飲食店でキャッシュレス決済を導入するのはどれがおすすめ?

キャッシュレス決済について「手数料がかかる」「入金が遅いため経営が回らなくなる」などのデメリットの部分ばかり注視してしまい、導入メリットについて見えていないオーナーも少なからず存在します。

しかし、現在は、5人に2人以上(2023年39.3%)の決済が、現金以外のキャッシュレス決済が使われています

もし、「もっとお客様に恵まれたい」と考えたときに、キャッシュレス決済に対応することが必要になるわけです。

しかし、キャッシュレス決済といっても、複数の決済方法があり、しかも、それらを導入するには、タブレットレジも必要になり、どれが良いかわからないもの。今回は、飲食店がキャッシュレス決済を導入するメリットやデメリットをわかりやすく解説し、おすすめのキャッシュレス決済のサービスについても解説したいと思います。

目次

飲食店の集客の成功事例を紹介

飲食店向けの集客コンサルティングサービスを提供しています。コンサルティングできっかけを掴み、集客のコントロールを掴んだ事例を紹介します。

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飲食店にキャッシュレス決済が重要な理由とは?

飲食店に限らず、現金払いではなく、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレスで支払いが行われる割合が高くなっています。飲食業界では、2021年に経済産業省が行った「キャッシュレス決済 実態調査アンケート」によると、飲食店の85.4%がキャッシュレス決済を導入しています。

また、国は、今後のキャッシュレス決済比率を約80%の目標を設定しています。
2023年段階で、キャッシュレス決済比率は、39.3%であり、5人に2人の割合で現金以外の取引が発生しています。

実は、キャッシュレス決済に対応していない飲食店は、集客にも不利になります

キャッシュレス決済に関する消費者意識調査では、飲食店を選ぶ時に、全体の43%がキャッシュレス決済を導入していない飲食店は避ける可能性があると答えています。また、14.6%が可能な限り避けると答えており、キャッシュレス決済が集客に強く影響することがわかります。

この他にも、財布の中の現金は、50%以上が1万円未満であるという調査結果もあり、高額な請求を伴う飲食店では、クレジットカードなどの引落を必要としない決済方法に対応しなければなりません

飲食店が導入を必要とするキャッシュレスブランドとは?

飲食店がキャッシュレス決済を導入する時には、最低限の主要なブランドを全て導入しておく必要があります。

飲食店がよくやってしまいがちなのは、PayPayのみ導入してキャッシュレス決済に言ってしまいがちになることです。

残念ながら、これでは、キャッシュレス決済に対応したとは言えないです。

経産省がまとめた2023年のキャッシュレス決済内の利用割合は以下の通りであり、QRコード決済はキャッシュレス決済の中の8.6%にすぎません。【キャッシュレス決済】QRコード決済はどこまでのサービスを導入すれば良い?でも解説していますが、その中でのPayPayのシェアは、46.3%であり、これを半数とすると、PayPayのみの導入では、キャッシュレス決済の4%程度にしか対応できていません。

キャッシュレス決済の種類2023年度CL内比率
クレジットカード83.5%
デビットカード3.7%
電子マネー決済6.4%
QRコード決済8.6%
経済産業省:https://www.meti.go.jp/press/2023/03/20240329006/20240329006.html

クレジットカードとデビットカードの決済方法は共通していますので、飲食店が抑えるべきキャッシュレス決済は、クレジットカード、電子マネー決済、QRコード決済の3つになります。

クレジットカード決済(デビットカード)

クレジットカードは最も使用率の高いキャッシュレス決済です。

クレジットカードは、光熱費や税金、国民年金保険料の支払いにも使われます。会食を交際費で決済する時は、企業で契約しているクレジットカードを使うことが多いため、会食の需要を取り込みたい飲食店は、必ず導入する決済方法です。それ以外にも、外国人観光客を取り込むことができます。

決済ができるようにするべきクレジットカードのブランドは、VISA、MASTERS、JCB、Diners、Discover、AMEX(アメリカンエクスプレス)です。

デビッドカードは、銀行口座と直接連動し、その口座の資金を使って支払いを行うカードです。クレジットカードと異なり、借りたお金ではなく、自分の口座の残高内でのみ利用可能です。

決済方法は、クレジットカードと同様のため、主要なクレジットカードのブランドに対応していれば、デビットカード決済もほぼ網羅していることになります。

電子マネー決済

電子マネーは、現金の代わりに使うことができる電子化されたお金のことで、専用のICカード、磁気カード、アプリなどを介して利用することができます。電子マネーにあらかじめ入金をすることで、支払いをスムーズに行うことができます。

電子マネーには以下のような種類があります。

種類内容
交通系マネーKitaca(キタカ)Suica(スイカ)TOICA(トイカ)PASMO(パスモ)manaca(マナカ)PiTaPa(ピタパ)ICOCA(イコカ)nimoca(ニモカ)SUGOCA(スゴカ)はやかけん
ポストペイ(後払いも選択できる)iD QUICPay
流通系電子マネーWAON nanaco 楽天Edy

交通手段が、バスや電車が当たり前の地域であれば、交通系マネーの利用率が高く、近くにイオンモールなどの大型施設が多い地域ではWAONの使用率が高くなります。またポストペイ型の電子マネーは、アプリをクレジットカード代わりにすることができるため、利用者数も非常に多いです。

交通系マネーの使用率がダントツで高いこともあり、交通系マネーに対応できるようにしておくのが良いでしょう。また、クレジットカード決済をする人にとっては、iDやQuickPayに対応している飲食店は、カードを取り出す必要がないため便利ではあります。

QRコード決済

近年急速にユーザー数を伸ばしているのが、QRコード決済です。利用割合は、電子マネーを超えました。

QRコード決済を行うことで、ポイントをはじめとする特典が付きます。また、わりかん機能など支払いを円滑にする方法もあり、特に若年層に愛用される決済方法です。加盟店に送客を目的としたキャンペーンも定期的に行われるため、導入すると集客にもなります。

サービスユーザー数
PayPay6,500万(2024年8月段階)
楽天ペイ非公開(シェアは2位)
d払い5,970万(2024年3月段階)
auPay約3,438万(2024年3月段階)

これらを合わせると、QRコード決済のシェア9割を超えます。そのため、飲食店は、PayPay、楽天ペイ、d払い、au PAYに対応したいところです。

飲食店がキャッシュレス決済を導入するメリット

会計が円滑になり、ミスが少なくなる。

現金払いでは、お金を数えること、現金を受け取ること、お釣りを渡すことが発生します。この時に、わりかんだった時は、それぞれで別の会計を行わなければならず、時間がかかりますし、お金の数え間違いが起こることもあり得ます。

キャッシュレス決済を導入することで、現金の受け渡しを省略することができます。また、QRコード決済のわりかん機能を使うことで、お客様側でお席にいる時に、金額のやり取りを行い、レジでの会計の時間が短くなります。

レジ〆が楽になり、安全性が増す。

複数のキャッシュレス決済を導入すると、現金以外でのお支払いの割合が高くなります。これによって、レジの中に入れる現金の総額が少なくなり、レジ〆もかなり簡単になります。レジを自動精算機にすれば、レジ〆の時間を極端に減らすこともできます。

キャッシュレス決済にすることで、従業員の無駄な作業を節約することができ、結果的に人件費も削減することができます。また、現金が少ないので、安全性を高めることができます。

客単価を上げることができる。

特に会社の会合などでは、経費で決済をするためにクレジットカードを利用します。顧客単価が高く、参加人数も多い宴会客の獲得を目指すのであれば、キャッシュレス決済の導入が不可欠です。

また、現金払いの時は、財布の中身の金額を心配しますが、キャッシュレス決済では、その心配がありません。そのため、注文を渋ることも少なく、顧客単価を上げることができます。

集客が有利になりやすい。

キャッシュレス決済では、それぞれに特典がついています。たとえば、クレジットカードでは独自のポイントが貯まりますし、QRコード決済では、PayPayの地域応援キャンペーンなどがあります。

例えば、PayPayのユーザーがキャンペーンの内容を見たら、使う決済方法は当然PayPayです。特にQRコード決済ではアプリがダウンロードされているため、頻繁にキャンペーンが実施されています。その時に、店舗が加盟していることで集客が増えます。

飲食店がキャッシュレス決済を導入するデメリット

決済手数料がかかる。

キャッシュレス決済には、決済手数料がかかります。この手数料は、飲食店側が支払います。

そのため、決済手数料のかからない現金を頑なに選択してしまいがちになりますが、現在は、釣り銭を用意するのにも手数料がかかる上、現金のみの支払いは、強盗のターゲットになりやすくなるため、キャッシュレス決済化がおすすめです。

キャッシュレス決済にかかる費用は、価格に上乗せすることが基本です。近年の物価高に合わせて、手数料分の3〜4%分を上乗せしましょう。

入金サイクルが支払いに影響する可能性がある。

キャッシュレス決済の問題点は、現金のようにその場でキャッシュのやりとりをしているわけではなく、確定した売上が入金されるまで期間があります。この期間を入金サイクルと呼び、入金サイクルが長いほど手元に現金がないため、支払いが困難になります。

以前までは、「当月締め翌月末」の長い入金サイクルが基本でしたが、最近では、キャッシュレス決済の入金サイクルはサービスごとに異なります。

サービス入金サイクル
エアペイ月3〜6回(振込先の銀行がメガバンクの時は6回)
エアペイQRは、月末締め翌月末1回
Square最短翌日振込(三井住友、みずほ銀行への振込が最短)
水曜日締めの金曜日支払い(上記以外の銀行への振込の場合)
Stores決済月末締め翌月10日振込(自動)
手動による入金依頼から2営業日以内
スマレジPAYGATE月2回
QR決済は、月末締めの翌月末払い

入金サイクルが気になる時は、入金サイクルの短いキャッシュレス決済を導入しましょう。ただし、キャッシュレス決済は、連携できるタブレットPOSレジが決まっています。そのため、タブレットPOSレジに求める機能も考えて選ぶようにしましょう。

飲食店がキャッシュレス決済を導入する方法とは?

飲食店がキャッシュレス決済を導入する方法には大きく分けると2つあります。

  • キャッシュレス決済各社に直接申し込む。
  • キャッシュレス決済代行サービスを活用する。

導入したいキャッシュレスサービスを選択し、直接申し込む方法はあります。例えば、人気のアプリ決済であるPayPayやd払いを直接申し込み、現在の支払い方法に追加することができます。この方法では、手数料を安く抑えることができることですが、デメリットは、POSレジと統合できているわけではないので、レジ周辺が煩雑になることやレジ〆にかかる時間が長くなります。

そのため、基本的には、キャッシュレス決済を複数一気で申し込むことができるキャッシュレス決済代行サービスを申し込みます。飲食店におすすめのキャッシュレス決済サービスを紹介します。

Square(スクエア)決済

特に小規模飲食店にはおすすめ

導入のしやすさ
外部連携の豊富さ
連携可能POSレジSquarePOSレジ(無料〜)
スマレジ(無料〜)
エアレジ(無料)

Square(スクエア) は、個人事業主の飲食店でも手軽に導入しやすいキャッシュレス決済サービスです。料金は、決済手数料のみのシンプル振込手数料や月額固定費、解約料などのがかからず、導入に必要な費用は、専用の端末費用のみです。

Square決済は、飲食店のさまざまなニーズに対応しています。最近、豊富なQRコード決済にも対応し、セルフオーダーシステムであるSquareキオスクなどが登場したこともあり、最初に導入を検討するキャッシュレス決済としておすすめしています。

スクエアターミナル

オンライン申し込みだけで、面倒な契約はありません。クレジットカード払いは、最短当日から利用することができ、QRコード決済に対応するまでは、所要日時は、30日程度です。また、詳しい解説は、Square決済とは?導入のメリットなど詳細をコンサルタントが解説にて別途解説をしています。

詳細
手数料以下の手数料は3.25%
クレジットカード(Visa, Mastercard, JCB, American Express, Diners Club, Discover)
電子マネー(交通系IC, iD, QUICPay)
QRコード決済(PayPay, d払い, 楽天ペイ, au PAY, メルペイ, WeChat Pay, Alipay+)
入金サイクル最短翌営業日入金(三井住友銀行・みずほ銀行)
それ以外は、毎週水曜日〆の金曜日に合算で振り込み
コメント導入費用をとにかく抑えたい店舗向け。
Android端末のタブレットやスマホでも対応可能。
Squareは、POSレジと通販サイトを無料〜で利用可能。
審査も早いため、すぐに利用することができる。

AirPAY(エアペイ)

airPay
導入のしやすさ
外部連携の豊富さ
連携可能POSレジエアレジ(無料)

AirPAYは、業界最安水準の決済手数料3.24%を誇り、月額固定費や振込手数料は0円となっており、費用負担の心配がありません。振込手数料も全ての銀行で無料で、新しい銀行口座を開設する必要もありません。

これにより、お店の規模や業種に関わらず、効率的かつ経済的に決済サービスを利用することができます。また、キャッシュレス決済のブランド数が圧倒的に多いのがメリットです。

デメリットとして挙げられるのは、連携できるPOSレジは、エアレジに限定されます。また、エアレジは、iOSにしか対応していないため、端末は、iPhoneやiPadに限定される点です。そのため、導入費用が高くなりやすいことが挙げられます。

詳細
手数料以下の手数料は3.24%
クレジットカード(VISA Masters JCB Masters Diners Discover)
Union Pay
Apple Pay
iD
Quick Pay

以下の手数料は2.95%
交通系マネー
d払い
PayPay
auPay
RPay
Jcoin
Smartcode
WechatPay
Alipay +

以下の手数料は0.99%
coin+
入金サイクル月6回(三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行)
月3回(上記以外の金融機関)
コメントブランドが多いため、訪日外国人が多い店舗では決済に困りません。
ランニング費用がかからないため、導入リスクがありません。
使えるPOSレジがエアレジのみになる点で注意が必要。

スマレジPAYGATE

導入のしやすさ
外部連携の豊富さ
連携可能POSレジスマレジ(無料〜)

カスタマイズ性に優れたスマレジの決済サービスです。券売機タイプや自動精算機タイプも取り扱っているのが注目されるポイントです。

PAYGATEは、マルチ決済端末であり、クレジットカード決済、電子マネー、QRコード決済を1台で対応することができます。決済ごとに端末を用意する必要がなく、POSレジ周辺がスッキリ片付けられます。また、モバイル端末なので、デリバリーや店外の会計でも活用することができます。PAYGATEは、システム連携の自由度の高いスマレジのキャッシュレス決済です。

デメリットは、3,300円の月額費用がかかる点です。スマレジの有料プランの中にPAYGATEの月額が無料になるプランもありますので、あわせて検討するのが良いでしょう。

詳細
手数料以下の手数料は2.9% キャンペーン
クレジットカード(VISA Masters)
Union Pay

以下の手数料は3.24%
JCB
AMEX
Diners
Discover
iD
Quick Pay
nanaco
REdy
WAON
交通系マネー
PayPay
RPay

以下の手数料は2.80%
auPAY
mPay

以下の手数料は4.00%
4.00%

以下の手数料は2.00%
ALIPAY
WeChat Pay
入金サイクル月2回
コメントスマレジは連携できるシステム数が多いPOSレジです。
全て連携させて作業を効率化したい店舗に非常におすすめ。POSレジのプランが有料であれば、IT導入補助金を使えるプランもあります。

【まとめ】飲食店の集客には、キャッシュレス決済を網羅するのが重要。

現在の日本ではキャッシュレス決済化が進んでおり、現金以外の支払いが5回に2回の頻度で起こっており、約半数がキャッシュレスを導入していない飲食店の利用を躊躇うと回答しています。つまり、現金だけでは、顧客を取り逃していることがあります。

今後、宴会や会食の獲得を目指すためには、クレジットカードやわりかんができるアプリ決済の導入は必須ですし、ランチでも交通系マネーに対応することが最低限必要です。

個人で営業している飲食店では、Android端末で運用することができるSquare決済がおすすめです。ブランド数を重視するのであれば、AirPAYが良いでしょう。ただし、連携できるPOSレジを確認する必要性があります。

POSレジを支払いだけに使うのであれば、どちらのキャッシュレス決済でも良いのですが、特定の機能を連携させていきたいと考えた時は、POSレジから逆算してキャッシュレス決済を選択するのが良いでしょう。

最終更新日 : 2024年10月30日

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