投稿することができます。ショート動画を積極的に活用するのであれば、Youtubeショートも併用するのが良いでしょう。
効果の高い動画を簡単に編集する方法は、Filmoreのような格安で使える専門的な編集ソフトを使うのが良いでしょう。

Filmora
評価:
動画編集の決定版。いつでもどこでも簡単に動画編集を行うことができ、著作権フリーの曲も1,000曲以上。SNSで映える編集も簡単に生成ができる。
飲食店のSNS集客のコツとは?
飲食店のSNS集客のコツは、顧客が求める情報を魅力的に伝わる投稿をすることに尽きます。
一般的な飲食店の情報発信としては、画像や動画を効果的に活用して情報発信を行います。これは、テキストで情報発信するよりも実物を見せた方が来店の検討の判断がつきやすいからです。ただし、検索性を高めるためには、テキストやハッシュタグを使う必要性があるため、わかりやすいキーワードを盛り込むことが重要です。

飲食店の来店動機は、料理が50%を超えており、最も多いです。そのため、写真や動画投稿では、食欲をそそるコンテンツに仕上げることが重要です。例えば、新作のピザの場合は、熱々さ加減がわかるように、箸上げを行い、チーズが滴っているところをショート動画で撮影するのが良いでしょう。
また、目的来店型の宴会や記念日のディナー利用の場合は、個室の有無やテーブル席の清潔さを検討項目に入れている幹事も多いです。そのため、個室やテーブル席が広く見えるようなアングルでの画像も用意するのが良いでしょう。

飲食店のSNS集客では、画像とショート動画を多用します。それぞれのコンテンツを作成し、本数を用意できる方が有利ですので、生成できるだけの素材数を収集しておきましょう。
注目度の高い投稿を行う
メディアでも度々話題になるのが、「Coffee & Toast Tokyo」。Instagramでフォロワー数164,000人(2023年10月段階)を誇っている人気アカウントです。特徴は、みずみずしさのある投稿に特化しており、はちみつや肉汁が滴っているパンの画像やショート動画が中心になっています。板チョコを割るような音も効果的に活用しており、多くのエンゲージメントを獲得しています。
限定メニューをいち早く知れる手段として確立する
私も大好きな「寿製麺よしかわ」はX(旧Twitter)で、限定メニューの告知のほかに、顧客が投稿したUGC(ユーザー生成コンテンツ)をシェアしています。人気店の最新情報の入手方法がSNSであれば、そのお店のファンは、そのSNSをフォローする以外ありません。
飲食店のSNS集客のフォロワーの獲得方法はどのように行えば良いのか?
SNSの運用では、いいね、リポスト(リツイート)、引用などの発生率が上がるため、フォロワーの獲得が重要です。ただし、飲食店では、来店確率の低い遠方のフォロワーを獲得しても、集客が増えることがありません。近隣のフォロワーを獲得することが重要です。
そのため、SNS集客でのフォロワー獲得のポイントは以下の通りになります。
- 新規顧客の獲得を目的にするのであれば、近隣エリアに表示を絞り込んだ広告を定期的に配信し、フォロワーになってもらう。
- リピーターの増加を目的にするのであれば、既存の顧客にフォローを求める。
ただし、リピーター対策には、メッセージの到達率が高いLINE公式アカウントを使うことが多いです。そのため、SNS集客では、近隣エリアに住む人を対象にすることになり、広告を運用することが望ましいです。

広告は、お金がかかることからネガティブに捉えられがちですが、ターゲット層に絞り込んで広告を表示できるため、アカウント育成の時間短縮になります。ゲームなどで、強くなるための課金に感覚は近いです。
広告を局所的にかける。
SNSのアカウントを育成するためには、魅力的なポストの視認性を上げます。具体的には、インプレッション(表示回数)を増やします。また、飲食店では、商圏が明確に存在するため、エリア内に広告を出稿します。小予算でも、投稿の品質次第で、いいねやコメントなどのエンゲージが伸びますので、フォローのリクエストを地道に行ってフォロワーを増やしていきます。
<ポイント>
- 1,000円〜程度の予算でテストする。
- エリアは、自店舗を中心にして商圏で設定する。Xは市町村で指定する。
- エンゲージの単価が安い投稿を見つける。
- うまくいった投稿でパターン化する。
広告でエンゲージがあったアカウントは、広告を出稿したエリア内を行動圏にしていると推測できますので、リスト化したり、フォローをリクエストしていきます。
フォロー&リポストキャンペーン
X(旧Twitter)上でブランドや商品の認知度を高めるための手法です。参加者は指定されたアカウントをフォローし、特定のツイートをリポストすることで、抽選で賞品が当たる仕組みです。このキャンペーンは短期間で多くの人々にポストが露出する効果があり、フォロワー数の増加やブランドイメージの向上に寄与します。
実際の支援事例では、限定メニューに関する投稿を行い、抽選でペアのお食事券を提供しました。抽選には特定の条件を満たしたアカウントの出力が必要になるため、SocialDogなどのツールが必要になります。
飲食店のSNSを活用した集客の事例
テレビ番組とX(旧Twitter)を連動
テレビ番組と連動してX(旧Twitter)を活用。テレビで出されたメニューの体験メニューを用意し、Xで拡散。その結果、撮影があった店舗の新規予約率が爆発的に伸びました。来店意欲がもっとも高い時期に来店を促すための施策として有効でした。
メニュー投稿で注文率がアップ
スキー場に近接しているレストランでは、肉汁あふれるハンバーグや暖炉の火の動画をSNSで配信しました。その結果、次の日からハンバーグの注文率が伸びました。
まとめ:飲食店はSNSを有効活用すべき
飲食店は、衝動的な来店でも目的型の来店でも、価値が視覚的にわかりやすいことが最大のポイントです。そのため、テキストで多くを説明しなくても、画像や動画を使うことで、顧客行動を促し、来店を増やしやすいです。
特に、近年は情報量が多いショート動画は、すべてのSNSに投稿が可能であるため、飲食店の集客では主軸になるコンテンツのフォーマットです。
魅力的なコンテンツが用意できれば、あとは通常の集客の方法と一緒で、見込み客に見せるだけ。飲食店の場合は、近隣の顧客ですので、表示回数を稼ぐことができないのであれば、エリアを絞り込んで広告を出稿します。