飲食店の消費者行動とは?集客の施策を計画する上で重要な概念
集客とは、顧客が集まる状況を作るお店側の視点です。お客様視点で考えれば、「そこにいきたい!」「食べたい!」と思い、実際にお店に向かうことで、この行動を引き起こすことが集客と考えることができます。
飲食店の場合、グルメサイトに集客を依存することが一般的でしたが、SNSでも情報が入手できたり、Googleビジネスプロフィールでも情報を入手できるようになったり、何より同様のグルメサイトが増加したなどが原因で集客力が落ち込んでいます。
これからの集客を考える上でも、どのようにすれば、お店がお客様でいっぱいになるのかを考える必要性があります。
飲食店の集客方法
条件を制限した集客
飲食店の消費者行動とは?
マーケティングでは、消費者行動モデルというものがあります。これは、消費者が購買をする上で、どのような心理になり行動に至るのかを一般化したものです。消費者行動を促進すれば、購入数が増えることから、集客は、消費者行動を促進する施策を実行することとなります。
飲食店の消費者行動は、AIDA(アイーダ)です。AIDAは、認知、興味・関心、欲求、行動の4段階の行動モデルであり、消費者行動の中では1番シンプルに考えて良いでしょう。ただし、ランチとディナーでは厳密には、行動が異なります。
ランチタイムの場合、仕事をしているので、昼の時間内で食事が済ませる距離で選びます。また、食べたいもので選択します。情報はグルメサイトでは情報が不足しているため、SNSや同僚の口コミが主です。これに対し、ディナータイムの場合、会合などの目的があるため、条件で飲食店を探す必要があります。そのため、グルメサイトやGoogleマップで検索し、店舗をピックアップしてから選びます。
これらの基本を踏まえた上で、マーケティングを設計します。
飲食店の集客設計で重要視されること
消費者行動が、AIDAであることから、最も重視しなければならないのは、認知と興味・関心です。この2つの段階は、それぞれで達成するものではなく、広告で同時に達成することが可能です。
また、馴染みのお店になっていくには、複数回の接触頻度が必要になり、いわゆる3回来店の法則から3回目以降の来店で、そのお店への信頼が高まります。
1.認知はお店の存在ではなく情報を知ってもらう
重要なことは、「お店の存在を知ってもらう」ことではありません。例えば、とある場所に焼肉屋があるのを知っていても、興味を持たないということがあります。これは、その焼肉屋が持つセールスポイントを知らないからで興味の持ち用がないからです。そのため、訴求しなければならないのは、お店の存在ではなく情報です。
料理はもちろんのこと、個室やサービスを掲載し、お店選びをする時に、条件に合致するように作り込む必要があります。
2.認知はその都度起こるもの
また、なんとなくチラシをもらった覚えがあり、中身に興味があったとしても、その時は来店に至らないこともあります。飲食店側は、お店の存在を知ってもらうことを意識して広告をしているので、見れば覚えるだろうと思っています。
ですが実際は、何度もその飲食店が発信する様々な情報を見て、来店するケースが多く、認知行動は、「実施したという事実」よりも「見込み客側が触れた広告の接触頻度」が重要で、情報を発信したら認知してもらえるような仕組みを意識して作る必要があります。
飲食店がSNSに力を入れた方が良い直接的な理由です。
3.興味関心をどうやって持ってもらうのか?
興味を持ってもらうためには発信する情報が重要です。来店して欲しい人を具体化し、その人に近い人々が興味を持つ情報を整理し、グルメサイト、ビジネスプロフィール、ホームページ、SNSなどに魅力的にまとめます。広告も来店動機を掴ませるものですので、魅力が的確に伝わる構成で作成します。
画像コンテンツが飲食店の場合は重要であるため、プロのカメラマンに撮影してもらったコンテンツを貯めるのが良いでしょう。
4.3回目以降の活用でAIDMAが成立し、信頼関係が構築。訴求しなくても来店するようになる。
AIDAのプロセスを複数回繰り返すことによって、そのお店への信頼関係が生まれます。何度も通っているうちに馴染みのお店になるのはまさしくこのパターンです。
飲食店の場合、3回目以降に信頼関係が構築されるケースが多く、記憶に定着します。その後は、そのお店の情報を見ただけで、無条件で興味を持ってもらえるようになり、集客が簡単になります。
まとめ
集客を成功させるためには、お客様が「行ってみたい!」と思うようにしなければなりません。消費者行動では、最もシンプルなAIDAです。認知してもらい、興味を持ってもらうことで、欲求段階まですぐに到達するため、魅力の詰まった情報を届く広告を実施することが集客になります。
飲食店を探している顕在的ニーズは、時期や情勢で変わります。そのため、潜在的ニーズに対して訴求ができる広告手法を行い、顧客数を稼いで行きたいところです。
最終更新日 : 2024年7月12日