飲食店がインスタグラム集客で成功する方法を解説【2024年版】

インスタグラムは、写真や動画でコミュニケーションをするSNSです。日本でのアクティブユーザーは、X（Twitter）よりも多く、女性のユーザーの割合が高いことが特徴です。

料理や雰囲気は、テキストよりも画像や動画で訴求した方が価値が伝わりやすいことから、飲食店の集客にはインスタグラムの相性が良いです。また、さまざまな機能を活用することで、予約を効果的に獲得することができます。

• インスタグラムのフォロワーを獲得する方法とは？
• インスタグラムには何を投稿すれば良いの？
• インスタグラムで新規顧客を効率良く集客する方法はあるの？
• 人気のある飲食店の投稿はどのようなものなの？

このような悩みを店舗のインスタグラム担当者は抱えていることでしょう。ここでは、これらの疑問に答えたいと思います。

インスタグラムではどのような集客が期待できるのか？

InstagramはZ世代に人気があり、ユーザーの半数以上が女性である。

2023年のInstagramでは、若い世代（特にZ世代）のユーザーが活発に活動しています。

Meta社によれば、2019年3月時点でのInstagramの日本国内の月間アクティブアカウント数は、約3,300万人となっていますが、【令和3年度】主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率（総務省）によると、インスタグラムは、X（当時Twitter）の利用率を超えて、48.5%が使っています。Instagramの日本国内の男性ユーザーは42.3%、女性ユーザーは54.8%となっています。また、10〜20代の利用率も70％を超えており、飲食店が狙いたい客層がユーザーの中心です。

Instagramでは、これらのユーザーが、周囲の情報を検索する手段の1つとして採用しています。例えば、渋谷の近隣でカフェを探す時に、雰囲気やメニューを重視したいと考えた時は、GoogleビジネスプロフィールよりもInstagramの方が探しやすかったりします。

特にランチの集客を増やすことができる。

インスタグラムは、画像や動画をダイレクトに価値を伝えることができます。飲食店では、食欲をそそる料理が一番わかりやすく伝わるため、メニュー勝負の店舗ほど集客に貢献します。

特に外食は、ランチタイムに行われるため、ランチの集客を増やすことに強いのがインスタグラムと考えておくのが良いでしょう。

リールやストーリーズで効果的に露出することができる。

Instagramにはフォローされていない人にも、興味のあるユーザーに情報がリーチする最大90秒の短い動画である「リール」や、24時間だけ表示されコンテンツ内に外部へのリンクを設置できる「ストーリーズ」などの機能があります。

通常の投稿とは異なる仕組みを駆使することで、関係性が構築されていないユーザーに発見してもらうことができたり、口コミが拡散されやすい仕組みを持っているのがInstagramの特徴とも言えます。

Instagram広告を使えば、集客も簡単である。

店舗ビジネスの集客で最も重要なことは、来店可能な見込み客に情報がリーチすることです。Instagramの運用を一生懸命に行なっても、来店可能な近隣に住む人々が全くフォローしていなければ、集客を見込むことができないからです。

Instagram広告は、カスタムオーディエンスで、エリアで絞り込むことができるほか、性別、年齢、興味関心で表示範囲を絞り込むことができます。また、広告の予算も少額で設定できますし、期間も1日から設定できます。つまり、ピンポイントで広告をかけることができるため、イベントの告知のほか、ランチの集客にも活用することができます。

飲食店がインスタグラムを集客に使う時の注意点

SNSでは、特にアルバイト関係者の投稿で火がつき、炎上し、信用を失墜させることがあります。このようなことがないように、飲食店ではSNSの運用に関するポリシーを従業員個人にまで徹底させる必要性があります。

飲食店がインスタグラムで集客するためのコツ

飲食店の集客で押さえるべきポイントは、「そのお店が持つ魅力が表現されているコンテンツを発信すること」と「魅力が来店可能なInstagramユーザーに届くこと」です。

これは、集客＝反応率×見込み客数から言えます。

また、どのような魅力がある店舗なのかわからなければ、見込み客は反応ができないため、魅力的なコンテンツを作成することが見込み客に情報を届けることよりも優先されます。

魅力的なコンテンツを作成する。

まずは、魅力的なコンテンツを作成します。Instagramでは、画像と動画を作成することができ、投稿も通常だけではなく、ストーリーズとリールを選択することができます。そのうちリールは、最大90秒の短い動画に限定されます。

飲食店の場合、来店数を増やすことが目的です。そのため、Instagramでは、来店意欲を高めるコンテンツを中心にしなければなりません。

来店動機になるような魅力的なコンテンツとは？

飲食店が発信することで来店意欲を高めることができるコンテンツは以下に該当するものです。

• 食欲をそそる。
• お店の雰囲気を伝える。
• 宴会や会合に利便性が良い。
• イベントの告知を行う。

特に、食欲をそそるコンテンツが重要です。食欲をそそるコンテンツは以下のポイントを踏まえています。

要素	詳細
光の使い方	– 逆光やサイド光を使用して料理のツヤやみずみずしさを強調する。 -自然光を活用し、光の強さをカーテンで調整する。
アングルと構図	– 斜め45度の角度で撮影するのが基本。 – 俯瞰構図も色合いやデコレーションを際立たせる。
シズル感	– 食べ物のツヤや質感、肉汁が溢れる瞬間やソースがたれる瞬間を捉える。
接写（マクロ撮影）	– 料理の特徴的な部分を接写し、立体感と迫力を出す。 – 背景がぼけ、料理が際立つ。
ホワイトバランスの調整	– 写真の色が実際の料理の色と異なる場合はホワイトバランスで調整する。

具体的な例で言えば、瑞々しさをアレンジするために、撮影用の料理には油を少し多く使うことやトロトロのイメージを出すために、箸あげをしてチーズがとろけ落ちる画像を撮影します。また、ジュージューとした肉が焼ける様子をショート動画でそのまま撮影すると、シズル感があるコンテンツを作成することができます。

ストーリーズでは、限定メニューや予約を促したい時に使う。

ストーリーズは24時間で消えるショート動画ですが、ハイライトにすることで、プロフィールにボタンとして設置され、消えることがありません。ストーリーズの特徴は、リンクスタンプを設置できることです。これによって、ネット予約や店舗の詳細ページにリンクさせることで、集客を引き起こすことができます。

ストーリーズに関する情報は、「Instagramストーリーズはどんな機能？マーケティングへの具体的な活用方法を解説」で解説しています。

リールは新規のフォロワーと集客を意識したコンテンツを投稿する。

リールは、フォロワーではない興味関心が一致するユーザーを対象に、リール動画もしくは発見に表示されます。そのため、お店の情報を知らないユーザーが閲覧するため、看板メニューやお店の雰囲気、客層などがわかるショート動画を用意して発信するのが良いでしょう。

リールの投稿方法などに関しては、「Instagramのリール動画とは？マーケティングの具体的な活用方法を解説」で解説しています。

またリール動画の表示アルゴリズムは公開されています。Instagramは、ユーザーが楽しめるリール動画を正確に特定することを目指しています。リールの表示アルゴリズムには、以下の4つの指標が影響しています。

1. アクティビティ

最近の「いいね！」や保存、再シェア、コメントなどをしたリール動画などのアクションがシグナルになります。これにより、興味関心が高い動画と関連性の高い動画を把握するのに役立てられています。ラーメンの情報ばかり求めている人には、ラーメンの情報が表示されやすくなります。

2. 投稿者とのやり取りの履歴

発見タブと同様に、ほとんどの動画はフォロワー外の投稿が表示されるようになっています。過去に関わりのあった投稿者の場合、その投稿者の投稿に対するおおまかな興味の度合いが分かります。

3. リール動画に関する情報

使用されているオーディオトラックや映像などの要素、動画の人気度などが含まれます。興味関心が高く再生数が多い動画ほどリールには表示されやすいことになります。

4. 投稿者に関する情報

幅広い投稿者から魅力的なコンテンツを見つけ出し、誰もがオーディエンスを見つけるチャンスを得られるように、フォロワー数やエンゲージメントの度合いなども指標になっています。

フォロワーを増やすためには？

飲食店の場合は、全国中の人にフォローされてもあまり意味がありません。来店可能なエリア内の人のフォローでなければ、来店ができないことで集客にならないからです。

地域名のハッシュタグを設置する。

近隣にいる人がInstagramで検索を行う時は、例えば、「#渋谷3丁目 #カフェ」などの検索を行います。Instagramでは、ハッシュタグで検索することになるため、可能な限り地域名に紐づけた投稿を行い、発見の手がかりを作ることが重要です。

Instagram広告をエリア限定で出稿する。

フォロワーの獲得がInstagramの集客は一番の難所となるため、エリアを指定した広告を表示させて、フォロワーの獲得にかかる時間を短縮します。

インスタグラムを使った飲食店の集客の成功事例とは？

インスタグラムの具体的な運用のイメージ作りを行う上では、人気のアカウントがどのような投稿をしているのかを知ることも重要です。そこで、Instagramを運用している飲食店のアカウントを紹介します。

① 幸せのパンケーキ

インスタグラムで飲食店の集客に活用して得られた具体的な成功事例の一つに、「幸せのパンケーキ 」があります。インスタグラムでは、新作を含めたメニューの写真を投稿し、ビジュアルを重視したコミュニケーションで人々とつながり、口コミ効果や新規リピーター客の獲得に成功しています。

② SHAKE SHAKE

元々ニューヨークのマディソンスクエアパークでホットドッグカート1台からスタートしたSHAKE SHACK 。高品質なバーガー、ホットドッグ、フローズンカスタード、シェイク、ビール、ワインを提供する「現代風のバーガースタンド」として展開されており、日本では「サザビーリーグ」が運営しています。

このアカウントの特徴として、主にハンバーガーに関する投稿を行いつつ、たまに従業員の親しみやすい雰囲気の投稿を行い、スタッフの採用にも役立てています。

③Coffee and Toast

シズル感と言えば、このお店とも言えるほど、Instagramでの魅せ方がうまい運用をしています。断面からチーズが滴る演出や、生クリームがたっぷり入っているところを動画で見せたり、リールではアツアツのパンから湯気が出ている様子を見せています。「Coffee and Toast」は、2023年12月の段階で164,000人のフォロワーを獲得しています。

インスタグラムと連携可能な集客ツール

ネット予約ツール

インスタグラムと連携することで、プロフィールページに席を予約するボタンを設置することができます。

ぐるなび	無料で利用できる機能ですが、設定した予約手数料は発生します。
Retty	Rettyは実名制の口コミを売りにしているグルメサイトです。
TableCheck	高級レストランで普及している予約台帳システムで、予約手数料がかかりません。

上記以外の予約システムでもリンクを設置することで、プロフィールから予約を誘導することは可能です。

通販システム

インスタグラムショッピングと連携することで、インスタグラムの中で物販を行うことができます。

STORES	STORESレジなど自社内のサービスと連携が可能。
Shopify	カスタマイズ性が優れた人気のECサイトサービス。連携できるサービスも多い。
BASE	TVCMでもお馴染みのサービス。Instagram販売を連携することで販売可能に。
Square オンラインビジネス	Square系のレジとの連携も可能なサービス。無料でネットショップの開設が可能。

インスタグラムで集客をしたい飲食店へ。

最終更新日　：　2024年7月8日